“弾丸”試乗レポート
行楽シーズンに備えて履き替えたい

6ブランドの最新エコ春タイヤをチェックしてみた!

ゴールデンウイークの休みには帰省や旅行などドライブの機会が増えるもの。そこで気にしてほしいのがクルマの靴となるタイヤだ。黒くて丸くて、どれも同じように見えるけれど、その中身は最先端テクノロジーがぎゅっと詰まっている。実はタイヤの進化は日進月歩なのだ。そこで、各ブランドからリリースされる最新のスタンダードタイヤや低燃費タイヤを紹介しよう。今年の春のタイヤ選びの参考になれば幸いだ。

運動性能を高め「疲れない」という性能を提案。豊富なサイズも魅力
ブリヂストン「Playz PX」(プレイズ ピーエックス)

ブリヂストンが2016年2月から発売を開始した新製品が「Playz PXシリーズ」だ。コンセプトは、「運転の疲労を軽減することで、交通事故の可能性を減らす=安全性を高める」というもの。では、何が運転の疲れの原因になるのだろうか? ブリヂストンは「運転中に無意識に行うハンドル修正。それがストレスになり、その蓄積が疲労となる」と定義。そのことを防ぐために、すぐれた直進性とリニアリティにすぐれたハンドリング特性、そしてレーンチェンジ後のおさまりのよさ、つまり、「運動性能」を高めるという方向性を打ち出したのだ。

疲労の原因となる直進性やリニアリティといった、運動性能を向上させることで安全性を高めている

疲労の原因となる直進性やリニアリティといった、運動性能を向上させることで安全性を高めている

こうした開発理念に基づき、新しいトレッドのパターンとイン側とアウト側の形状を違える非対称形状という構造を採用。また、セダン、ミニバン、軽・コンパクトカーの3ジャンルに向けて、トレッドパターンと構造をそれぞれ専用に設計している。こうした工夫によって、「疲れない」という運動性能を実現したのだ。ちなみに本製品に採用される新パターンは、ロングライフを実現する低摩耗も意識したデザインとなっている。さらに、走りだけでなく、低い転がり抵抗を実現するために、シリカと新分散性向上剤の含有量を増やした新トレッドゴムを採用。高い低燃費性能も実現している。

そして注目の性能だ。タイヤには、一般社団法人日本自動車タイヤ協会が、転がり抵抗性能とウェットグリップ性能をラベリングする制度がある。つまり、転がり抵抗(=低燃費)とウェットグリップ(雨のブレーキ性能)は横並びで比較することが可能だ。ラベリングで表示される転がり抵抗は、すぐれた順に「AAA」「AA」「A」「B」「C」。ウェットグリップ性能は「a」「b」「c」「d」の順となる。

そこで、「Playz PX」のプリウスなどに適合する195/65R15サイズに注目すると、転がり抵抗が「AA」、ウェットグリップが「a」というすぐれた成績を達成している。ただし、「AA」の達成は一部のサイズだけで、ほとんどが「A」。ウェットグリップは半分くらいが「a」で、残り半分が「b」となっているので。注意したい。

なお、転がり抵抗とウェットグリップのラベリング指標は、価格.comの製品ページにあるスペック表に、サイズ別で記載されている。タイヤ選びの参考に活用してほしい。

このほか、「Playz PX」のよさはサイズが非常に豊富というところにもある。セダン用で40サイズ、ミニバン用で35サイズ、軽・コンパクトカー用で21サイズも用意されているので、自分のクルマに合うサイズが必ず見つかるはずだ。

セダン、ミニバン、軽・コンパクトカーに最適化した非対称のパターンを採用する

セダン、ミニバン、軽・コンパクトカーに最適化した非対称のパターンを採用する

価格.comに登録されている「Playz PX」の一覧

静粛性や乗り心地の評価が高い人気モデルが、ウェット性能を向上させた
ファルケン「ZIEX ZE914F」(ジークス ZE914F)

スタンダードモデルよりもワンランク上の静粛性や乗り心地を実現したファルケンの「ZIEX ZE914」。欧州市場でも高い評価を得ている人気製品だ。その人気モデルに新コンパウンドを採用することで、ウェットグリップ性能を高めたのが「ZIEX ZE914F」だ。日本では2016年2月より順次発売開始となっている。

どれだけウェットグリップ性能が高まったかというと、全59サイズのすべてがランクアップ。59サイズ中の15サイズが「c」から「a」に、残り44サイズが「c」から「b」に性能を向上させている。195/65R16サイズを見ると転がり抵抗「A」、ウェットグリップ性能「b」で、「ZIEX ZE914」と比べて9%向上している。

