メールアドレスやパスワードの確認を済ませ、漏えいがないことを確認したら、2段階認証を設定する。万一漏えいが見つかった場合は、まずはメールアドレスとパスワードを変更した上で設定しよう。
以下では例として、Apple ID、Googleアカウント、Microsoftアカウントの設定方法を解説する。
現在、Apple IDの2ファクタ認証は、iPhoneでApple IDを新規作成したり、機種変更でiCloudバックアップから復元するときなどに標準の設定で有効になる仕様になっている。
しかし、パソコン上でApple IDを新規作成した場合など、無効のままのケースもある。「設定」アプリで状態を確認してみよう。
「設定」アプリを開き、Apple IDの名前蘭に「2ファクタ認証を有効にする」の項目が表示されたら、無効になっている。また、「後で設定する」としていた場合には、「パスワードとセキュリティ」をタップして開く画面に「2ファクタ認証を有効にする」が表示される
ここでは「iPhone 11 Pro」(iOS 13.3.1)による操作を解説するが、パソコンのブラウザソフトからも可能だ。念のため、場所を記しておく。
Apple IDの管理ページ(https://appleid.apple.com/)を開いてサインインし、「セキュリティ」の「2ステップ確認」で設定状態がわかる。ここから有効化も可能だ
2ファクタ認証が無効の状態なら、有効にしておこう。ただし、後述のように一度有効にして2週間が経過すると無効にできなくなることは理解しておいていただきたい。
有効にするには、前述の「2ファクタ認証を有効にする」をタップし、設定を進める。
このとき、本人確認が必要となり、Apple IDを作成したときに設定したセキュリティ質問に対する答えが必須になる。質問に答えたら、電話番号(現在設定中のiPhone以外の電話番号も設定可)を登録して完了だ。
この画面で「有効にする」→「続ける」とタップする
セキュリティ質問に対する答えを入力して「次へ」をタップする。セキュリティ質問は3つ設定しているが、ランダムに2つの質問が表示されるので、次の質問にも同様に答えを入力する。答えを覚えていない場合は、「答えを忘れた場合」をタップして指示にしたがう
確認コードを受け取る電話番号は、設定中のiPhoneの電話番号が自動認識される。変更したい場合は、「他の番号を使用」をタップ。そのまま設定するなら「続ける」をタップ
Apple IDのパスワード入力を求められるので、入力して「サインイン」をタップ。これで、2ファクタ認証が有効になる
設定完了後、2ファクタ認証が有効になった通知メールが届く。このメールの「以前のセキュリティ設定に戻し」のリンクから無効にできるのだが、表記されている有効期限内でしか無効化できない。期限を過ぎて無効にしたい場合は、Appleサポートへの問い合わせになる
2ファクタ認証は、登録した電話番号宛てに確認コードが届く。しかし、iPhoneの故障や紛失、盗難などでコードが受け取れなくなると、サインインができなくなる。
そのため可能であれば、家族など信頼のおける人の別の電話番号も登録しておくといい。登録は、「設定」アプリで行う。
「設定」アプリを開き、Apple IDの名前→「パスワードとセキュリティ」をタップ。この画面で「編集」をタップし(「完了」に表示が変わる)、「信頼できる電話番号を追加」をタップして登録する
・2ファクタ認証の使用例
2ファクタ認証を設定すると、新しい機器やアプリなどからApple IDにサインインするときに、確認コードの入力が求められる。すぐに、登録した電話番号宛てに確認コードが届くので、入力すればサインインできる。
Apple IDとパスワードを入力してサインインを実行すると、確認コードの入力を求められる。画面は、「iPad Pro」のSafariでApple IDの管理ページにサインインしている例
iPhoneに通知が届くので、自分がサインインしていることを確認の上、「許可する」をタップする。なお、実際には福岡からのサインインなのだが、通知では大阪になっている。Apple IDのサインインではときに、こうした位置のずれが見られるので、慎重に作業していただきたい
続けて6桁の確認コードが表示されるので、このコードを入力してサインインする