レビュー

暑い夏の強い味方! ソニーの“着るクーラー”こと「REON POCKET 4」の涼しさを体感

ソニーの“着るクーラー”こと「REON POCKET」の第4世代モデル「REON POCKET 4」を試してみました。2020年に一般販売を開始し、大ヒットした注目製品の最新モデルの涼しさやいかに?

今回は、「REON POCKET TAG」(写真右)が付属する「RNPK-4T」を試しました。ただし、2023年7月31日時点では完売しているショップが多く、入手は難しいかもしれません(人気すぎます!)。「REON POCKET TAG」が付属しない「RNPK-4」のほうはまだ在庫があるようです。「RNPK-4」のソニーストア価格は16,500円(税込)

今回は、「REON POCKET TAG」(写真右)が付属する「RNPK-4T」を試しました。ただし、2023年7月31日時点では完売しているショップが多く、入手は難しいかもしれません(人気すぎます!)。「REON POCKET TAG」が付属しない「RNPK-4」のほうはまだ在庫があるようです。「RNPK-4」のソニーストア価格は16,500円(税込)

「REON POCKET」って何? 最新の「REON POCKET 4」はどこが変わった?

「REON POCKET」は、本体が接触している部分の体表面を直接冷やしたり温めたりすることのできるウェアラブルサーモデバイスです。冷やしたり、温めたりするのには、直流電流を流すと吸熱(冷却)・放熱(温熱)する半導体「ペルチェ素子」を利用しています。

暑い夏になると、注目される「REON POCKET」ですが、冷やすだけでなく、温めることも可能なので、夏は着るクーラーとして、冬は着るヒーターとして1年中利用できます。

そんな「REON POCKET」の最新モデルである、第4世代の「REON POCKET 4」はどこが変わったのでしょうか? 

まず、これまで別売だった専用ネックバンドが最初から付属するようになりました。首元に装着するデバイスなので、ネックバンドが付属するのはありがたいところです。

「REON POCKET 4」は冷却/温熱面が直接肌に触れるように、首元に装着して利用します。厚さ33mm(ネックバンド装着時)ですが、Tシャツやワイヤシャツの下に装着しても目立ちません

「REON POCKET 4」は冷却/温熱面が直接肌に触れるように、首元に装着して利用します。厚さ33mm(ネックバンド装着時)ですが、Tシャツやワイヤシャツの下に装着しても目立ちません

冷却/温熱面がしっかり密着するように、安定した装着感を実現した新設計の「ネックバンド3」。対応する首回りの長さは34〜46cm。小さいサイズの「ネックバンド3(SMALL)」が別売で用意されています

冷却/温熱面がしっかり密着するように、安定した装着感を実現した新設計の「ネックバンド3」。対応する首回りの長さは34〜46cm。小さいサイズの「ネックバンド3(SMALL)」が別売で用意されています

「ネックバンド3」はやさしい肌触りのシリコンラバーで、自然な着け心地。柔軟性とホールド性が両立されており、思ったところにしっかりと装着できます

「ネックバンド3」はやさしい肌触りのシリコンラバーで、自然な着け心地。柔軟性とホールド性が両立されており、思ったところにしっかりと装着できます

体に触れる部分には小さな凹加工が施されており、汗をかいてもベタつきにくいです

体に触れる部分には小さな凹加工が施されており、汗をかいてもベタつきにくいです

1世代前の「REON POCKET 3」と比べるとバッテリー容量が増え、駆動時間が最大約2倍に伸びました。「COOL MODE」のレベル3でも約7時間使えます。本体デザインは、高効率での空気の循環を可能にするため、吸気口部分の作りが変わっています。

また、放熱機構の大型化により、吸熱性能が最大約1.2倍にアップしているそうです。それでいて本体サイズは「REON POCKET 3」とほとんど変わっていません(幅1mm、厚さ3mm、奥行き1mmずつアップ)。重量は約92gから109gへ17g増えています。

本体サイズは約55(幅)×117(高さ)×23(厚さ)mm。下に吸気口、上に排気口が設けられています。中には温湿度センサー、3つの温度センサー、加速度センサーの合計5つのセンサーが搭載されており、スマートに温度を調節します

本体サイズは約55(幅)×117(高さ)×23(厚さ)mm。下に吸気口、上に排気口が設けられています。中には温湿度センサー、3つの温度センサー、加速度センサーの合計5つのセンサーが搭載されており、スマートに温度を調節します

体表面に触れる冷却/温熱面の材質はステンレススティール。完全防水ではありませんが、内部部品にシーリングが施されており、水滴やほこりが入りにくい設計となっています

体表面に触れる冷却/温熱面の材質はステンレススティール。完全防水ではありませんが、内部部品にシーリングが施されており、水滴やほこりが入りにくい設計となっています

右側面に充電用のUSB Type-CポートとボタンLEDを備えます。約100分で90%まで充電可能。満充電には約170分かかります。PCからでも充電できました。各種設定は専用アプリを利用するので、本体はシンプルな作りです

