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カーペットにこぼした飲み物やペットの粗相を吸い取る!

液体を吸引! 普通の掃除機が“水掃除機”になる「switle(スイトル)」って、知ってる?

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筆者がずっと気になっていた水掃除機「switle(スイトル)」を母が購入しました。母の目的は孫の嘔吐物を掃除するためですが、スイトルで固形物も吸い取れるのか、除去できたとしてもシミは付いてしまうのではないかなど、いくつか疑問が残ります。そこで、スイトルの実力を調査してみました。

「スイトル」ってどういうもの?

冒頭でスイトルのことを“水掃除機”と紹介しましたが、正確には、普通のキャニスター型掃除機を水掃除機に変身させる「掃除機用水洗いクリーナーヘッド」です。筆者は液体を吸引する掃除機だと思っていたのですが、水掃除機は“水のチカラを利用して汚れを落とす”ものなのだそう。そのため、使用時にはスイトルに水をセットしなければなりません。水を入れたスイトルを掃除機に接続し、掃除機の運転をオンにするとノズルからキレイな水が噴射されると同時に吸引も行われます。吸い込まれた液体は、スイトルに搭載されたファンで遠心分離され、液体だけがスイトルに溜まり、掃除機には空気のみ送られるので、掃除機に液体が入ることはありません。また、スイトルには水の噴射を止めて吸引運転のみにするモードも用意されているので、仕上げにこのモードを行うと渇きやすくなります。

本体とホース、掃除機に水が入らないようにするための逆流防止のパーツ(逆流防止弁)を家庭にある掃除機と接続して使用します

スイトルに接続できる掃除機は吸込仕事率170W以上で、ホースパイプ内径34〜42mmのキャニスター型のみ。日本国内メーカー製とダイソン製品に対応していることは公表されています。ミーレとエレクトロラックスの掃除機でスイトルを使いたい時には、別売の継手パイプを用意すれば接続可能

本体にはキレイな水を入れるタンクと汚れた液体を溜める汚水槽があり、その上には「逆噴射ターボファンユニット」を装備

掃除機の吸引を利用してファンが回転し、ノズルから吸い込んだ液体を汚れた水と空気に遠心力で分離。汚れた水は汚水槽に溜まり、掃除機には空気しか送られないようになっています

キレイな水を入れるタンクには、ホースが装備されていました。詳しい仕組みはわかりませんが、矢印で示した手前側のホースから空気が送られ、タンク内の水がノズルに押し出されて噴射されるようです

吸引とともに行われる水の噴射は、本体前方にある「清水レバー」で停止することも可能

吸引とともに行われる水の噴射は、本体前方にある「清水レバー」で停止することも可能

水掃除の実力をテスト!

仕組みがわかったところで、スイトルを使ってみます! 使い方が独特なので、準備から掃除機がけのやり方まで順に見ていきましょう。ただし、スイトルで掃除できるのはじゅうたんとカーペットのみ。フローリングや畳には使用できません。

清水レバーが「噴射停止」になっていることを確認し、内側のタンクに水道水を入れます。常温の水だけでなく、約40℃までの温水ならタンクに入れてOK

スイトルに水を入れたら、掃除機と接続します。今回、スイトルと接続したのは、パナソニックのキャニスター型紙パック式掃除機「MC-PK18G」(吸込仕事率600W)。掃除機の吸込仕事率が高いほうがスイトルの洗浄能力も高くなるそうです

吸引開始/停止は掃除機のスイッチで行います。吸引を始める前に、水を噴射するか停止のままにしておくかの切り替えを忘れないようにしましょう

なお、掃除機の性能(吸込仕事率)にあわせて吸込力を調節するレバーがスイトルに用意されています。「全閉」「半開」「全開」の3段階から選べますが、通常は全閉状態でOK。運転中に吸込力がダウンする時などには開け方を変え、掃除機の運転モードを「最強」にするなどして調整するそうです

まずは、カーペットにこぼしたコーヒーを「水噴射+吸引」で掃除してみました。

写真を撮っているうちに、コーヒーはけっこうカーペットに染み込んでしまいました。この状態から水掃除スタート!

運転を始めるとノズルから勢いよく水が噴射されるとともに、コーヒーが吸引されていきます(下の動画参照)。ノズルの外に水は漏れないので汚れは広がらず、上手にできているな……と感心しました。

2往復程度でコーヒーは吸い取れましたが、カーペットには茶色い汚れが残ってしまいました

汚れが付いてしまった場合は、重曹やセスキ炭酸ソーダ、クエン酸、酸素系漂白剤(衣類用)などで処理してスイトルで仕上げるといいと取扱説明書に書かれていたので試してみました

