携帯型のカイロといえば、ほとんどが使い捨てになってしまった昨今。何かおもしろい携帯型の暖房器具はないものかとお店をぶらついていると、“ハクキン懐炉”と数十年ぶりの再会! あまりのなつかしさに即座に購入いたしました。
なお、限定品ながら金メッキが施された“ハクキンカイロPEACOCK GOLD”もあるそうです。
![]() |
中身は、懐炉本体と収納ケース、ベンジンの注油カップと取扱説明書 |
“ハクキン懐炉”は、燃料にベンジンを使い、その気化ガスがプラチナ(白金)と接触して発熱するという化学反応を利用しています。ベンジンを燃焼しているわけではないので、実はクリーンでエコな暖房器具なのです。
気になる使い方は以下の通りです。まずは、専用の注油カップを使って、本体にベンジンを注ぎます。本体内には綿が入っており、ベンジンがこの綿にしみ込むようになっています。後は火口のプラチナ部分(写真を参照してください)に点火して、フタをすればおしまいです。
![]() |
“ハクキン懐炉”を使うには別売のベンジンが必要です。ちなみに、ベンジンは染み抜きなどにも使えますよ |
![]() |
ベンジンを注ぐ際は、本体からフタと火口を取り外して注油カップを差し込みます。注油カップ2杯でおおよそ24時間暖かさが持続します |
![]() |
火口のプラチナ触媒の部分(黒っぽい綿のような部分)にマッチやライターの炎を3〜5秒当ててるだけです。この部分が燃え上がるわけではないので、点火しているかどうかわかりにくいですが、しばらくお待ちください |
白金の触媒作用で熱を出すという仕組みが少年時代の筆者の好奇心を刺激し、おじいちゃんや父親が使っていたこのカイロに興味津々であったことを思い出しました。久しぶりに使ってみて感じたのは、比べ物にならない発熱量と持続時間の長さ。90年近くも前にこれほどすばらしい暖房器具が発売されていたとは・・・。
筆者にとっては、人に見せびらかして自慢したくなる逸品が一つ増えました。これで、今年の冬は暖かく幸せに過ごせそうです♪
主に東京の湾岸エリアに生息しているが、中国、タイ、インドネシアなどでの発見情報もあり、その実態は定かではない。仲間うちでは「おっちゃん」と呼ばれることも。