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高機能なハイエンドモデルから高コスパモデルまで!続々登場する最新機種も網羅!

《2020年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

26. AVIOT「TE-BD21f」「TE-BD21f-pnk」
ハイブリッドドライバー構成採用で音質にとことんこだわった注目モデル!

AVIOT「TE-BD21f」 タル型のイヤホン本体。アルミと無垢ジュラルミンを使用することで、軽さと耐久性の両立を実現 スライド式のフタを採用した専用ケース。イヤホン本体を最大3回充電可能だ AVIOT「TE-BD21f」を装着したところ AVIOT「TE-BD21f-pnk」。専用ノポーチも付属する 本体形状は「TE-BD21f」とまったく同じで、ボタンのデザインのみ異なる 専用ケースもオリジナルデザインが入っている以外は、「TE-BD21f」と同じだ AVIOT「TE-BD21f-pnk」を装着したところ

AVIOTから、またまたユニークな完全ワイヤレスイヤホンが登場した。それがこの「TE-BD21f」だ。製品コンセプトは、“完全ワイヤレスイヤホンでありながらも、妥協することなく良質なサウンドを追求したフラッグシップモデル”ということで、こと音質面では徹底した追求がなされている。そのなかでも最大の特徴といえるのが、BA型×2基、ダイナミック型×1基によるハイブリッド・トリプルドライバー構成の採用だ。これにデジタル音質調整機能を備える米クアルコム社製SoC「QCC3020」を組み合わせ、さらにaptXコーデックに対応することで、妥協のない音質を実現しているという。

いっぽうで、音質を最優先しつつも機能性についても妥協のないつくりになっていることも、「TE-BD21f」のアドバンテージといえる。たとえば、アルミと無垢ジュラルミンを組み合わせたイヤホン本体は、重さ5.4gという軽さと、装着時に耳から大きく飛び出さない小柄さを持っているし、SpinFit社製イヤーピース「SP355」を同梱することでフィット感にも配慮。IPX5の防滴性能も備え、スポーツやエクササイズ時にも活用することができる。

また、米クアルコム社製のSoC「QCC3020」の恩恵に加え、低消費電力設計を押し進めることで、最大7時間の連続再生時間を確保。専用ケースからの充電も合わせ、最大28時間の連続使用が可能となっている。ワイヤレス関連ではもうひとつ、接続性にも注力。アンテナを新設計して安定した接続性を確保し、さらにTWS Plus(TrueWireless Stereo Plus)にも対応。対応スマホと組み合わせることで、さらに途切れのない安定した接続を楽しむことができるようになっている。

そして「TE-BD21f」には、もうひとつのトピックがある。それは限定モデル「TE-BD21f-pnk」のリリースだ。こちら、「凛として時雨」のドラマー、ピエール中野氏が監修したモデルで、専用カラーや本体デザインのほか、独自のサウンドチューニングも行われており、しかも中野氏自らが調整を行っているのが特徴だ。また、日本語の音声ガイドには、アニメ『PSYCHO-PASS サイコパス』の常守朱(CV:花澤香菜)のボイスが採用されているなど、ただのコラボモデルとは一線を画す、こだわりのある作り込みがなされている。

さて、肝心のサウンドを確認してみよう。一聴して、確かにいままでの完全ワイヤレスイヤホンとは次元の違うレベルということがわかる。高域はクリアで凜とした印象だが、耳障りな鋭さはいっさいなく、繊細で美しい響きに感じられる。おかげで、金管楽器が煌びやかな音色を聴かせつつも存在を主張しすぎず、フルオーケストラの演奏では全体的なバランスのよさを感じる。いっぽう、低域はやや強めだがフォーカスがよいためか、チェロの演奏はボーイングに力強さを感じるし、ハードロックはエレキベースの旋律がよく見える、いつもよりグルーヴ感の高い演奏に思える。結果、ボーカルが普段よりもパワフルな、生き生きとした歌声に聴こえてくる。この楽しさあふれる表現は、大いに魅力的だ。Jポップを聴いても高域が耳障りに感じられないことも含め、巧みなサウンドバランスといえるだろう。

