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高機能なハイエンドモデルから高コスパモデルまで!続々登場する最新機種も網羅!

《2020年》完全ワイヤレスイヤホン一気レビュー!音質や装着感をイヤホンのプロが徹底検証

22. ag「AG-TWS04K」
マニアのサブ機がさらに進化! 新時代を代表する完全ワイヤレスイヤホン

日本のイヤホンメーカーであるfinalがサウンドプロデュースする、agブランドの完全ワイヤレスイヤホン。昨年秋にagブランドの第1弾製品として登場したものの、あっという間に売り切れてしまった「AG-TWS01K」の後継として作り上げられたモデルとなっている。

agブランドとしては一番の上級に位置し、“final製品をはじめ本格派の有線イヤホンを持つ音質こだわり派のサブ機”をコンセプトとした製品だけあって、もっとも注力しているのは当然ながら音質だ。しかし、音にこだわりつつもユーザビリティを犠牲にせず、コストパフォーマンスにも配慮するなど、全方位でバランスのよい製品にまとめ上げられているのも「AG-TWS04K」ならではの特徴だったりする。

たとえばイヤホン本体は、「AG-TWS01K」とほぼ変わらない外観を踏襲しつつも、IPX7の防水機能を新たに搭載。このために、音質に影響を及ぼさない防水機構を新たに開発していたりする。また、専用ケースは一新され、レザー調の表面を持つ上品なものとなったほか、ケース内蔵のバッテリー容量も2600mAhへとアップ。約9時間というイヤホン本体の再生時間と合わせて、トータル180時間も使い続けることができるようになった。なお、専用ケースはモバイルバッテリー機能も追加され、スマートフォンなどに充電を行うこともできるようになった。もちろん、イマドキのスマートフォンを満充電することはできない容量ではあるが、困ったときにとても重宝する機能だったりする。

さらに、「AG-TWS04K」ではイヤーピースを一新。人気の高いfinal Eシリーズをベースに、高さが短く、感触のやわらかい完全ワイヤレスイヤホン用の新開発している。ちなみに、この新しい完全ワイヤレスイヤホン用Eシリーズは、単体発売も検討しているという。

さて、実際のサウンドはいかがなものだろうか。ポータブルDAPの「SHANLING M6」とaptX接続して試聴した。とても端正な、バランスのよい音。基本的には中域重視だが、低域もしっかりとした量感を保ち、高域は鋭すぎない絶妙な伸びやかさを持つ。そういった絶妙なサウンドチューニングのおかげか、Bluetooth接続とは思えないくらい聴感上の解像感が高く、細部のニュアンスまでしっかりと伝わってくる。結果として、チェロの音はとても繊細で、かつ堂々とした鳴りっぷりを聴かせてくれるし、コンプの強いJロック曲は、迫力そのままに破綻のない見事なバランスを保っている。たとえばMYTH & ROIDは、分厚いギターサウンドとKIHOWの歌声のどちらも存分に堪能することができる。

空間表現もすばらしい。イヤホンのなかには、ボーカルなどのセンターメンバーを“あえて”近い距離に感じられるようセッティングしている製品があり、それはそれで楽しい部分もあるが、この「AG-TWS04K」はもうちょっと客観的というか、ヘッドホンとあまり変わらない、ニュートラルに音場の広がりを持ち合わせている。決して遠くはなく、それでいて極端に近すぎない、左右方向にスムーズな広がり感を絶妙なバランスで保っているのだ。おかげで、音量を大きくして音楽に集中することも、BGM的に聞き流すことも、ウェルバランスな状態で楽しむことができる。こういった音場表現を持つ完全ワイヤレスイヤホンは、これまでほとんど存在していなかった。

完全ワイヤレスイヤホンも、新しいフェーズを迎えているのかもしれない。大げさに思えるかもしれないが、新時代を代表する完全ワイヤレスイヤホンであることは間違いない。その音に興味がある人は、ぜひ一度は試聴しておくことをオススメしたい。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大9時間(SBC/AAC接続時、aptX接続時は最大6時間)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで19回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

