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高機能なハイエンドモデルから高コスパモデルまで!続々登場する最新機種も網羅!

《2020年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

26. Jabra「Elite 75t」
さらに小さくなって扱いやすくなった「Elite」シリーズ第4世代モデル

ウェアラブルデバイスとしてだけでなく、オーディオ用イヤホンとしても評判のよいJabraから、「Elite」シリーズ第4世代となる完全ワイヤレスイヤホン「Elite 75t」が発売された。こちらの製品、前モデルに対してイヤホン本体と充電携帯ケースが一段とコンパクトになったほか、連続再生時間も約1.9倍に伸びているのが特徴となっている。

ということで、まずは外観から詳細を見ていこう。イヤホン本体のハウジング部分、Jabraロゴの入った円形のボタン部分からマイクの備わった部分が横に(少し)伸びている独特のデザインは受け継いでいるものの、全体的に小型化され、さらに軽快な装着感となった。その結果、左側のボタン左右で音量調整ができた(右端が音量アップ/左端が音量ダウン)が廃止され、音量アップは右側イヤホン本体のボタンを長押し、音量ダウンは左側イヤホン本体のボタンを長押し、というように変更された。とはいえ、ごく一般的な操作系に変更されただけなので、一度説明書を読めば迷わず操作できるはず。逆に、長押し操作でワンステップずつではなく連続して音量がアップダウンしてくれるので、なかなか便利だったりする。

さらに、バッテリー持続時間が本体のみで最大7.5時間、専用ケースからの充電を含めると最大28時間の再生が可能となったほか、15分の充電で最大1時間の音楽再生が可能な急速充電機能も搭載してくれているのもうれしい。いっぽうで、IP55の防塵防滴性能や、4マイク搭載による方向性をしぼった外音取り込み、AlexaやSiri、Googleアシスタントなどの音声コントロール、アプリを使ったサウンド調整など、好評だった機能性、ウェアラブルデバイスとしての良質さはしっかりと受け継がれている。ちなみに、コーデックはSBCとAACの2つに対応している。

さて、肝心のサウンドはというと、先代から続く、明瞭快活ないい意味でのドンシャリという方向性は変わらず。シンバル、ハイハット系の音はクリアで鋭く、ピアノの音もタッチが軽やかな、ノリのよい演奏を聴かせてくれる。いっぽう、低域は十分な量感を備え、ドラムやベースの演奏はかなりの迫力を感じる。イマドキの最新モデルと比較すると楽曲によってはやや明瞭さに乏しい印象も持つが、それは静かな場所で視聴した際の印象で、屋外など騒音レベルの高い場所ではそれほど気にならなかった。総じてまとまりのよいサウンドチューニングといえる。アプリのイコライザーを使えばある程度は好みのサウンドバランスに調整できるので、機能性の多彩さと合わせて多くの人が満足できるはずだ。

イヤホン重量(片耳):約5.5g
再生時間:最大7.5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約3.7回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:チタニウムブラック/ゴールドベージュ

27. JVC「XX HA-XC50T」
IP55相当の防水・防じん性能や耐衝撃性能を備えたタフネス仕様の完全ワイヤレスイヤホン

「HA-XC50T」は重低音が特徴のXXシリーズに位置する完全ワイヤレスイヤホン。価格は1万円前後となっているので、ミドルクラスに近い製品と考えていいだろう。

その特徴は、重低音はもちろん、タフさにも注目だ。イヤホン本体は、衝撃から保護するラバープロテクターを備え、IP55相当の防滴&防じん性能を持ち合わせたタフボディを実現。汗や水、砂ぼこりに強い製品となっている。いっぽう、連続再生時間は約4時間、専用ケースによる充電も合わせてトータル約14時間と、こちらはごく普通のスペック。ただし、15分の充電で約1時間の連続再生が可能なクイックチャージに対応しているので、こちらは重宝しそうだ。コーデックは、SBCのみの対応となっている。

実際に製品を装着してみると、本体がそれほど大きくないため、装置着感はなかなか良好。イヤーピースをしっかりチョイスすれば、首を振っても耳からこぼれ落ちることはないだろう。いっぽう、専用ケースは(イマドキとしては)やや大柄といえ、ポケットに入れるのは少々厳しいが、カバンだったら邪魔にならない程度。特に不便とは思わなかった。