もうひとつの製品、ピエール中野氏が監修した「TE-BD21f-pnk」も聴いてみた。こちらも基本はそう変わらないが、よりメリハリのハッキリした、キレのよいサウンドにまとめ上げられている。おかげで、Jポップやハードロックが迫力満点のパワフルサウンドに感じられる。両者の違いはあくまでも好みの範疇のなかに収まるが、気になる人はぜひ、自分好みのサウンドはどちらか両者を聴き比べしてほしい。

■TE-BD21f
イヤホン重量(片耳):約5.4g
再生時間:最大7時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/シルバー/バイオレット

■TE-BD21f-pnk
イヤホン重量(片耳):約5.4g
再生時間:最大7時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

27. JVC「XX HA-XC50T」
IP55相当の防水・防じん性能や耐衝撃性能を備えたタフネス仕様の完全ワイヤレスイヤホン

JVC「XX HA-XC50T」 イヤホン本体は比較的小柄だが、衝撃からイヤホンを守るラバープロテクターや、IP55相当の防水・防じん性能など、「XX」シリーズに恥じないタフネス仕様となっている 専用ケースはやや大柄なデザイン。バッテリー残量を確認できるLEDインジケーターや、クイックチャージ機能など、同時期に発売された「HA-A10T」と共通する部分も多い JVC「XX HA-XC50T」を装着したところ

「HA-XC50T」は重低音が特徴のXXシリーズに位置する完全ワイヤレスイヤホン。価格は1万円前後となっているので、ミドルクラスに近い製品と考えていいだろう。

その特徴は、重低音はもちろん、タフさにも注目だ。イヤホン本体は、衝撃から保護するラバープロテクターを備え、IP55相当の防滴&防じん性能を持ち合わせたタフボディを実現。汗や水、砂ぼこりに強い製品となっている。いっぽう、連続再生時間は約4時間、専用ケースによる充電も合わせてトータル約14時間と、こちらはごく普通のスペック。ただし、15分の充電で約1時間の連続再生が可能なクイックチャージに対応しているので、こちらは重宝しそうだ。コーデックは、SBCのみの対応となっている。

実際に製品を装着してみると、本体がそれほど大きくないため、装置着感はなかなか良好。イヤーピースをしっかりチョイスすれば、首を振っても耳からこぼれ落ちることはないだろう。いっぽう、専用ケースは(イマドキとしては)やや大柄といえ、ポケットに入れるのは少々厳しいが、カバンだったら邪魔にならない程度。特に不便とは思わなかった。

さて、肝心のサウンドはというと、なかなか絶妙なチューニングだと感じた。ディープな帯域を持ち、EDMなどの楽曲とベストマッチするのだが、それでいてボーカルがマスクされず、クリアで伸び伸びとした歌声を聴かせてくれるのだ。特に女性ボーカルとの相性がよく、倍音がきれいに乗った、ヌケのよい、それでいてちょっとだけハスキーな、やや大人っぽい、存在感のある歌声を聴かせてくれる。特にボーカルを強調したバランスではなく、音場的にも違和感はなく、低域の迫力はかなりあるのにまとまりのよいサウンドを聴かせてくれる。ただの重低音モデルとは違う、なかなかに絶妙なチューニングといえる。幅広い人におすすめできる製品だ。

イヤホン重量(片耳):約5.6g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2.5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:ターコイズブルー、ブラック、グレー、レッド

28. ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」
MOMENTUMシリーズらしさ満点のサウンドに注目!

 ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」 イヤホン本体は大柄な見た目とは裏腹に、耳に装着するとピッタリとハマってくれる 専用充電ケースはファブリック素材を使用 ゼンハイザー「MOMENTUM True Wireless」を装着したところ

ゼンハイザー初となる完全ワイヤレスイヤホンは、リスニング向けイヤホン&ヘッドホンとして人気の高いMOMENTUMシリーズに属するモデルとして誕生した。

ドライバーはダイナミック型を採用しているが、ユニット口径などの詳細は特に公表されず。そのいっぽうで、クアルコム製のBluetoothチップが組み合わせることで、音質はもとより、aptX Low Latencyコーデックに対応するなど低遅延再生へのこだわりもアピールされている。コーデックはこのほかにも、SBCやAAC、aptXに対応する。

フェイスプレート部分には軽いタッチでさまざまな操作ができるスイッチが付属されている。こちらにより、音楽と電話との切り替えや、外部音声取り込み機能のオンオフを手軽に行うことができる。また、スマートフォン向けに専用アプリも用意されていて、イコライザーによる音質調整も可能となっている。バッテリーの持続時間は約4時間で、専用ケースから充電も合わせて、合計で約12時間の使用が可能だ。

デザイン面でもいろいろと見所がある。一見するとやや大柄にも思えるイヤホン本体は、実はかなり良好なフィット感を持ち合わせていて、耳に装着するとピッタリとハマってくれる。少々の動きではこぼれ落ちることのない、確かな装着感を持ち合わせているのだ。屋外でポロリとこぼれ落ちる(そして紛失や故障が発生してしまう)心配のある完全ワイヤレスイヤホンだからこそ、確かな装着感を備えているのは嬉しいかぎり。屋外でも安心して、積極的に活用することができるだろう。もちろん、スピンドル加工が施されたフェイスプレートやファブリック生地を採用する専用ケースなど、デザイン的にもMOMENTUMシリーズならではのセンスのよさ、上質さを持ち合わせている。

音質に関しては、さすがゼンハイザーというべきか。重心が低くメリハリのよい、MOMENTUMシリーズらしさ満点のサウンドを聴かせてくれる。完全ワイヤレスイヤホンだからといってメリハリの弱さや解像感の不足などはいっさい感じず、ボーカルも演奏もなかなかに躍動的な表現だ。女性ボーカルが少しハスキーで大人っぽい印象なところや、ベースの音が低重心かつたっぷりとしたボリューム感を持つ点など、MOMENTUMヘッドホンを彷彿とされるサウンドキャラクターを持ち合わせている。音質といい装着感といい、デザイン的なまとまりといい、ファーストモデルとは思えない完成度の高さだ。

イヤホン重量(片耳):約13.2g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/apt-X/apt-X LL/AAC
カラーバリエーション:ブラック

29. ファーウェイ「HUAWEI FreeBuds 3」
世界初のインナーイヤー+ノイキャン完全ワイヤレスイヤホン

ファーウェイ「HUAWEI FreeBuds 3」 イヤホン本体はインナーイヤー型。スティック部分をタップして操作する形だ 丸形デザインの専用ケースは薄型コンパクトな仕上がり。ワイヤレス充電にも対応する ファーウェイ「HUAWEI FreeBuds 3」を装着したところ

ファーウェイ「HUAWEI FreeBuds 3」は、同社がオープンフィット型と呼ぶ、いわゆるインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン。先代から続くスタイルはそのままに、新たにアクティブノイズキャンセリング機能を搭載した新モデルとなる。ちなみに、このスタイルでノイズキャンセリング機能を搭載したのは、この「HUAWEI FreeBuds 3」が世界で初めてだという。日本国内では2019年11月29日よりカーボンブラックとセラミックホワイトの2色が発売され、翌年2月14日にレッドエディションが追加されている。

そのシステムは、スマートフォンメーカーらしく、便利さにかなりの重点が置かれている。まず、接続は専用ケースのフタを開け、ケース右サイドのボタンを2秒長押しでペアリングモードがスタート。一般的なAndroidスマートフォンであれば(もちろんiPhoneでも)誰でも迷わず簡単に接続することができる。Android用に提供されているアプリ「HUAWEI AI Life」を使えばもっと簡単に接続でき、そして一度ペアリングさえしてしまえば、ケースから取り出すだけで再ペアリングしてくれる。こちら、他の製品でも同機能が備わっているが、安定して再接続してくれる点はさすがといえる。ちなみに、こちらのアプリからはノイズキャンセリング機能の強弱を調整することもできるようになっている。

