メリタの「プロペラ式」「臼式」「コニカル式」を徹底比較

コーヒー入門者必読! 電動式コーヒーミルの選び方

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豆の産地や品質、焙煎度合い、挽き方、抽出時間や湯温など、こだわるほどに奥深くなっていく「コーヒー道」だが、おいしく、香り豊かに淹れるための大原則は「挽きたて」に尽きるだろう。だからこそ、自宅でもっとおいしいコーヒーが飲みたい人は真っ先にコーヒーミルを用意すべし。ここでは、より手間なく挽ける電動式のミルに注目。コーヒー道入門者に向け、「電動式コーヒーミルの選び方」を解説していきたい。

目次
・電動式と手動式、それぞれのメリット・デメリット
・「プロペラ式」?「臼式」?「コニカル式」?
・とにかく手軽な「プロペラ式」
・「臼式」は価格と性能のバランスが◎
・味を追求するなら断然「コニカル式」
・挽きたての差をテイスティングで実感!
・まとめ

初めての1台には、手間なく引ける電動式が無難

コーヒーミルは、電動式と手動式に分けられる。それぞれにメリット、デメリットがあるが、決定的に違うのは「手軽さ」だろう。手動式は「ゴリゴリとした手応え」「アンティーク調のデザイン」「電源不要」などの魅力があるが、スイッチを押すだけで挽ける電動式のほうが圧倒的に手間も時間もかからない。毎回手動でゴリゴリするのがおっくうで、「やっぱり電動式にすればよかった」となるのはよくある話だし、ちょっとしたすき間時間にコーヒーを楽しむことなどを考えても、初めの1台には電動式が無難だろう。なお、電動式と手動式それぞれのメリット、デメリットをまとめると以下のようになる。

電動式コーヒーミルは大きく分けて「プロペラ式」「臼式」「コニカル式」の3方式

さて、本題の「電動式コーヒーミルの選び方」である。電動式は手動式に比べて種類が豊富だが、入門者の定番となっているのはおもに下記の3タイプだ。

(1)プロペラ状の刃を回転させて豆を粉砕する「プロペラ式」
(2)臼を上下でかみ合わせてすり潰す「臼式」
(3) 固定された歯と回転する円錐状の歯の間をコーヒー豆が通ることで粉砕する「コニカル式」

豆の粉砕方法としては、プロペラ式が歯を「ぶつける」、臼式が「すり潰す」、コニカル式が「切り刻む」イメージで、粉砕方法の違いによって挽いた粉の仕上がり、つまりコーヒーの「おいしさ」も違ってくることになる。

価格は一般に、プロペラ式<臼式<コニカル式の順で安い。家庭用の場合、プロペラ式は安いもので3,000円程度、臼式は4,000円〜13,000円くらい、コニカル式は1万円〜が相場と考えていいだろう。本体のサイズは、プロペラ式は小型で持ち運べるものが多く、臼式とコニカル式は据え置き型がほとんどだ。

では、これら3つのタイプはそれぞれどこがすぐれていて、どんな人に向いているのだろうか? 今回は、ドイツの名門コーヒー器具ブランド「メリタ」の製品を例に、下記のチェックポイントに着目しながら見ていきたい。

写真左から、プロペラ式「セレクトグラインド MJ-518」、臼式「パーフェクトタッチII CG-5B」、コニカル式「VARIO-E CG-121」

コーヒー入門者の第一選択肢は手軽な「プロペラ式」

まずはプロペラ式だが、その特徴は何と言っても「手が出しやすい」ことだ。価格は手ごろで、本体サイズも500mlペットボトル程度と置き場所に困ることがない。構造が単純なので、メンテンスしやすいのもポイント。初めて電動式コーヒーミルを使う人や、手軽に挽きたてのコーヒーを楽しみたい人にはうってつけと言えるだろう。

もちろん、手軽であるがゆえのデメリットもある。たとえば、粒度の調節方法。プロペラ式はスイッチを押している時間の長さで粒度を調節するので、慣れが必要だろう。また、雑味の原因となる挽きムラや、風味の劣化を招く摩擦熱が構造的に発生しやすいほか、エスプレッソ用の「極細挽き」に対応しないなど、基本性能はほかのタイプに比べて劣るというのが正直なところ。とはいえ、「とりあえず電動式コーヒーミルを使ってみたい」という考えであれば、これらのデメリットはあまり気にならないかもしれない。

