特別企画
6月1日から「ギガホ」と「ギガライト」の提供を開始

ついにドコモも導入! 大手キャリアの分離プランを比較


2019年5月10日、改正電気通信事業法が可決・成立しました。以前の記事「質負担額が消える!? 『分離プラン』でスマホの買い方はどう変わる?」で解説したように、今回の法改正によって通信サービスの「月額料金」とスマホやタブレットなどの「端末代金」を分離することが義務化されます。

こうした流れのなか、通信と端末の分離が進んでいなかったNTTドコモから、いわゆる「分離プラン」として「ギガホ」と「ギガライト」が登場。従来の「カケホーダイ&パケあえる」に代わり、2019年6月1日から提供が始まりました。

これで国内大手3キャリアから分離プランが出揃った形になりますが、それぞれどのような特徴を備えているのでしょうか。そこで今回は、大手キャリア3社のスマートフォン向け分離プランを比較してみたいと思います。

個人も家族も同じプランになった、ドコモの「ギガホ」と「ギガライト」

前述のように、NTTドコモは6月1日から「ギガホ」および「ギガライト」という2種類の分離プランを導入しました。

「ギガホ」は、データ利用量が毎月30GBの大容量プランです。月額料金は6,980円(2年間の定期契約ありの場合。税別、以下同)で、通話料金は30秒あたり20円の従量制。「ファミリー割引」を組む家族間の通話料金は無料です。

通話料割引オプションとして、各通話最初の5分間まで無料で話せる「5分通話無料オプション」(月額700円)と、国内通話が何分でも無料になる「かけ放題オプション」(月額1,700円)が用意されています。

「ギガライト」は、毎月の合計通信量に応じて月額料金が増減する料金プランです。データ利用量は1GBから始まり、3GB、5GB、7GBまで2GB刻みの4段階に定められています。月額料金は、下限の1GBまでの場合は2,980円、上限の7GBまで通信した場合は5,980円となります(2年定期契約ありの場合)。通話料はギガホと同様に従量制で、家族間通話は無料。通話料割引オプションの追加も可能です。

NTTドコモのスマホ向け分離プラン一覧

NTTドコモのスマホ向け分離プラン一覧

家族で利用する場合、「ギガホ」や「ギガライト」を契約している人数に応じた割引が受けられる「みんなドコモ割」が適用されます。割引額は、2回線契約している場合は1回線ごとに毎月500円(合計1,000円)、3回線以上なら1回線ごとに毎月1,000円(合計3,000円〜)となります。

そのかわりに、旧プランの「カケホーダイ&パケあえる」で提供されていた「ベーシックシェアパック」および「ウルトラシェアパック」に相当するプランが、「ギガホ」と「ギガライト」では用意されていません。

旧プランでは、親回線が契約した「ベーシックシェアパック」や「ウルトラシェアパック」に子回線を紐付けることで、ひとつのデータ利用量を家族全員で分け合って使うことができました。

しかし、「ギガホ」と「ギガライト」は回線ごとにデータ利用量が与えられる料金プランとなっており、データ利用量を分け合うことができません。家族1人ひとりが自分の通信量を把握し、どちらのプランが適切かを選ばなければならなくなったのです。

判断の目安となるのは、「ギガライト」の上限である「毎月7GB」です。毎月の通信量が7GBを超えるか下回るかで、「ギガホ」と「ギガライト」のどちらを選ぶか判断するといいでしょう。

auは既存の分離プランをリニューアル

2017年から分離プランとして「auピタットプラン」「auフラットプラン」を提供してきたKDDI(au)は、NTTドコモの分離プラン導入に合わせるようにプランの内容をリニューアル。6月1日からは「新auピタットプラン」をはじめとした4種類の分離プランが提供されています。

「新auピタットプラン」は、毎月の合計通信量に応じて月額料金が増減する料金プラン。5月まで提供されてきた「auピタットプラン」のデータ利用量を見直したものとなり、1GB、4GB、7GBの3段階に区切られています。月額料金は下限の1GBまでなら2,980円、上限の7GBの場合は5,980円(2年契約ありの場合)です。