また、音声通話については確認できなかったものの「骨伝導ノイズキャンセリング」なる機能を持ち合わせているようで、内蔵されている骨伝導センサーが周囲のノイズを低減し、クリアな通話が可能だという。機会があれば、試してみたいところだ。

いっぽう、コンパクトで薄型の円形デザイン専用ケースは、とても持ち運びしやすい。USB Type-C端子を持つほか、ワイヤレス充電にも対応しているので、使い勝手の面では十分以上といえる。なお、連続再生時間はイヤホン本体が約4時間、専用ケースも含めて約20時間の再生が行える。最新モデルの中ではイヤホン本体の約4時間というのは決してロングライフではないが、専用ケース含めて約20時間大丈夫なので、それほど不満に思うことはないだろう。

さっそく、実際の製品を使って色々と試してみる。接続時の手間のなさはすでに書いたが、そのほかにもいくつかいいところと気になるところがあった。まず、イヤーモニター型なので、筆者の場合はちょっとした動きで耳から落ちる。これは、 AirPodsなどでも生じるのことなので、特に問題視するつもりはない。場合によっては、耳の小さな女性の方が大丈夫だったりもするので、購入前に一度装着感を試してみることをオススメする。

ノイズキャンセリング機能については、筆者の耳の形状のせいなのかもしれないが、動作が安定せず、ちょっとでも装着が耳からズレるとノイズが高まり、しばらく(10秒ほど)すると微調整が動作して再びノイズが減るということが繰り返し起こった。インナーイヤー型でノイズキャンセリング機能を搭載することの難しさなのかもしれないが、せめて微調整が2〜3秒で行われれば、と残念に思った。

いっぽう、音質に関してはなかなかのもの。14mmの大口径ダイナミック型ユニットの恩恵もあってか、ワイドレンジ、かつ深みのある低音と、表現豊かなボーカルが楽しめる。声色はややドライだが、抑揚表現が巧みで歪み感もうまく押さえ込まれているので、声の特徴がしっかり伝わってくる。コーデックがSBCとAACのみの対応であるため、ハイレゾ音源などを聴くと解像感の損失や低域(たとえばエレキベース演奏)のフォーカスの甘さなどが気になってしまうが、完全ワイヤレスイヤホンとしては良質なサウンドを持つ部類に入る。特に、音量を下げてイージーリスニング用として使うにはピッタリ。インナーイヤー型故に装着感や音漏れなどで人を選ぶのは致し方のないところだが、機能性といい音質といい、なかなか上出来な製品といえる。

イヤホン重量(片耳):約4.5g
再生時間:最大4時間(ANCオフ)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:カーボンブラック/セラミックホワイト/レッドエディション

30. アップル「AirPods」(第1世代モデル)
iPhoneやMacとの親和性が高いアップル純正イヤホン

アップル「AirPods」 イヤホン本体部分は、iPhone付属の「EarPod」のデザインを踏襲している イヤホン本体は、バッテリー内蔵の専用ケースで充電。専用ケースの充電もLightningケーブルを使う アップル「AirPods」を装着したところ

「AirPods」は、Apple純正となる完全ワイヤレスイヤホンだ。こちらの製品、iPhoneやMacOSとのペアリングがとても簡単にできるのが特徴。ケースを開けると、iPhone上に(AirPodsと)接続するかどうかの画面が表示され、接続を選ぶとペアリングが完了するという、とても扱いやすい接続メニューが用意されている。

また、耳に差し込むだけで自動的に電源がオンになり、片耳でも使えるなど、手軽さにおいてはかなりのレベル。バッテリー駆動時間は5時間だが、充電ケースを使用することで24時間以上のバッテリー駆動が可能となっている点もありがたい。対応コーデックは、AACとSBCだ。

