レビュー

進化した1インチセンサースマホ「AQUOS R7」のカメラ機能を徹底レビュー

「AQUOS R7」は、5Gに対応するシャープ製Androidスマートフォンの最新フラッグシップモデル。全体的にハイスペックで見どころの多い製品だが、特に注目したいのは、ライカカメラ社が監修したメインカメラ。新型の1インチ(1.0型)センサーとライカレンズを搭載し、スマートフォンのカメラとしては最高峰と言ってよいスペックを実現している。本記事では、従来モデル「AQUOS R6」からの進化点や改善点を交えながら、その特徴を詳しくレビューしよう。

2022年夏モデルとして登場した「AQUOS R7」。1インチセンサーによるカメラ機能がさらに進化した

2022年夏モデルとして登場した「AQUOS R7」。1インチセンサーによるカメラ機能がさらに進化した

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メインカメラの特徴をチェック

最初に、「AQUOS R7」のメインカメラの基本的な特徴を押さえておこう。

ピクセルビニングに対応する新型の1インチセンサー

「AQUOS R7」は、メインカメラの撮像素子に、従来モデル「AQUOS R6」と同様、1インチの大きなCMOSセンサーを採用している。1インチというサイズは、2020年に発売された2世代前の「AQUOS R5G」のメインカメラ(標準カメラ)が搭載する1/2.55インチと比べて面積は約5倍大きく、スマートフォンのカメラ機能としては最大級だ。センサーが大きいことのメリットは、同じ画素数で比較した場合に1画素あたりの集光量が多くなるため、ノイズが少なく、かつ豊かな階調が得られること。画質的には撮像素子は大きければ大きいほど有利だ。

そのうえで、「AQUOS R7」の1インチセンサーは従来モデルから大きく進化している。センサーの有効画素数が約2020万画素から約4720万画素にアップし、かつ、「ハイレゾ」モードを除いたすべての撮影モードで、4つの画素をひとつの画素として処理するピクセルビニング(画素混合)を行うのがポイント。ピクセルビニングによって記録画素数は約1180万画素(3968×2976)になるものの、ピクセルサイズ(画素ピッチ)は1.6μmから3.2μmに大きくなる。その結果、集光量は従来モデル(ピクセルサイズ2.4μm)と比べて約1.8倍向上するとのことだ。

また、従来モデルでは、高級コンパクトデジカメなどと同じアスペクト比3:2のセンサーだったが、「AQUOS R7」は、アスペクト比4:3のモバイル向けのセンサーに変更されている。

像面位相差に対応し、オートフォーカスの高速化を実現

新型の1インチセンサーは、画質もさることながら、オートフォーカス(AF)についても性能の向上をもたらしている。

まず、「AQUOS R7」の1インチセンサーは、1画素に2つのフォトダイオードを搭載しており、全画素で、従来モデルでは非対応だった像面位相差AFが可能になった。従来モデルはコントラストAFでの動作だったため、AFの性能でネガティブな意見も見られたが、そこにメスを入れてきた形だ。注目したいのは、4画素が1画素になるピクセルビニングによって、1画素に8つのフォトダイオードを持つ高速・高精度な「Octa PD AF」に対応していること。AFの合焦速度は従来モデル比で約2倍に向上しているという。

また、「AQUOS R7」では、ポートレートモード専用の測距用センサー(有効約190万画素)も新たに追加されている。

焦点距離19mm相当の超広角ライカレンズ

レンズには、ライカのレンズブランド「SUMMICRON(ズミクロン)」の名を冠した「SUMMICRON 1:1.9/19 ASPH.」を搭載している。基本的には従来モデルと同じスペックとなる、35mm判換算で焦点距離19mm相当の超広角レンズだ。高屈折レンズを含む7枚構成の贅沢な仕様を採用することで、高い描写力と絞り値F1.9の明るさを両立している。

また、カメラアプリ上では、レンズのスペックそのままの焦点距離19mm相当を「0.7倍」とし、クロップと画素補間を行う焦点距離24mm相当を「1.0倍」、いわゆる“標準”として扱っているのも、従来モデルと同様。こうすることで、シングルレンズ仕様ながら、超広角19mmと広角24mmを使い分けられるようになっている。ズームは最大で6.0倍に対応。2.0倍までズームするとピクセルビニングは行わなくなり、それ以降は、有効約4720万画素センサーの中央部を使っての画像処理・記録になる仕様だ。

35mm判換算で焦点距離19mm相当の超広角レンズ「SUMMICRON 1:1.9/19 ASPH.」を採用。従来モデルと比べると、レンズ周りのデザインはすっきりとした印象になった