右側面に充電用のUSB Type-CポートとボタンLEDを備えます。約100分で90%まで充電可能。満充電には約170分かかります。PCからでも充電できました。各種設定は専用アプリを利用するので、本体はシンプルな作りです

「RNPK-4T」には、「REON POCKET 4」本体、「ネックバンド3」、エアフローパーツ、USB Type-Cケーブル(L型)、「REON POCKET TAG」などが付属します

「RNPK-4T」には、「REON POCKET 4」本体、「ネックバンド3」、エアフローパーツ、USB Type-Cケーブル(L型)、「REON POCKET TAG」などが付属します

エアフローパーツは上部の排気口部分に装着します。襟付きの衣服を着用するときに使います

エアフローパーツは上部の排気口部分に装着します。襟付きの衣服を着用するときに使います

「REON POCKET TAG」との連携でスマートさがアップ

一番の変更点というか進化点が、「REON POCKET TAG」との連携でしょう。温度や湿度を確認できる小型のクリップ付きタグで、胸ポケットやカバンなどに装着して使います。「REON POCKET 4」にも温湿度センサーが搭載されていますが、この「REON POCKET TAG」と連携することで、衣服内の温度と端末周辺温度の両方を検知することが可能になりました。

この「REON POCKET TAG」と連携させることで、これまで冷却/温熱の切替は専用アプリで操作しなければできなかったものの、今回、冷却/温熱を自動で切り替えられる新機能「SMART COOL⇔WARM MODE」が使えるようになりました。

これにより、気温差が大きい季節の変わり目や気温差が大きい日でも冷却/温熱を自動で切り替えてくれます。夏では、屋外は暑いが、冷房の効いた建物内は極寒ということもあるでしょう。そんなときも「SMART COOL⇔WARM MODE」なら、自動で冷却/温熱を切り替えてくれます。逆に、外が寒くて、建物内が暑い冬にも利用できます。

「REON POCKET TAG」のサイズは約30(幅)×12(高さ)×65(奥行)mm、重量約12g。コンパクトで小さいので胸ポケットやカバンに簡単につけられます。Bluetooth 5.0 Low Energyで通信します。電池はリチウムコイン電池(CR2032)で約1年利用できます。市場想定価格は3,850円(税込)で別売もされていましたが、ほとんどのショップで完売しています

「REON POCKET TAG」のサイズは約30(幅)×12(高さ)×65(奥行)mm、重量約12g。コンパクトで小さいので胸ポケットやカバンに簡単につけられます。Bluetooth 5.0 Low Energyで通信します。電池はリチウムコイン電池(CR2032)で約1年利用できます。市場想定価格は3,850円(税込)で別売もされていましたが、ほとんどのショップで完売しています

専用アプリを使って「REON POCKET TAG」を登録します。「REON POCKET TAG」の周囲の温度と湿度が確認できます

専用アプリを使って「REON POCKET TAG」を登録します。「REON POCKET TAG」の周囲の温度と湿度が確認できます

「REON POCKET TAG」があれば、これまで専用アプリにて手動で切り替えが必要だった冷却と温熱を自動で切り替えられるようになりました

「REON POCKET TAG」があれば、これまで専用アプリにて手動で切り替えが必要だった冷却と温熱を自動で切り替えられるようになりました

「REON POCKET 4」の涼しさは?

実際に使ってみましょう。筆者が「REON POCKET」を使うのは今回が初めてですが、結論から言って、思った以上の快適さでした。試す前は、首元にちょっと冷たいものを当ててるだけだと思っていましたが、これが何とも気持ちがいいのです。

気温35度オーバーの環境で試してみましたが、首元が冷たいだけで、かなり暑さが楽になります

気温35度オーバーの環境で試してみましたが、首元が冷たいだけで、かなり暑さが楽になります

重量は「ネックバンド3」装着時が約144gと、非常に軽量です。首に装着しても重さは感じず、長時間装着していても疲れることはありませんでした。「ネックバンド3」もやわらかすぎず、しっかりホールドしてくれます。Tシャツや襟のないシャツで試してみましたが、悪目立ちすることもありません。さすがに、「何をつけているんですか?」と聞かれることはありますが、やぼったさはないと思います。

使い方は超が付くほど簡単です。「AUTO START/STOP」を有効にしておけば、装着するだけで冷却/温熱が自動でスタート。すぐに冷たく感じられるので、速効性も抜群でした。ファンが内蔵されており、「COOL MODE」をMAXのレベル4や、「SMART COOL MODE」を「冷ため」にすると、「サー」という音とともにファンが回転します。首元は耳にも近いので、静かなところではファンの音は聞こえます。静かなエレベーターに乗るときなど、音が気になる場合は、専用アプリで一時的にオフにするといいかもしれません。