さて、肝心のサウンドはというと、なかなか絶妙なチューニングだと感じた。ディープな帯域を持ち、EDMなどの楽曲とベストマッチするのだが、それでいてボーカルがマスクされず、クリアで伸び伸びとした歌声を聴かせてくれるのだ。特に女性ボーカルとの相性がよく、倍音がきれいに乗った、ヌケのよい、それでいてちょっとだけハスキーな、やや大人っぽい、存在感のある歌声を聴かせてくれる。特にボーカルを強調したバランスではなく、音場的にも違和感はなく、低域の迫力はかなりあるのにまとまりのよいサウンドを聴かせてくれる。ただの重低音モデルとは違う、なかなかに絶妙なチューニングといえる。幅広い人におすすめできる製品だ。

イヤホン重量(片耳):約5.6g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2.5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:ターコイズブルー、ブラック、グレー、レッド

28. Bose「SoundSport Free wireless headphones」
スポーツユースも想定したBose初の完全ワイヤレスイヤホン

Bose初となる完全ワイヤレスイヤホン。ジョギングなどのスポーツユースにも配慮されており、本体は防滴仕様となっている。また、本体右側にはオンオフ/音量調整ボタンが配置されており、必要な操作はこちらから直接行えるようになっている。ワンボタンだけではなく、音量の+−まで用意されているのはありがたいきがりだ。また、連続再生時間も5時間と、ほかに類のないロングライフを確保している。2回分の満充電が行える専用ケーズとあわせて、大きなアドバンテージとなっているのは確かだ。

いっぽう、装着感に関しては、本体サイズがかなり大柄なものの、イヤーピースにウイングのついた「StayHear+ Sportチップ」を採用することで、安定した装着感を確保しているとアピールする。実際、試聴時に首を振るなどいろいろと試してみたが、よほど激しい動きをしないかぎり、外れてしまうことはなかった。

音質に関しては、Boseらしいサウンドというべきか、量感のある低域と張り出しのよい中域によって、実体感のあるリアルなサウンドを聴かせてくれた。特に男性ボーカルは、芯のしっかりした歌声に柔らかい低音がわずかに付帯して、なかなかセクシーな歌声に感じられる。チェロなどの弦楽器も、音に深みがあって印象的な演奏に感じられる。Bluetooth、しかも完全ワイヤレスになっても、Boseらしさあふれるサウンドが健在なのはありがたい限りだ。

ただし、注意点がふたつ。こちらの製品、かなり大柄な本体となっているため、女性の中には装着に違和感を覚える人がいるかも。また、「StayHear+ Sportチップ」は完全なカナル型ではないため、多少の音漏れが発生するので、混雑した電車内などでは音量に気をつけたいところだ。

イヤホン重量(片耳):約9g
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分の充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:トリプルブラック、ミッドナイトブルー×イエローシトロン

29. Bang&Olufsen「B&O PLAY Beoplay E8 3rd Generation」
価格.comプロダクトアワード受賞の人気モデルがさらにコンパクトに進化!

ヤコブ・ワグナー (Jacob Wagner)のデザインによるスタイリッシュ&コンパクトなデザインと、上品な質感とが好評の「Beoplay E8」が、第3世代モデルへと進化した。

「Beoplay E8 3rd Gen」の特徴は、一新されたスタイルと、機能性の向上だ。イヤホン本体は3Dモデリングとユーザーテストを重ねることで、17%小型化され、重量も約7gから5.8gへと軽量化されたという。同時にフィット感も向上させていて、実際に装着してみると、かなりピッタリとした装着感をもたらしてくれるようになった。

いっぽうで、専用ケースのほうにも進化の様子が見られる。先代同様、本革とアルミニウムを組み合わせた専用ケースは、シックで上品なイメージこそ変わらないものの、ずいぶんとコンパクト化されており、いちだんと持ち運びしやすい印象になった。また、ワイヤレス充電にも対応しており、オプションのワイヤレス充電器「Beoplay Charging Pad」も用意されている。

