翻訳機「KAZUNA eTalk」やゲーミングスマホ「BlackShark2」などを手がけるTAKUMI JAPANは、2020年1月21日、製品発表会を開催し、ソフトバンク回線を使った通信容量無制限のSIMカード「神 SIM」や、スマートフォン用の周辺機器など今年発売する予定の製品やサービスを公表した。
※本記事中の料金は税別で統一している。
「KAZUNA 神 SIM」は、ソフトバンクの回線を使ったデータ通信SIMカード。月間データ通信容量100GBの「100GBプラン」(月額3,980円)と、通信容量無制限の「UNLIMITED」(月額4,980円)の2種類のプランを用意しており、ゲームや動画などのヘビーユーザーに適する。神 SIMのTwitterアカウント(@Kamisim_Kazuna)をフォローするだけの会員割引が用意されており、「100GBプラン」では月額990円の割引を適用した月額2,990円、「UNLIMITED」では月額1,500円の割引を適用した月額3,480円で利用できる。
このSIMカードは、格安SIMカードで一般的なMVNO回線ではなく、ソフトバンクのMNO回線を使う(TAKUMI JAPANが代理店として、ソフトバンクのSIMカードを販売する形式)。そのため格安SIMカードで起こりやすい、特定の時間帯に発生する通信速度の低下が起こりにくく、通信キャリアの安定した品質でデータ通信が行えるのが大きな特徴だ。サポートはTAKUMI JAPANが行う。
利用できるLTEおよび3Gの通信バンドもソフトバンクのMNO回線と同じで、ソフトバンクの運用しているLTEのバンド1、3,8、41または、3Gのバンド1、8に対応したSIMフリー端末であれば技術的には適合する。なお、SIMロックのかかっているソフトバンク製の端末については、適合しない場合がある。このほか、同社で取り扱うゲーミングスマホ「BlackShark2」および翻訳機「KAZUNA eTalk5」とのバンドル版も用意される。
上が会員価格で、下が一般価格。契約初月に3,000円の事務手数料がかかるが、通信料は初月無料で2か月目から発生する仕組み
この「KAZUNA 神 SIM」を利用したモバイルWi-Fiルーター「神SIMルーター」も2020年春に発売予定。海外でも100か国以上で利用可能だ。料金などは後日発表される
BlackShark社が開発した、スマートフォン用の有線ヘッドホン端子とUSB Type-Cポート増設アタッチメント「2 in 1 ゲーミングアダプタ」も発表された。本機を使うことで、ヘッドホン端子のないUSB Type-C搭載のスマートフォンでもヘッドホン・イヤホンと充電を同時に行えるようになる。なお、本機はBlackShark2専用ではなく、汎用品として設計されており、基本的にUSB Type-Cポートを備えたAndroidスマートフォンであれば利用できる。直販価格は3,980円で、本日より発売が開始される。
「2 in 1 ゲーミングアダプタ」はスマートフォンの側面を挟んで、USB Type-Cポートに接続する
USB Type-Cポートと有線のヘッドホン端子を各1基備える
横幅は可変式なのでさまざまな端末で利用可能
BlackShark、シャオミ、ファーウェイ、サムスン、Google各社のスマートフォンでの動作は確認済みだが、写真のリストにないものでも動作する可能性は高い
TAKUMI JAPANで発売中の翻訳機「KAZUNA eTalk5」のAndroid版とiOS版アプリのダウンロード発売が開始される。手持ちのスマートフォンで「KAZUNA eTalk5」と同等の翻訳機能を実現できるが、3か月版(3,980円)と12か月版(9,980円)の期間限定版とすることで、短期間の利用に適した比較的安価な料金体系となっているのが特徴だ。なお、Android版は2020年3月、iOS版は5月の販売予定となっている。
また、「KAZUNA eTalk5」のソフトウェアの有償アップデート(4,980円)を2020年2月に行う。このアップデートで音声翻訳の対応言語は 73 から 112に、写真に写った文字を翻訳するOCR翻訳機能「撮って翻訳」の対応言語は 8から55に増加する。
Android版とiOS版の「KAZUNA eTalk5」アプリを発売する。3か月または12か月の契約で、海外旅行や出張など一時的な利用を想定している
3月ごろにさらなる製品の発表を行うことも告知された。タイミングを考えれば、BlackShark2の後継モデルである可能性も高いが、最低でも1機種、ひょっとしたら複数機種の発表になるかもしれないという。これとは別にオリジナルのスマートフォンを2020年内のいずれかのタイミングで発表することも公表された。スペックや価格などはまだ明らかにされていないが、どのような性能・価格になるのか興味深い。
オリジナルスマホのサンプル機も公表された。メインカメラは1基のみの小型モデルのようだ
オリジナルスマホには、上面にヘッドホン端子が搭載されていた
メインカメラは1台のみ。画素数などのスペックは明らかにされていない
TAKUMI JAPANが、アメリカの大手通信キャリアであるベライゾン・ワイヤレスに納入しているガラケー「eTalk」も展示されていた。すでに35万台が出荷されており、2018年に創業した同社が、急速に実績を上げた原動力となった製品だ