レビュー

約848gの軽さなのにパワフルな性能! 「FMV LIFEBOOK UH90/J3」

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

富士通の「FMV LIFEBOOK UH90/J3 2024年10月発表モデル」(以下「FMV LIFEBOOK UH90/J3」)は、圧倒的な軽さが特徴のノートパソコンです。その軽さは数ある14型ノートPCのなかでも際立つ約848〜858g(※本体カラーによる)で、なおかつ動作もサクサクな高いスペックを両立させています。

本記事では「FMV LIFEBOOK UH90/J3」の使い勝手や、実際の性能などを詳しくレビューしていきます。

富士通「FMV LIFEBOOK UH90/J3」199,800円(税込。価格.com最安価格。以下、ページ内のすべての情報は2024年12月18日時点のもの)、2024年10月18日発売

富士通「FMV LIFEBOOK UH90/J3」199,800円(税込。価格.com最安価格。以下、ページ内のすべての情報は2024年12月18日時点のもの)、2024年10月18日発売

ビジネス向きの超軽量モバイルノートPC「FMV LIFEBOOK UH90/J3」

さっそく「FMV LIFEBOOK UH90/J3」について実際に使ってみた印象をまとめました。

どんな用途に向いている?
・800g台の軽さと14型の作業効率、「Core Ultra 7」の処理能力と十分な稼働時間
・軽量かつパワフルな性能はビジネスユースにピッタリ
・20万円近い価格だが最新のMicrosoft Office Home & Business 2024が付属しコスパは悪くない

筆者による「FMV LIFEBOOK UH90/J3」評価チャート

「処理速度」や「グラフィック性能」が4点と高水準。さらに、モバイル利用に影響する左下の2項目「バッテリー」「持ち運びやすさ」も高水準なことから、持ち運びを前提としたビジネスユースに向いています

「処理速度」や「グラフィック性能」が4点と高水準。さらに、モバイル利用に影響する左下の2項目「バッテリー」「持ち運びやすさ」も高水準なことから、持ち運びを前提としたビジネスユースに向いています

-----------------------------------------------------------------------------------
評価チャートについて
・実際に製品を使用して、価格.com「ノートパソコン」カテゴリーのユーザーレビューと同じ評価項目で点数を付けました。
評価項目:満足度、デザイン、処理速度、グラフィック性能、拡張性、使いやすさ、持ち運びやすさ、バッテリー、画面、コストパフォーマンス
点数:5点満点(標準点は3点)
・製品カテゴリーや価格を考慮して評価しています。ノートパソコンとしての絶対的な評価ではありません。
・本記事を執筆した筆者による個人的な評価です。評価は個人によって変わりますので、あくまでも参考程度にとどめてください。
価格.com「ノートパソコン」カテゴリーのユーザーレビュー一覧
-----------------------------------------------------------------------------------

「FMV LIFEBOOK UH90/J3」を触ると、その軽さがずば抜けています。本機を知ってからほかのノートパソコンを触ると、どんなモデルも重いと感じてしまうほどです。それでいてCPUにインテル「Core Ultra 7 155H」が採用されており、十分な処理速度を有しています。

また、インテル「Core Ultra」シリーズは省電力性能が高いため、本機は軽量ノートパソコンにしてはバッテリー駆動時間が長め(約11.5時間、JEITA 3.0:動画再生時)です。このあたりはメーカーが「駆動時間にこだわったモデル」としているとおりでしょう。また、WindowsのAIアシスタント「Copilot」にも対応しており、さらに独自のAI機能も搭載しています。そのため高い携帯性と処理能力が必要とされるビジネスシーンに向いた製品と言えます。

また、デザインもミニマルな印象で美しく、所有欲をくすぐります。各要素が高水準なためどうしても価格は高くなっていますが、最新版の「Microsoft Office Home & Business 2024」(ダウンロード版価格43,980円/税込。価格.com最安)を搭載していることを考えると極端な高値でもありません。そのため総合的な満足度も高いモデルです。

それ以外の詳細な特徴は、次項以降のレビューをご確認ください。

「FMV LIFEBOOK UH90/J3」を詳しくチェック

ここからは「FMV LIFEBOOK UH90/J3」について実際触った感触などより詳しくレビューしていきます。

FMVってどんなパソコン? 「FMV LIFEBOOK UH90/J」の立ち位置

FMVは富士通が展開しているパソコンブランドで、ノートパソコン向けにはモバイルノートの「MHシリーズ」「UHシリーズ」「CHシリーズ」、リビングノートには「NHシリーズ」「AHシリーズ」「PHシリーズ」など多彩なラインアップが揃っています。