35mm判換算で焦点距離19mm相当の超広角レンズ「SUMMICRON 1:1.9/19 ASPH.」を採用。従来モデルと比べると、レンズ周りのデザインはすっきりとした印象になった

7枚構成の高性能なレンズだが、レンズ部はそれほど飛び出していない

7枚構成の高性能なレンズだが、レンズ部はそれほど飛び出していない

計6モードを選択できるカメラアプリ

「AQUOS R7」のカメラアプリは、「ビデオ」「写真」「ポートレート」「マニュアル写真」「ナイト」「その他」という6つの撮影モードを切り替えて使用することができる。従来モデルと比べると、「背景ぼかし」が「ポートレート」に変更になったほか、細かい機能は「その他」モードに集約されるようになった。

ビデオ

オート設定での動画撮影モード。4K動画の撮影に対応し、フレームレートはオート(60〜30fps)と30fpsから選択できる。動画撮影時の手ブレ補正、風切り音低減なども設定も用意されている。

写真

オート設定での静止画撮影モード。人物、動物、料理、花、夕景、夜景、黒板/白板などに対応する被写体・シーン認識機能を搭載しており、状況に適した設定で撮ることができる。人物認識時は自動的に被写体を追尾する。また、白とび・黒つぶれを軽減して撮るかどうかを自動的に設定する「オートHDR」や、タッチした被写体を追尾する「追尾フォーカス」といった機能も利用できる。

多彩な被写体・シーンを認識する機能を搭載。この画面では「花」を被写体として認識している

多彩な被写体・シーンを認識する機能を搭載。この画面では「花」を被写体として認識している

人物を認識した際は被写体の追尾が可能

人物を認識した際は被写体の追尾が可能

ポートレート

近くの被写体にピントを合わせて、画像処理によって背景を大きくボカした写真に仕上げる静止画撮影モード。ズーム倍率は1.0倍を少し超えたあたりで固定される。

左が「ポートレート」モードで、右が「写真」モードで撮影したものになる。「ポートレート」モードでは、画像処理によって背景が大きくボケている。人物との境目の処理もうまくいっている印象

左が「ポートレート」モードで、右が「写真」モードで撮影したものになる。「ポートレート」モードでは、画像処理によって背景が大きくボケている。人物との境目の処理もうまくいっている印象

マニュアル写真

シャッタースピード、感度、AF/MF、ホワイトバランスなど撮影に関する設定を細かく調整して静止画を撮影できるマニュアルモード。彩度やコントラスト、明瞭度などの調整も可能だ。

「マニュアル写真」モードは、細かい撮影設定を調整して撮る場合に便利。水準器も表示される。なお、この画像では、タップでフォーカスポイントを指定し、AEマークをドラッグして露出決定のポイントを決めている(※同様の操作は「写真」モードでも可能)

「マニュアル写真」モードは、細かい撮影設定を調整して撮る場合に便利。水準器も表示される。なお、この画像では、タップでフォーカスポイントを指定し、AEマークをドラッグして露出決定のポイントを決めている(※同様の操作は「写真」モードでも可能)

「マニュアル写真」では、1パターンのみになるが各種設定を登録して呼び出せる「お気に入り」機能が用意されている

「マニュアル写真」では、1パターンのみになるが各種設定を登録して呼び出せる「お気に入り」機能が用意されている

ナイト

夜景を撮るのに適した静止画撮影モード。HDRをきかせた画像処理を行い、メリハリのある写真に仕上げてくれる。セルフタイマーでの撮影となるため、手ブレを抑えて撮ることができるのもポイント。

その他

ハイレゾ:ピクセルビニングを行わずにフル画素(7936×5952)で静止画を記録するモード。
8Kビデオ:8K解像度(7680×4320)の動画を撮影できるモード。
タイムラプス:時間の流れを早回ししたタイムラプスムービーを撮影できるモード。
スロービデオ:4K(120fps)、フルHD(240fps)、フルHD(480fps)といった、通常より動きが滑らかな動画を撮影できるモード。スローモーション動画として再生できる。
マニュアルビデオ:感度やホワイトバランスなどを細かく設定して動画を撮影できるモード。
vHDRビデオ:標準動画をHDR動画のような明暗差を付けて撮影できるモード。

「AQUOS R7」はWUXGA+(2730×1260)表示に対応する約6.6インチの有機ELディスプレイ「Pro IGZO OLED」を採用。撮影した静止画・動画を高精細に閲覧することができる