また、機能面では連続再生時間が最大7時間と倍近くまで大きく向上。専用ケースからの4回分の充電を合わせるとトータル最大35時間使い続けられるようになった。通勤時に利用している人なども、まったく不満のない数値だろう。これはありがたい。

なお、付属品に関しても、SSサイズを含めた4サイズ+コンプライ・イヤーピースや、専用ケースの充電用に長めのUSB Type Cケーブルを同梱していたりと、細やかな配慮がうかがえる点はうれしいところだ。

新たにaptXコーデックに対応したという話なので、今回はOPPO Rino Aを使用し、aptX接続にてそのサウンドを確認してみた。外観そのままといった、上品なニュートラル志向のサウンド。ほんの少し中域重視だが、総合的にはナチュラルな帯域バランスを持ち、明瞭度の高いサウンドを聴かせてくれる。おかげで、ボーカルの歌声がとても自然だし、ギターの音色もイメージ通り。嫌なピークもなく、変な付帯音も感じず。スローな曲調の楽曲がとても情緒的なサウンドで楽しめる、聴きやすく心地よいサウンドだ。

それでいて、迫力がないわけではない。しっかりした量感の締まった低域を持ち合わせているので、演奏がとてもリズミカルに聴こえる。絶妙なセッティングといえるだろう。マテリアルもサウンドも良質な、オールラウンダーモデルだ。

イヤホン重量(片耳):5.8g
再生時間:最大7時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/グレイミスト

30. ファーウェイ「HUAWEI FreeBuds 3」
世界初のインナーイヤー+ノイキャン完全ワイヤレスイヤホン

ファーウェイ「HUAWEI FreeBuds 3」は、同社がオープンフィット型と呼ぶ、いわゆるインナーイヤー型の完全ワイヤレスイヤホン。先代から続くスタイルはそのままに、新たにアクティブノイズキャンセリング機能を搭載した新モデルとなる。ちなみに、このスタイルでノイズキャンセリング機能を搭載したのは、この「HUAWEI FreeBuds 3」が世界で初めてだという。日本国内では2019年11月29日よりカーボンブラックとセラミックホワイトの2色が発売され、翌年2月14日にレッドエディションが追加されている。

そのシステムは、スマートフォンメーカーらしく、便利さにかなりの重点が置かれている。まず、接続は専用ケースのフタを開け、ケース右サイドのボタンを2秒長押しでペアリングモードがスタート。一般的なAndroidスマートフォンであれば(もちろんiPhoneでも)誰でも迷わず簡単に接続することができる。Android用に提供されているアプリ「HUAWEI AI Life」を使えばもっと簡単に接続でき、そして一度ペアリングさえしてしまえば、ケースから取り出すだけで再ペアリングしてくれる。こちら、他の製品でも同機能が備わっているが、安定して再接続してくれる点はさすがといえる。ちなみに、こちらのアプリからはノイズキャンセリング機能の強弱を調整することもできるようになっている。

また、音声通話については確認できなかったものの「骨伝導ノイズキャンセリング」なる機能を持ち合わせているようで、内蔵されている骨伝導センサーが周囲のノイズを低減し、クリアな通話が可能だという。機会があれば、試してみたいところだ。

いっぽう、コンパクトで薄型の円形デザイン専用ケースは、とても持ち運びしやすい。USB Type-C端子を持つほか、ワイヤレス充電にも対応しているので、使い勝手の面では十分以上といえる。なお、連続再生時間はイヤホン本体が約4時間、専用ケースも含めて約20時間の再生が行える。最新モデルの中ではイヤホン本体の約4時間というのは決してロングライフではないが、専用ケース含めて約20時間大丈夫なので、それほど不満に思うことはないだろう。

さっそく、実際の製品を使って色々と試してみる。接続時の手間のなさはすでに書いたが、そのほかにもいくつかいいところと気になるところがあった。まず、イヤーモニター型なので、筆者の場合はちょっとした動きで耳から落ちる。これは、 AirPodsなどでも生じるのことなので、特に問題視するつもりはない。場合によっては、耳の小さな女性の方が大丈夫だったりもするので、購入前に一度装着感を試してみることをオススメする。

