冷蔵庫を選ぶ際、省エネ性能と冷蔵・冷凍機能のチェックは欠かせません。しかし、その前段階として、容量やサイズ決めは超重要。冷却・冷凍方法や保鮮機能も各メーカーで特徴があるので、知っておいたほうがいいでしょう。本特集では、冷蔵庫選びのポイントを紹介するともに、ファミリー世帯(4人暮らし)に最適な容量500〜600L前後の冷蔵庫を主要メーカーごとにセレクトしました。
※本文中に表記の価格は2023年7月27日時点の価格.com最安価格を参考にしています。
まず、キッチンなどのスペースに置けるサイズかをチェック。放熱スペースも必要なので、合わせて確かめておきましょう。近年は冷蔵庫の大容量化が進んでおり、700Lを超える製品もありますが、幅800mm以上の設置スペースが必要です。たとえ設置できたとしてもその場所まで運び入れなければならないので、搬入できるかの確認も忘れないようにしましょう。そうして設置場所、搬入経路をチェックし、クリアしたサイズの中で、なるべく庫内容量が大きいものを選ぶのがベスト。なお、最新モデルには薄くても性能の高い断熱材が採用されており、10年ほど前の製品と比べると同じ設置面積の冷蔵庫でも容量が50L以上アップしていることもあるので、長年使った製品から買い替えれば必然的に容量アップするでしょう。
たとえば三菱電機の場合、2022年モデル「MR-MX46H」と2023年モデル「MR-MZ49J」という直近で発売された製品を比較しても、設置スペースは同じで容量が30Lアップ。もっと古い製品から買い替えれば、間違いなく容量は増えます
また、設置できるサイズかどうかと同時に、ドアの開き方も確認しておいてください。近年は中央から左右に開く「フレンチドア」がトレンドですが、幅650mm未満のモデルでは片開きになることがほとんど。右開きと左開きのどちらが設置場所に適しているのかをチェックし忘れるとかなり不便なことになります。なお、シャープの冷蔵庫のように左右のどちらからも開けられる製品を選ぶのも賢い選択でしょう。
シャープは唯一、左右どちらにも開く「どっちもドア」を採用しています。片サイドを壁に接するように設置する場合や引っ越しが多い家庭では重宝するはず
自分の家庭に適した冷蔵庫の容量は、日本電機工業会が発表している計算式「(1人あたりの容量70L×人数)+常備品の容量120〜170L+予備容量100L」で算出できます。ただ、この計算式は2017年に改定されたもので、その前は「(1人あたりの容量70L×人数)+常備品の容量100L+予備容量70L」でした。
最新の計算式(2017年改定)
「(1人あたりの容量70L×人数)+常備品の容量120〜170L+予備容量100L」
改定前の計算式
「(1人あたりの容量70L×人数)+常備品の容量100L+予備容量70L」
改定前の計算式と比べると、常備品の容量が20〜70L、予備容量が30Lアップし、総容量は50〜100L大きい冷蔵庫がおすすめされるようになりました。たとえば4人家族の場合、500〜550Lの冷蔵庫がピッタリということになりますが、日本電機工業会のサイトには「設置スペースに余裕があれば計算式で算出した容量より30〜50L大きめの冷蔵庫を考えてもよいでしょう」という一文が記されているので、設置できるサイズの中で大きめ容量を選ぶのは正解でしょう。
また、容量が大きくなると電気代も上がりそうな気もしますが、一般的に大容量モデルのほうが省エネ性能はすぐれています。たとえば、パナソニックの幅685mmの冷蔵庫を容量違いで比べてみると、550Lの「NR-F559WPX」の年間消費電力量は265kWh/年なのに対し、600Lの「NR-F609WPX」は252kWh/年。電気代にすると年間で400円程度しか差がないため、本体価格が2万円弱安い550Lのほうを選びがちですが、冷蔵庫にモノを詰め込み過ぎると冷却効率が下がり、ムダな電気代がかかってしまいます。購入してから10年は使うことを想定し、その間の家族の変化(子どもの成長など)を加味して必要な容量を決めましょう。