「AQUOS R7」はWUXGA+(2730×1260)表示に対応する約6.6インチの有機ELディスプレイ「Pro IGZO OLED」を採用。撮影した静止画・動画を高精細に閲覧することができる

実写作例で画質をチェック

続いて、「AQUOS R7」のメインカメラを使ってみてのレビューをお届けしていこう。

まずは、静止画の画質から。今回は、35mm判換算で焦点距離19mm相当の「0.7倍」を中心に使用してみたので、以下に、いくつか作例を掲載する。なお、以下の作例では、「オートHDR」機能は使用しておらず、彩度や明瞭度などの調整も行っていない。

逆光の厳しい状況でも階調豊かに撮れる

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/4955秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート撮影写真(3968×2976、2.7MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/4955秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート
撮影写真(3968×2976、2.7MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/292秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート撮影写真(3968×2976、4.3MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/292秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート
撮影写真(3968×2976、4.3MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/1768秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート撮影写真(3968×2976、2.3MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/1768秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート
撮影写真(3968×2976、2.3MB)

上の3つの作例は逆光で撮ったもの。光線的には厳しい条件になるが、HDR処理を行っていないにもかかわらず、シャドーからハイライトまで階調豊かな写真になった。「一眼カメラのような画質」と言うと大げさだが、この階調性の高さは、1インチセンサーだからこその部分だ。さらに、それほど被写体に近づいていないが背景や前景がボケているうえ、ボケ方が滑らかで自然なのもポイント。「1インチセンサー×ライカレンズ」だからこそのハイクオリティな画質と言えよう。

超広角レンズながら歪みが少なく周辺までシャープ

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO182、シャッタースピード:1/1768秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート撮影写真(3968×2976、2.7MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO182、シャッタースピード:1/1768秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート
撮影写真(3968×2976、2.7MB)

できる限り水平・垂直を出しながら、レンズの位置を下げることでパースをきかせた作例。画像処理でカバーしている部分もあると思うが、直線がまっすぐ伸びており、超広角レンズで発生しがちな歪みはほぼ見られない。周辺までシャープな描写で、ライカレンズの性能の高さを感じる1枚になった。

高感度でもノイズが少ない

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO2601、シャッタースピード:1/40秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート撮影写真(3968×2976、2.5MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO2601、シャッタースピード:1/40秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート
撮影写真(3968×2976、2.5MB)

大型センサーは高感度でもノイズが少なく、クリアな画質が得られるのも特徴。この作例はISO2601という高感度で撮っているが、スマートフォンで撮影した写真としては、暗部などのノイズがかなり抑えられている。このあたりは、4つの画素をひとつの画素として処理するピクセルビニングによるところが大きいのだろう。少々暗いところでも高画質に撮ることができる。

1.0倍/2.0倍ズームでも高画質

AQUOS R7、ズーム:1.0倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/1576秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート撮影写真(3968×2976、2.2MB)

AQUOS R7、ズーム:1.0倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/1576秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート
撮影写真(3968×2976、2.2MB)

AQUOS R7、ズーム:2.0倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/2182秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート撮影写真(3968×2976、3.2MB)

AQUOS R7、ズーム:2.0倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/2182秒、絞り値:F1.9、ホワイトバランス:オート
撮影写真(3968×2976、3.2MB)

上の2枚の作例は、上が1.0倍、下が2.0倍のズーム倍率で撮影したものになる。1.0倍は画素補間が発生し、2.0倍はピクセルビニングがなくなるため、厳密に見ると0.7倍と比べてやや解像感が落ちることになる。ただ、それは画像を等倍で拡大表示した場合の話で、スマートフォンの画面であれば十分に高画質。2.0倍までであれば、画質劣化を気にすることなく使用することができるだろう。

画質については、全体的にノイズが少ないのが特に印象に残った。また、レンズの性能が高く、逆光など厳しい状況でも、クリアで抜けのよい描写が得られるのも押さえておきたい点。撮影を通じて、1インチセンサーとライカレンズの組み合わせの威力を感じることができた。また、オートホワイトバランスの精度が高いことも付け加えておきたい。屋内の照明がある状況ではホワイトバランスの色温度がやや下がり、少し青みが残る仕上がりになることがあったものの、総じて安定した色合いとなった。