ノイズキャンセリング機能については、筆者の耳の形状のせいなのかもしれないが、動作が安定せず、ちょっとでも装着が耳からズレるとノイズが高まり、しばらく(10秒ほど)すると微調整が動作して再びノイズが減るということが繰り返し起こった。インナーイヤー型でノイズキャンセリング機能を搭載することの難しさなのかもしれないが、せめて微調整が2〜3秒で行われれば、と残念に思った。

いっぽう、音質に関してはなかなかのもの。14mmの大口径ダイナミック型ユニットの恩恵もあってか、ワイドレンジ、かつ深みのある低音と、表現豊かなボーカルが楽しめる。声色はややドライだが、抑揚表現が巧みで歪み感もうまく押さえ込まれているので、声の特徴がしっかり伝わってくる。コーデックがSBCとAACのみの対応であるため、ハイレゾ音源などを聴くと解像感の損失や低域(たとえばエレキベース演奏)のフォーカスの甘さなどが気になってしまうが、完全ワイヤレスイヤホンとしては良質なサウンドを持つ部類に入る。特に、音量を下げてイージーリスニング用として使うにはピッタリ。インナーイヤー型故に装着感や音漏れなどで人を選ぶのは致し方のないところだが、機能性といい音質といい、なかなか上出来な製品といえる。

イヤホン重量(片耳):約4.5g
再生時間:最大4時間(ANCオフ)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:カーボンブラック/セラミックホワイト/レッドエディション

31. ソニー「WF-SP700N」
ノイキャン機能を備えたスポーツ向け完全ワイヤレスイヤホン

「WF-1000X」に続く、ソニーとして2製品目となる完全ワイヤレスイヤホン。同社が得意とするノイズキャンセリング機能を搭載しつつも、スポーツモデルに仕立てられた、キャラクターの明確な製品にまとめ上げられている。

まず、本体の重量は約7.6gと「WF-1000X」に対してはほんのわずかに重くなってはいるものの、それでもかなり軽量な部類に属する。また、IPX4相当の防滴対応や「アークサポーター」と呼ばれるフィンも付属され、スポーツやフィットネス時に大いに活用できる仕様が盛り込まれている。

もうひとつ、「WF-SP700N」の特徴となっているのがノイズキャンセリング機能だ。しかも、単なるノイズキャンセリングではなく、環境音や人の声を取り込む「アンビエントサウンドモード」が搭載されており、ランニングなどのスポーツを行っている際にも安全な運用が可能となっている。また、コントロールはスマートフォン用のアプリから行えるようになっており、ノイズキャンセリング、外音取り込み(ボイスモード)、外音取り込み(ノーマルモード)の3タイプを設定できるため、環境に応じたモードを設定することができる。このため、スポーツ時だけでなく、通勤時など普段使いでも大いに活用が可能だ。ちなみに、スマートフォン用のアプリには、イコライザー機能も搭載されており、自分好みの音色傾向にカスタマイズすることもできる。

バッテリー持続時間は、約3時間と十分な内容を持ち合わせている。加えて、2回のフル充電ができる専用ケースが付属されており、どちらのフル充電しておけばトータル9時間ほどの利用が可能だ。また、NFCにも対応しており、スマートフォンを近づけるだけで手軽にペアリングを行うことができる。いろいろな記事で書かせてもらっているが、やはりNFC対応は便利だ。また、対応コーデックはSBCとAACの2つのみとなっている。先の「WF-1000X」同様、LDACへの対応は見送られたようだ。

さて、肝心のサウンドはというと、伸びやかなイメージのサウンド。メリハリのよい中高域と力強いドラム&ベースによって、ノリのよいサウンドが楽しめる。ボーカルはほんのちょっぴりドライで、どちらかというと爽やかなイメージの歌声だ。「WF-1000X」に対して音質的には劣るものの、価格差を考えると悪くないレベルだし、逆にこちらの方が好み、という人もいるはず。外音取り込み機能や装着感の確かさも含めて、なかなか使い勝手のよい製品だ。

イヤホン重量(片耳):約7.6g
再生時間:最大3時間(ノイズキャンセリングON/OFF)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ホワイト、ブラック、イエロー、ピンク