音質は、とてもオーソドックスというべきか、中域のダイナミックな抑揚表現によってノリのいいサウンドを聴かせるタイプ。最高域を欲張らず、低域もちょっとした膨らみがあり迫力を感じるなど、まるで10〜15年前のBOSE製品のような、いい意味で懐かしさを感じる東海岸サウンド。女性ボーカルはややドライよりのニュートラルな歌声を楽しめる。

いっぽうで、LR方向の定位はやや極端。広がり感は大きいものの、センターと左右の間隔が広ぎる印象を持った。奥行き方向の広がり感もあまり感じられない。また、カナル型ではないため、音漏れが大きい点は注意が必要。電車内やオフィスでの使用はボリュームを控えて使ったほうがよさそうだ。

イヤホン重量(片耳):約4g(片耳)
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(15分の充電で最大3時間の再生、内蔵バッテリーで24時間以上の再生が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ホワイト

31. Jabra「Elite 75t」
さらに小さくなって扱いやすくなった「Elite」シリーズ第4世代モデル

Jabra「Elite 75t」 前モデルJabra「Elite 65t」に比べて一回りほどコンパクトになったイヤホン本体 クラムシェル型の専用ケース。スリムな仕上がりだ Jabra「Elite 75t」を装着したところ

ウェアラブルデバイスとしてだけでなく、オーディオ用イヤホンとしても評判のよいJabraから、「Elite」シリーズ第4世代となる完全ワイヤレスイヤホン「Elite 75t」が発売された。こちらの製品、前モデルに対してイヤホン本体と充電携帯ケースが一段とコンパクトになったほか、連続再生時間も約1.9倍に伸びているのが特徴となっている。

ということで、まずは外観から詳細を見ていこう。イヤホン本体のハウジング部分、Jabraロゴの入った円形のボタン部分からマイクの備わった部分が横に(少し)伸びている独特のデザインは受け継いでいるものの、全体的に小型化され、さらに軽快な装着感となった。その結果、左側のボタン左右で音量調整ができた(右端が音量アップ/左端が音量ダウン)が廃止され、音量アップは右側イヤホン本体のボタンを長押し、音量ダウンは左側イヤホン本体のボタンを長押し、というように変更された。とはいえ、ごく一般的な操作系に変更されただけなので、一度説明書を読めば迷わず操作できるはず。逆に、長押し操作でワンステップずつではなく連続して音量がアップダウンしてくれるので、なかなか便利だったりする。

さらに、バッテリー持続時間が本体のみで最大7.5時間、専用ケースからの充電を含めると最大28時間の再生が可能となったほか、15分の充電で最大1時間の音楽再生が可能な急速充電機能も搭載してくれているのもうれしい。いっぽうで、IP55の防塵防滴性能や、4マイク搭載による方向性をしぼった外音取り込み、AlexaやSiri、Googleアシスタントなどの音声コントロール、アプリを使ったサウンド調整など、好評だった機能性、ウェアラブルデバイスとしての良質さはしっかりと受け継がれている。ちなみに、コーデックはSBCとAACの2つに対応している。

さて、肝心のサウンドはというと、先代から続く、明瞭快活ないい意味でのドンシャリという方向性は変わらず。シンバル、ハイハット系の音はクリアで鋭く、ピアノの音もタッチが軽やかな、ノリのよい演奏を聴かせてくれる。いっぽう、低域は十分な量感を備え、ドラムやベースの演奏はかなりの迫力を感じる。イマドキの最新モデルと比較すると楽曲によってはやや明瞭さに乏しい印象も持つが、それは静かな場所で視聴した際の印象で、屋外など騒音レベルの高い場所ではそれほど気にならなかった。総じてまとまりのよいサウンドチューニングといえる。アプリのイコライザーを使えばある程度は好みのサウンドバランスに調整できるので、機能性の多彩さと合わせて多くの人が満足できるはずだ。

イヤホン重量(片耳):約5.5g
再生時間:最大7.5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約3.7回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:チタニウムブラック/ゴールドベージュ

