湿度が高い季節になってくると、髪のうねりやべたつき、広がりなどが気になってきます。シャンプーを変えたり、入念にトリートメントをしても解消しないのならば、ドライヤーを替えてみるのも手かも?「髪質や悩みに合ったドライヤーを使うこと」は、実は誰もがもっとも簡単に続けられるヘアケアなんです。
ドライヤーは、その機能も値段もさまざまで、髪質や好みによって効果や使用感には差が出るもの。「コレが正解!」というものはありませんが、ここを比較すれば自分に合ったドライヤーが探しやすい、というポイントをご紹介します。
風量は1.3m3/分以上を目安に
まずは風量です。基本的には1.3m3/分あれば問題ないですが、髪の毛が乾きにくい人や、少しでも早く乾かしたいという場合は、より風量の多いものを選ぶと安心。風量が多いほど速乾性が高くなりますが、パーマをかけている場合は、風の勢いが強過ぎるとパーマが伸びやすくなる可能性もあるそうです。気になる場合は、通常よりドライヤーを髪から離して使用するとよいでしょう。
消費電力が少なければ電気代が安いとは限らない
消費電力が多いドライヤーと少ないドライヤーなら、必ずしも消費電力が少ないほうが電気代が安いとは限りません。なぜかというと、消費電力が大きいドライヤーのほうが一般的に風量が強いから。大風量で短時間で乾かすほうが、弱い風で時間をかけて乾かすよりも電気代が抑えられる場合もあります。なお、洗面台のコンセントは1,200Wまでしか対応しないものも多いので、購入前に必ず確認しておきましょう。
重さと風量のバランスをチェック!
片手で持って使用するドライヤーは、重量も大きなポイントです。家庭用で風量1.3m3/分以上のドライヤーは、500g〜700g程度のものがほとんど(コンパクトで風量の少ないタイプには500gを切るものもあり)。軽いものと重いものとでは、缶コーヒー1本分(200g程度)の差があることになります。缶コーヒー1本分の重さが加わるかどうかによって使い勝手は違ってくるはず。髪を乾かすのに時間がかかる人は、なるべく軽いものを選びたいところですが、速乾性の高い大風量の機種はボディが大きくなる傾向があります。風量と重さのバランスをみて選びましょう。
イオン発生機能や低めの温度帯など、髪や頭皮を守る機能の有無
最近は、ほとんどのドライヤーがマイナスイオン発生機能を搭載。マイナスイオンは髪表面をコートしてさらさらに仕上げる効果があると言われており、「乾かしながらヘアケアもできる」というものが主流です。ですが、ひと口にマイナスイオンといってもそれぞれ質や放出量が違うので、ここも確認しておきたいポイント。また、薄毛や頭皮の健康が気になる場合は、低めの温度帯(60℃前後)で地肌の乾燥を防ぎながら乾かせるモードが搭載されている機種を選ぶとよいでしょう。低めの温度帯は、髪や頭皮の熱ダメージを抑えるだけでなく、暑い時期のヘアドライや、高温の風を嫌う子どもの髪を乾かす時にも便利です。
ドライヤーは、安いものだと1,000円台で買えるものから、数万円するものまで、比較的価格の幅が広いです。「乾けばいいのだから、とにかく安いものを」というのも選び方のひとつですが、どうせなら、使い勝手と価格のバランスを考えて長く愛用できるものを選びたいところ。そこで、以下では、価格帯別に「乾かしながらヘアケアもできる」ドライヤーをピックアップしました。
※価格は2016年6月22日の価格.comの最安値です。
まずは、お求めやすい低価格のモデルから。低めの温度で乾かせる機能は搭載されていないものの、大風量でヘアケア機能が付いたモデルをピックアップしました。多機能は望まないけれど、速乾性はゆずれないという方にぴったりの3台です。
パナソニック「イオニティ EH-NE48」―軽量・プチプラ・大風量
お手頃価格ながら、最大1.6m3/分の大風量と約485gという軽量設計をかなえたモデルです。風温は3段階で調整できます。ヘアケア機能は、マイナスイオンの吹出口と温風吹出し口とを分けることで、マイナスイオンに含まれる水分を熱から守り、マイナスイオンが髪にしっかり届く仕組み。サラツヤ髪へ導いてくれます。
本体サイズ:196(幅)×211(高さ)×79(奥行)mm、重量:約485g、最大風量: 1.6m3/分、風温:約80℃(TURBO)/100℃(DRY)、消費電力:1,200W、海外対応:不可、折りたたみ:可