通話料は30秒あたり20円の従量制ですが、通話料割引オプションとして各通話最初の5分間まで無料で話せる「通話定額ライト」(月額700円)、国内通話が何分でも無料になる「通話定額」(月額1,700円)が用意されています。

「auフラットプラン7プラス」は、データ利用量が毎月7GBまでに固定されている料金プラン。月額料金は5,480円(2年契約ありの場合)で、「新auピタットプラン」の上限よりも500円安く設定されています。通話料は従量制ですが、「新auピタットプラン」と同じ通話料割引オプションの追加が可能です。

「auフラットプラン7プラス」の特徴は、2019年秋以降、特定サービスが無料で通信できる「ゼロレーティング」機能が備わること。対象は「+メッセージ」「Facebook」「Instagram」「Twitter」の4サービスです(FacebookのMessengerなど、無料対象外の通信あり)。

「auフラットプラン20」と「auフラットプラン25 Netflixパック」は、5月以前から提供されている大容量の分離プランです。データ利用量は毎月20GBまたは25GBで、月額料金は6,000円または7,150円(いずれも2年契約あり、通話料が従量制の「シンプル」を選んだ場合)。「auフラットプラン25 Netflixパック」は定額制の動画配信サービス「Netflix(ベーシックプラン)」と「ビデオパス(見放題プラン)」の月額料金を含みます。

また、2019年夏からは「auデータプランMAX」の提供が始まる予定です。このプランでは、大手キャリアの4G LTEスマートフォン向けプランとしては初めて、データ利用量が使い放題となっています。月額料金は8,980円で、「新auピタットプラン」や「auフラットプラン7プラス」と同じ通話料割引オプションを追加できます。

auのスマホ向け分離プラン一覧

auのスマホ向け分離プラン一覧

なお、10月1日からは、家族でauを契約している家庭向けの割引「家族割プラス」に申し込めるようになります。割引額はauを2回線契約している場合は1回線ごとに毎月500円(合計1,000円)、3回線以上なら1回線ごとに毎月1,000円(合計3,000円〜)です。

ただし、割引が受けられる料金プランは「新auピタットプラン」「auフラットプラン7プラス」「auデータプランMAX」のみ。「auフラットプラン20」と「auフラットプラン25 Netflixパック」は家族としてカウントはされますが、割引を受けることはできません。

たとえば、「新auピタットプラン」「auフラットプラン20」「auフラットプラン25 Netflixパック」をそれぞれ契約する3人家族が「家族割プラス」に申し込んだ場合、3回線なので割引額は1,000円となります。割引対象の「新auピタットプラン」を契約する回線は毎月1,000円安くなりますが、「auフラットプラン20」と「auフラットプラン25 Netflixパック」は割引の対象外なので、月額料金は変わりません。

ソフトバンクは「動画SNS放題」を引き続き提供

NTTドコモとauは6月1日から新しいプランを投入しましたが、ソフトバンクは昨年登場した「ミニモンスター」と「ウルトラギガモンスター+」を引き続き提供しています。

「ミニモンスター」は、毎月の合計通信量に応じて月額料金が増減する料金プラン。データ利用量は1GB、2GB、5GB、50GBまでの4段階となっています、月額料金は下限の1GBまでの場合3,980円、上限の50GBまで通信した場合は8,480円となります(2年契約ありの場合)。

通話料は30秒あたり20円の従量制ですが、通話料割引オプションとして各通話最初の5分間まで無料で話せる「準定額オプション」(月額500円)、国内通話が何分でも無料になる「定額オプション」(月額1,500円)を追加できます。

「ウルトラギガモンスター+」は、データ利用量が毎月50GBの大容量プランです。月額料金は7,480円(2年契約ありの場合)で、通話料金は30秒あたり20円の従量制。ミニモンスターと同じ通話料割引オプションを追加することが可能です。