32. AIR by MPOW「X5.1J」
日本人向けに開発された高音質&高コスパ完全完全ワイヤレスイヤホン

AIR by MPOW「X5.1J」 AIR by MPOW「X5.1J」を装着したところ

日本人のサウンドエキスパートによる日本人向けチューニングが施された、日本専売モデルとして誕生した新ブランドAIR by MPOW。ノイズキャンセリングヘッドホンやノイズキャンセリングイヤホンなど、これまで3モデルをリリースしてきた同ブランドから、第4の新製品として完全ワイヤレスイヤホン「X5.1J」が発売された。

既存の3製品同様、「X5.1J」も高機能&良音質、高コストパフォーマンスがセールスポイントとなっている。たとえば、Bluetoothチップセットにミドル〜上級機によく採用されているクアルコム「QCC3020」を搭載。音切れのしにくさや良音質コーデックaptXへの対応、約6時間の連続再生時間など、ひとつふたつ上のクラスのスペックを持ち合わせている。また、既存モデルと統一したイメージなのだろう、イヤホン本体のハウジング部分にはつや消しブラックが、そのほかにはメタルグレーカラーがあしらわれていて、シックな印象にまとめられている。専用ケースのほうも、やわらかい触感を持つフェイクレザーで覆われていて安っぽさは皆無。既存モデル同様、価格帯を想像されない、シックにまとめ上げられている。機能性や外観デザインなどからは、とても8,000円強で入手できる製品とは思えない質のよさを持ち合わせているといっていいだろう。

ちなみに、イヤホン本体はユニバーサルIEM然としたデザインを採用しており、フィット感はとても良好だった。おかげで遮音性も高く、音楽に集中することができる。当然、周囲の音がほとんど聞こえないため、歩行中の使用は厳禁だ。

さて、肝心のサウンドはというと、ハッとするダイレクト感と聴き心地のよさをあわせ持つ、絶妙なバランスにまとめ上げられているのが特徴だ。メリハリがしっかりしているうえ雑味が少なく、高域はサラサラとした軽めの音色でしっかり伸びているのに鋭すぎず。おかげで、ボーカルや演奏の表現が素直に伝わってくるし、それでいてとても聴き心地がいい。おかげで、Jポップもクラシックも、クリアネスなサウンドを堪能することができる。日本人が日本人のためにチューニングした音と謳うだけあって、かゆいところに手が届いた、なかなか好ましいサウンドといえる。

サウンドクオリティはもちろんのこと、デザインや機能性など、この価格で入手できる製品としてこの「X5.1J」は現在のところ群を抜いている存在なのは間違いない。幅広いユーザーにおすすめできる製品だ。

イヤホン重量(片耳):約5.2g-
再生時間:最大6時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

33. ソニー「WF-1000X」
ノイキャン機能を備えたソニー初の完全ワイヤレスイヤホン

ソニー「WF-1000X」 ループ状のパーツ部分にアンテナを内蔵 専用ケースで充電を行う。なお、ケース底面にはワンタッチペアリング用のNFCを搭載 ソニー「WF-1000X」を装着したところ

ソニー初の完全ワイヤレスイヤホンは、同社が得意とするノイズキャンセリング機能を搭載。iOSデバイス/Androidスマートフォン用の専用アプリ「Headphones Connect」に対応することで、止まっている時/歩いている時/走っている時/乗り物に乗っている時の4パターンの行動を感知して、ノイズキャンセリングや外音取り込みモードを自動切り替えさせることができる。また、こちらのアプリにはイコライザーによる音質調整も装備されており、好みの音色傾向に調整することも可能だ。また、本体左右にそれぞれ1つずつのハードキーが配置されており、こちらからは再生や通話のコントロール、ノイズキャンセリング機能のオンオフなどをコントロールすることができる。

いっぽう、6mm口径のドライバーユニットの採用などにより、本体サイズはかなり軽量コンパクトなサイズにまとめ上げられている。トリプルコンフォートイヤーピース(2種類のシリコンゴムにシリコンフォーム素材を組み合わせた独自のイヤーピース)とあわせて、装着感は良好だ。それでいて、3時間の連続再生を確保しているのは優秀といえる。加えて、NFC対応の専用キャリングが付属されており、こちらから2回分の充電が行えるため、バッテリー切れに煩わされることはほとんどないはずだ。対応コーデックは、SBCおよびAACとなっている。