重曹スプレーをした部分をスイトルで「水噴射+吸引」→「吸引」してみたところ……

重曹スプレーをした部分をスイトルで「水噴射+吸引」→「吸引」してみたところ……

コーヒーの色が付いて茶色かった部分がキレイになりました

コーヒーの色が付いて茶色かった部分がキレイになりました

コーヒーの除去のほか、重曹を撒いてからの掃除も行ったので、スイトルにはたっぷりの汚水が溜まりました

コーヒーの除去のほか、重曹を撒いてからの掃除も行ったので、スイトルにはたっぷりの汚水が溜まりました

掃除機のほうには水は一切流れてきていません

掃除機のほうには水は一切流れてきていません

コーヒーはうまく除去できたので果汁100%のぶどうジュースでもテストしてみましたが……、やはり液体は吸い取れたものの汚れは残ってしまいました

汚れを取るため、重曹スプレーをした後、スイトルで仕上げるとキレイに着色が取り除けました

液体はスイトルと重曹で見事に除去できましたが、ケチャップやマヨネーズなどの半液体も吸い取れるのでしょうか。汚れがガンコそうなカレーで検証してみました。

上の動画にあるように、液体を除去した時とは異なり、ノズルの動かし方に少し工夫が必要でした。というのも、普通にノズルを押し引きすると、ノズルでカレーが押され、汚れが広がってしまうからです。吸い取りたいところにノズルを置いてから吸うという動作を繰り返すことで上手に除去できました。

カーペットにこぼしたカレー自体は吸い取れましたが、汚れはカーペットにしっかり付いています

カーペットにこぼしたカレー自体は吸い取れましたが、汚れはカーペットにしっかり付いています

重曹スプレーをふりかけるだけでは落ちなかったので、歯ブラシで擦ってからスイトルで除去してみました

重曹スプレーをふりかけるだけでは落ちなかったので、歯ブラシで擦ってからスイトルで除去してみました

ずいぶん薄くなりましたが、汚れは落ちきらず。油分や香辛料による汚れなので、洗濯用中性洗剤を使ったり、もっと時間をかけて汚れを浮かしてからスイトルで洗浄するなどすれば、キレイに落ちたかもしれません

最後に、固形物の混じった汚れを除去してみました。取扱説明書には「吸引を妨げる固形物は取り除いてから掃除する」と書かれていますが、メーカーの公式サイトには「ラーメンの麺も吸い取れる」と紹介されています。筆者の母がスイトルを購入した目的は孫の嘔吐物の除去なので、固形物が一切吸い取れないようでは意味がありません。そこで、こぼしてしまったラーメンを除去できるか試してみました。

ノズルに麺が引っかかってスッと除去はできませんでしたが、重曹を使うことなくキレイになりました!

ノズルに麺が引っかかってスッと除去はできませんでしたが、重曹を使うことなくキレイになりました!

後片付けの手間は?

スイトルには電子部品が搭載されていないため、溜まった汚水を捨てたあとタンク部は水洗いできます。中性洗剤で洗うこともできるので本体の汚れやニオイは取り除けそうですが、分解ができないノズル部の汚れは気になるところ。つけ置き洗いも禁止されているので、ある程度の汚れやニオイは残ってしまうかと思いましたが、洗ったあと乾燥させておけば、ニオイはほとんど気にならないレベルまで落ちました。

汚水が液体だけの場合はシンクに流してしまってもよさそう。固形物が含まれる時は、廃棄場所を注意しましょう

汚水を捨てたあとは、中性洗剤で洗ってキレイにします。ノズルの中がゴシゴシと洗えないのは残念

汚水を捨てたあとは、中性洗剤で洗ってキレイにします。ノズルの中がゴシゴシと洗えないのは残念

ファンなどが搭載されているカバー部の洗浄は、キレイな水を吸引して行います

ファンなどが搭載されているカバー部の洗浄は、キレイな水を吸引して行います

まとめ

液体や半液体、少々の固形物はスイトルで除去できましたが、色の濃いものや油の多いものは視認できるレベルで汚れが残ってしまいます。たとえ汚れが除去できたように見えてもニオイはカーペットに残ってしまうので、スイトルだけで完了とはいかなそう。重曹などで汚れやニオイを洗浄することもワンセットで、スイトルを活用したほうがよさそうです。ただ、そうなるとスイトルを使わず、布で叩いて汚れを取ればいいのでは? と思うかもしれません。しかし、布で叩いて汚れを取る場合、汚れが広がったり、カーペットの奥に入って裏に染み込んでしまう可能性も。スイトルはキレイな水を噴射しつつ吸引もしているので、汚れが染み込みにくく、広がりにくいと感じました。また、掃除機と同じように扱えるので手が疲れないのもメリットだと思います。

何度も重曹スプレーをかけたところはカーペットの裏側に液体が染みていましたが、その他、スイトルで洗浄した部分に汚れの染み込みはありません

液体のみならず、ある程度の固形物は吸い取れるので、孫の嘔吐物を除去したいという母の目的はスイトルで果たされそうです。ペットの粗相にも役立ちそうなので、カーペットやじゅうたんの液体汚れがひんぱんに起こってしまうご家庭なら、購入を考えてみてもいいかも。

中村 真由美(編集部)

中村 真由美(編集部)

モノ雑誌のシロモノ家電の編集者として6年間従事した後、価格.comマガジンで同ジャンルを主に担当。アウトドアからオタク系まで意外と幅広くイケちゃいマス。

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