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トヨタのミニSUV「C-HR」発売開始。注目度バツグンの人気だが、エンジン・グレードによってユーザー評価はまちまち

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発売直後から一気に注目度急上昇の「C-HR」

トヨタ「C-HR」

トヨタ「C-HR」

2016年12月14日、トヨタから新型の小型クロスオーバーSUV「C-HR」が発売された。4代目「プリウス」に採用された同社の新型プラットフォーム「TNGA」を採用しており、プリウスをベースにした小型クロスオーバーSUVという位置づけの製品になっている。発売前から話題を集めていたが、12月14日の発売日以降、注目度が急上昇し、2016年年末時点では、価格.comの「自動車」カテゴリーにおける人気ランキングで首位を獲得したほどの人気になっている。なお、車種のラインアップとしては、ガソリン車(4WD)とハイブリッド車(FF)の各パワートレイン別に2グレードずつ、計4グレードが用意される。

図1:トヨタ「C-HR」と「C-HR ハイブリッド」のアクセス推移(過去3か月)

図1:トヨタ「C-HR」と「C-HR ハイブリッド」のアクセス推移(過去3か月)

図1は、「価格.comトレンドサーチ」で見た、トヨタ「C-HR(2016年モデル)」(ガソリン車)および「C-HR ハイブリッド」のアクセス推移だ。これを見ると、ガソリン車の「C-HR」のほうは、発売日の12月14日を境に一気にアクセスが上昇し、その週末である12月18日にはアクセスもピークを迎えるほどの人気を集めたことがわかる。その後、年末年始を通じても、アクセスは高めで推移しており、いまだにその人気は衰えていない。いっぽうの「C-HR ハイブリッド」は、ガソリン車に比べると低めのアクセス推移となっているが、ただこれは「C-HR」というモデル名称で検索するユーザーが多いため、ガソリン車の車種別ページのほうに多くのユーザーが訪れている結果であり、決してハイブリッド車の人気が低いというわけではなさそうだ。

図2:トヨタ「C-HR」ほか人気5車種の人気ランキング推移(過去3か月)

図2:トヨタ「C-HR」ほか人気5車種の人気ランキング推移(過去3か月)

図2は、トヨタ「C-HR(2016年モデル)」(ガソリン車)ほか人気5車種の人気ランキング推移を示したものであるが、アクセスの急上昇とともに、12月中旬には人気ランキングでも一気に首位に躍り出ている。1月に入ってからは、トヨタ「ヴェルファイア」に抜かれて2位にランクを下げているが、トヨタの新型モデルとしてはかなり好調なスタートダッシュと言えそうだ。クチコミでは、すでに4か月待ちのバックオーダーが入っているという情報もあり、売れ行きのほうも好調な様子である。なお、「C-HR ハイブリッド」のほうの人気ランキングは、2017年1月11日時点で44位とやや目立たない結果だが、これもガソリン車のほうの車種別ページにハイブリッド車のユーザーのアクセスも多くカウントされていることが理由と思われる。

ここ数年、日本国内では、「小型SUV」というジャンルのクルマが人気となっている。マツダ「CX-3」やホンダ「ヴェゼル ハイブリッド」などがその代表例だが、ついに、トヨタが満を持してこのジャンルに送り込んだのが、この「C-HR」というわけだ。個性的なエクステリアデザインと、高級感のあるインテリア、そしてクラス以上の上質な走りという3点が、このジャンルの自動車には共通するポイントとなるが、はたして「C-HR」に乗ってみたユーザーの評価はどうだろうか。

エンジン・グレードなどによって分かれる評価。全体として「乗り心地」「燃費」は高く、「エンジン性能」「インテリア」は低め

図3:トヨタ「C-HR」のユーザー評価(2017年1月11日時点)

図3:トヨタ「C-HR」のユーザー評価(2017年1月11日時点)

図4:トヨタ「C-HR ハイブリッド」のユーザー評価(2017年1月11日時点)

図4:トヨタ「C-HR ハイブリッド」のユーザー評価(2017年1月11日時点)

図3は、2017年1月11日時点でのトヨタ「C-HR」(ガソリン車)のユーザー評価だ。これを見ると、総合満足度は3.34と、カテゴリー平均を大きく下回っており、上で見た注目度の高さの割には、かなり低めの評価がなされている。ライバル車種であるマツダ「CX-3」やホンダ「ヴェゼル ハイブリッド」と比べてみても、ほかの2車が4.3台のポイントで推移しているのに比べ、「C-HR」のみが最初からほぼ3.5以下のポイントで推移しており、やや想定外の動きとなっている。ただし、図4の「C-HR ハイブリッド」のほうを見ると、総合満足度は4.33と、ライバル車とほぼ同等の評価をつけている。これを見る限り、「C-HR」はガソリン車とハイブリッド車で、ユーザー評価にかなり差があるようにも思えるが、両者の境があいまいなこともあり、どちらの評価も総合的に見てみないと、なかなか本来の評価がつかみづらいため、以降は両者の評価を全体的に見ていくことにする。

