レビュー

生乾き臭が消えた! 洗濯機につなぐだけで抗菌・防臭できる「銀イオンホース」の効果に感動!!


洗った洗濯物から発生する不快なニオイを防ぐ「銀イオンホース AS-AG1」(以下、銀イオンホース)が、シャープから登場。洗濯機の給水ホースに取り付ければ、洗濯のたびに銀イオンで抗菌・防臭してくれるというこの製品を使ってみました!

銀イオンホースって、どんなもの?

洗濯した衣類などから漂う不快なニオイの主な原因は、人にも常在している「モラクセラ菌」の排泄物だと言われています。モラクセラ菌は水分や皮脂などを栄養にして繁殖するため、あとで洗おうと洗濯機や洗濯かごに入れておくとどんどん増加。洗濯したとしても、菌や洗剤カス、皮脂汚れ、洗濯槽の汚れなどが落としきれていないと、乾くまでの間に菌が増殖してイヤなニオイが発生します。このようにあっという間に繁殖するうえ、このニオイは1度発生すると天日干しや普通に洗濯するだけではなかなか取れないのだそう。つまり、洗濯物はため込まず、洗濯の段階でしっかり除菌し、洗濯後は素早く干して、なるべく短時間で乾かすことが快適な仕上がりへの第一歩だといえます。

今回紹介する銀イオンホースは、洗濯機の給水ホースに接続するだけで部屋干し臭や生乾き臭が抑えられるというもの。銀イオン(Ag+)が洗濯水に溶け出し、洗濯中にニオイのもととなる菌に作用するほか、洗濯物に銀イオンがコーティングされることにより、干している間も洗濯した衣類を着用時にも抗菌・防臭効果が持続するのがポイントです。また、洗濯水に銀イオンが溶け出すため、洗濯槽の清潔を保つのにも効果があるとのこと。皮膚への安全性も確認されているので、安心して使用できます。

サイズは55(幅)×69(奥行)×304(長さ)mm。これを洗濯機の給水ホースに接続します

サイズは55(幅)×69(奥行)×304(長さ)mm。これを洗濯機の給水ホースに接続します

通電させて使用するため、コンセントがひと口必要です

通電させて使用するため、コンセントがひと口必要です

銀イオンホースの中には2枚の銀電極が装備されています。この銀電極の間を水道水が通過する際(給水時)に、電気制御で銀イオンを溶出。銀イオンが溶け出した水が洗濯槽に注がれるという仕組みとなっています

JIS評価試験による18時間後の洗濯物の菌数比較。左が普通に洗濯した洗濯物で、右が銀イオンホースを使用して洗濯した洗濯物。銀イオンが溶出した水で洗った洗濯物は菌の繁殖が大幅に抑えられていることがわかります

銀イオンが溶け出した水には抗菌効果があるので、洗濯槽のステンレス部分やパルセーターの菌の繁殖を抑制できます。写真は、縦型洗濯機の上部にある樹脂部品の裏側。銀イオンホースを使用すると、右の写真のようにカビの発生も抑えられます

銀イオンホースの取り付けから洗濯まで、やってみよう!

さっそく、銀イオンホースを洗濯機に取り付けてみましょう。給水ホースの接続部は規格で決まっているので、どのメーカーの洗濯機でも、縦型/ドラム式も問わずに接続できます。しかし、筆者は水栓まわりの作業をしたことがないので、かなり不安……。

埋込水栓、洗濯機用水栓、水栓つぎ手などほとんどの水栓に取り付けできます。ただし、銀イオンホースが逆さまになる床給水タイプの水栓は使用できません。取り付けた銀イオンホースの角度は、まっすぐだけでなく、ななめでも真横でも設置OK

今回は、日立の縦型洗濯乾燥機に取り付けてみます

今回は、日立の縦型洗濯乾燥機に取り付けてみます

まず、水が噴き出さないよう蛇口を閉め、15秒ほど洗濯機を運転してホース内の水を抜きます

まず、水が噴き出さないよう蛇口を閉め、15秒ほど洗濯機を運転してホース内の水を抜きます

もともと装着してある洗濯機用ホースを蛇口から外したら、銀イオンホースの出番!

もともと装着してある洗濯機用ホースを蛇口から外したら、銀イオンホースの出番!