(1)本体サイズ

今回使用する「セレクトグラインド MJ-518」(以下、セレクトグラインド)は、500mlのペットボトルよりも高さがなく、家の中で気軽に持ち運んで使える。価格は税込3,240円(価格.com最安価格、2017年3月28日現在)。

本体サイズは98(幅)×98(奥行)×183(高さ)mmで、重さは750g。カラーは写真のブラックと、ホワイト(MJ-516)の2色展開

フードプロセッサーのように、プロペラ状の刃が高速回転することで豆を粉砕する

フードプロセッサーのように、プロペラ状の刃が高速回転することで豆を粉砕する

(2)使用方法

「セレクトグラインド」で一度に挽ける豆の量は70g(中挽きなら7人分)まで。豆を入れたら、中を覗きながら運転スイッチを押し、「ちょうどいい粗さだな」というところでストップすればOKだが、慣れないうちは挽きすぎてしまったり、逆に粗すぎたりといったことが起こりやすい。

コーヒー豆を投入し、スイッチを押すと刃が回転する

コーヒー豆を投入し、スイッチを押すと刃が回転する

(3)粒度

「セレクトグラインド」で挽けるのは、中細挽き、中挽き、粗挽き。エスプレッソ用の極細挽き(もしくは細引き)には対応していない。

プロペラ式は極細挽きに非対応の製品が多いので、エスプレッソを楽しみたい人は注意

プロペラ式は極細挽きに非対応の製品が多いので、エスプレッソを楽しみたい人は注意

(4)均一性

プロペラ式はその構造上、刃が豆に多く当たるところと当たらないところでムラが出やすく、挽いた粉の均一性はそれほど高くないと言われている。

中細挽き、中挽き、粗挽きの均一性をそれぞれチェックしてみたところ、やはりばらつきが見られ、粗挽きはとくにその傾向が強かった

豆をできるだけ均一に挽くためには、途中でいったん運転を止め、本体を振って豆の片寄りを防ぐのがよさそうだ

(5)作動時間

「セレクトグラインド」の場合、10gの豆を中挽きにするのにかかった時間は、途中で本体を振って豆をならす時間も含めて約17秒。

この程度の時間であればまったく負担にならないし、手動式と比べて格段にスピーディー

この程度の時間であればまったく負担にならないし、手動式と比べて格段にスピーディー

(6)作動音

作動音は最大で94.8dBとなかなか大きかったものの、「ガリガリガリ」と大きな音がするのは初めの数秒。挽いているとすぐに音が小さくなっていく。

部屋の環境音は40.3dB、本体から20cm離して計測

部屋の環境音は40.3dB、本体から20cm離して計測

(7)メンテナンス性

使用後は、乾いた布と付属のブラシで本体内に残った粉を拭き取るのだが、あまり手間とは感じない。あえて弱点をあげるなら、豆を挽いてふたを開ける際にコーヒー粉がこぼれてしまう点だ。ふたをトントン叩いてから慎重に開けても、やはり少なからずこぼれてしまう。とはいえ拭き取ればいいだけなので、それほど憂慮する必要はない。

構造が単純なだけに溝やすき間がほとんどなく、手入れはしやすい

構造が単純なだけに溝やすき間がほとんどなく、手入れはしやすい

価格と性能のバランスがいい「臼式」

続いて、臼式を見ていこう。価格的にはプロペラ式の予算に少し上乗せするだけで購入できるが、そのコストアップに対して余りあるほどの性能向上が期待できる。挽いた豆の均一性や微粉量の少なさがプロペラ式より数段上となるため、豆本来の風味や香りをより忠実に楽しめるのだ。また、ダイヤル操作などで粒度を調節できるため、豆を狙った通りに挽くことが可能。粒度調節を目視や感覚に頼らないという意味では、「プロペラ式よりも臼式のほうが初心者向き」とも言えるだろう。

いっぽう、摩擦熱が発熱しやすいことと、メンテンス性にやや難があることは頭に入れておきたい。ただしこれは、どのメーカーのどの臼式モデルにも言えること。性能とメンテンス性はある程度トレードオフになることをあらかじめ理解しておくことが大切だ。

