冷凍餃子の王者と言えば、味の素冷凍食品。ド定番の「ギョーザ」は日本一の売り上げを誇っていますが、そんな同社が2023年6月から「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」なる商品を販売しているのをご存じでしょうか。高たんぱくが特徴の本商品は、はたしてどんな味なのか。定番「ギョーザ」と食べ比べてスペックや味をレビューします!
「Amazon.co.jp」との共同企画で生まれた「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」。価格は2,305円(税込)
今回は「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」(写真左)と「ギョーザ」(写真右)を食べ比べてみます
まずは両者のスペックを比較します。「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」の特徴は、高たんぱく食品であること。なお、「高たんぱく」とは、食品100g当たりのたんぱく質含有量が16.2g以上であることを示すもので(消費者庁「食品表示基準」)、本商品はその基準をクリアしています。裏面の早見表によると、ギョーザ1個23.9g当たり4.2gのたんぱく質が含まれているそう。仮に1食分を8個とした場合、1日のたんぱく質摂取推奨量の半分以上(約33.6g)を本商品で補えます。ちなみに、主な原材料としては鶏肉が使用されており、ニンニクは入っていないようです(香辛料にはニンニクが含まれます)。
成人男性の1日当たりたんぱく質摂取推奨量は60〜65g、女性は50g(出典:厚生労働省)
「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」は1個23.9g当たり41kcalで、炭水化物は3.0g
対する「ギョーザ」のたんぱく質は、1個23g当たり1.5g。重さに0.9gほどの差がありますが、「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」のほうが2倍以上のたんぱく質を摂取できる点に驚きました。ちなみに、「ギョーザ」の主な原材料を見ると豚と鶏の2種類の肉が使われています。
ミックス肉のほか、キャベツ、玉ネギ、ニラ、ニンニクなどの野菜が使われています
原材料の項目では、使用している重量順に表示するのが原則。そのため、「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」の肉は鶏肉オンリーで、具材には肉野菜(肉が多めで、野菜は玉ネギが多め)のあんが使われていると考えられます。いっぽう、「ギョーザ」の肉は豚と鶏のミックス肉で、具材には野菜肉(野菜が多めで、なかでもキャベツが多め)のあんが使われているもよう。こうした配合の違いが、スペックにも表れているのでしょう。
「ギョーザ」は1個23g当たり36kcalで、炭水化物は4.0g
カロリーに関しては「ギョーザ」のほうが低いですが、炭水化物量は「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」のほうが抑えめ。低糖質で高たんぱくな食生活を望む人には、やはり「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」のほうが向いていると言えます。
次は肝心の味をチェック。これまで多くの餃子を食べ比べてきた筆者の経験上、鶏肉を使った餃子はよくも悪くも、豚肉よりあっさりした味わいになりやすい印象があります。さて、どのような味わいに仕上がっているのでしょうか。
「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」の形は「ギョーザ」とよく似ていて、フライパンで焼いたときに羽根を作りやすいのが特徴
調理方法は「ギョーザ」とほぼ同じ。フライパンの上に凍ったままの餃子を並べたら、フタをして底の水気がなくなるまで中火〜弱火で約5分蒸し焼きにします。その後、フタを取って1〜2分ほど羽根に色が付くまで焼き上げれば完成。個人的な見解ですが、羽根付きできれいに焼くコツは「コーティングが効いたフライパンを使う」、「焦げ茶色になるまでしっかり焼き切る」、「盛り付けの際は天地返しの要領でフライパンに皿を押し付けてひっくり返す」の3点です。
完成! 生地の焼き色が濃い気がするので、後ほどじっくり検証します
ひと口食べてみると、想像以上に高い完成度。鶏肉餃子らしく重すぎないタッチとジューシーさが印象的で、味付けも適度なパンチを感じます。鶏肉の旨味と弾力がよく出ていて、こってりしすぎていないのも個人的には評価できるポイント。
サクサクの羽根と、ムチっとした皮とのコンビネーションも抜群。白米にもお酒にも合います
