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SIMフリー化が急加速のスマートフォン市場。Android 6.0搭載のGoogle「Nexus 6P」が満点近い満足度で人気!

Google「Nexus 6P」

Google「Nexus 6P」

昨年末からいよいよ待望のSIMロック解除が開始された日本のスマートフォン市場だが、価格.comの「スマートフォン」カテゴリーでも、SIMフリーモデルの人気が全体的に高まってきており、ユーザーの端末選びにも変化が生じてきているようだ。その中でも、昨年9月に発売されたGoogleのSIMフリースマートフォン「Nexus 6P」の人気がかなり高まってきている。

人気ランキング・ベスト10中、6機種がSIMフリー端末

図1:「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキング(6〜10位)(2016年1月20日時点)

図1:「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキング(6〜10位)(2016年1月20日時点)

まず、2016年1月20日時点における「スマートフォン」カテゴリーの人気ランキングを見てみると、驚くべきことがわかる。何と、ベスト5中の2製品、ベスト10中では実に6製品が、SIMフリー端末なのだ。下記に、ベスト10の製品名を記載しておくが、人気のソニー「Xperia Z5」シリーズを除くと、そのほかはすべてSIMフリー端末が占めているという状況なのである。

1位 Xperia Z5 Premium SO-03H(ドコモ・ソニー)
2位 arrows M02 SIMフリー(富士通)
3位 ZenFone 2 Laser SIMフリー(ASUS)
4位 Xperia Z5 SO-01H(ドコモ・ソニー)
5位 Xperia Z5 SOV32(au・ソニー)
6位 P8lite SIMフリー(Huawei)
7位 Nexus 6P 32GB SIMフリー(Google)
8位 Xperia Z5 Compact SO-02H(ドコモ・ソニー)
9位 FREETEL KATANA 02 FTJ152F-katana02 SIMフリー(プラスワン・マーケティング)
10位 Ascend Mate7 SIMフリー(Huawei)

ここまでSIMフリー端末の注目度が高まったことはかつてなかった状況であるが、これを見ても、一般ユーザーのSIMフリー端末へのシフトは確実に高まってきていると言えるだろう。逆に言えば、従来の通信キャリア版のスマートフォンの人気が急激に下落しているとも言える。

ちなみに、SIMフリー端末での一番人気は、富士通の「arrows M02」で、全体の2位。それに次いで人気なのが、ASUSの「ZenFone 2 Laser」で、全体の3位という結果になっている。以下、6位のHuawei「P8lite」、7位のGoogle「Nexus 6P」、9位のプラスワン・マーケティング「FREETEL KATANA 02 FTJ152F-katana02」、10位のHuawei「Ascend Mate7」となっているが、なかでも注目したいのは、このうち、現在7位につけているGoogle「Nexus 6P」の存在である。

驚異の「4.94」という満足度を叩き出した、Google「Nexus 6P」

Google「Nexus 6P」は、Androidを開発しているGoogleがみずから手がける「Nexus」ブランドの5.7型液晶搭載のスマートフォンだ。最大の特徴は、次世代OSであるAndroid 6.0を搭載すること。いわゆるリファレンスモデルと言われる製品で、次世代のAndroid 6.0搭載スマートフォンのお手本ともなるべき製品と言える。製造はHuawei Technologies。なお、Softbankからも同名の「Nexus 6P」が発売されているが、こちらはいわゆるSIMフリータイプではないので、注意が必要だ。

また、同時に発表された「Nexus 5X」も、Android 6.0を搭載する兄弟モデル。こちらは5.2型液晶搭載のミドルクラスの製品で、製造はLG電子が行っている。こちらも、Googleが販売するSIMフリーモデルのほか、NTTドコモ版、ワイモバイル版が出ているが、いずれのモデルもさほどの人気とはなっていない。Android 6.0を搭載したリファレンスモデルの中では、唯一このSIMフリー版の「Nexus 6P」だけが、突出した人気となっている状況だ。

図2:SIMフリースマートフォンの人気5製品のアクセス数推移(過去3か月)

図2:SIMフリースマートフォンの人気5製品のアクセス数推移(過去3か月)