(1)本体サイズ

今回使用する「パーフェクトタッチII CG-5B」(以下、パーフェクトタッチII)は、据え置き型の電動式コーヒーミルとしては比較的コンパクト。価格は税込3,809円(価格.com最安価格、2017年3月28日現在)となる。

本体サイズは113(幅)×153(奥行)×219(高さ)mm、重量は1.1kg。カラーはブラックのみ

本体サイズは113(幅)×153(奥行)×219(高さ)mm、重量は1.1kg。カラーはブラックのみ

臼状のミル歯を上下でかみ合わせて、すり潰すように豆を粉砕する

臼状のミル歯を上下でかみ合わせて、すり潰すように豆を粉砕する

(2)使用方法

「パーフェクトタッチII」の場合、一度に挽ける豆の量は100g(中挽きなら10人分)まで。豆を投入して、ダイヤルで粒度を指定したら、スイッチを押すだけで粉砕が始まる。構造的には、あらかじめまとまった量の豆をホッパーに入れておき、飲む分だけ挽くことも可能だが、豆の品質が劣化してしまう可能性もあるので、毎回必要な分だけ入れてその都度使い切ったほうがいいだろう。

ホッパーに豆を投入

ホッパーに豆を投入

側面のダイヤルで粒度を、前面のダイヤルで挽く量を調節し、前面のスイッチを押せば粉砕が始まる

側面のダイヤルで粒度を、前面のダイヤルで挽く量を調節し、前面のスイッチを押せば粉砕が始まる

(3)粒度

「パーフェクトタッチII」は細挽きから粗挽きまで、17段階で粒度を調節できる。

ペーパードリップはもちろん、粗挽きの豆を用いるフレンチ・プレスから、細挽き(極細挽き)の豆を使うエスプレッソまで好きな飲み方を楽しめる

(4)均一性

仕上がったコーヒー粉は、細挽き、中挽き、粗挽きともにかなり粒がそろっているのがわかる。ぐっと顔を近づけて初めて違う大きさの粉が見える程度だ。

なお、メリタによると、臼式とコニカル式に関しては、歯の材質、歯の切り方、歯の大きさ、モーターの性能などで均一性が変わってくるそうだ。今回使用した「パーフェクトタッチII」は臼式の入門版で歯も小さいため、「VARIO-E」と比べると均一性は低いが、臼式でも上位機種であれば、「VARIO-E」と遜色ない均一性になる製品もあるという。

臼式は比較的均一性が高いとされているが、「パーフェクトタッチII」も不満のない仕上がり

臼式は比較的均一性が高いとされているが、「パーフェクトタッチII」も不満のない仕上がり

(5)作動時間

「パーフェクトタッチII」は10gの豆を約11秒で中挽きにすることができた。

後述のコニカル式「VARIO-E」も含め、今回使用した3製品の中では臼式が最もスピーディーに挽ける

後述のコニカル式「VARIO-E」も含め、今回使用した3製品の中では臼式が最もスピーディーに挽ける

(6)作動音

作動音(最大値)も3製品の中では最小となる86.3dBだった。

部屋の環境音は40.3dB、本体から20cm離して計測

部屋の環境音は40.3dB、本体から20cm離して計測

(7)メンテンス性

ミル歯を簡単に取り外して拭き掃除できるところまではいいのだが、歯自体にちょっとしたすき間が多く、もうとにかくあっちもこっちも溝だらけ……。かなり骨が折れるというか、正直、日常のお手入れで完全に粉を取り切るのはほぼ不可能と言っても過言ではないかもしれない。

本体中央にあるコーヒー粉噴出口もブラシなどを使って掃除する必要があるなど、メンテナンス性は△

本体中央にあるコーヒー粉噴出口もブラシなどを使って掃除する必要があるなど、メンテナンス性は△

味を追求するなら「コニカル式」で間違いなし!