モバイルノートの軽量モバイルノート/2in1ノートに該当するのがUHシリーズ

モバイルノートの軽量モバイルノート/2in1ノートに該当するのがUHシリーズ

今回扱った「FMV LIFEBOOK UH90/J3」はこのうちの、「軽量」あるいは「2in1」を特徴とする「UHシリーズ」に該当するモデルです。「UHシリーズ」は「軽量」という売り文句どおり1kgを下回るモデルが多数存在しますが、軽さだけでなくデザインやスペックにも重きを置いている高性能なシリーズです。今回扱った「FMV LIFEBOOK UH90/J3」はそのうちの長時間駆動モデルとなります。

なお「UHシリーズ」には14型ながら世界最軽量となる634gの「FMV LIFEBOOK UHシリーズ WU5/J3(FMV Zero)」などもあります。

もっとくわしくFMVのラインアップを見るならこちらも確認してみてください。

持ち運びやすさ:約800g台なので抜群

「FMV LIFEBOOK UH90/J3」の重量は、約848〜858g(※本体カラーによる)。これだけ軽いと、もはやノートや財布と同じ感覚で持ち歩けてしまいます。どれだけ高性能なパソコンでも、重いと持ち歩くのが億劫になるもの。軽いということは、それだけ普段から使える存在になれるとも言えるのです。

片手でつまんで持てるほど軽い!

片手でつまんで持てるほど軽い!

それでいて、本機はインテル「Core Ultra 7」と16GBのメモリーを搭載。軽いからといって処理能力を犠牲にしているわけではないことがわかります。むしろビジネスノートでは高スペックと呼べる部類でしょう。

本体のディスプレイは14.0型ワイド(1920×1200)のTFTカラー液晶を搭載しています。ディスプレイはノングレア加工で見やすく、ベゼルもスッキリしています。筆者個人としてはタッチ操作に対応していないディスプレイは、映り込みが少ないノングレア加工であってほしい派です。

ディスプレイサイズは14型、解像度は1920×1200。画面にはTFTカラーLCDを採用

ディスプレイサイズは14型、解像度は1920×1200。画面にはTFTカラーLCDを採用

ミニマルなデザインが美しく、天板のデザインもシンプル

ミニマルなデザインが美しく、天板のデザインもシンプル

「FMV LIFEBOOK UH90/J3」には本体のほか、65Wの充電アダプターと電源コードが付属します。充電はUSB Type-Cポートから行うため、市販の充電器とケーブルを使うことも可能です。最近はコンパクトな65W充電器も増えてきたため、より軽いセットアップで持ち運ぶこともできるでしょう。

同梱物一覧

同梱物一覧

バッテリー:新世代CPUが実現したロングスタミナ

CPUにはインテル「Core Ultra 7 155H」プロセッサーを採用。このCPUはMeteor Lake世代のノートPC向け高パフォーマンスモデルですが、全16コア中、低消費電力コアを2つ搭載(Pコア:6、Eコア:8、低消費電力Eコア:2)しており、電力消費を抑えています。

バッテリー駆動時間の公称値は約11.5時間。筆者の自宅にてYouTubeの動画を連続再生した結果、10時間で88%のバッテリー消費が確認できました。ほぼ公称値に近く、1kgを下回るノートパソコンとしてはかなりのロングスタミナな部類と言えます。

軽さを重視しないノートパソコンであればさらに長時間駆動できるモデルも珍しくありませんが、実用面を考えれば約11.5時間でも外出先での作業時間は十分確保できそうです。ちなみに、モバイルバッテリーからの充電も可能です。

また、FMV独自のソフトとして「バッテリーユーティリティ」がインストールされています。バッテリー情報の確認や、満充電のバッテリー量を100%ではなく80%に変更できるなど、バッテリーケアが充実していることがわかります。バッテリー残量の補正(バッテリー量表示のブレを修正する機能)などもあります。

バッテリーユーティリティは設定画面からアクセス可能

バッテリーユーティリティは設定画面からアクセス可能

処理速度・グラフィック性能:よい意味で想像を裏切る十分な性能

ここからは各種ベンチマークソフトを使って、本機の性能を見てみましょう。

PCMark10の計測結果は、総合スコアが6441。さらに日常業務のシミュレート結果を数値化した「Essentials」はソフトウェアメーカーが定めた基準の「簡単な作業を行うための一般的なPC向け:4100以上」に対し9047。「一般的なオフィス作業や簡単なメディアコンテンツ制作向け」となる「Productivity」はメーカー推奨の4500以上に対して9547。「写真、動画、そのほかのデジタルコンテンツ編集向け:3450以上」が推奨される「Digital Content Creation」は8397と基準を大きく上回っています。

いずれもビジネスノートの必要水準を大きく上回っており、WordやExcelといった一般作業は問題なし。写真や動画編集などにも対応できそうです。

PCMark10のベンチマークスコア

PCMark10のベンチマークスコア

DirectX 11の性能を評価するFire Strikeの総合スコアは、7541でした。重めのゲームは厳しいところですが、中軽量級のゲームならばなんとか動きそうです。

