今回のガンプラ組み立てレビューは、2019年12月に発売された「MG 1/100 ガンダムバルバトス」。「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」の主役機です。プロポーションの再現度、密度の高さ、可動領域の広さなど、マスターグレードと呼ぶにふさわしいキットとなっていました。
初のMG化となったバルバトス第4形態
「ガンダムバルバトス」は、2015〜2017年にかけてTV放映された「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」に登場する主役モビルスーツ。物語が進むにつれ、敵機から得た武装やパーツを換装し進化していくのが特徴で、劇中では第1形態から第6形態まで登場。第2期では「バルバトスルプス」、「バルバトスルプスレクス」とさらに進化していきます。
本キットでは、劇中でも活躍の多かった第4形態を初のMG化。さっそく組み立てていきましょう。
バルバトスは、「ガンダム・フレーム」と呼ばれる内部構造を持つ機体。取扱説明書では、各部位のフレームを作った時点で外装パーツを付けるよう指示されていますが、まずガンダム・フレームのみの状態で完成させてみました。この内部構造がほかのガンプラとは異なり、まるで機械部品を組み立てていくような作り方になっていて、とても新鮮でした。
まずは内部構造のガンダム・フレームのみ組み立ててみました。随所にゴールド風のパーツが使われており、フレーム専用のマーキングシールも付属しています
特徴的なのが、シリンダーが伸縮するギミックです。腰部分の2本のシリンダーが最も目立ちますが、肘関節部、脚部、首の後ろや背中などにも使われており、それぞれ可動します。特に両肩の2本のシリンダーは、腕可動の際には大きく伸縮するのが見てとれます。
体を傾けると腰部のシリンダーも連動して伸縮します
肩部のシリンダーです。腕を前後に動かすとシリンダーも連動して伸縮します
大きく長い腕部分。肘関節にシリンダーが使われています
コックピット部分からはパイロットの三日月の姿が見えます
可動は非常に優秀。ヒザ立ちもでき、外装パーツを付けても干渉しません
それでは外装パーツを付けていきます。外装パーツは簡単に取り外しできるので、フレームを見せたいときは取り外して飾れますよ。いわゆるガンダムトリコロールの白、赤、青の色プラが使われており、塗装しなくても劇中のイメージに近い仕上がりになります。またクリアパーツも随所に配されていて、過去に発売された1/100モデルではシール処理していた部分も、クリアパーツにすることでディテールが美しく見えるようになっていました。
外装パーツ装着。バルバトス第4形態に進化!
肩、ヒザ部分のマークはクリアパーツが内部から露出している構造。外装パーツを付けても、脚部のシリンダーはそのまま見ることができますね
そしてバルバトスといえば、鈍器で殴る機体! 巨大なメイスがもちろん付属
外装を付けても立てヒザ姿は難なく再現可能
外装パーツを付けても動きに干渉せず、ガンダム・フレーム時と変わらず可動はスムーズです。また頭部、腰部、脚部の裏側などは、そのままガンダム・フレームが露出している部分もあり、ほかのガンダムにはないスタイルを楽しむことができますね。
武器は巨大なメイスと太刀。さらに300mm滑空砲が付属。交換手首が2種類ずつ付属しており、握り手パーツを使って各武器を保持することができます。巨大なメイスは重さがあるのですが、片手でもしっかり保持できました。
武器は3種類。滑空砲は折りたたんで収納し、使用時に展開させます
各武装はバックパックに取り付けておくことが可能です。フル装備状態でもしっかり自立
やはりバルバトスといえば、巨大なメイスで敵を殴りつける戦闘シーンが印象的でしたよね。本キットでもそのシーンを再現できるよう、各部位の可動がとてもスムーズ、かつカチっと決まるようになっています。腰部は左右の傾きだけでなく、左右にも回転するので、状態をひねったようなポーズを取ることも可能。上体も前後にスイングし、特に顔は大きく上を向くようになっているので、ポージングが自由自在です。
巨大メイスで敵を殴りつける! 躍動的なシーンもスタンドを使って再現
太刀は両手で持つこともできます。逆さに持って敵を串刺しにしたシーンも再現可能ですね
手首も回転し可動するので、太刀を横持ちにして構えるポーズなども可能
滑空砲は展開すると銃身が長くなりますが、片手でしっかりグリップ部分を保持できます
劇中同様、肘で抱え込むようにして構える発射体勢を再現
片手に太刀、片手に滑空砲の両手持ちも可能。自立するのでポーズが決まります
2019年最後に発売されたMGということもあり、可動やスタイルなどに最新の技術を取り入れた、とても優秀なキットとなっていました。外装パーツには、ヒザ下部分や腕部分など一部大きなパーツも使われていますが、分割線が目立たない構造になっているなど、作りやすさと見栄えのよさを両立しています。いわゆるガンダムらしさがない、斬新なスタイルと巨大な武器を持ったポージングを楽しめますよ。思いっきりウェザリングして、地上戦のバルバトスを再現するなんていうのもイイですよね。今後、ほかの形態の外装パーツが展開されることを期待しています!
個人的には第6形態用の外装パーツを別売りしてくれるとうれしいです
趣味も仕事もゲーム漬けだった人生から脱却を図り模索中。ホビーや生活雑貨記事などを書かせていただきます。