日本各地で連日猛暑日が続き、記録的な暑さとなった2023年の夏がようやく一段落し、肌寒くなってきたのでエアコンの暖房を使用してみたら、「なんだか変な臭いがする」「ちょっと効きが悪いかも」と気になる方がいるのではないでしょうか? もしかしたらそれ、連日のように冷房や除湿で酷使してきたエアコンの内部にカビが発生したり、ホコリが溜まっていたりするのかもしれません。
とはいえ、エアコン内部に発生したカビの掃除は、個人ではなかなか難しいもの。ということで今回は、ハウスクリーニングで有名なダスキンにエアコンをクリーニングしてもらったので、実際の工程や掃除の様子などを紹介していきます。
ダスキンの「エアコンクリーニング(壁掛けタイプ)」の標準料金は1台14,300円(税込み、以下同)。2台以上の場合は1台あたりの料金が11,550円と割安になります。フィルター自動掃除機能を搭載しているモデルの標準料金は1台25,300円
今回利用したクリーニングは、ダスキンの「エアコンクリーニング(壁掛けタイプ)」。ダスキンのスタッフが自宅に訪問し、エアコンをクリーニングしてくれるもので、最新機種のクリーニングにも対応しており、30年以上行っている人気サービスのひとつです。クリーニングの申し込みは、インターネットやフリーダイヤルから行うことができ、後日ダスキンから電話もしくはメールで連絡があり、Webで見積もりを行うか、訪問で見積もりを行う流れになっています。
Web見積もりはダスキン公式サイト内の「WEBお見積り」から「エアコン」を選択し、専用フォームに設置エアコンの型番、エアコン本体の周り、エアコン下部の作業スペースなどの写真を登録して行います。見積もりは無料となっており、登録した写真をもとに担当店からクリーニング内容や日程などの確認の連絡があり、当日のクリーニングを行っていく流れとなります。
訪問見積もり時間が取れない場合にも使いやすくて便利ですし、クリーニングまでスムーズに進めやすいのもポイントです
訪問見積もりでは、ダスキンのスタッフがエアコンの型番や設置環境の確認など、30分〜1時間ほどかけてしっかり行いますが、こちらも見積もり費用は無料です。Web見積もりと同じく、エアコン本体周りにどのくらいスペースがあるのか、エアコンの下に作業スペースを設けることができるかなどを実際に確認することで、当日のクリーニングもスムーズに作業をしてもらえます。
訪問見積もりでは、何か用意したり事前に型番などを調べる必要もなく、気になることもその場で確認でき、費用も明確になるので、可能であれば実施しておいたほうが安心です
今回クリーニングするのはリビングに設置してあるエアコンで、3年前に購入した三菱電機の「MSZ-GE5619S」です。エアコン内部のフィルター自動掃除機能などは搭載していないスタンダードなモデルで、筆者が横着な性格ということもありますが、設置場所が高いことを言い訳にフィルターの掃除などもしておらず、内部にはかなりの汚れが溜まっています。
ここからは実際のエアコンクリーニングの様子を紹介していきますが……。
↓それより先にエアコンクリーニングの様子を動画で見たい方はこちらから
↓とにかくクリーニングのBefore/Afterが気になる方はこちらから
↓クリーニングの注意点が知りたい方はこちらから
ということで、改めてクリーニングの内容を見ていきましょう。
クリーニングで最初に行うのは、エアコンの周辺の家具や家電の養生。万が一、洗浄液が飛散した場合に備え、事前に家具や家電をケアしてくれるのはうれしいポイントです
動作確認や通水確認などの事前チェック後に前面パネルを外した内部がこちら。1年前に掃除して以来、掃除どころかお手入れすらしていないため、フィルターにはびっしりとホコリが溜まっています
リビングに設置しているため、キッチンからくる油を含んだ空気を吸い込んで、油汚れやホコリがフィルターだけでなく、エアコン本体にも付着していました
前面パネルとフィルターを取り外し、留め具を取ってから本体カバーを慎重に取り外していきます。簡単そうに見えますが、気を付けないとカバーのツメが折れてしまう恐れがあるので、個人で掃除する場合はフィルター掃除くらいで止めるのが無難でしょう
取り外した前面パネルやフィルターなどは付着したホコリを取ったあとに、風呂場などで水洗いされます
エアコン本体に付着したホコリ汚れなどを掃除機で取り除いたら、いよいよ内部洗浄の準備です。エアコン本体を養生してから専用のカバーを取り付け、洗浄した排水が飛散しないようにていねいに準備していきます
エアコン内部クリーニングはダスキン独自の一体型高圧洗浄機を使って行います
内部を傷めない独自開発の専用薬剤を使用して、高圧の洗浄水で汚れを一気に落とし、しっかりすすぎ洗ったあとはタオルやドライヤーなどで水気を取り、乾燥運転をさせてクリーニング完了です
洗浄したあとの濁った汚水からもわかりますが、わずか1年でエアコン内部はかなり汚れてしまいます。もちろん使用環境にもよりますが、今年は猛暑の影響で連日エアコンを稼働させていた方も少なくないと思いますので、内部を一度チェックしてはいかがでしょうか
以前掃除をしてから1年しか経過していないエアコンですが、ご覧いただいたとおり、内部にはかなり汚れが溜まっていました。もちろん使用環境にもよりますが、今年は猛暑の影響で連日エアコンを稼働させていた方も少なくないと思います。これだけの汚れも掃除のプロの手にかかれば、1時間少々でここまできれいになるので、気になっている方はぜひ一度試してみてはいかがでしょうか?