「ZIEX ZE914F」では、サイド部分に「F」マークが入り、「ZIEX ZE914」と見分けることができる

「ZIEX ZE914F」では、サイド部分に「F」マークが入り、「ZIEX ZE914」と見分けることができる

価格.comに登録されている「ZIEX ZE914F」の一覧

雨天での制動距離が13%短縮した、低燃費タイヤの最新フラッグシップ
トーヨータイヤ「NANOENERGY 3 PLUS」(ナノエナジー 3 プラス)

トーヨータイヤの低燃費タイヤのフラッグシップブランドである「NANOENERGY」シリーズに、新製品として「NANOENERGY 3 PLUS」が登場。2016年1月より順次販売が開始されている。

「NANOENERGY 3 PLUS」は、新配合のトレッドゴムを採用するなどして、従来モデルの「NANOENERGY 3」から、ウェット路面での制動距離を最大13%も短縮。また、剛性の高い構造を採用することで、操縦安定性を向上。トレッド面をワイド化したことも操縦安定性に貢献している。さらに、新しいトレッドパターンは、摩耗が少なく低い転がり抵抗を実現している。

195/65R15サイズのラベリングは転がり抵抗が「A」でウェットグリップ性能が「b」。サイズは全部で41あり、そのすべてが同じ性能を実現している。

41サイズを用意。パターンはサイズによって最適化されており、幅広サイズでは溝が3本から4本に増やされている

価格.comに登録されている「NANOENERGY 3 PLUS」の一覧

静かさを売りにする人気シリーズが低燃費性能をアップデート
ダンロップ「LE MANS 4」(ルマン 4)

住友ゴムの独自技術である特殊吸音スポンジ「サイレントコア」を搭載して、高い静粛性と良好な乗り心地、すぐれた低燃費性能をバランスさせたダンロップ「LE MANS 4」がマイナーチェンジ。2016年2月より発売が開始されている。

新しくなった「LE MANS 4」は、トレッド面のコンパウンドを新開発のものに変更。ウェット性能を確保したまま、より転がり抵抗を低減。ラベリングでいえば、40ものサイズで転がり抵抗「AA」を達成している。

195/65R15サイズでの性能は、転がり抵抗「AA」、ウェットグリップ「b」となっている。

アップデートされた「LE MANS 4」は、「新シリカ用変性ポリマー」を新たに配合。タイヤの発熱を抑えて、転がり抵抗を低減。燃費を向上させた

価格.comに登録されている「LE MANS 4」の一覧

すぐれた低燃費性能とロングライフに加えて操縦安定性も向上
グッドイヤー「Efficient Grip ECO EG01」(エフィシエントグリップ エコ EG01)

2015年2月に発売されたグッドイヤーのスタンダードエコタイヤが「Efficient Grip ECO EG01」だ。先代モデルから、転がり抵抗を13%低減し、ロングライフ性能も13%高められている。さらに、新トレッドパターンの採用で操縦安定性も向上。排水性も高められ、ウェット性能も3%よくなっている。

サイズは合計40サイズあり、14サイズで転がり抵抗「AA」・ウェット性能「c」、26サイズで転がり抵抗「A」・ウェット性能「c」となっている。195/65R15サイズは「AA」の「c」。発売開始から1年を過ぎるが、低燃費性能は、まだまだ一線級を保っている。

なお、SUV向けの兄弟モデル「EfficientGrip SUV HP01」も34サイズが用意されている。こちらは、パターンノイズやロードノイズを抑え、街乗りのSUVで気になる騒音対策に重点が置かれている。

燃費低下の原因となる発熱を抑える「エフィシエントストラクチャー」を採用

燃費低下の原因となる発熱を抑える「エフィシエントストラクチャー」を採用

価格.comに登録されている「Efficient Grip ECO EG01」の一覧

価格.comに登録されている「EfficientGrip SUV HP01」の一覧

発売から2年が経過しているが、いまだトップクラスの低燃費性能を誇る
横浜ゴム「BlueEarth AE-01F」(ブルーアース AE-01F)

横浜ゴムの低燃費タイヤのスタンダードである「BlueEarth AE-01F」が発売されたのは2014年2月。すでに2年が過ぎているが、その低燃費性能は、今もトップクラスだ。

なんと、19サイズで転がり抵抗ラベリング制度のトップとなる「AAA」を達成している。ただしウェットグリップ性能は「c」にとどまる。195/65R15サイズも「AAA」の「c」。発売時期が古いこともあり、こなれた価格が魅力だ。

燃費、磨耗性、ウェットグリップを高次元でバランスさせる「ナノブレンドゴム」を配合

燃費、磨耗性、ウェットグリップを高次元でバランスさせる「ナノブレンドゴム」を配合

価格.comに登録されている「BlueEarth AE-01F」の一覧

鈴木ケンイチ

鈴木ケンイチ

新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材まで幅広く行うAJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。

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