筆者は音楽をやっているのですが、ライブや練習中にiPadを使いたい(歌詞や譜面、音楽系のアプリなどを表示させたい)ので、マイクスタンドに固定できるホルダーを探していました。いくつも商品は出ているのですが、マイクスタンドに向かって歌いながら見るためには、ある程度のアームの長さと取り回しの自由が利くことが必須条件になります。極端に下を向かないと見えなかったり、マイクから顔を離さないと見えなかったりすると、「歌詞を見ながら歌う」動作を完全に同時に行うことはできないからです。
そうなると、なかなかこれという商品が見つかりません。要はほとんどが、マイクスタンドとタブレットの間の距離や角度に自由が利かないのです。探しに探してようやく見つけたのが「HERCULES (ハーキュレス) タブレットホルダー」です。
畳んだ(曲げた)状態
まっすぐ伸ばした状態
HERCULES社の製品はすでにギタースタンドを10年ほど使用していて、頑丈な点や、イエローとブラックの色みなどを気に入っていましたので、今回それも決め手になりました。
アームの長さに加え、関節があることで動きの幅が広がります。イメージとしては人間の腕に近いです。肩から先がこの商品で、手のひらがタブレットです。
根元の部分。私の素人採寸で3.3cmまでのポールや板なら装着可能。ここにも関節が付いています
肘の部分。ネジを緩めないと関節が曲がらない仕組みです。肘を伸ばす・曲げる動きのほか、左右方向にも360度回ります
タブレットに一番近い部分はボール状になっていて、角度の自由が利きます
タブレットを固定する部分
この図のように固定します
タブレットは対角を挟み込んで固定します。タブレットに触れる部分はゴム製で、ここにHERCULESの特徴であるイエローが使われています。適応するサイズは7〜10.1インチなので、スマホを固定するのは難しそうですね。
マイクスタンドに装着したところ
長いアームでタブレットを支えるので、「頭でっかち」な格好になり、バランスをうまく取らないと安定してくれません。しかし、締める力はかなり強力なので、きちんとバランスを取って各所をガッチリ締めれば数日間でもその状態のままずり落ちません。ただし、例えばステージ上でぶつかったらバランスを崩すと思います。
マイクスタンドをつかんでいる部分
肘の部分
タブレットに一番近い手首の部分
本来キーボードスタンドに付けることを想定した製品のようですが、マイクスタンドに付けて使用するうえで私の求めていた条件にぴったりでした。
これだけの頑強さと自由度があるので、もちろん家の中でも使えます。テーブルやデスクの脚や板、棚の板など、根っこの部分がつかめさえすればどこにでも付けられます。我が家ではたとえばPC机にサブ画面としてちょうどいい位置にiPadが浮かんでいてくれます。
サブモニターとしてiPadを設置してみました
ほかにもたとえば寝ている姿勢で、顔の真ん前の位置に固定するような設置もじゅうぶん可能だと思います。
タブレットの装着はそこまで手軽ではなく、関節のネジも思いっきり締めないといけないので、ストレスフリーでぐにゃぐにゃスムーズに動くわけではないですが、便利度はかなり高いアイテムだといえます。マイクスタンドに付けて使うよりも、普段から家の中で使う割合のほうが多くなりそう。