「REON POCKET TAG」には照度/近接センサーが搭載されており、ポケットやカバンの中に入っていると、正しく情報を取得できていない旨が専用アプリに表示されます。正しく動作する位置に装着するようにしましょう

「REON POCKET TAG」には照度/近接センサーが搭載されており、ポケットやカバンの中に入っていると、正しく情報を取得できていない旨が専用アプリに表示されます。正しく動作する位置に装着するようにしましょう

動作モードを見ていきましょう。設定は専用アプリで行います。状況を検知し自動調節を行うモードは、「SMART COOL MODE」に加え、「REON POCKET TAG」利用時のみ使用可能な「SMART COOL⇔WARM MODE」と「SMART WARM MODE」の3つあります。

「SMART COOL MODE」では、オプションで冷たさを5段階で調節できるほか、マニュアルで「COOL MODE」を4段階から選択可能。冷たいのに慣れて、冷たく感じなくなってしまうのを防ぐために「WAVE MODE」という機能も用意されています。細かく好みの冷たさにカスタマイズできるのがうれしいところです。

冷たさに慣れるのを防ぐ「WAVE MODE」。自動的に冷却の強さを上下することで、冷たさを長く感じられます

冷たさに慣れるのを防ぐ「WAVE MODE」。自動的に冷却の強さを上下することで、冷たさを長く感じられます

そのほかに、COOL/WARM/OFFを繰り返す「MY MODE」が用意されています。なるべく長時間使いたい場合の「スタミナCOOL」「スタミナWARM」、家用の「おうちCOOL」「おうちWARM」、編集できるカスタムモードがあります。

シンプルにCOOL、WARM、オフを繰り返す「MY MODE」

シンプルにCOOL、WARM、オフを繰り返す「MY MODE」

今回メインで利用した「SMART COOL⇔WARM MODE」には、マニュアル設定はありません。オプションで「温度の好み」と「切替温度」を選べます。「温度の好み」は「SMART COOL MODE」のオプションと同じで、COOLが「ぬるめ」「少しぬるめ」「普通(おすすめ)」「少し冷ため」「冷ため」、WARMが「ぬるめ」「少しぬるめ」「普通(おすすめ)」「少し温かめ」「温かめ」のそれぞれ5段階から選べます。

「温度の好み」を変えると、「ターゲット温度」の位置が上下し、そこに向かって冷却/温熱を調節してくれます。リアルタイムで上がったり下がったりを見るのが楽しいです。

「SMART COOL⇔WARM MODE」はオプションで、「温度の好み」と「切替温度」を設定できます

「SMART COOL⇔WARM MODE」はオプションで、「温度の好み」と「切替温度」を設定できます

まとめ

今回は2023年7月10日から1週間ほど暑い日が続いた東京都内で試しましたが、「REON POCKET 4」の快適さを思った以上に感じられました。暑さ、寒さの感じ方はひとそれぞれですが、個人的には「REON POCKET4」利用時はいつもより汗がダラダラと出ず、目的地到着後に汗を拭くのが短時間ですみました。

また、この時期は、屋外はものすごく暑いのに、カフェやホテルはものすごく寒いというケースが多いと思います。室内に入って数分は涼しくて気持ちがいいのですが、30分くらいすると汗が乾いて逆に寒くなることもあります。そんなときも「REON POCKET TAG」と組み合わせた「REON POCKET4」があれば、「SMART COOL MODE」から「SMART WARM MODE」に自動で切り替わるので、じんわりと首元が温かくなります。もちろん、汗をしっかり拭くなどの対策は必要ですが、屋外と屋内の温度差が苦手な人にもピッタリと思いました。

暑い夏の強い味方になってくれた「REON POCKET 4」ですが、さすがの人気で、「REON POCKET TAG」がセットになった「RNPK-4T」は完売のショップが多いようです。「REON POCKET TAG」は単体でも販売されていましたが、こちらも主要ショップでは完売の文字ばかり。「REON POCKET TAG」が付属しない、「RNPK-4」はまだまだ在庫があるショップが多いので、こちらを検討してみてはどうでしょう。

なお、「REON POCKET4」だけで熱中症対策はできないので、エアコンなどを適切に使うなどの対策は忘れずに。本当に暑い日が続いているので、水分補給などもお忘れなく。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

ガジェットとインターネットが好きでこの世界に入り、はやいもので20年。特技は言い間違いで、歯ブラシをお風呂、運動会を学芸会、スプーンを箸と言ってしまいます。お風呂とサウナが好きです!

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