今回紹介する3タイプの中で、最も「本格派」と言えるのがコニカル式だ。「VARIO-E CG-121」(以下、VARIO-E)の場合で言うと、高級鋼を使用したコニカル式のミル刃によって挽きムラのない均一な仕上がりが期待できるほか、ミル刃の回転数を低く抑えることで、摩擦熱や作動音を低減。「すりつぶす」のではなく「切り刻む」仕組みのため、微粉も発生しにくくなっている。加えて、粒度を40段階で細かく調節できる点も見逃せない。

ただし、これだけの性能を有している分、価格は高くなる。1万〜2万円くらいのモデルも多く、「とても手が出ない」ほどではないのだが、コーヒーミルにそこまでコストをかけられるか、悩ましい部分だろう。また、本体サイズがそれなりに大きくなるので、設置場所も考えておかなければならない。しかし、その点を差し引いたとしても、味を追求したい人なら選んで後悔しないはずだ。

(1)本体サイズ

コニカル式になると、本体サイズはそれなりに大きいものが多い。今回使用する「VARIO-E」も例外ではなく、一般的な電気ケトルを置けるくらいの設置スペースが必要。メリタのコニカル式電動コーヒーミル「バリオ」はグレード別に3製品を揃えるが、「VARIO-E」は税込19,200円(価格.com最安価格、2017年3月28日現在)と、ラインアップの中では最も価格が抑えられている。

本体サイズは120(幅)×160(奥行)×350(高さ)mm、重量は3.1kgで、カラーはブラックのみ

本体サイズは120(幅)×160(奥行)×350(高さ)mm、重量は3.1kgで、カラーはブラックのみ

コーヒー豆を、固定された歯と回転する円錐状の歯の間に通すことで粉砕する

コーヒー豆を、固定された歯と回転する円錐状の歯の間に通すことで粉砕する

(2)使用方法

「VARIO-E」で一度に挽ける豆の量は約60g(中挽きなら6人分)まで。使用法は臼式と同様で、ホッパーに豆を入れた後、ダイヤルなどで粒度を設定して運転をスタートさせる流れだ。

ホッパーに豆を投入

ホッパーに豆を投入

ダイヤルの目盛りを見ながらホッパー自体を左右にクルクルと回して、粒度を調節

ダイヤルの目盛りを見ながらホッパー自体を左右にクルクルと回して、粒度を調節

あとは本体側面のスタートレバーをオンにすれば粉砕が開始される

あとは本体側面のスタートレバーをオンにすれば粉砕が開始される

(3)粒度

粒度は極細挽きから粗挽きまで、40段階で調節可能。同じ中挽きでも、「もう少し粗め」「ほんのちょっと細め」といった微調整が行えるため、豆の状態や抽出方法に応じて最適な粒度に仕上げられる。

抽出方法や抽出器具に合わせて、より細かく粒度を調節できるのはうれしい

抽出方法や抽出器具に合わせて、より細かく粒度を調節できるのはうれしい

(4)均一性

挽き上がりをひと目見た感想は、「美しい!」だった。粗挽きではわずかにばらつきが出たものの、極細引きや中挽きではピタリと粒がそろっており、コニカル式ならではの精度の高さを実感できた。

ほとんどばらつきの見られない仕上がり。これなら、雑味が少なくまとまりのある味わいが期待できそうだ

ほとんどばらつきの見られない仕上がり。これなら、雑味が少なくまとまりのある味わいが期待できそうだ

(5)作動時間

作動時間(10g)の豆を中挽きにするのにかかった時間は約15秒。

臼式の「パーフェクトタッチII」より4秒ほど遅いが、これはミル刃の回転数を低く抑えて摩擦熱の発生を抑えているため

(6)作動音

作動音はプロペラ式より小さく、臼式の「パーフェクトタッチII」より大きい最大86.3dBだった。

部屋の環境音は40.3dB、本体から20cm離して計測

部屋の環境音は40.3dB、本体から20cm離して計測

(7)メンテナンス性

使用後は、付属のブラシを使ってミル刃に付着したコーヒー粉を取り除く。

使用後は、付属のブラシを使ってミル刃に付着したコーヒー粉を取り除く

使用後は、付属のブラシを使ってミル刃に付着したコーヒー粉を取り除く

「VARIO-E」はホッパー、ホッパーのふた、受け皿、粉砕部のパッキンは本体から取り外して水洗いが可能。このうちパッキン以外は静電気防止特性を持った素材が使われているため、そもそもコーヒー粉が付きにくい

テイスティングで実感! やっぱり“挽きたて”は全然違う

「微粉量」と「摩擦熱」については絶対的な評価が難しいので、3製品の検証結果を並べて、相対的に判断していこう。また、「味」についても、「挽きたてのおいしさ」や、挽きの品質によって味にどれほどの違いが生まれるのかを確かめていきたい。