冷蔵庫にギュウギュウに食材を詰め込むのは、冷却効率が落ちるのでNG。来客が増えるお盆や年末年始でも余裕を持って食材を入れられるだけの容量を用意しておいたほうが、便利で省エネです
年々省エネ性能は上がってるので、10年前くらいの製品と比べると買い替え前よりも電気代が抑えられるのは間違いありません。ただ、電気代の目安となる「年間消費電力量」は2006年と2015年に測定方法が変わったため、単純に数値を比較して省エネ性能を比べることはできなくなりました。新しい測定方法のほうが庫内に入れる食材の量や周囲の温度の設定などを、より実環境に近い状態としているので年間消費電力量は高めとなりますが、決して省エネ性能が低くなったわけではないので安心してください。日本電気工業界によると、大型の冷蔵庫の場合、10年前のモデルと比べると電気代は約1/2に下がっているそうです。
最新の規格で測定されたものは「JIS C 9801-1」「JIS C 9801-2」「JIS C 9801-3」のいずれかが記されています
毎日使うものなので、使いやすい構造であることも大切。近年は庫内容量が大きくなり、たくさん食品が入れられるようになりましたが、その半面、最上段奥のものが取りにくい、入れたものが見つけにくいなど、些細なことですがストレスや食品ロスにつながることもあるので、冷蔵庫本体の高さ、庫内の棚やドアポケットのレイアウト、野菜室や冷凍室が整理しやすい機構になっているかなど確認しておくといいでしょう。スライドドアがどこまで引き出せるかや、庫内ライトの明るさなど、細かい部分も使い勝手に影響してくるのでしっかりチェックしておいてください。また、上位機には電動のドアや引き出しを採用しているモデルがあります。両手がふさがっていても肘などでドアにタッチすれば開けられ、引き出しは軽い力で引き出せるので、開閉で困った経験がある人は電動タイプを選ぶといいかもしれません。
パナソニックの冷蔵庫のように野菜室や冷凍室が最後まで引き出せると、奥に入れたものも発見しやすい!
シャープの一部の冷蔵庫には、冷凍室に縦横左右のスペースを自由に変更できる仕切り「4切り名人」が付いています。冷凍室も整理整頓したい人には魅力的な工夫でしょう
本体に搭載されたカメラで冷蔵室の中を撮影し、スマートフォンのアプリで確認できる製品もあります。買い忘れ防止に役立つのがメリット。写真は、日立の冷蔵庫
そして、野菜室と冷凍室の配置場所も確認しておきましょう。一時期は、真ん中が野菜室のモデルは少なかったのですが、最近は、“真ん中野菜室”と“真ん中冷凍室”のどちらも同グレードにラインアップするメーカーが増えています。
左写真が“真ん中冷凍室”レイアウトで、右写真が“真ん中野菜室”レイアウトの冷蔵庫。キャベツなど重量がある野菜の出し入れもしやすいので、調理で野菜を使うことが多い人には野菜室が真ん中にあるタイプが人気です
さらに、お手入れのしやすさも確認しておきたいポイント。たとえば、自動で氷を作る製氷機を搭載したモデルなら、どのパーツまで取り外して洗えるのかをチェックしておきましょう。また、野菜室は大きいので部屋ごと取り外さなくても手入れできる工夫が施されていると、かなり便利です。
三菱電機の冷蔵庫には、野菜室にクリーントレイを装備したモデルもあります。このトレイがあれば、お手入れも楽々!
