小寺信良のGadget 2 Go!
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リビングに最適! テレビ以外にも使えるOlasonicのテレビ用スピーカー

Olasonicといえば、特徴的な卵型スピーカーでよく知られるメーカーだ。最初はPC用のUSBスピーカーで評価を高めたと記憶しているが、その後も卵型スピーカーシリーズを拡充し続けている。

このシリーズで培った、キャパシタを使って瞬間的な大出力に対応する技術はSCDS(スーパーチャージドドライブシステム)と呼ばれ、オーディオ誌の付録アンプ設計にも積極的に技術提供している。自作オーディオファンにはすっかりお馴染みのメーカーだ。

Olasonic「TW-D77OPT」は、6月下旬から発売開始された新製品で、テレビ用スピーカーである。2011年にも「TW-D7OPT」という製品があったが、それの上位モデルという位置づけである。

テレビのデザインは、正面のフレームを薄く見せることが重視されるため、スピーカーはどうしても正面に配置することができない。そのため、スピーカーを下向きに設置して反射音を利用したり、薄いダクトを使って正面に音を回したりと、さまざまな工夫をしている。

だがそれではなかなか音の明瞭感が上がらない。それを補正するためにプロセッサーで音処理しているため、環境によってはそれがうまくハマらず、聞きづらい音になる。皆さんもテレビ音量を上げないと言葉が聴き取れないが、上げるとやかましいという矛盾を感じたこともあるかもしれない。

それを解決するのが、テレビ用スピーカーである。余ってるPC用のアクティブスピーカーをつないでもそこそこの効果は得られるが、テレビ用と銘打ってあるものにはそれなりにメリットがあるのだ。

十分な音量と解像度

「TW-D77OPT」は、前モデル「TW-D7OPT」からスピーカーユニットを大型化し、性能アップを図った上位モデルだ。入出力およびアンプ部と、卵型スピーカー、リモコンのセットとなっており、価格的には2万円ちょっとなので、上位モデルとはいっても買いやすい価格である。

Olasonicのテレビ用スピーカー「TW-D77OPT」

Olasonicのテレビ用スピーカー「TW-D77OPT」

前面はパンチンググリルで、子供のイタズラから守る工夫が

前面はパンチンググリルで、子供のイタズラから守る工夫が

背面には大型のパッシブラジエータが

背面には大型のパッシブラジエータが

音声入力は、光デジタル入力とアナログステレオ入力の2系統。前モデルはPCM 16bitの32kHz/44.1kHz/48kHzまでしか対応していなかったが、本機は24bit/96kHzまで対応となっている。

アンプ部背面端子。アナログ入力端子は側面にある

アンプ部背面端子。アナログ入力端子は側面にある

ポイントは自動電源オン/オフ機能が付いているところだ。テレビの電源をオンにして音声が流れ始めると自動的にオンになり、テレビを消して音声がこなくなると自動的にオフになる。テレビとスピーカーの電源を毎回別々にオンにする必要がないのは、子供からお年寄りまで、家族でつけたり消したりするテレビには必須の機能である。

この自動電源オン/オフは、アナログ入力の場合も動作する。事前に入力切り換えをアナログにしておかないといけないが、光端子のないテレビでも同様の使い勝手が得られるわけだ。

低音を強調するバスブーストも備えているが、これは本体にはボタンはなく、リモコンだけの操作になる。またリモコンには一時的に音量を上げる「グルーブボタン」も備えており、周りがうるさくなったときにパッと音量を上げて、またパッと下げることができる。

赤外線リモコンも付属

赤外線リモコンも付属

音質的には、人の声の明瞭度に比重を置いており、話が聞き取りやすい。しばらく自宅のテレビにつないでテストしていたが、家族はもとより、遊びに来た近所の人までテレビの音がいいと気づいたのには、少なからず驚いた。

うちの場合、リビングのテレビは四六時中付けているわけではない。結構音楽も流すのだが、アナログ入力のほうには「Chromecast Audio」をつないで、スマホから音楽再生している。これも十分な音量と低音が楽しめる、なかなか侮れない音なのだ。安いスマホ用スピーカーで我慢している人も多いと思うが、これ1台でテレビと音楽両方をカバーできて2万円ちょっとなら、それほど高い買い物ではないだろう。

ただ難を言えば、アンプ部分のデザインが古くさい。2011年発売の旧製品そのままで、金型の回収とか色々事情はあるのだろうが、デザイン性が厳しく問われるオーディオアクセサリ業界において、5年前と同じボディでパネルがえび茶色とか、そのセンスはいかがなものか。一周回ってカッコいいという人もいるかもしれないが、なんだかじいちゃんが使う健康器具みたいである。

これを除けば性能的にもコストパフォーマンス的にもかなり満足できると思うので、本体はテレビの下に隠すなどしておいてお楽しみいただければと思う。

小寺信良

小寺信良

AV機器評論家/コラムニスト。デジタル機器、放送、ITなどのメディアを独自の視点で分析するコラムで人気。メルマガ「小寺・西田の金曜ランチビュッフェ」も配信中。

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