(8)微粉量

コーヒーの有名店「サザコーヒー」から販売されている、コーヒー豆専用のふるいを使用して微粉量をチェックしてみることに。

ふるいの目の細かさは、そば粉をふるうときなどにも使う50メッシュ

ふるいの目の細かさは、そば粉をふるうときなどにも使う50メッシュ

「粗挽き」「中挽き」「細挽き」の3通りでおよそコーヒー1杯分が挽ける10gの豆を挽き、微粉量をチェックした。結果は、コニカル式が最も微粉量が少なく、次いで臼式、プロペラ式の順。定説通り、微粉量についてはコニカル式が優位なようだ。なお、プロペラやホッパーに付着した微粉をわざわざこそぎ落として使う人はいないだろうから、ここでは本体内に残った微粉は計量から除外した。

プロペラ式「セレクトグラインド」の微粉量

プロペラ式「セレクトグラインド」の微粉量

臼式「パーフェクトタッチII」の微粉量

臼式「パーフェクトタッチII」の微粉量

コニカル式「VARIO-E」の微粉量

コニカル式「VARIO-E」の微粉量

(9)摩擦熱

摩擦熱はどうだろう? 挽く前の豆の温度はいずれも24.8℃で、設定は中挽き10gで統一。簡易的な測定になるため参考程度の数値だが、温度上昇が最も小さかったのはコニカル式で、わずか2.7℃しか上昇しなかった。

挽かれた粉が本体下部に落下し噴出さるコニカル式、臼式と違い、プロペラ式はすでに挽かれた粉も最後までかくはんされ続けるため、熱が発生しやすい傾向にある

(10)味

最後は、肝心の味をみていく。ここでは3製品ともに中挽きの豆をハンドドリップで淹れてみた。豆はサードウェーブ系カフェ「COFFEE VALLEY」の「ブラジル」(中深煎り)を使用。酸味と苦みのバランスがよく、オレンジピールのような風味と、ビターチョコのような後味が特徴の豆だ。

テイスティングは筆者よりもコーヒーにくわしい妻とともに

テイスティングは筆者よりもコーヒーにくわしい妻とともに

まずは、 プロペラ式からひと口。ほどよい苦みとコク、そしてやわらかなボディ感が心地よく、ナッツのような甘味のある後味も広がる。何より挽きたての香りのよさはやはり格別だ。続いて臼式を試したが、その違いは想像以上で、スッと味の見晴らしがよくなる感覚、とでも言おうか、クリアさがグッと増す印象。かといって味が単調になるわけではもちろんなく、アロマが幾層にも重なったような複雑さ、奥行きが感じられる。最後のコニカル式で印象的だったのは、「丸さ」。粉の均一性が高いためか、角が取れたようなまとまりのよい味わいなのだ。また、鼻から抜けるビターチョコのような甘い香りも実に上品で、個人的にはコニカル式が最も好みの味だった。

まとめ

サードウェーブコーヒーの登場によってスペシャリティコーヒーがより身近になった今だからこそ、「自宅でもっとおいしいコーヒーが飲みたい」「手軽に挽きたて&淹れたての風味と香りを楽しみたい」と考えている人は多いはず。そんな人に向けて「電動式コーヒーミルの選び方」を解説してきたが、自分にピッタリなタイプは見つかっただろうか? なお、今回はメリタの製品を例に比較してきたため、前述の結果がすべての電動コーヒーミルに当てはまるわけではないものの、少しでも製品選びの参考になれば幸いだ。

最後に「各タイプがどんな人に向いているのか」をあらためて整理したので、ぜひ確認してみてほしい。そして、願わくはひとりでも多くの人にコーヒーミルの価値を体験してもらいたいと思う。コーヒーミルひとつでコーヒーの味わいと香りがガラリと変わり、コーヒーライフそのものも驚くほど豊かになるのだから。

毛利真大

毛利真大

編プロでの広告制作、雑誌編集を経てフリーライター/エディターに。家電をはじめ、自動車、ファッション、ビジネス関連など幅広い分野で活動。86年、秋田県出身。「大曲の花火」とグミをこよなく愛する。

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2017.8.16 更新
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