自分の家に合う容量やサイズを決め、その中から自分が使いやすいと思う構造の冷蔵庫を絞り込んでいくと、複数の製品が候補としてあがるでしょう。そこから1台を決めるときには、使いたい保鮮機能から選択するのもありです。温かいごはんなどをそのまま凍らせたり、素早く凍らせておいしさをキープできる上段の冷凍室(製氷室の隣りにあるのが一般的)は一見同じように見えますが、たとえば、パナソニックの「はやうま冷凍」は業務用レベルで急速冷凍でき、三菱電機の「切れちゃう瞬冷凍」は過冷却現象を使用するなど、独自の技術を採用。冷凍とチルドの中間の温度帯で凍らせないでストックするチルドルーム(パナソニック「微凍結パーシャル」、三菱電機「氷点下ストッカーD」、日立「特鮮氷温ルーム」など)や野菜室の保鮮機能もメーカーや製品で異なるので、比べてみるといいでしょう。
チルドルームと、チルドルームより約-3度低い温度で保存する「微凍結パーシャル」(パナソニック)でイワシを1週間保存した様子。変色やドリップがパーシャル保存のほうが少ないことがわかります
雪に埋めて保冷するような効果が得られるシャープの野菜室で7日間保存したレタスとほうれん草(写真右)は、見た目にもみずみずしさがあふれています
各メーカーでいろいろなシリーズをラインアップしていますが、本特集ではファミリー世帯に人気のモデルをピックアップ。買い替えにも適応しやすい幅685mmのモデルを中心に、容量500〜600L前後の冷蔵庫をメーカーごとに紹介します。
一般的に冷凍は強力な冷気で食品を凍結させますが、三菱電機はマイナス温度になっても凍らない「過冷却現象」を利用しているのが特徴。過冷却状態の液体に衝撃を与えたり、急激な温度変化を起こしたりすると一瞬で凍結するため、食材の芯から均一に凍り、かつ、細胞破壊を抑えられます。「MR-WZ61J」は、この原理を応用し、-7度で凍らせても解凍せずに包丁でカットできる「切れちゃう瞬冷凍 A.I.」や、過冷却状態を維持し続け、約-3〜0度で凍らせずに保冷する「ひろびろ氷点下ストッカーD A.I.」を搭載しているのが強み。一般的にチルドルームの横に配置されている給水タンクを手前に配置し、チルドルームの容量を大きく確保したのもポイントです。そして野菜室には、太陽が出て沈むような1日の光の変化を再現する3色のLEDを装備。野菜の光合成を促進させることで、栄養素を増幅させます。また、自動製氷機は製氷皿だけでなく、ポンプ、パイプ、フィルターなど、すべての給水パーツ全部取り外して洗浄できるのもいいところ。
カラーはグレインクリア、フロストグレインブラウン、グレイングレージュの3色展開。「MR-WZ61J」と同じ機能を搭載した、幅650mm、容量547Lの「MR-WZ55J」もラインアップしています
●「MR-WZ61J」のスペック
・サイズ:685(幅)×738(奥行)×1,833(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/製氷室/瞬冷凍室/冷凍室/野菜室):608L/328L/22L/34L/110L/114L
・年間消費電力量:273kWh/年
・ドア:フレンチ6ドア
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「切れちゃう瞬冷凍 A.I.」や「ひろびろ氷点下ストッカーD A.I.」といった三菱電機が誇る冷凍機能を搭載した、野菜室を真ん中配置にしたモデルです。2段構造の野菜室の上段は左右で深さが異なり、下段には長い野菜を立てて入れられるケースを用意するなど、整理のしやすさに配慮。3色のLEDで野菜の栄養素を増幅させる機能も備えています。
カラーはフロストグレインブラウン、グレインクリア、グレイングレージュの3色展開。「MR-MZ60J」と同じ機能を搭載した、幅650mm、容量540Lの「MR-MZ54J」もラインアップしています
●「MR-MZ60J」のスペック
・サイズ:685(幅)×738(奥行)×1,833(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/製氷室/瞬冷凍室/野菜室/冷凍室):602L/328L/20L/34L/115L/105L