32. NUARL「N6 Pro」「N6」
新開発のダイナミック型ドライバーを搭載し、2種類の音色から選べる完全ワイヤレスイヤホン

良質なサウンドと特徴的でスマートなデザインを持ち、コストパフォーマンスのよさにも注目が集まるNUARL(ヌアール)から、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「N6 Pro」「N6」が登場する。

こちら、幅広いラインアップを有するNUARL製完全ワイヤレスイヤホンの中でも、フラッグシップとアッパークラスに位置する製品。その最大の特徴といえるのが、新開発のオリジナル「N6」ダイナミック型ドライバーの搭載だ。こちら、ドライバーユニット自身を銅製の金属筐体に収めモジュール化することで、有線イヤホンと変わらない音質追求を実現。同時に、製品組み上げ時のクオリティのばらつき抑制にも寄与しているという。そのほかにも、筐体の新設計や3ボタンの採用など、音質はもとより装着性や操作性など、あらゆるポイントからの改良が押し進められている。

また、外観を見ると「N6 Pro」「N6」両者の違いはカラーバリエーション程度にとどまっているように感じられる。新開発のイヤホン本体はまったく同じ形状で、「N6 Pro」は表面にマット仕上げが、「N6」は表面に光沢仕上げが施されている。これに「N6 Pro」はゴールド、「N6」はシルバーのメッキパーツが組み合わされている。

実際に装着してみたところ、フィット感はかなり良好になっている。外観から、イヤホン本体が結構大きくなったように感じたのだが、装着してみるとそれほど重さを感じない。良好な重量バランスを実現しているのだろう。また、小型のイヤーフィンも従来モデルに比べて格段に効果的となり、耳からのこぼれ落ちを巧みに防止してくれそうだ。

3ボタンに関しては、使いやすさは格別のものといえる。操作には多少の慣れが必要ではあるが、誤操作の可能性がとても低い、確実な操作ができるのはありがたいかぎりだ。

クアルコム社製SoC「QCC3020」搭載と大型バッテリーの採用によって、最大11時間という連続再生時間を実現している点もうれしいかぎり。専用ケースと合わせて最大55時間もの再生が可能というので、これは大きな魅力といっていいだろう。ちなみにこちらの「QCC3020」は、ファームウェアアップデート機能をサポートした最新世代となっていて、NUARLアプリからアップデートが行えるようになっている。これもありがたい。

両者最大の違いといえば、搭載されているドライバーだ。どちらも「N6」、6mm口径のダイナミック型ドライバーを採用しているのには変わらないが、「N6 Pro」にはPEEK(Polyetheretherketone)と単層カーボンナノチューブ(Single Wall Carbon Nanotube)という2枚の振動膜を真空蒸着したSWCNT複合振動板を採用する「NUARL DRIVER [N6]v5」が搭載され、高い分解能を生かしたフラットなサウンドに仕立てられているという。もうひとつの「N6」には、PEEK振動膜の表面にTPEとチタンを被膜蒸着したPTT多層被膜振動板を採用した「NUARL DRIVER [N6]v3」を搭載。こちらは、キレのあるパワフルな音色を生かし、幅広いジャンルにマッチする現代風の味付けに仕立てた、という。

実際、両者のサウンドは似て非なるサウンドキャラクター、といえるものだった。ウォークマン「ZX300」にaptXコーデックで接続し試聴してみたところ、まず「N6 Pro」は、完全ワイヤレスイヤホンであることを忘れてしまいそうな解像感の高さを持ち合わせており、煌びやかな音色の高音によって、鮮度感の高いサウンドを楽しむことができた。ピアノの音はピンとハリがあって、かつ伸びやか。女性ボーカルは、ややハスキーなイメージながらも、生き生きとした歌声となっている。いっぽう、低域は必要十分な量感、といった印象だが、フォーカス感がよいため中域をマスクすることもなく、グルーヴ感の高いサウンドが実現できている。分解能が高いためか、音の広がり感も良好だ。なかなかに良質なサウンドといえる。アコースティック楽器がメインの楽曲をよく聴く人には、魅力的な選択肢といえるだろう。