フィルターに付着したホコリはもちろん、本体カバーなどにこびりついた油汚れもご覧のとおりすっきりきれいに!
クリーニング前はエアコン内部に気になる黒いカビがいくつかありましたが、掃除後は内部もここまできれいになるので安心して使えます
エアコンにホコリが溜まると空調効率が落ちてしまいます。また、エアコン内部にカビなどが残ったまま運転するとカビの胞子を吸い込む恐れもあり、アレルギーの観点でも心配です。運転効率と健康面の両方からも定期的にクリーニングは必要です。特に使用頻度が上がる冬の前や夏の前にクリーニングを行うとよいでしょう。
エアコンの機種や設置環境や汚れなどの状況によって異なりますが、通常、フィルター自動掃除機能がないモデルの場合は1時間〜1時間30分ほど。自動掃除機能などを搭載しているモデルの場合は2〜3時間ほどかかります。これは自動掃除機能などを搭載することで内部の構造が複雑になり、パーツの取り外しなどに時間がかかってしまうためです。
基本的には取扱説明書を確認の上、フィルターに付いたホコリを取ったり、本体周りの汚れを取っていただくくらいに止めたほうがよいでしょう。個人でエアコン内部を掃除することは破損や故障の原因になるばかりか、誤った方法で掃除すると火災の原因にもなります。使用環境にもよりますが、内部のクリーニングは1〜2年に1度くらいのペースで、専門の業者に依頼するほうがよいでしょう。
発売から9年以上経過しているエアコンをクリーニングする際は、万が一の際に交換パーツなどが準備できない可能性があるので、ご相談させていただく可能性があります。そのほかに、エアコンが吹き抜けなど高所に設置されている場合など、設置環境に応じて別途費用が発生する可能性がありますので、事前の見積時などにご相談させていただくことがあります。
今回は掃除のプロに実際にエアコン掃除をしてもらい、気になる掃除のポイントなども教えてもらい、大満足のサービスというのが正直な感想です。なかでも個人的にダスキンに依頼してよかったと感じたポイントは、1つは“安心感”。30年以上続くエアコンクリーニングのノウハウを生かし、独自の高圧洗浄機やエアコンを覆うオリジナルのカバーなどを使用して、掃除のプロにクリーニングしてもらう安心感は代えがたいものがあります。
次にポイントとなるのは“ていねいさ”です。クリーニングの前に家具や家電を養生するなど、エアコンだけでなく、部屋全体を配慮してクリーニングをしてくれます。細かいことを言えば、スタッフの方が事前にスリッパを持ってくることや、掃除で出た排水をすべて持ち帰ることなど、さまざまなことに気配りがあることがうれしいポイントと言えます。
そして3つ目のポイントは“お得さ”でしょうか。前にあげた安心感やていねいさにつながるところもありますが、事前の訪問見積もりなど、しっかり時間をかけて行いますが、見積もりは基本無料です。また、時期によってはキャンペーンなども行っているので、チェックしてみるのもよいでしょう。
エアコンのクリーニングは運転効率の観点はもちろん、健康面からも必要なものなので、猛暑で連日エアコンを酷使した方は暖房を使用し始める前に、一度エアコンの中を覗いてチェックしてみてはいかがでしょうか?