トイレがつまっているわけでもないのに、水が流れなかったり、急に水が逆流してきたりした経験のある方はいらっしゃいませんか?私は両方経験しました。しかも夜中に。床に溢れ出なかったのが不幸中の幸いでしたが、結局一睡もできず、ラバーカップ(いわゆるトイレのスッポン)片手に途方にくれたものです。
後になってわかったのですが、原因はその時に降っていた大雨。実は大雨で下水道の中の水流が満タンになってしまうと、トイレやお風呂の排水は下水道に入り込む余地がなくなるのです。そして、満タン以上となった場合、水は出口を求めて、1階のトイレや浴室、洗濯機などの排水溝から逆流してくるのです。この現象を「排水溝逆流浸水」といい、台風などの大雨以外にも、ゲリラ豪雨などの瞬間的洪水時にも起きることがわかっています。
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噴水ではなく、これもマンホールのふたの穴からあふれた雨水 |
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水圧でマンホールのふたが浮き上がってしまうことも |
この、排水溝逆流浸水から自宅を守るために使える身近なグッズがあります。それは「ごみ袋」。45リットルのゴミ袋を2枚重ねにし、その中へ半分くらいの量の水を入れて、しっかり口を結び、トイレや排水溝の穴をその水入りごみ袋でふさぐのです。つまり、たとえ水があがってきても、ここには出口がないと思い込ませるわけ。外の雨がやみ、下水道が通常の流れにもどったら、ごみ袋を破いて水を流してしまえば後片付けも簡単。設置基準は各ご家庭の浸水しやすさで判断してください。
ちなみにうちの設置目安は、テレビの音が聞こえないほどの雨が10分以上続いた時です。
(回遊舎/番場由紀江)
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