取り外した洗濯機用ホースを銀イオンホース下部に接続

取り外した洗濯機用ホースを銀イオンホース下部に接続

銀イオンホース上部を蛇口に接続すれば、取り付け完了。拍子抜けするほどカンタンでした

あとは、付属のACアダプターを銀イオンホースに接続してコンセントに差せば終わりなのですが、今回試した洗濯機の場合、銀イオンホース本体が背面に入り込んでしまうため、ACアダプターの差し込み口が見えなくて少々手間取りました

銀イオンホースを取り付けた洗濯機。洗濯機背面に銀イオンホースがあるため、見た目にあまり変化はありません

銀イオンホースを接続しても、洗濯のやり方はいつもどおり。洗剤や柔軟剤を入れて普通に洗濯するだけです。銀イオンは洗剤や柔軟剤の効能に作用はせず、温水を使ったとしても銀イオンの効果は変化しないとのこと。洗濯時だけでなく、すすぎ時にも銀イオンが溶解した水が使われます。なお、給水ホースのパッキンが破損した際に水漏れしないように、どの洗濯機も使用しない時は蛇口を閉めるよう推奨されていますが、この点は銀イオンホースを取り付けても同じ。洗濯機を使う時に蛇口を開け、使い終わったら閉めるようにしましょう。

普段使っている洗剤や柔軟剤を使い、いつもと同じように洗濯します

普段使っている洗剤や柔軟剤を使い、いつもと同じように洗濯します

洗濯中の様子を見ていても銀イオンが洗濯水に溶け出しているかは視認できませんが、銀イオンが溶出されている時には本体のランプが点灯します

ラグを洗ってみたところ、洗濯後にイヤなニオイはせず

ラグを洗ってみたところ、洗濯後にイヤなニオイはせず

梅雨時期なので浴室に干しましたが、乾いたラグからも生乾き臭はしませんでした

梅雨時期なので浴室に干しましたが、乾いたラグからも生乾き臭はしませんでした

上で行ったテストでは不快なニオイのしないラグを洗ったため、銀イオンホースの効果で生乾き臭がしなかったのかは判断できません。やはり、もともとイヤなニオイのする洗濯物を洗って検証したいところなのですが、シャープによると、銀イオンは不快臭の発生を防ぐ効果はあるものの、すでに強烈なニオイが漂う洗濯物のニオイは取れにくい場合もあるのだそう。ですが、銀イオンホースを使用したモニターに行ったアンケートによると「イヤなニオイの復活がなくなった」「排水口からのイヤなニオイがしなくなった」「子どものソックスを事前に手洗いしなくても、異臭が取れた」といった声がたくさん寄せられており、これまで不快に感じていたニオイにも効き目はあるようです。なので、思い切って2週間前くらいから生乾き臭が漂い始めたタオルを洗ってみることにしました。

何度洗い直しても生乾き臭が取れなかったので、銀イオンホースを使ってもニオイは取れないだろうと思っていたのですが、洗濯した直後からいつもと違う! 変なニオイがせず、普段より洗剤のいい香りがします。なお、タオルを干した部屋では扇風機を「弱」で使っているのみ。扇風機の風が洗濯物に直接当たらないように配置しました。もちろん、除湿機は使用せず、窓も閉めきった状態。洗剤も特別なものではなく、コスパ重視で安いものを使用しています

部屋干しでひと晩乾かしたタオルを臭いでみたところ、完全に生乾き臭が消えています! イヤなニオイがないだけでなく、なんだか乾燥機で乾かしたタオルのようなクリアなニオイがして気持ちいい!! タオルだけでなく、1日着用していた衣服も一緒に洗いましたが、ニオイ移りもありません。衣類のほうからも、いつもより清潔なニオイがしている印象です

銀イオン電極には寿命がある

銀イオンホースを取り付けても洗濯時に手間はかかりませんが、銀電極から銀イオンが溶出していくため、一定の回数に達すると本体内にある銀イオンカートリッジ(AS-CT1)を交換しなければなりません。「1日1回の洗濯で1年」が交換の目安ですが、銀イオン電極の寿命が近づくと本体のライトが給水中に点滅してお知らせしてくれます。