次は、おなじみの「ギョーザ」にトライ。なお、味の素冷凍食品は消費者から“上手に焼けなかったフライパン”を送ってもらい原因を分析する「冷凍餃子フライパンチャレンジ」プロジェクトを実施して、より簡単に羽根付き餃子が焼けるように改良したリニューアル版の発売を2024年2月11日に予定しています。今回は、旧版の「ギョーザ」を使用しました。
コーティングが効いたフライパンを使えば、きれいな羽根付き餃子が簡単に焼けます
「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」も十分おいしいですが、定番「ギョーザ」はさらに絶妙なウマさ。肉の旨味と野菜の甘みがバランスよく調和し、ニンニクのフックも抜群。もっちりジューシーな肉汁感のある生地と、サクサクした羽根とのコントラストも見事で、クリスピーなニュアンスや香ばしさなどは「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」よりも豊かだと感じました。
さすがは日本一の味といったところ。万が一、焼き方に失敗しても味付けが秀逸なので落胆することなく味わえるはず
「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」も、名門の「ギョーザ」に恥じないおいしさであることがわかりました。ただし、そのうえで実際に焼いてみて気になることが一点。それは、両者で生地の色が違うのでは? ということ。
先に「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」(左)を焼いたので羽根のハリに差があるものの、同じフライパンで同じ調理をしたにもかかわらず、色味に違いが見られます
「ギョーザ」はこれまで何度も焼いて食べている筆者ですが、今回の主役である「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」を調理するのは初めて。過去の経験から振り返ると、色や焼き面にどこか違和感があるような。そこで、同じフライパンで「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」と「ギョーザ」を一緒に焼いてみることにしました。すると、そのナゾが明らかに。
左側の3個が「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」で、少々赤みがかっています
あくまでも筆者の見解ですが、おそらく味の素冷凍食品はそれぞれのあんに合うように餃子の皮の味付けを変えており、それが色に反映されているのではないかということ。この味付けによって「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」のほうが、褐色がかった焼き色に仕上がっているのだと思います。
餃子の断面。やはり「ギョーザ」(右)のほうがあんに野菜が多く、しっとりしている印象
ついでに、焼いた後の重さを量ってみると、こちらにも明確な差が出ました。パッケージでは1個当たりの重さは「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」は23.9g、「ギョーザ」は23gと書かれていましたが、自宅で計測すると前者が19g、後者が17gという結果に。なお、パッケージ表記のほうが重いのは、水分量の違いでしょう。
「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」は1個当たり19g
「ギョーザ」は1個当たり17g。水分量によって差が出るとは思いますが、別の餃子で試したところすべて同じでした(プロテイン餃子も同様)
この2gの差がボリューム感に表れているかを確認すべく改めて実食したところ、違いはほぼ感じられませんでした。公式でも0.9gの差なので、この重さの違いは気にするほどではないと思います。
結論として言えるのは、「SOLIMO PROTEIN ギョーザ」は、おいしさと低糖質&高たんぱくを両立させたい人向けの商品であるということ。あんに使われている肉は鶏オンリーなので、鶏肉餃子が好きな人にもおすすめです。
「SOLIMO(ソリモ)」は「Amazon.co.jp」のプライベートブランドの名称。1袋約42個入りの「SOLIMO PROTEIN ギョーザ 1kg 袋」のほか、1袋約44個入りの大容量パック「SOLIMO ギョーザ 1kg 袋」も販売中。価格は1,489円(税込)
なお、公式ECサイトでの販売に限られますが、アスリートの要望に応えるべく開発した「エナジーギョーザ」と「コンディショニングギョーザ」もラインアップされています。オリンピックの金メダリストも推薦している商品なので、ボディメイクに興味がある人は、こちらも試してみてください。