0.7倍〜6.0倍ズームで撮影した作例

以下に、参考として、同じ被写体を0.7倍、1.0倍、2.0倍、3.0倍、4.0倍、5.0倍、6.0倍で撮影したものを掲載しておこう。やや暗い状況で遠景を被写体にしているため、2.0倍を超えるデジタルズーム域になるとさすがに解像感が落ちるが、うまくキープしている印象だ。なお、マニュアル撮影モード時のRAWデータは、0.7〜1.0倍では0.7倍のデータとして記録される。2.0倍以上のズーム域になると、1.0倍よりも少し広い画角での記録となる。

「AQUOS R7」は従来モデルよりも細かいズーム調整がやりやすくなった。調整バーを左右にドラッグすることで、スムーズにズーム倍率を変更できる

「AQUOS R7」は従来モデルよりも細かいズーム調整がやりやすくなった。調整バーを左右にドラッグすることで、スムーズにズーム倍率を変更できる

暗い夜景でも明るく仕上げる「ナイト」モードが面白い

スマートフォンのカメラ機能は、複数枚の画像合成やHDR処理などによる、いわゆるコンピュテーショナルフォトグラフィー的な画像処理が人気を集めている。「AQUOS R7」も得意とするところで、特に「ナイト」モードは、HDRのきいたインパクトのある絵になるのが面白いと感じた。通常の撮影では、暗く沈んでしまうような夜景でも、明るくキレイに仕上げてくれる。夜景を撮影する場合は、このモードは積極的に利用したいところ。なお、オート設定の「写真」モードでも、シーンとして夜景を認識すると「ナイト」モードと同じ動作となる。

「ナイト」モードで撮影した作例

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO3127、シャッタースピード:1/14秒、絞り値:F1.9、ナイトモード撮影写真(3968×2976、3.2MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO3127、シャッタースピード:1/14秒、絞り値:F1.9、ナイトモード
撮影写真(3968×2976、3.2MB)

AQUOS R7、ズーム:1.0倍、感度:ISO1901、シャッタースピード:1/17秒、絞り値:F1.9、ナイトモード撮影写真(3968×2976、3.6MB)

AQUOS R7、ズーム:1.0倍、感度:ISO1901、シャッタースピード:1/17秒、絞り値:F1.9、ナイトモード
撮影写真(3968×2976、3.6MB)

高速・高精度なオートフォーカスが可能。従来モデルから大幅に改善

従来モデル「AQUOS R6」のユーザーにとって気になるのは、「AQUOS R7」のAFだろう。従来モデルはコントラストAFだったため、価格.comのクチコミ掲示板を見てもAFについては厳しい評価が散見しているが、「AQUOS R7」はかなり改善されている。

ポイントとなるのは、像面位相差AFが可能で、かつ1画素に8つのフォトダイオードを持つ「Octa PD AF」に対応すること。暗い状況だとピント合わせに一瞬待ち時間が発生したり、ピントが外れたりすることもあるものの、従来モデルと比べると大きく進歩している。

AFはレスポンスが格段によくなり、素早くピントを合わせてシャッターを切れるようになった

AFはレスポンスが格段によくなり、素早くピントを合わせてシャッターを切れるようになった

人物を認識して追尾している状態の画面をキャプチャーした動画。バスケットのシュート練習をする人物をしっかりととらえ続けていることがわかる

素早く動く人物を連写撮影した作例(計40コマ)

静止画の高画素撮影や8K動画撮影にも対応

「AQUOS R7」は、より高画素な静止画撮影が行える「ハイレゾ」モードに対応している。このモードは、ピクセルビニングを行わずにフル画素(7936×5952)で記録するようになっており、撮影は基本的にマニュアルモードになる。「オートHDR」が自動的にオンになるほか、RAWデータの記録も同時に行われる。フル画素になるためノイズの発生が気になるところだが、明るいところにて低感度で撮る分には解像感が上がるのがポイント。風景などをよりシャープに撮りたい場合に威力を発揮するモードだ。

「ハイレゾ」モードで撮影した作例

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/536秒、絞り値:F1.9、ハイレゾモード撮影写真(7936×5952、15.1MB)

AQUOS R7、ズーム:0.7倍、感度:ISO50、シャッタースピード:1/536秒、絞り値:F1.9、ハイレゾモード
撮影写真(7936×5952、15.1MB)

動画撮影では、「8Kビデオ」モードにおいて、8K解像度(7680×4320)の動画を撮影できるのが見逃せない。「AQUOS R5G」以来の8K動画撮影の復活ということで、注目している人も多いはずだ。