銀イオンカートリッジを交換する際は、ACアダプターを外し、蛇口と洗濯機用ホースから銀イオンホースを取り外します。そして、銀イオンホース上部のホースを抜きましょう

本体のカバーの前後を押しながら上にスライドさせると……

導線とコネクターが出てくるので、コネクターを抜きます

導線とコネクターが出てくるので、コネクターを抜きます

この部分を新しいものと交換し、もとに戻せば再度使用できるようになります

この部分を新しいものと交換し、もとに戻せば再度使用できるようになります

カバーを外す際に導線をちぎってしまうのではないかと恐る恐る作業しましたが、思っていたよりカンタンでした。なお、銀イオンカートリッジ(AS-CT1)の2020年7月7日時点の価格.comの最安価格で4,400円(税込)となっています。

実は、10年以上前にも銀イオンホースは発売されていた!

この手の、見た目に変化が現れないものは、なかなか効果のほどをお伝えしづらいのですが、銀イオンは、制汗スプレーや歯科治療、銀イオン配合繊維、温泉の衛生管理といったさまざまな分野で使用されており、その抗菌・防臭効果は広く認知されています。また、シャープは銀イオンホースの前身となる「銀イオン水生成器 AS-AG03H」(2004〜2007年発売)や、銀イオンを洗濯水に溶出させて洗う洗濯機(2002〜2014年発売)もリリースしていました。当時から銀イオンの効果に定評があったものの、いったんは姿を消すことに。しかし、当時使用していたユーザーから「どこで購入できるのか?」といった声がいまだに多く寄せられていることもあり、再び、銀イオン水を生成できるホースを発売することにしたのだといいます。

2004年に発売された「銀イオン水生成器 AS-AG03H」は、単3形アルカリ乾電池2本をセットして使う仕様。さらに、コントローラーが付いており、使用するたびに電源をいちいちオンにしなければなりませんでした

新たに登場した「銀イオンホース AS-AG1」(右)と比べてみると、本体のサイズ感はあまり変わりませんが、コントローラーがない分、新モデルのほうがすっきりとした印象。なにより、洗濯のたびに電源をオンにしたり、電池を交換する手間がないのは大きな魅力です

まとめ

銀イオンには抗菌・防臭の効果があるということですが、正直、使用する前までは疑っていました。モニターから寄せられた評価の高い回答も、「プラシーボ効果で効いていると感じているだけでは?」と思っていたほど。しかし、試しに生乾き臭のするタオルを洗ってみると、たった1回でニオイが取れてビックリ! 筆者ひとりの検証では説得力に欠けると思ったので、友人宅の洗濯機にも取り付けてみたところ「梅雨時期や夜間に部屋干しするといつも生乾きのような気になるニオイがしていたのに、銀イオンホースを使ってからはそうしたニオイがしなくなった」と、筆者と同じ効果を感じていました。生乾き臭や部屋干し臭が付いた衣類は、熱湯や漂白剤を入れたお湯につけ置きしたり、乾燥機やアイロンでニオイを除去するのが一般的な方法ですが、このような手間がかかる作業をしなくても、普通に洗濯機で洗っただけで不快なニオイが取れるのはありがたい! 強烈なニオイがする衣類のニオイは銀イオンホースを使った洗浄では取れないこともあるとシャープの担当者からは言われていましたが、今回検証した結果を見ると、少し臭い始めたくらいなら効果はありそうです。

なお、銀イオンホースと同じように銀イオンを洗濯水に溶け込ませるアイテムは、ほかにもあります。ビーズなどが入ったネット状のものを洗濯物と一緒に入れて洗うタイプが多く、2,000〜3,000円で入手可能。それらと比べると銀イオンホースは市場想定価格が13,000円(税別)前後と少々高めですが、電気制御で銀電極から銀イオン水を生成するため、給水のたびに必ず銀イオンが溶出し、かつ、安定した濃度で毎回洗濯できるのがポイントです。毎回、洗濯槽に入れる手間がないのもいいところ。比較していないのでほかのタイプのものとの効果の差はわかりませんが、今回、銀イオンホースを体験し、想像以上に効果を実感できたこと、そして、洗濯した洗濯物がいつもより気持ちいいことに感動しました。というよりも、もう銀イオンホースを使わない洗濯は考えられないですし、家にある衣類を洗い直したいくらいです! 使い続ければ、さらに洗濯物のニオイの変化や洗濯機への効果を感じられそうな期待もあり、洗濯すること自体が楽しみになりました。

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいます。

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