・年間消費電力量:286kWh/年
・ドア:フレンチ6ドア
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“真ん中野菜室”といっても製氷室の下にある製品が多い中、東芝「VEGETA」は冷蔵室の下に配置。野菜室の容量も大きいので、野菜を使うことが多い人にうってつけでしょう。野菜室には湿度を約95%以上に保持するミストチャージユニットを備え、野菜の水分減少率を抑制するとともに、ビタミンCなどの栄養素を増加させます。使いかけの野菜をラップをせずに入れておいても、鮮度がキープされる「使い切り野菜BOX」も付属。そして、本モデルでは上段の冷凍室が改良されました。2段構造となり、「上段スライドケース」では上下から冷却して素早く冷凍する「おいしさ密封急冷凍」で肉や魚のドリップを軽減し、作り置きの料理や生の野菜もおいしく保存します。いっぽう、その下のケースでは冷気を食品に当てない「おいしさ持続 上質冷凍」で、霜つきや酸化を抑制。なお、「上段スライドケース」であら熱取りや冷却調理を行った際、運転終了を音声でアナウンスしてもらうこともできます。このほか、スマートフォンと接続し、冷蔵庫に搭載されたスピーカーからスマートフォン内の音楽やテレビの音を流す機能も搭載。
カラーはフロストグレージュとフロストホワイトの2色展開。「GR-V600FZS」と同じ機能を搭載した、幅650mm、容量507Lの「GR-V510FZS」もラインアップしています
●「GR-V600FZS」のスペック
・サイズ:685(幅)×745(奥行)×1,833(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/野菜室/製氷室/上段冷凍室/下段冷凍室):600L/302L/133L/22L/30L/113L
・年間消費電力量:252kWh/年
・ドア:フレンチ6ドア
幅685mmで、できるだけ容量が大きい冷蔵庫が欲しいなら容量617Lの日立「R-HXCC62T」はいかがでしょうか。冷蔵室の全段をチルド温度(温度約2度、湿度約80%)にできる「まるごとチルド」や、冷気の風量を一定時間増やすことで素早く食材を冷やすほか、お弁当を冷ましたり、食材のあら熱取りをする際にも役立つ「クイック冷却」などの設定が用意されています。そして、野菜室にはプラチナ触媒を装備した「新鮮スリープ野菜室」を採用。野菜から発生したエチレンガスを炭酸ガスに分解し、炭酸ガスで野菜を眠らせるように保存することで、みずみずしさや栄養素をキープします。また、冷蔵庫上部に装備されたカメラで冷蔵室を撮影し、連携したスマートフォンの専用アプリで確認できる「冷蔵庫カメラ」を搭載しているのもポイント。冷蔵室のドアを開けるたびに、自動で冷蔵室の棚と左右ドアポケットがまつめて撮影されるので、手間をかけずに買い忘れや二重買いが防げます。
カラーはクリスタルミラーとライトゴールドの2色展開。「R-HXCC62T」と基本的な構造は同じで冷蔵庫カメラは非搭載の「R-HXC62T」や、冷蔵庫カメラを搭載した幅650mm、容量540Lの「R-HXCC54T」もラインアップしています
●「R-HXCC62T」のスペック
・サイズ:685(幅)×740(奥行)×1,833(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/製氷室/上段冷凍室/下段冷凍室/野菜室):617L/317L/24L/33L/125L/118L
・年間消費電力量:270kWh/年
・ドア:フレンチ6ドア
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野菜室が真ん中レイアウトの冷蔵庫ですが、2段の引き出しは冷凍室/冷蔵室/野菜室に切り替え可能。上段を冷凍室、下段を野菜室にすれば“真ん中冷凍室”の冷蔵庫になり、上段と下段を冷凍室にすれば冷凍室の容量がアップします。このように切替できると、家族構成や生活スタイルが変化した時にも対応しやすいので便利でしょう。なお、「まるごとチルド」や「クイック冷却」など冷蔵室の機能は上述の「R-HXCC62T」と同じですが、野菜室は間接冷却で野菜の乾燥を抑えながら保存する「うるおい野菜」仕様となります。