3DMarkのFire Strikeのベンチマークスコア。

3DMarkのFire Strikeのベンチマークスコア。

Geekbench 6の測定では、「Single-Core Score」が2244、「Multi-Core Score」は11626、グラフィック性能を示す「OpenCL Score」は30147でした。複数のアプリを安定して動作させる「Multi-Core Score」は十分に高く、軽量ノートらしからぬパワフルさがあると評価できます。このあたりのスペックの安定感は、さすが高級軽量ノートと言えますね。

Geekbench 6のベンチマークスコア

Geekbench 6のベンチマークスコア

拡張性:USBやHDMI、有線LANも完備して便利

端子類については、USB 3.2(Gen1)Type-Aが2ポート、Thunderbolt 4 USB4(Gen3)Type-Cが2ポートと、USB周りは充実。加えてmicroSDカードスロットにHDMI端子、有線LAN端子もあり、多機能なUSBハブを持ち歩かずとも対応できる場面は多そうです。なお、本機への充電は、どちらかのType-C端子から行います。

写真上は左側面、写真下は右側面。LAN端子やHDMI端子は右側に配置されている

写真上は左側面、写真下は右側面。LAN端子やHDMI端子は右側に配置されている

ディスプレイとキーボードの隙間に排気口が設けられていました。デュアルファンを搭載しており、しっかりと排熱を行うことで「Core Ultra 7 155H」の性能を引き出すとされています。

キーボード上端に見えるのが排熱口。画面は180度まで展開可能で、複数人で画面を見下ろしながらディスカッションができそう

キーボード上端に見えるのが排熱口。画面は180度まで展開可能で、複数人で画面を見下ろしながらディスカッションができそう

デザイン:装飾を廃したミニマムデザイン

個人的に、デザインがかなり気に入っています。全体的に反射を抑えたマットなデザインで統一されていて、上品な印象。持った際も滑りにくい質感で、軽いからといって安っぽい印象はありません。

素材は天板にはカーボン、底面にはマグネシウムリチウムを採用。軽さと堅牢さを両立させている。写真は「フロストグレー」

素材は天板にはカーボン、底面にはマグネシウムリチウムを採用。軽さと堅牢さを両立させている。写真は「フロストグレー」

また、キーボードはJIS配置なのにかな表記がないため、見た目がスッキリ。スペース右に配置されているかな切り替えキーの印字もすべてローマ字で統一されており、細かな部分にまでこだわっているのが伝わってきます。キーボードの打鍵感も良好で、キーのガタツキやキートップの滑りなどもなし。打鍵していて心地良いキーボードでした。ちなみにCopilotキーも搭載しています。

ひらがながないだけで、こんなにもキーボードは美しい

ひらがながないだけで、こんなにもキーボードは美しい

電源ボタンがキーボードエリアから離れているのもありがたい。「Copilot」キーも搭載

電源ボタンがキーボードエリアから離れているのもありがたい。「Copilot」キーも搭載

【まとめ】身軽になれるノートパソコン

「FMV LIFEBOOK UH90/J3」は、とにかく軽い。軽すぎる。それなのにスペックも申し分がない。いわば非の打ち所がない、優等生なノートパソコンと言えます。ただ性能の高さは値段に返ってくるため、「Microsoft Office」の金額を差し引いても、価格が安いとは言えません。

ですが、もし同じスペックのノートパソコンを予算15万円前後で探すとしたら、重量が1.4kg近くになったり、あるいは端子類が省略されたりするはず。こうした機能面のトレードオフは避けがたいものですが、周辺機器でカバーできない要素のひとつが、パソコン本体の重量でしょう。仕事帰りの疲れた体で背負うパソコンが、1.4kgなのか848gなのか。この差は大きいですよ!

「常備できる軽さ」という、唯一無二のスペック

「常備できる軽さ」という、唯一無二のスペック

カバンに入れているのを忘れてしまうほど軽いビジネスノート。そんな特権を味わえるのが、UHシリーズの真骨頂です。省エネ性能の高い「Core Ultra」との相性もよく、駆動時間やスペックも申し分なし。まさに、身軽になれるノートパソコンと言えます。

ヤマダユウス型
Writer
ヤマダユウス型
ガジェット、音楽、楽器を主食とするライター。電気の通るモノに囲まれた生活を送りつつ、休日は登山やキャンプで魂を漂白している。
記事一覧へ
柴田崇志(編集部)
Editor
柴田崇志(編集部)
モノ雑誌で10年弱編集を経験した後、カカクコムに入社。前職ではAV家電やカメラを中心に幅広い製品を担当。スペックからわかりづらい製品の違いをわかりやすく説明したいです。
記事一覧へ
記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
SPECIAL
ページトップへ戻る
×