低速で絞ることで野菜や果物の栄養素やおいしさたっぷりのジュースが作れるシャープ「ヘルシオ ジュースプレッソ」と同カテゴリ(スロージューサー)に、葉物野菜を使った手作り青汁が味わえる「ヘルシオ グリーンプレッソ」が誕生した。もちろん、これまでのジュースプレッソでも作ることはできたが、グリーンプレッソではより手軽に楽しめる工夫が施されている。説明会で見てきた葉物野菜に適する仕組みと、実際に作った青汁の味わいをお伝えしよう。
左側2製品が今回紹介する「ヘルシオ グリーンプレッソ EJ-GP1」(市場想定価格:45,000円)。右側2製品は「ヘルシオ ジュースプレッソ EJ-CP1」(市場想定価格:40,000円)で、新モデルとなる。基本的な構造は前モデルと同様だが、モーターを変更して約4dBの低音化を実現。いずれも、2016年6月8日発売予定となっている
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健康志向の高まりから、野菜を積極的に採ろうという動きが活発化している。そんな中、人気を博しているのが青汁だ。健康産業新聞によると、青汁市場は8年連続で拡大しているという。もちろん、家庭で“葉物野菜を使ったジュース=青汁”を手作りしている人もいるが、水分が少なく繊維の多い葉物野菜をジュースにするのは意外と難しい。たとえば、高速ジューサーは食材の水分が足りないため絞れず、ミキサーは野菜を丸ごと粉砕するので繊維があり飲みにくいほか、水を一緒に投入しないと運転できないことも。いっぽう、ジュースプレッソも該当するスロージューサーでは青汁を作ることはできる。しかし、絞りかすが詰まりやすいといったようなめんどうさから、購入者の多くは葉物野菜でジュースを作っていないという。このような課題を解決するのが、グリーンプレッソだ。
基本的な部分は、ジュースプレッソもグリーンプレッソも同じ。グリーンプレッソには、絞りかすの排出口に切り替えダイヤルが搭載されているのがポイントだ。大雑把に説明すると、普通に果物や野菜でジュースを作る時と葉物野菜を扱う際に絞りかすの出やすさが変えられる機構を設けている。これにより繊維(絞りかす)の詰まりが低減されるだけでなく、野菜を刻まずに投入できるようにもなった。文章だけではわかりにくいので、写真を交えながらグリーンプレッソ独自の構造をジュースプレッソと比較しながら見ていこう。
グリーンプレッソ(左)もジュースプレッソ(右)も上から食材を投入し、内部のスクリューでゆっくり絞る。ジュース(液体)は向かって右側の口から出て、左側の口からは絞りかすが出る仕様
野菜や果物を絞るためのスクリューは、グリーンプレッソもジュースプレッソも同じ。1分間に32回転という低速で食材を押しつぶす
大きな違いは、絞りかすが出る部分。グリーンプレッソのほうには、切り換えダイヤルが付いている
葉物野菜を使った青汁や凍らせた食材でフローズンデザートを作るための「葉物/フローズン」と、普通のジュースを作る「果物/野菜」にダイヤルを切り替えできるようになっている
ダイヤルを切り替えると絞りかすの出方が変わるのだが、どのような仕組みなのかを見てみよう。ダイヤルになっている部分にその秘密がある
ダイヤルのパーツにはパッキンがついており、「葉物/フローズン」では曲がるが、「果物/野菜」ではほとんど曲がらない。この違いが、絞りかすの出やすさの差となる。ご想像のとおり、大きく曲がる「葉物/フローズン」のほうが繊維を排出しやすい
パッキンの曲がり具合は、どのように調整しているのか説明しておこう。「果物/野菜」に切り替えると、写真右のように硬いパーツがパッキン部分に出てくるため曲がらなくなる。意外にアナログな手法だ
絞りかすが排出される口がジュースプレッソよりも約2.2倍大きくなっていることも、繊維詰まりを起こさない工夫
葉物野菜の繊維が順次排出されることにより、スクリュー部分に絞りかすが溜まらなくなるため、野菜をカットせずに絞ることができるようになったという。包丁で野菜を刻む手間がなくなるほか、投入も簡単になった。操作性の差は、下の動画で見てほしい。
たとえばセロリを絞る場合でも、ジュースプレッソは本体に繊維が詰まるのを防ぐために左のように刻まなければならない。いっぽうグリーンプレッソは、セロリ1本丸ごと投入してOK
カットした野菜を使うジュースプレッソの場合、掴み損ねて落としたり、投入し終わるまでに時間がかかる。1本をそのまま絞れるグリーンプレッソは早々に手が離れるだけでなく、仕上がりも早い。
グリーンプレッソで作った青汁(小松菜&りんご)を試飲してみる。比較のため、ミキサーで作った青汁(右)も飲んでみたが、グリーンプレッソのほうが繊維質がなくてサラサラとしているうえ、野菜や果物の甘みもたっぷり
ミキサーで作った青汁のほうが味を薄いと感じたのは、水を加えないと攪拌できないのが原因。グラス3杯のジュースを作る場合、ミキサーに投入できる野菜や果物の量はグリーンプレッソの約半分なのだ
ちなみに、ミキサーと違い、スロージューサーは繊維を捨てることになってもったいないと思われる方もいるかもしれないが、絞りかすは料理に利用できる。具材として用いてカレーにしたり、生地とミックスしてスイーツにしてもいい。
料理やスイーツにすれば、野菜の味やニオイもほとんど感じず。野菜ぎらいの子どもにもうってつけ!
手軽に簡単に葉物野菜を使ったジュースが作れるようになったグリーンプレッソだが、そのほかにも使いやすさのための改良や便利な機能があるので紹介しておく。
ジュースプレッソ(右)では背面にあるスタート/停止、逆回転のボタンを、グリーンプレッソは側面に配置。正面に立ってジュースを作る際にも、操作しやすくした
本格的な洗浄は本体上部を取り外してシンクに運んで行うが、グリーンプレッソでは付着した絞りかすを水で洗い流す「予備洗浄」ができるようになった。ジュースを作るのと同じように運転し、水を投入するだけでOK。異なるジュースを連続して作る際に、軽く洗えるのはうれしい
スクリュー部分は前モデルのジュースプレッソで採用され、手入れがしやすいと好評だった分離式となっている。フィルターを付属のアタッチメントと付け替えれば、凍らせた野菜や果物を粉砕してフローズンサラダやフローズンデザートを調理可能
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本体から排出されるジュースや絞りかすを受けるためのカップは、前モデルのジュースプレッソのものよりも400mlコンパクト化した容量1Lになった。フタも付いているので、そのまま冷蔵庫で保存もしやすい
付属する2つのカップは重ねられるため、収納もコンパクト