いっぽうの「N6」は、ボーカルなどの中域がしっかりと押し出されている、距離感の近いサウンドが特徴だ。一歩前に出てきてくれたかのような、距離感の近さによって、メリハリのしっかりした、生き生きとした歌声を楽しむことができる。基本的には、クラシックからJポップ、EDMまで、幅広いジャンルの楽曲をそつなくこなす優秀さを持ち合わせているが、特におすすめなのはボーカル系だ。

ぜひ、両者のサウンドを聴き比べて、好みの1台を選び出して欲しい。

■N6 Pro
イヤホン重量(片耳):約7g
再生時間:最大11時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:マットブラック、レッドカッパー

■N6
イヤホン重量(片耳):約7g
再生時間:最大11時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで5回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:グロスブラックとシルバー

33. ソニー「WF-SP900」
スマホがなくてもOK!水中でも使える万能機

IP68の防塵・防水性能を持ち、本体内に4GBメモリーを搭載することでスマートフォンいらずで単体の音楽再生も実現。左右本体の接続にNMFI方式を採用しつつ、アンテナ構造にも改良を施すことで安定した接続と低遅延を確保した、ソニーの最新スポーツモデル。既存モデルとして、ソニーは「WF-SP700N」というコンセプトの近いモデルが存在しているが、メモリー内蔵だったり高い防水機能を誇っていたり、逆にノイズキャンセリング機能が省かれていたりと、両者では使いこなしがかなり異なってくる。また、後発モデルのアドバンテージとしては、イヤーチップ装着位置を2段階調整できるようにし、アークサポーターを付属するなど、装着性にかなりの工夫が盛り込まれている点が挙げられる。

また、防水に次ぐトピックといえる内蔵メモリー再生に関しては、16bit音源にとどまっていてハイレゾ音源は再生不可だが、MP3やAACはもちろん、FLACやWAVなど幅広いファイル形式に対応しているので使い勝手はよさそう。4GBの容量によって、128kbpsのMP3ファイルで約920曲、16bit/44.1kHzのWAVファイルでも約80曲入れられるため、ランニングなど、スマートフォンも持ちたくない状況などで重宝しそうだ。

そのほか、周辺の環境音をマイクから取り込むアンビエントモードやイコライザー調整も可能となっている。こちら、効果のオンオフは本体ボタンから直接行えるが、スマートフォン用アプリを活用することが前提となっていて、アンビエントモードは「ボイスモード」と「ノーマルモード」を、イコライザー調整は8タイプのなかから好みのものを選ぶようになっている。また、ケース本体はNFCによる簡単接続に対応しており、NFC対応スマートフォンやウォークマンであれば、かざすだけで簡単に機器接続を行うことができる。

接続の安定性に関しては、なかなかのレベルに達していると感じた。もちろん完全ワイヤレスイヤホンとしての限界はあるが、両耳を手で覆うなど極端な悪環境を作らないかぎりスマートフォンとの接続は維持されるし、切れたとしても復帰が素早くスムーズだ。また、左右間にNMFI方式を利用しているおかげか、切れるときには両方いっぺんに切れ、両方いっぺんに(しかも素早く)つながるため、特に大きなストレスを感じることはなかった。

不満点は装着感だ。これは、個人個人で状況が大きく異なってしまうし、もともと筆者はカナル型イヤホンが外れやすいために(耳型を採取する)カスタムIEMにハマった、という経緯を持つ、メーカーにとっては嫌らしいタイプのユーザーであるため、話半分くらいに受け取って欲しいのだが、どのサイズのイヤーチップでも耳から外れやすく、特に右は3サイズどのアークサポーターでも耳に引っかかってもらえず、試聴中にポロリとこぼれ落ちてしまうことがあった。最終的に左右ともにLサイズのイヤーチップ(2段階のうち右のみ手前を使用)、アークサポーターは左L右Mを使うことで何とか試聴が行えたが、ソニー製カナル型イヤホンでここまで苦労した記憶がないため、逆に同社既存イヤホン付属イヤーチップの出来のよさを改めて感じた次第だ。対して「WF-SP900」は、ピッタリとフィットして欲しいスポーツタイプだからこそのシビアさを持ち合わせているようなので、可能であれば一度試聴ならぬ試着することをお勧めしたい。