カラーはブラストモーブグレーとブラストシルバーの2色展開。「R-KWC57S」と同じ保鮮機能で、「冷凍庫カメラ」を搭載した幅650mm、容量498Lの「R-KXCC50S」もラインアップしています
●「R-KWC57S」のスペック
・サイズ:685(幅)×740(奥行)×1,839(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/製氷室/冷凍室/上段切替室/下段切替室):567L/308L/23L/32L/104L/100L
・年間消費電力量:343kWh/年
・ドア:フレンチ6ドア
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専用のファンとアルミプレートを使って食品を集中的に冷却することで、熱々のものを素早く冷ます/凍らせる「クーリングアシストルーム」が特徴。「冷ます」「急冷」「急凍」の3つのモードを用意しており、お弁当などのあら熱取りには「冷ます」モード、下味つけやデザート作りには「急冷」モード、肉や熱々のごはんを急速冷凍するには「急凍」モードというように使い分けできます。これらの機能は「はやうま冷却」(冷ますモード、急冷モード)、「はやうま冷凍」(冷凍モード)と称されており、調理の時短をサポート。おいしく保存できるだけでなく、業務用レベルの急速冷凍を実現する「はやうま冷凍」は食品の細胞破壊を抑えられるため、解凍加熱後のおいしさがぐっと上がるのだそう。そして、従来モデルにも搭載されている「微凍結パーシャル」も完備。肉や魚が凍り始めるギリギリの低温(約-3度〜約-1度)で保冷することで、たとえば、チルドで約4日間しか保存できなかった生のイワシが、微凍結パーシャルでは約7日間も保存できます。このほか、冷凍室の一部をカバーで覆い、ドアの開け閉めで起こる温度変化から食品を守り、霜をつきにくくする「うまもりカバー」が新たに追加されました。
カラーはアルベロダークブラウン、アルベロゴールド、アルベロオフホワイトの3色展開。奧行を699mmに抑えた「NR-F559HPX」(幅685mm、容量550L)や、「NR-F609HPX」と同じ機能を搭載した幅650mmの「NR-F539HPX」(容量525L)もラインアップしています
●「NR-F609HPX」のスペック
・サイズ:685(幅)×745(奥行)×1,828(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/製氷室/クーリングアシストルーム/冷凍室/野菜室):600L/312L/19L/31L/113L/125L
・年間消費電力量:273kWh/年
・ドア:フレンチ6ドア
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野菜室を真ん中に配置した大きめ容量の「MEX」タイプは、密閉性を高めた構造の野菜室に、野菜から出るエチレンガスを分解して野菜の老化を抑える「パラジウム保鮮フィルター」や、野菜室の湿度を適切に保つ「モイスチャープラスフィルター」を装備。上述の「NR-F609HPX」同様に、業務用レベルの急速冷凍ができる「はやうま冷凍」機能と約-3度の微凍結で保鮮する「微凍結パーシャル」機能も備えていますが、「MEX」タイプは切り替える仕様となっています。そして、パナソニックの冷蔵庫の特徴である「ワンダフルオープン」構造も採用。下2段の引き出し部(野菜室と冷凍室)は奥のほうまで引き出せるので、食品の出し入れがしやすく、庫内の収納物も確認しやすいでしょう。このほか、冷蔵室最上段の奥にも手が届きやすい設計にしたり、チルドルームの横に収納できるストッカーを付属するなど、使い勝手を考慮した工夫がたくさん施されています。
カラーはステンレスシルバーとセラミックオフホワイトの2色展開。高さを1,750mmに抑えた「NR-F489MEX」(幅685mm、容量483L)もラインアップしています