図2は、「価格.comトレンドサーチ」で見た、SIMフリースマートフォン・人気5製品のアクセス数推移だ。これを見ると、富士通「arrows M02」と、ASUS「ZenFone 2 Laser」の2機種が安定した人気を誇っているが、9月発売と比較的後発のGoogle「Nexus 6P」が、2015年の年末以降ぐんぐん人気を上げていることがわかる。SIMフリー端末としては先行しているHuaweiの「Ascend Mate7」を抜き、さらに同社の「P8lite」をもしのぐほどの人気となってきている。

図3:SIMフリースマートフォンの人気5製品の注目ランキング推移(過去3か月)

図3:SIMフリースマートフォンの人気5製品の注目ランキング推移(過去3か月)

これに合わせて、「スマートフォン」カテゴリーでの人気ランキングも上昇中。図3の注目ランキング推移を見てもわかるように、2015年の年末以降、Google「Nexus 6P」はSIMフリー端末の中では4位の人気となっており、スマートフォン全体でも7位の安定した順位をキープしている。

図4:SIMフリースマートフォンの人気5製品の満足度推移(過去3か月)

図4:SIMフリースマートフォンの人気5製品の満足度推移(過去3か月)

さらに驚くべきなのは、ユーザー満足度の高さだ。図4は、SIMフリースマートフォン・人気5製品のユーザー満足度の推移(5点満点)を示したものだが、Google「Nexus 6P」は、この中でも突出した満足度の高さを誇っていることがわかる。2016年1月20日時点でのユーザー満足度は、驚異の「4.94」。5点満点で16人のユーザーが採点して、ほとんど満点近い点数というのは、ほかでもなかなか見られるものではない。カテゴリー平均の4.14を大きく上回るばかりでなく、SIMフリー端末の中でも他を圧倒するほどの満足度を叩き出しているのである。

図5:Google「Nexus 6P」のユーザー評価(2016年1月20日時点)

図5:Google「Nexus 6P」のユーザー評価(2016年1月20日時点)

Google「Nexus 6P」のユーザー評価を詳しく見ていくと(図5)、「レスポンス」「画面表示」「呼出音・音楽」「通話音質」といった項目の評価が特に高い。平均よりも低いのは「携帯性」くらいなものだが、これは5.7型という大型液晶を搭載するスマートフォントしては致し方ない部分だろう。

なかでも、「レスポンス」に対する評価はかなり高い。「サクサク感がハンパありません。2年でここまで進化するものなのですねって感じだと思います。」、「前のもストレスゼロでしたが、それ以上! 使わないと分かりませんが、なかなかこういう経験ありません。」など、どのユーザーもレスポンスには満足している。

そのほかの部分では、搭載される「デュアルスピーカー」の音質面での評価が高い。「スピーカーが表にあって、YouTubeとか聞いてもステレオで聞けて最高です。」「スマホのスピーカーにはあまり期待してなかっただけに、動画見たりラジオ聞いたりするときにスピーカーの音にかなり感動を覚えました。」など、デュアルスピーカーの効果はかなりのようだ。

このほか、指紋認証によるロック解除や、画面表示のキレイさ、十分なカメラ性能、高性能なのに1日は十分持つバッテリー性能など、ハードウェア面での評価はとにかく全般的に高い。気になる大きさについても、これだけの大画面を持ちながら、握った感じではあまり大きく感じないなど、好意的な評価が目立つ。

販売価格は、Googleの直販価格で74,800円からと、SIMフリー端末としても決して安い部類ではないが、それでもなお、ここまで購入後の満足度が高いというのは、驚愕に値する。SIMフリー端末では、最安価格で3万円を切るASUSの「ZenFone 2 Laser」が依然として人気だが、ハイエンドモデルを求めるユーザーからすると、こちらのGoogle「Nexus 6P」のほうが、満足度は高いようだ。

鎌田 剛(編集部)
Writer / Editor
鎌田 剛(編集部)
1996年にソフトバンクにて複数のパソコン情報誌の編集・立ち上げに携わった後、2002年にカカクコム入社。2006年「価格.comマガジン」を創刊。以降、編集長としてメディア運営に携わる。日経MJにてコラム連載、ラジオ出演なども幅広く行う。家電製品アドバイザー資格保持者。
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