話は変わって、基本スペックを少々。対応するコーデックはSBCとAAC。カラーは3色が用意されている。連続再生時間は最大約3時間だが、単体再生のプレーヤーモードだと約6時間までのびる。プラス、ケースから最大3回分の充電が可能となっているので、再生時間に関してはごく一般的な内容といえる。
軽量化の意味もあって、ドライバーはBA型か採用されている。これが功を奏しているのか、音質的にもなかなかの出来映え。クリアネスなキャラクターが特徴で、帯域特性としては多少聴感上のナローさが感じられるものの、煌びやかな高域やたっぷりとした量感の低域によって、違和感なく音楽を楽しむことができる。

女性ボーカルは高域のちょっとしたピークと重なるため、擦過音が強めの歌声。その分、普段より歌声に力がこもっているようにも感じる。いっぽうで男性ボーカルは、同じようにサ行が強めなものの、ちょっと鼻にかかったかのような歌声がセクシーだ。ハイハット、金管楽器などは、とても煌びやかな演奏に感じられる。ベースやドラムなどのリズムパートは、低域にしっかりとした量感があり、それでいてフォーカス感もあるので、軽快なテンポのリズミカルな演奏が楽しめる。Jポップ、アメリカンロックなどとはなかなかに相性のよいサウンドキャラクターといえる。いっぽうで、女性ボーカルもヌケのよいのびのびとした歌声が楽しめるなど、ジャンルを問わない優等性っぷりも持ち合わせている。こと音質に関しては、巧みなまとめ上げといえる。

多機能故に操作性がやや煩雑となってしまうが、使いこなせばかなり便利な、完成度の高い製品といえるだろう。

イヤホン重量(片耳):約7.3g
再生時間:最大3時間(Bluetooth ON時)/最大6時間(Bluetooth OFF時)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2.5〜3回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ブラック、ホワイト、イエロー

34. ソニーモバイルコミュニケーションズ「Xperia Ear Duo」
音楽を聴きながら外の音も聴こえる“デュアルリスニング”に注目!

“ソニー”ではなく“ソニーモバイルコミュニケーションズ”がリリースした製品だけに、基本的にはウェアラブルデバイスとして作り上げられている完全ワイヤレスイヤホンが、この「Xperia Ear Duo」だ。

なかでも、最大の特徴となっているのが“デュアルリスニング”と呼ばれる希有なスタイルだろう。

もともと「Xperia Ear Duo」は、バッテリーやアンテナを内蔵する本体部分にパイプで延長されたイヤホン部分が付属する、特殊なスタイルとなっていて、しかも、一般的な耳掛け型の装着ではなく、イヤホンからのパイプが耳の下側を通って本体と接続している下掛けスタイルのレイアウトが採用されている。なんとも個性的なスタイルで、装着に慣れるまでは多少時間を必要とするが、正しく装着を行えばしっかりとしたホールド感を保っているので、不便に思うことはない。逆に、耳掛け型でケーブルを配置するのが苦手という人や、カナル型イヤホンは耳が蒸れていやだという人は、こちらの方が好ましく思うかもしれない。

とはいえ、もっとも重要なのはイヤホン先端部分の形状だ。ドライバー自身は本体に内蔵されており、イヤホン部分はあくまでもパイプの先にイヤーチップを付けたような印象で、さらにこのイヤーチップがリング形状となっている。そのため、一般的なカナル型イヤホンとは異なり、装着した際でも耳穴全体をふさぐことなくまわりの音が聞こえるようになっている。音楽等を聴きつつも、環境音がしっかりと届いてくるのだ。ノイズキャンセリングヘッドホンのようなマイク集音による環境音の再現ではなく、実際にまわりの音が入ってくることで屋外でも安全に利用できる、というのがこの“デュアルリスニング”ならではの特徴だ。

実際、イヤホンを装着しつつリアルな環境音を聴くことができるこの構造に、なかなかの好印象を持った。当然といえば当然の話なのだが、まわりの音の“定位”も“音色”も自然なため、周辺の様子がしっかりと把握できるのだ。その分、音楽に集中して存分に楽しむことは一般的なカナル型イヤホンに劣るが、ボーカルやメイン楽器など中域の音がしっかりと届いてくれるため、BGM的に音楽を楽しむ以上の音量や存在感の強さを確保できている。音色も自然で、歌声ものびやか。特に女性ボーカルは、ほんの少し艶やかさの乗った美しい歌声を聴かせてくれる。まわりの騒音がここまで入り込んでくるのに、それに音楽が負けず、しっかりとした存在感を示してくれるのは嬉しいかぎりだ。