実際にこのモードを試してみたが、フレームレートの選択は不可で、30fpsで記録されるようになっている。注意点としては、4K記録時とは異なり、手ブレ補正(電子式)がオフになること。手持ち撮影だと手ブレを拾ってしまうので、ジンバルや三脚を使用したいところだ。また、8K記録時はかなり発熱するため、1回の撮影で記録できるのは1分間に制限されている。このあたりは、搭載するSoC(最新世代のハイエンド向け「Snapdragon 8 Gen 1」)との兼ね合いもあるので致し方ない部分だろう。むしろ、1分間とはいえ、1インチセンサー搭載で8K動画を撮影できるのは、熱処理がしっかりしていることを裏付けていると言える。

「8Kビデオ」モードで撮影した動画

三脚に「AQUOS R7」本体を固定して撮影した8K動画。夜景を高感度で記録しているためノイズはそれなりに発生しているものの、8Kの解像感の高さは伝わるはずだ

「スロービデオ」モードで撮影した動画

手持ちで撮影したスローモーション動画。4K(120fps)を選択している。

使ってみて気になった点

最後に、使ってみて気になった点をいくつかレポートしておこう。

カメラアプリについては、誰でも簡単に撮れることを狙っているとはいえ、1インチセンサー搭載の本格的なカメラであることを考慮すると、一眼カメラユーザーを意識したような、もう少し機能を掘り下げた設定があってもよいように思う。たとえば、「スタンダード」「ビビッド」「ナチュラル」といったように、色や階調などの仕上がり設定のプリセットがあると、より多彩な撮影を楽しめるようになるはずだ。また、HDR処理についてはオート設定のみになっているので、ユーザーが効果レベルを段階的に選択できると、さらに使いやすくなると感じた。

アプリのユーザーインターフェイスももう少し工夫してほしいところで、HDRなどいつくかの項目が、設定メニューに移動しないと変更できない仕様なのは少々不便。撮影画面上でワンタッチで切り替えられたら、より使いやすかった。一眼カメラユーザーの視点では、「マニュアル写真」モードの明るさ調整機能(露出補正機能)が、一眼カメラやコンデジで一般的に使われている段数(露出値の単位)のような表示(EV+1、EV-1といった表示)ながら実際はそうではないのも、細かいところだが使い始めに少しとまどった点だ。

HDRなどの項目は、撮影画面端のアイコンから呼び出す設定メニューの中に用意されている

HDRなどの項目は、撮影画面端のアイコンから呼び出す設定メニューの中に用意されている

このほか、バスケットのシュートシーンなど素早く動く人物をオート設定で撮った際に、人物を認識・追尾するものの、シャッタースピードが上がらずに被写体ブレが発生することがあった。このあたりの細かい機能性については、今後の機能強化に期待したい。

ハードウェア周りの操作性では、独立したシャッターキーがないのが少し気になった。電源キーの操作でカメラを起動したり、音量キーで連写撮影をしたりといった操作は可能なものの、縦位置での撮りやすさや、キー半押しでのAF動作などを考慮すると、やはり、シャッターキーはあったほうが便利だ。

右側面にボリュームキーと電源キーはあるものの、独立したシャッターキーは用意されていない。なお、従来モデルのアシスタントキーは廃止されている

右側面にボリュームキーと電源キーはあるものの、独立したシャッターキーは用意されていない。なお、従来モデルのアシスタントキーは廃止されている

まとめ スマートフォン最高レベルの高画質。AF性能の向上で使いやすくなった

以上、「AQUOS R7」のメインカメラについてレビューした。

1インチセンサーとライカレンズの組み合わせによる画質については、従来モデル「AQUOS R6」から評価は高かったが、「AQUOS R7」ではさらに磨きがかかった印象。ノイズの少なさと階調性の高さが魅力で、シーンを選ばすに高画質に撮ることができる。スマートフォン最高レベルの画質と言っても決して言い過ぎではないだろう。加えて、従来モデルでネックになっていたAFの性能が向上しているのも見逃せない。「従来モデルとは別モノ」と言うと少し大げさだが、高画質で使いやすい1インチセンサーカメラに進化を遂げている。

カメラ機能については完成度が高く、カメラのみを重視して「AQUOS R7」を選んだとしても、満足度の高い買い物になるのではないだろうか。ただ、「AQUOS R7」は、本体価格20万円程度の高額なハイスペックモデル。カメラ以外の機能についても気になるというのが正直なところだろう。価格.comマガジンでは、カメラ以外の機能について続報でレビューをお届けする予定だ。

撮影モデル:蒼田太志朗

真柄利行(編集部)

真柄利行(編集部)

フリーランスから価格.comマガジン編集部に舞い戻った、カメラが大好物のライター/編集者。夜、眠りに落ちる瞬間まで、カメラやレンズのことを考えながら生きています。

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