まずは、評価が低めに出ているガソリン車のほうから見てみよう。図3のユーザー評価の各項目を見ると、「乗り心地」(4.13)、「燃費」(4.04)のみが4.0以上で、それ以外の項目はすべて4.0以下という結果になっている。なかでも評価が低いのは「価格」で、こちらは2.98というかなり辛い評価だ。次に、ハイブリッド車のほうを見てみると、「エクステリア」(4.33)、「乗り心地」(4.33)、「燃費」(4.50)、「価格」(3.83)という項目がカテゴリー平均よりも上になっており、低めなのは、「インテリア」(3.67)、「エンジン性能」(3.80)、「走行性能」(3.83)という結果になっている。この2つの結果を合わせて見ると、「乗り心地」と「燃費」は評価が高めであるのに対し、「エンジン性能」と「インテリア」は評価が低め。「エクステリア」「走行性能」「価格」は意見が分かれる、といった大まかな評価になりそうだ。

こうした状況を踏まえつつ、全体的に高評価だった「乗り心地」「燃費」の面から、いくつかユーザーの声を拾ってみよう。まず乗り心地であるが、こちらについては、多くのユーザーが好意的な評価をしている。「滑らかに加速するためスピード違反に注意です。コーナーや追い越し時などもしっかりしているなと感じました。TNGAは安定感を飛躍的に向上させています」「このクラスではまず考えられない程足回りに拘ってお金をかけているだけあり、しなやかで粘りがあり、変なフラつきも無く、突き上げも程よくマイルドで大きな突き上げでは揺れの収束も早く、トヨタが自信を持っているだけありとても良かったです」といった声に代表されるように、剛性感が増したTNGAプラットフォームと、やわらかな足回りによって、非常に静かにマイルドに走れるという評価がなされている。また、燃費については、特にハイブリッド車における燃費のよさが評価されているが、多くの人が試乗のみのため無評価としており、ここについては、今後実際に購入したユーザーからの評価を待ちたいところだ。

次に、全体的に評価の低かった「エンジン性能」と「インテリア」について見てみよう。まず、エンジン性能だが、ガソリン車では「アクセルを踏めば車体の割に加速はスムーズ」「1.2ターボとは思えないトルクを感じる。坂道でもアクセルを踏むと加速していく」といった意見も見られたが、「1.2リットルターボエンジンを搭載していますが1,470kgの車両重量にはパワー不足です。コーナーを曲がってアクセルを踏み込んでも、CVTの制御もあってもっさりとしか加速しません」「1.2Lターボは若干非力だが燃費のためには仕方ないのだろう」といった反対意見もある。また、ハイブリッド車については、「さすかプリウスのエンジンを引き継いでいるだけに、完成度高いです。静かでノッキングも少ないです」という意見もあれば、「出だしは、想像していたよりもパワー不足を感じてしまいました。踏み込みエンジンがかかればそれなりには加速感はありましたが、、短距離ですが走る喜びという感情は起きませんでした」といった意見もあり、ユーザーによって、意見の分かれるところとなっている。

おそらくもっとも評価として厳しかったのは、インテリアだろう。インパネ周りの質感としては、「プリウスよりも若干マシになってる程度。高級感はないし、収納も少ない。スイッチ類やナビは運転席側に向いていて、使いやすい分、少し邪魔にも感じる」「外観とことなり、インテリアは無難な印象。値段と比較して特に高級感を感じるほどではありません。逆にプラスチック感が少し強くて、チープな印象を受けました」といった声が多く、やや低めな評価が続く。シートについては、「肉厚のシートで座り心地も良く、若干ゆとりがあるホールド性の高いシートといった所です」「シートは乗り込んだ瞬間、かなりしっくりしたので意外でした」のように評価は高めだが、多くの人が指摘しているのが、室内空間の狭さ。「一番感じたのは、どのシートに座っても何か圧迫感があります」「後方視界が悪い上にSUVで車高も高いので、バックカメラは標準でなければならないと思います」「プリウス30型に比べると高級な感じがしますが、見切りが悪く窮屈な感じがします。個人的には荷室の狭さが気になりました」といった声からわかるように、特に後部座席の狭さ(圧迫感)と、エクステリアデザインを優先させたことによる後方視界の悪さ、トランクの狭さといった点が、評価を下げている。

なお、販売価格的には、ガソリン車が251〜277万円、ハイブリッド車が264〜290万円。ライバルとなるホンダ「ヴェゼル ハイブリッド」が227〜288万円、マツダ「CX-3」が237〜306万円であることを考えると、下位グレードはやや高めだが、上位グレードではほぼ同等で、特に高いということはない。ユーザー評価でも、見るべきポイントによって、高いとする人もいれば、安いという人もおり、こちらも評価は分かれている。

発売当初からかなりの人気を呼んでいる「C-HR」であるが、細かいユーザー評価を見ていくと、ガソリン車とハイブリッド車によって全く味付けが異なり、また、インテリアの広さや使い勝手などの点ではやや注意も必要ということが読み取れる。購入にあたっては、実際にさまざまなグレードの車種を試乗してみたほうがよさそうだ。

鎌田 剛(編集部)

鎌田 剛(編集部)

価格.comの編集統括を務める総編集長。パソコン、家電、業界動向など、全般に詳しい。人呼んで「価格.comのご意見番」。自称「イタリア人」。

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2017.6.22 更新
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