ちなみに、左右イヤホンの接続をNFMI (Near Field Magnetic Induction/近距離電磁誘導) を採用している恩恵か、はたまたアンテナの設計が巧みなのか、音切れも気にならないレベルに収まっていた。

加えて、Assistant for XperiaやSiri、LINEメッセージの音声入力&送信など各種アシスタント機能や、地図情報や天気などユーザーの状況に合わせた情報を伝えてくれるデイリーアシスト機能、ヘッドジェスチャーによる簡単操作が行えるスマート機能など、スマートフォンと連携した便利機能が多数盛り込まれているのは嬉しいかぎり。音楽もそれなりに楽しめる便利なウェアラブルデバイスが欲しい、という人にとっては、かなりの有力候補だろう。

イヤホン重量(片耳):約10.6g
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回分のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ブラック、ゴールド

35. AVIOT「TE-D01d mk2」
ベストセラー完全ワイヤレスイヤホン「TE-D01d」のブラッシュアップモデル

いち早くクアルコム社製SoC「QCC3026」を搭載したAVIOTのベストセラー完全ワイヤレスイヤホン、「TE-D01d」のブラッシュアップモデル。価格はそのままに、日本人向けのJapan Tunedサウンド、最大9時間の連続再生時間、格段の接続安定性、専用ケースの使い勝手など、好評だった部分も大幅に見直され、まったく別のモデルといえるくらいのクオリティアップが行われている。

まず、イヤホン本体は搭載ドライバーそのものを変更。超薄型PUフィルム振動板と高純度チタン振動板を組み合わせた新タイプのユニットを搭載し、これにネオジウムマグネットを組み合わせることで、正確かつパワフルなサウンドを実現しているという。

いっぽう、機能面ではアンビエント(外音取り込み)機能を新搭載したほか、音切れの少なさで好評だった先代モデルの内蔵アンテナをさらに改良し、接続安定性のさらなる向上も押し進めている。イヤホン本体もデザイン面での改良が行われ、3タイプのイヤーピース(薄型フランジの標準イヤーピースS/M/L、フォームタイプS/M、Spinfit社と共同開発した高音質タイプ「CP-355」SS/S/M)サイズ)同梱と合わせて、多くの人が確実なフィット感が得られるよう、十分に配慮されている。

専用ケースもまったく新しくなった。上質感のあるデザインになったほか、新たにワイヤレス充電にも対応し、市販のQi規格対応充電器からでワイヤレス充電を行えるようになった。これが意外と便利だったりする。また、スマートフォンなど電源供給が行える機能はそのまま継承されたが、バッテリー容量が1950mAhへと増え、端子もUSB Type Cに変更されたため、使い勝手が一段と向上している。

なお、コーデックはSBC、AACに加えてaptXに対応。TWS Plus接続も可能となっているので、対応スマートフォンであればさらに安定した接続が可能となっている。バッテリー持続時間はイヤホン本体で最大11時間、ケースからの充電も含めると最大120時間もの使用が可能となっている。この数値に不満を持つ人は皆無だろう。

音質に関しては、さらなるクオリティアップが押し進められているのがハッキリ分かるアップデートだ。歪み感がかなり抑えられている効果か、一聴するとかなりスッキリとした音にも聴こえるが、実際にはかなり情報量が多いし、空間的な広がり感もしっかり感じられる。とても素性のいいサウンドだ。おかげで、音楽ジャンルや楽器の得手不得手なく、弦楽器もピアノも、打ち込み系もフラットに楽しむことができる。同時に、ドラムやベースの演奏には躍動感があり、普段よりも幾分メリハリに富んだドラマティックな演奏にも感じられるなど、なかなか絶妙なチューニングといえる。音質も使い勝手も確実なグレードアップを果たした、良モデルだ。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大11時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで16.25回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ネイビー/ダークルージュ

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