コイズミ「モンスター KHD-W702」―吹かれ感が爽快! 2.0m3/分の大風量
形状が異なる2つのファンによって生み出される、2.0m3/分というパワフルな風が特徴。マイナスイオン機能搭載を搭載し、髪をいたわりながらすばやくヘアドライができます。「TURBO」「HIGH」「LOW」「COOL」という4つの温度帯に対応。AC110V対応で、海外で使用できるのもうれしい(AC100-110Vの地域のみ)。使用しながらでも操作しやすいデジタルスイッチを採用しています。
本体サイズ:255(幅)×95(高さ)×270(奥行)mm、重量:約670g、最大風量:2.0m3/分、風温:非公表、消費電力:1,200〜1400W、海外対応:可、折りたたみ:可
テスコム「SALON de TESCOM TID2100」―2つのイオンモードを使い分けられる
1.9m3/分の大風量で、ヘアケア機能に特徴があるモデルです。マイナスイオンだけでなく、プラスイオンとマイナスイオンを同時に放出することで静電気を抑制し、髪にうるおいとツヤを与えて広がりや傷みを抑えるモードも搭載。2種類のモードはスイッチひとつで切り替えることができるので、髪の状態によって使い分けが可能。風温は3段階で調節できます。
本体サイズ:220(幅)×283(高さ)×90(奥行)mm、重量:560g、最大風量:1.9m3/分、風温:120℃(DRY-HOT)、消費電力:1300W/620W、海外対応:不可、折りたたみ:可
この価格帯であれば、イオン発生機能や低温乾燥といった機能はおおよそ搭載されています。ここでは、早くやさしく乾かせるだけではない、プラスαの特徴を備えたモデルをピックアップしました。
シャープ 「IB-HD95」―カラーリングした髪の色をきれいに保つ
風と一緒にプラズマクラスターイオンを放出し、髪にツヤとうるおいを与えるだけでなく、カラーリングした髪の色落ちを抑制します。最大風量は1.5m3/分で、独自形状のファンから送り出される勢いのある風が髪の根元まで届き、熱に頼らず速乾性を実現。風量は3段階、風温は4段階でそれぞれ調節でき、約85℃の風で髪にやさしく乾かしたり、約50℃の風で地肌をいたわりながら乾かすこともできます。
本体サイズ:91(幅)×208(高さ)×214(奥行)mm、重量:約575g、最大風量:1.5m3/分(ホット/ターボ)、風温:115℃(HOT)/85℃(WARM)/50℃(SCARP)、消費電力:1,200W、海外対応:不可、折りたたみ:可
日立「ヘアクリエ プラス+ HD-NS800」―低騒音なら髪を乾かしながら会話ができる
1.6 m3/分の大風量と、最大でも63dB(人の会話は約60dB)という低騒音を両立したモデル。深夜のヘアドライも気兼ねすることなく、髪を乾かしながら会話をしたり、テレビを見たりといった使い方もできます。髪のうるおいをキープし、光沢のある健康な髪に導くナノイオン放出機能を搭載。風温を3種類から、風量を2種類からそれぞれ選択可能で、約60℃の低温で髪と頭皮のダメージを抑えながら乾かせるスカルプモードも用意されています。
本体サイズ:249(幅)×238(高さ)×93(奥行)mm、重量:約590g、最大風量:1.6 m3/分、風温: 90℃(ホット)/60℃(スカルプ)、消費電力:1,200W/700W、海外対応:不可、折りたたみ:可
<レビュー>大風量でも63dB! 髪を乾かしながらテレビが見られるドライヤー
パナソニック「ナノケア EH-NA97」―価格.comの人気No.1ドライヤー
価格.comの「ドライヤー・ヘアアイロン 人気売れ筋ランキング」で常に1位に輝いている大人気のドライヤー。風と一緒にナノイーとミネラルマイナスイオンを放出し、乾かしながら紫外線や摩擦ダメージに強い髪に仕上げてくれます。3つの風温と、2つの風量に調節できるほか、センサーが周囲の温度を検知して風温をコントロールすることで、夏場に暑い思いをせずに髪を乾かせる機能も搭載。さらに、ナノイー&ミネラルプラチナを含んだ風を顔周り当てて、ドライヤーついでにスキンケアができるモードも備えています。
