え? お笑い芸人さんがプロデュースした、家系の油そば? いかにも油ギッシュだし、正直、関わりたくないな……健康のために、あまりジャンクに走りたくないな……と、まったく気が向かなかった、今回のコラボカップ麺チェック。ところがどっこい、予想外の展開に。
今回のコラボカップ麺チェックは、東京・早稲田にある横浜家系ラーメン/元祖・家系油そば「違う家(ちがうか)」の「家系油そば」と、サッポロ一番のコラボカップ麺による食べ比べです。
実はこの店舗。「違うか!」のフレーズが印象的な、お笑いコンビ「ものいい」の吉田サラダさんがプロデュースしたラーメン店。ものいいは、「爆笑レッドカーペット」(キャッチコピーは「違いのわからない男」)などに出演していたので、ご存じの方も少なくないはず。ちなみに、吉田サラダさんの好きな食べ物は、ラーメンとは関係なく、「タコの天ぷら」のようです(Wikipediaより)。
ということでさっそく、店舗の元祖 家系油そばを食べてみることに。
「元祖 家系油そば」(680円)+「味玉」(100円)を注文。オールタイムで麺の大盛りが無料、さらに11時から17時はライス1杯が無料ということで、ランチタイムに注文するとこんな感じに。満足すぎるボリューム!
食べ応えバツグン! タピオカ麺を使用しており、噛めば噛むほど、麺の味わいをよく楽しめる!
ゆでキャベツが最高の脇役。奥に見えるのは、ほうれん草で、家系ラーメンの具材をそのまま使用しています
カスタマイズを存分に楽しめるのも、家系ラーメン店の楽しみのひとつ。このほか、酢漬けしょうがなどがありました
やはり、油そばには、お酢とラー油が欠かせない!
違う家は、高田馬場・早稲田エリアのラーメン総選挙で、2年連続1位を獲得したとのこと。食べて納得でした
家主は徳川家康です。違うか…………
家系の油そば? なんじゃそりゃ? というテンションでしたが、ひと口食べてビックリ。油そばとしてかなり完成度が高く、そのうえ、香りと後味は家系ラーメンそのもの。やや不思議な感覚ながら、相当クセになります。
しかも、思っていたほど、油っぽくない。醤油だれがやや濃いので、これに油そばのキラーアイテム、お酢とラー油を投入すると、すべてがマイルドになります。タピオカ麺が何なのか詳しくはわかりませんが、油そばの生命線である、麺のうまさにも脱帽です。
メチャクチャ、ウマいです。近所にあったら通っちゃうレベルです。また再訪します。正直、芸人さんプロデュースということで期待値は低かったのですが、かなり完成度の高い1杯を楽しめます。これなら、汁ありの家系ラーメンが美味しいことも、想像に難くない。
「違う家(ちがうか)」。東京メトロ・地下鉄東西線早稲田駅から徒歩0分、早稲田駅(メトロ)から101m。営業時間は月〜土が11:00〜23:30、日が11:00〜23:00。日曜営業。2018年7月1日時点、「食べログ」より
店舗の家系油そばに満足したところで、続いて、サンヨー食品から発売されたコラボカップ麺「サッポロ一番 違う家 横浜家系油そば」(税別220円)を食べてみます。インパクトのあるパッケージの中身はどうなっているのでしょうか?
非常に目立つパッケージデザイン。今回は、お酢とラー油もしっかり用意してみました
もちろん、パッケージには吉田サラダさんのお顔写真も
パッケージの中には、調味だれ、トッピング(のり)、かやくの袋が入っています
かやくはキャベツ、鶏・豚味付肉そぼろですが……小さくて少ない!
熱湯5分。さらに、カップ焼きそばの要領でお湯を捨て、調味だれを投入
高速回転! まわせ! まわせ!
「サッポロ一番 違う家 横浜家系油そば」の完成です
麺は、サッポロ一番お得意のノンフライ麺。やや細いながら、歯ごたえしっかり
キャベツもしっかり入っています
ラー油を投入!
お酢も投入! これで、かなり店舗の味わいに近づきました
店舗では、油そばからただよう香りに食欲をそそられていましたが、カップ麺はというと、醤油の味や香りがやや強く、主張しすぎている感じ。後味は、“ほのかにただよう、家系ラーメン”という印象です。
しかし、再現度はやや低いものの、油そばカップ麺としての完成度は高く、かなり満足できる味です。お酢とラー油を投入することで、「油そばうめぇ!」と、店舗と同じ感動を味わえます。
いっぽう、残念なのは麺。ノンフライ麺でモチモチしている点は評価できますが、店舗よりも細く、かなり迫力に欠けます。さらに、麺の重さが80gと“かなり”物足りない。あの「ペヤングソースやきそば」(税別170円)が90gなので、それよりもやや少ないと想像してみてください。
それこそ、あと何杯か食べてやろうという気持ちですが、カップ麺がひとつ税別220円なので、2、3杯食べた時点で、店舗の油そばと変わらないお値段になってしまいます。店舗はコスパ最強だったのに。考えてみれば、ペヤングソースやきそばよりも50円高い。かやくも「えー!?」というぐらい少なく、存在感はゼロだったのが心残りでした。
今回の再現度は?
<いいところ>香りが弱いものの、家系のたれを十分に再現。「美味しい油そば」という印象
<気になるところ>麺が細く、量が少ない。かやくも不十分。汁なし麺としてコスパが悪い
スープ(たれ)の再現度:★★★★☆
麺の再現度:★★★☆☆
具材の再現度:★★☆☆☆
食べごたえの再現度:★★☆☆☆
コスト:★☆☆☆☆
店舗の油そばがパーフェクトだっただけに、期待が高くなってしまった今回の調査。心残りは、かやくや麺のボリュームだけでしょうか。油そばカップ麺としてはかなり満足できたので、「ペヤングソースやきそば 超大盛」(237g)か「ペヤングソースやきそば 超超超大盛 GIGAMAX」(439g)並みのボリュームVer.が発売されたら、即買いしちゃいますよ!
デジタル製品全般からホビーやカップ麺・スナック菓子まで、オールジャンルをカバーする編集部員。大のプロレス好き。読み方は、まつだ・しんり。