●「NR-F519MEX」のスペック
・サイズ:685(幅)×699(奥行)×1,828(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/野菜室/製氷室/パーシャル・はやうま冷凍切替室/冷凍室):513L/284L/93L/14L/25L/97L
・年間消費電力量:283kWh/年
・ドア:フレンチ6ドア
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シャープの大容量モデルは、幅685mmより650mmのほうが充実しています。中央開きのフレンチドアタイプもラインアップされていますが、やはりシャープならではの左右どちらにも開けられる「どっちもドア」を選びたいという人はこれ! 容量は457Lと小さめですが、どっちもドアを採用したこれ以上の容量のモデルは2021年発売の「SJ-AW50H」のみとなります。
冷蔵庫のレイアウトは、幅650mm以上の機種はすべて真ん中野菜室を採用。冷凍室で囲むように野菜室を配置することで、雪の下に野菜を入れて保存するような低温高湿の環境を作り出します。この状況下で7日間野菜を保存すると、水分量の減少が抑えられるだけでなく、甘み成分が増幅するのだそう。そして、冷蔵室には、生鮮食材の保存に最適な高密閉構造の「うるおいチルド」(約0〜2度)や、生鮮食品やお総菜の保存に役立つ低温制御の「作りおきルーム」(約-2〜0度)を備え、プラズマクラスターイオンで浮遊菌や付着菌を除菌してくれます。また、冷蔵室はチルド棚の上やトレーがすべて取り外せるのもポイント。庫内の奥までしっかりお手入れできます。
カラーはラスティックダークメタルとラスティックホワイトの2色展開。冷蔵庫に残っている食材をアプリ上に登録しておくと、その食材で使い切りレシピを提案してくれたり、自宅周辺のスーパーの戸特売情報を献立とセットでお知らせしてくれたりするAIoT機能も搭載しています
●「SJ-MW46K」のスペック
・サイズ:650(幅)×630(奥行)×1,838(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/野菜室/製氷室/上段冷凍室/下段冷凍室):457L/240L/82L/20L/27L/88L
・年間消費電力量:263kWh/年
・ドア:どっちもドア
シャープのフレンチドアタイプからも1台選んでみました。幅685mmに限定すると「SJ-X508J」が該当しますが、容量は502L。これよりも2L容量が大きい504Lを確保しながら、本体幅と奥行きがスリムな「SJ-GK50K」を選ぶほうがお得そう。野菜室は上述の「SJ-MW46K」と同じ、真ん中レイアウトで、雪下の環境に近い状態で保冷する「雪下シャキット野菜室」を採用しています。プラズマクラスターイオンによる除菌や全棚取り外しできる構造といった冷蔵室の清潔機能も「SJ-MW46K」と同様ですが、ドア開閉時に入る湿気を吸着し、うるおいとして冷蔵室内に補給する「ステンレスパネル」や、半ドアになると自動でドアが閉まる「そっとクローズ機構」は「SJ-GK50K」にしかない機能。冷凍室は3段構造で、冷凍ケースを自由に仕切って整理できる「4切り名人」を備えているのも魅力です。
カラーはグラデーションスタッコブラウンとピュアホワイトの2色展開。「SJ-GK50K」と本体サイズや容量が同じで、「そっとクローズ機構」や「ステンレスパネル」、「4切り名人」などは非搭載で、一部機能や構造が異なる「SJ-MF50K」もラインアップしています
●「SJ-GK50K」のスペック
・サイズ:650(幅)×684(奥行)×1,838(高さ)mm
・容量(総容積/冷蔵室/野菜室/製氷室/上段冷凍室/下段冷凍室):504L/265L/89L/22L/30L/98L
・年間消費電力量:240kWh/年
・ドア:フレンチ6ドア
パソコン・家電からカップ麺に至るまで、何でも自分で試してみないと気が済まないオタク(こだわり)集団。常にユーザー目線で製品を厳しくチェックします!