なお、「ウルトラギガモンスター+」にはゼロレーティング機能が備わっています。対象は「YouTube」「AbemaTV」「TVer」「GYAO!」「Hulu」「LINE」「Twitter」「Instagram」「Facebook」「TikTok」の10サービスです(LINEの音声通話・ビデオ通話など、無料対象外の通信あり)。

ソフトバンクの分離プラン一覧

ソフトバンクの分離プラン一覧

また、家族で「ウルトラギガモンスター+」を契約すると、回線の数に応じて「みんな家族割+」の適用を受けることができます。割引額は、2回線契約している場合は1回線ごとに毎月500円(合計1,000円)、3回線なら1回線ごとに毎月1,500円(合計4,500円)、4回線以上なら1回線ごとに毎月2,000円(合計8,000円〜)です。

3社の分離プランを比べてみた

最後に、NTTドコモ、au、ソフトバンクのスマートフォン向け分離プランにおける月額料金を比較してみましょう。以下の表に、1人で契約する場合から最大4人の家族で契約する場合まで、それぞれのケースにおける1回線あたりの月額料金を試算してみました。

いずれも通話料割引オプションは付けず、2年契約ありの価格で計算しています。また、固定通信サービスとのセット割引や、auやソフトバンクで提供されている1年目の割引(毎月1,000円引き)など、家族向け以外の割引は考慮していません。

大手キャリア3社のスマホ向け分離プランを比較

大手キャリア3社のスマホ向け分離プランを比較

NTTドコモの「ギガライト」とauの「新auピタットプラン」は、上限と下限のデータ利用量と月額料金がどちらも同じ(1GBまでなら2,980円、7GBまでなら5,980円)で、回線数に応じた割引額もそろっています。

上限と下限の間に設定されているデータ利用量は異なりますが(「ギガライト」は3GBと5GB、「新auピタットプラン」は4GB)、毎月1GB未満しか使わない人や、毎月4〜5GB以上使う人の月額料金は、家族の人数に関わらずほとんど差が生じません。

いっぽう、ソフトバンクの「ミニモンスター」は、下限の1GBでもドコモやauより1,000円高い3,980円であることや、データ利用量の上限が50GBと多いことから、月額料金も8,480円と高めになっています。家族の人数に応じた割引も受けられないので、毎月の通信量が5GB未満ならドコモやauのほうがお得です。

データ利用量が5GBを超えると、各キャリアの個性が強まります。毎月の通信量が5GBから7GBまでの範囲におさまるのなら、「auフラットプラン7プラス」に注目。3人以上の家族なら1回線あたり税込でも5,000円を切ることに加えて、この秋からは「Twitter」「Facebook」「Instagram」「+メッセージ」の通信が無料になるゼロレーティング機能が追加されるので、お得です。

7GB以上の範囲では、NTTドコモの「ギガホ」にも注目です。2人以下の家族や単身者の場合は「auフラットプラン20」よりもコストがかかってしまいますが、「auフラットプラン」には家族の回線数に応じた割引が適用されないため、3人以上では「ギガホ」のほうが20円だけ安くなります。データ利用量も「auフラットプラン20」より10GB多い毎月30GBなのでお得です。

4人以上の家族でキャリアを揃えるなら、ソフトバンクの「ウルトラギガモンスター+」も見逃せません。家族の回線数に応じた割引額がNTTドコモやauの2倍となる1回線あたり2,000円(4人以上の家族の場合)であるため、1回線の月額料金は「ギガホ」より500円安い5,480円になります。

大容量は不要だという家族がいるならNTTドコモの「ギガライト」と「ギガホ」の組み合わせが、全員大容量を必要としているなら「ウルトラギガモンスター+」でそろえるのがお得です。

キャリアを乗り換えるには、家族の人数に応じて増える手続きや、2年契約の更新月のタイミングといった負担もあります。慌てて乗り換えを急がずに、まずはどのキャリアのプランが自分や家庭にとって最適なのかを検討した上で、乗り換え手続きを進めるのがよいでしょう。

■変更履歴:初出時に一部内容に誤りがありました。お詫びして訂正します。該当箇所は修正済みです。[2019年6月5日 17:15]
松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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