洗濯物は、夜に干す――日中仕事で忙しい人ほど、そんな“夜洗濯”スタイルになりがちです。筆者もそうなのですが、「夜に洗濯すると外に干しにくい、でも翌日までに早く乾かしたい」と思うこと、多くありませんか? そこでご紹介したいのが、室内に吊り下げられるバルーン型の衣類乾燥機、石崎電機「シュアー SFD-100」(以下、SFD-100)。使ってみたらかなり便利で、部屋干し派のマストアイテムになりそうな製品なんです!
バルーンの中で洗濯物を乾かせる「シュアー SFD-100」で、部屋干しがスマートに変わります
そろそろ梅雨も明けそうな時期ですが、忙しくて昼間に洗濯する時間がない人にとっては、季節にかまわず1年中が部屋干しシーズン。そこで便利なのが、今回取り上げるSFD-100です。製品は、バルーン部と温風の出るユニット部+電源で構成されています。
設置はシンプルで、普通にハンガーにかけた洗濯物をバルーンの中に入れ、さらにバルーンの下部に温風ユニットを取り付ければOK。室内のカーテンレールなど、ハンガーのフックがかかる場所に吊り下げて使えます。内部には、幅42cm・高さ90cmまでの衣服をセット可能です。
温風ユニットに付いた電源スイッチを入れると、温風が出てきてバルーン内で対流し、すばやく洗濯物を乾かす仕組み。温風の温度は約60℃で、衣服を傷めにくい程度に設定されています。
こちらがすべての同梱物。シンプル・イズ・ザ・ベスト! バルーンとユニット部のみです。ハンガーは付属していないので、手持ちのものをつかいましょう
たたんだ状態のバルーンがすごく小さいことに驚き! 左→右の状態に広がります。広げたバルーンの大きさは直径440×高さ970 mmで、内寸の高さは900mm
この黒いのが温風ユニット。下側を見てみると、中にファンが付いているのがわかります
温風ユニットをバルーンの下側に取り付け、電源コードをコンセントに挿し込みます。電源スイッチは、ON/OFFのみのシンプル仕様。この電源コードが約3mと長いのも使いやすいです
あとは、洗濯物をハンガーにかけてバルーンをかぶせ、ハンガーのフックを室内のカーテンレールなどに吊り下げましょう
では、具体的にSFD-100の“乾かし力”はどれほどか? 同じワイシャツとタオルを2枚ずつ用意して、比較検証してみることにしました。それぞれを洗濯機で洗い→脱水し、ひとつは本製品にセットして電源ON、もうひとつは同じ室内で普通に自然乾燥させてみます。
まずは、自然乾燥でも比較的乾きやすいワイシャツからいってみましょう。なんと結果が出たのは、検証開始からわずか30分後でした。
自然乾燥させているワイシャツは、干してから30分経ってももちろん濡れたまま。ところが、同じ室内でSFD-100にセットしたワイシャツはすでにカラッと乾燥しているのです! SFD-100にたった30分かけただけで、そのまま腕を通せるレベルにまでシャツ全体が乾きました。これはお見事!
2枚のワイシャツを用意して、乾燥力にどれくらい差があるか実験! 同じ室内で、同時に干しています
30分後、SFD-100にセットしたワイシャツは早くもカラッと乾いてしまいました。対流する温風のチカラ、すごい! 対して、同じ室内で自然乾燥させたワイシャツはまだ生乾きです。といっても、引いた写真では差がわかりにくいと思いますが……
アップ写真だと少し違いが出ています。自然乾燥させているワイシャツはまだ水分を含んでいるため、袖口がベロンとしています。いっぽう、SFD-100にセットしたワイシャツは、袖口もパリッと乾いているのがおわかりいただけるでしょうか。おそらく、後述のシワ伸ばし効果もありそうです
さらにうれしかったのが、SFD-100にセットしたほうのワイシャツは、洗濯ジワも薄くなっていたのです。もちろん、そのまま着ていくには少々難しいレベルではありますが、ハンガーにかけた状態のシャツに、ほどよい温風があたることで、結果的にシワ伸ばし効果が生まれたのはありがたい発見。それこそ形状記憶タイプのワイシャツだったら、本製品にセットすれば30分後には着ていけるようになるわけです。
多少シワを伸ばす効果も! 袖は少々難しいようですが、平らに温風が当たる背中部分などはかなりシワが薄くなっています。たった30分で早くも違いが出るとは
運転中は以下のような感じでバルーンがふくらみます。気になる稼動音も、そこまで大きすぎるということはありません。同じ室内にいても、テレビの音声や会話はしっかり聞き取れるレベルなので、日常生活で気軽に使えます。
続いて、タオルを試してみましょう。しかも、折りたたんで乾きにくい形にしてハンガーにかけてみます。1度も裏返すことなく、どれくらいの時間で全体を乾かすことができるでしょうか?
同じタオルを2枚用意して、あえて折りたたんで干してみました。これは乾きにくいやつ!
結果、さすがにワイシャツよりは時間がかかりましたが、それでもSFD-100にセットしたら2時間ほどでタオル全体がフカフカになりました。1度も裏返していませんが、折りたたんだ内側までちゃんと乾いています。これもお見事! もちろん、同じ室内で自然乾燥させているほうのタオルは、2時間ではまだビチャビチャなままです。
2時間後、SFD-100にセットしたタオルはフカフカに!
いっぽう、自然乾燥させているタオルはまだまだ水を含んでいます。この厚みの差でおわかりいただけるでしょうか
さて、乾燥力以外にも、筆者が本製品使って感じた魅力が2つあります。ひとつは、手持ちのハンガーを使えるという自由さ。手ぬぐいや靴下など小物をたくさん乾かしたいときは、ピンチ付きの丸型ハンガーを取り付けるといったように、乾かしたいモノにあわせてハンガーを変えられます。ピンチ付きハンガーを使えば、靴を乾かすことができるのも便利!
もうひとつは、バルーンの中に洗濯物を“隠せる”ところ。洗濯物を表に出さずに室内干しできるのというのは、かなりメリットだと思うのです。お客さんが家に来ることになって、室内干ししていた洗濯物をあわてて片付けることってありますよね? そんなときも本製品があれば、バルーンの中に隠してかけておくことができます。
手持ちのハンガーから、適したものを取り付けられる自由さもイイ
雨の日に濡れてしまった靴を、さっと乾かしたいときなどにも最適です。温度を弱めるといった調整はできないので、高級シューズを入れるのはちょっと怖いですが、スニーカーやサンダルなどであれば手軽に吊るして乾かせます
さらに、本製品の便利な点は、バルーンが折りたためることです。直径20cm以下のサイズまで小さくなるので、ほとんど場所をとらず、使わないときはコンパクトにしまっておけます。日用品なので、収納しやすいのは大事なポイントです。
めちゃめちゃコンパクトにおりたためるのが本当に便利。ちょっとした棚の隙間にしまっておけます
最後に、SFD-100は450W/hという低消費電力設計もポイント。毎日1回(3時間)使っても、1か月の電気代は1,080円程度で済みます(※1kWhあたりの電力量単価を27円とし、30日間使った場合)。一般的な衣類乾燥機の消費電力は、モードにもよりますが大体700〜1,200Wくらい。それと比べると、SFD-100は乾燥力があるのに、同時に高い省エネ設計を実現しているのがわかります。
それに収納もしやすく、実際に日用品としての使いやすさがしっかりしているのも好印象。SFD-100があれば、いつもの部屋干しがスマートに変わりますよ。