いやぁ、NFCってイヤホン接続が超簡単でホント便利!と思いつつ、ウォークマン「WM1Z」を使って試聴をはじめる。奇をてらわない、王道のサウンドが好印象。歌声はほんのちょっとだけハスキーよりだが音色的にはいたってニュートラルで、男性ボーカルも女性ボーカルもいつもと変わらない歌声を楽しむことができる。また、ボーカルがしっかりと前に出てきて、バンドがその周りを囲んで演奏しているかのような、聴かせどころを心得た帯域バランスを持ち合わせているので、とても聴きやすい。ウォークマンとの接続だとコーデックはSBCのみとなるが、解像感の不足はそれほど気にならず、かえって丁寧な抑揚表現に好ましさを感じた。

こちらの製品、悪環境での音切れが指摘されていたが、先日のファームウェア・アップデートで対応しており、試聴時に気になることはなかった。音質、機能性ともに、完成度の高い製品だ。

イヤホン重量(片耳):約6.8g
再生時間:最大3時間(NC ON)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分の充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:シャンパンゴールド、ブラック

34. ソニー「WF-SP700N」
ノイキャン機能を備えたスポーツ向け完全ワイヤレスイヤホン

ソニー「WF-SP700N」 そら豆のような楕円形のユニークな形状を採用。IPX4相当の防滴にも対応する スライド式のフタで片手で簡単にあけられる専用ケース ソニー「WF-SP700N」を装着したところ

「WF-1000X」に続く、ソニーとして2製品目となる完全ワイヤレスイヤホン。同社が得意とするノイズキャンセリング機能を搭載しつつも、スポーツモデルに仕立てられた、キャラクターの明確な製品にまとめ上げられている。

まず、本体の重量は約7.6gと「WF-1000X」に対してはほんのわずかに重くなってはいるものの、それでもかなり軽量な部類に属する。また、IPX4相当の防滴対応や「アークサポーター」と呼ばれるフィンも付属され、スポーツやフィットネス時に大いに活用できる仕様が盛り込まれている。

もうひとつ、「WF-SP700N」の特徴となっているのがノイズキャンセリング機能だ。しかも、単なるノイズキャンセリングではなく、環境音や人の声を取り込む「アンビエントサウンドモード」が搭載されており、ランニングなどのスポーツを行っている際にも安全な運用が可能となっている。また、コントロールはスマートフォン用のアプリから行えるようになっており、ノイズキャンセリング、外音取り込み(ボイスモード)、外音取り込み(ノーマルモード)の3タイプを設定できるため、環境に応じたモードを設定することができる。このため、スポーツ時だけでなく、通勤時など普段使いでも大いに活用が可能だ。ちなみに、スマートフォン用のアプリには、イコライザー機能も搭載されており、自分好みの音色傾向にカスタマイズすることもできる。

バッテリー持続時間は、約3時間と十分な内容を持ち合わせている。加えて、2回のフル充電ができる専用ケースが付属されており、どちらのフル充電しておけばトータル9時間ほどの利用が可能だ。また、NFCにも対応しており、スマートフォンを近づけるだけで手軽にペアリングを行うことができる。いろいろな記事で書かせてもらっているが、やはりNFC対応は便利だ。また、対応コーデックはSBCとAACの2つのみとなっている。先の「WF-1000X」同様、LDACへの対応は見送られたようだ。

さて、肝心のサウンドはというと、伸びやかなイメージのサウンド。メリハリのよい中高域と力強いドラム&ベースによって、ノリのよいサウンドが楽しめる。ボーカルはほんのちょっぴりドライで、どちらかというと爽やかなイメージの歌声だ。「WF-1000X」に対して音質的には劣るものの、価格差を考えると悪くないレベルだし、逆にこちらの方が好み、という人もいるはず。外音取り込み機能や装着感の確かさも含めて、なかなか使い勝手のよい製品だ。

イヤホン重量(片耳):約7.6g
再生時間:最大3時間(ノイズキャンセリングON/OFF)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ホワイト、ブラック、イエロー、ピンク

35. ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia Ear Duo」
音楽を聴きながら外の音も聴こえる“デュアルリスニング”に注目!

ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia Ear Duo XEA20」 下掛けスタイルの独特の装着方法を採用するイヤホン本体。左右の接続は接続が切れにくいNFMIだ ファンデーションケースのような薄型の専用ケースを採用 ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia Ear Duo XEA20」を装着したところ

“ソニー”ではなく“ソニーモバイルコミュニケーションズ”がリリースした製品だけに、基本的にはウェアラブルデバイスとして作り上げられている完全ワイヤレスイヤホンが、この「Xperia Ear Duo」だ。

なかでも、最大の特徴となっているのが“デュアルリスニング”と呼ばれる希有なスタイルだろう。

もともと「Xperia Ear Duo」は、バッテリーやアンテナを内蔵する本体部分にパイプで延長されたイヤホン部分が付属する、特殊なスタイルとなっていて、しかも、一般的な耳掛け型の装着ではなく、イヤホンからのパイプが耳の下側を通って本体と接続している下掛けスタイルのレイアウトが採用されている。なんとも個性的なスタイルで、装着に慣れるまでは多少時間を必要とするが、正しく装着を行えばしっかりとしたホールド感を保っているので、不便に思うことはない。逆に、耳掛け型でケーブルを配置するのが苦手という人や、カナル型イヤホンは耳が蒸れていやだという人は、こちらの方が好ましく思うかもしれない。

とはいえ、もっとも重要なのはイヤホン先端部分の形状だ。ドライバー自身は本体に内蔵されており、イヤホン部分はあくまでもパイプの先にイヤーチップを付けたような印象で、さらにこのイヤーチップがリング形状となっている。そのため、一般的なカナル型イヤホンとは異なり、装着した際でも耳穴全体をふさぐことなくまわりの音が聞こえるようになっている。音楽等を聴きつつも、環境音がしっかりと届いてくるのだ。ノイズキャンセリングヘッドホンのようなマイク集音による環境音の再現ではなく、実際にまわりの音が入ってくることで屋外でも安全に利用できる、というのがこの“デュアルリスニング”ならではの特徴だ。

実際、イヤホンを装着しつつリアルな環境音を聴くことができるこの構造に、なかなかの好印象を持った。当然といえば当然の話なのだが、まわりの音の“定位”も“音色”も自然なため、周辺の様子がしっかりと把握できるのだ。その分、音楽に集中して存分に楽しむことは一般的なカナル型イヤホンに劣るが、ボーカルやメイン楽器など中域の音がしっかりと届いてくれるため、BGM的に音楽を楽しむ以上の音量や存在感の強さを確保できている。音色も自然で、歌声ものびやか。特に女性ボーカルは、ほんの少し艶やかさの乗った美しい歌声を聴かせてくれる。まわりの騒音がここまで入り込んでくるのに、それに音楽が負けず、しっかりとした存在感を示してくれるのは嬉しいかぎりだ。

ちなみに、左右イヤホンの接続をNFMI (Near Field Magnetic Induction/近距離電磁誘導) を採用している恩恵か、はたまたアンテナの設計が巧みなのか、音切れも気にならないレベルに収まっていた。

加えて、Assistant for XperiaやSiri、LINEメッセージの音声入力&送信など各種アシスタント機能や、地図情報や天気などユーザーの状況に合わせた情報を伝えてくれるデイリーアシスト機能、ヘッドジェスチャーによる簡単操作が行えるスマート機能など、スマートフォンと連携した便利機能が多数盛り込まれているのは嬉しいかぎり。音楽もそれなりに楽しめる便利なウェアラブルデバイスが欲しい、という人にとっては、かなりの有力候補だろう。

イヤホン重量(片耳):約10.6g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ブラック、ゴールド

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