本体サイズ:207(幅)×223(高さ)×89(奥行)mm、重量:約575g、最大風量:1.3m3/分、風温:125℃(ホット)/60℃(スカルプ)、消費電力:1,200W(ターボ時)、海外対応:不可、折りたたみ:可
日立「ヘアクリエ プラス+ HD-NS900」―風量を無断階で調整可能
風量を1.9〜1.0m3/分の範囲で無段階に調節できることで、好みの風量に細かく調整できるのが特徴です。風温は4段階で調節ができ、温度センサーによって、風量を変えても設定した温度を一定にキープできるのもいいところ。また、ナノイオンを髪に運びながらすばやく乾かすことで、熱によるキューティクルのダメージも軽減してくれます。風量1.9m3/分で約66dBという低騒音もうれしい。
本体サイズ:249(幅)×250(高さ)×93(奥行)mm、重量:約645g、最大風量:1.9m3/分、風温:105℃(HIGH)/90℃(MID)/75℃(LOW)/60℃(SCALP)、消費電力:800/1,200W、海外対応:不可、折りたたみ:可
「ドライヤーで2万円越え!? 」と聞くと、なかなか手を出しにくいところではありますが、これらの高級モデルはモーターやヘアケア機能など、価格に見合った独自の付加機能を備えています。毎日使うものにはとことんこだわりたいという方は、選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。
ヤーマン「スカルプドライヤー HC-9N」―ドライヤーというより地肌ケアマシン
最大風量が1.0m3/分と少なめな、地肌ケアに特化したモデルです。約60℃の遠赤低温風で髪や地肌へのダメージを抑えたヘアドライができるほか、振動するブラシアタッチメントで地肌をマッサージしながら遠赤微風で乾かすモードや、微送風で乾かしながら育毛剤の浸透をうながすモードを搭載。イオン機能も搭載しており、静電気を抑制して髪をダメージから守ります。イオン機能非搭載の「HC-6T」も発売中。
本体サイズ:112(幅)×297(高さ)×194(奥行)mm、重量:約635g、最大風量:1.0m3/分、風温:約60℃(ドライ)/42℃(スカルプH)、消費電力:約930W、海外対応:不可、折りたたみ:不可
コンエアー「BaByliss PRO ラピード BAB7000KJ」―モーターはフェラーリと共同開発
自動車メーカーのフェラーリと共同開発したモーターを搭載しており、放出される風が非常にパワフルなのが特徴。風量は公表されていませんが、レビューを行ったライターの胸下まであるロングヘアが、普段の半分以下の時間(3分半ほど)で乾くほどの大風量とのこと。風量は2段階、風温は3段階から選ぶことができ、マイナスイオン機能も搭載しています。スイッチに、ボタンの両端をシーソーのように押す「ロッカースイッチ」を採用しているのも、フェラーリらしいところ。
本体サイズ:94(幅)×275(高さ)×209(奥行)mm、重量:610g、最大風量:非公表、風温:非公表、消費電力:1,450W、海外対応:不可、折りたたみ:不可
<レビュー>使ってみた! あのフェラーリと共同開発のモーターを搭載したドライヤーが日本上陸
ダイソン「Dyson Supersonic」―風量2.4m3/分の「羽根のないドライヤー」
ダイソンの代名詞ともいえる「羽根のない扇風機」の技術「エアーマルチプライアー」を採用。ハンドル部に小型モーターを内蔵し、内部のインペラー(羽根)が1分間に最大11万回転することで生み出される2.4m3/分のパワフルな風が髪をすばやく乾かします。3段階の風速と4段階の風温に切り替え可能。マイナスイオン発生機能を搭載したほか、風温を毎秒20回測定して設定温度よりも高温にならない設計で、髪を労わりながら乾かすというヘアケア機能も。このほか、「髪をやさしく乾かしながら整える」「ブローしたい部分だけに風を的確に当てる」といった要望に応える各種アタッチメントが付属。ヘッドが軽い設計で、長時間使っていても疲れにくいのも特徴です。
本体サイズ:78(幅)×245(高さ)×97(奥行)mm、重量:618g、最大風量:2.4m3/分、風温: 78℃(速乾)/62℃(標準)/45℃(低温)/28℃(冷風)、消費電力:1,200W、海外対応:ー、折りたたみ:不可
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