23. ag「TWS03R」
特徴的な外装&カラーリングで女性にもぴったりな1台

finalがサウンド監修を行う新イヤホンブランド、agのエントリークラス完全ワイヤレスイヤホン。音質を最重要視した「TWS01K」に対して、「TWS03R」はデザインや使い勝手のよさに重点が置かれているのか、小型軽量なイヤホン本体やミニマムで扱いやすい専用充電ケース、落ち着いた印象のつや消し表面処理(粉雪塗装)、中間色調のポップさとシックさをあわせ持つカラーバリエーションなど、女性を意識した上品な印象の外観にまとめられているのが特徴となっている。その証拠に、イヤーピースは標準3サイズに加えてfinal製タイプEのSSサイズが付属している。

対応コーデックはSBCとAAC、続音楽再生時間は5時間程度(ケースからの充電込みで最大17時間)と、「TWS01K」に対しては音質もスペックも劣る部分はあるが、決して安かろう悪かろうというイメージはない。逆に、コンパクトなイヤホン本体&専用ケース、そして絶妙なカラーリングも含めて、積極的に使いたくなる&持ち運びたくなるのはこちらのほうが上かもしれない。

音質的にも悪くない。解像感は確かに「TWS01K」に劣るが、雑味のないクリアな印象のサウンドでまとめられている。加えて、ボーカルがグッと近い位置にいて、生き生きとした歌声を聴かせてくれる。特に女性ボーカルとの相性がよく、普段より幾分伸びやかな、張りのある歌声を聴かせてくれるので、聴いていてとても楽しい。Jポップなど最新曲との相性はとてもよい。手頃な価格も含めて、なかなか魅力的な製品といえる。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2.4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:BLACK/BLUE/GREEN/RED/CREAM/MOMO

24. JBL「TUNE 120TWS」
アンダー1万円! TUNEシリーズ初のエントリー向け完全ワイヤレスイヤホン

JBLはこれまで多目的用途の「Free X」やスポーツ向けの「ENDURANCE PEAK」「UA SPORT WIRELESS FLASH」などの完全ワイヤレスイヤホンをリリースしてきたが、新たに、販売価格が1万円を切るベーシッククラスの製品として「JBL TUNE 120TWS」が追加された。

こちらの製品、外観は(どちらかというと)「Free X」に近い、完全ワイヤレスイヤホンとしてはごく一般的なスタイルに見えるが、アウターハウジングと耳側を別色にしたり、耳側を一段すぼめた形にするなど、随所に独自の工夫が施されていたりする。このあたりは、装着性も含めたデザインづくりのように感じられる。また、専用ケースのデザインも薄型&幅広めの丸みを帯びたケースが採用されているが、こちらもカバンで邪魔になりにくいサイズ感だったりイヤホン本体が取り出しやすかったりと、“ファッション性に富んだデザイン”であると同時に、使い勝手についてもかなり熟考されている様子がうかがえた。

イヤホン本体は、最大で4時間ほどの連続再生が可能となっている。また、バッテリーを搭載する専用ケースもあわせると、最大で16時間の音楽再生が行えるため、実際の使用時にそれほど困ることはないだろう。ちなみに、約15分の充電で1時間ほどの音楽再生が可能な急速充電機能にも対応しているので、ありがたい。カラーバリエーションはブラック、ホワイト、グリーン、ピンクの4色を展開している。対応コーデックはSBCのみ。ハンズフリー通話はもとより、GoogleNowやSiriの呼び出しにも対応している。イヤホン本体のボタンから音量調整が行えない(ウォークマンでボリューム調整できない問題は修正ファームウェアを準備中)のが残念だが、この価格帯の製品だと意外と多いので、弱点といいきるのは酷だろう。

さて、肝心の音はというと、まさに旧きよき西海岸サウンドといったイメージの、明るくてカラッとしていてヌケのよい、清々しい音色傾向が特徴だった。メリハリはかなり強めで、かなり迫力よりの表現だったり、ピアノの音が伸びやかを越えてかなり鋭かったりするのだが、音色の明るさや音ヌケのよさが功を奏してか、耳障りどころか逆に気持ちいいと感じてしまう。とても印象的なサウンドだ。

ただ1点、イヤーチップの相性が少々シビアな傾向があり、筆者などは低域が抜けてしまい過ぎるバランスの悪いサウンドになってしまう傾向があった。今回の試聴では、SednaEarFitに交換して試聴を続けることとなったが、「低音があまり聴こえない」と感じる人がいたら、市販品のイヤーチップを試してみることをオススメしたい。

イヤホン重量(片耳):-
再生時間:最大4時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC(一部端末ではAAC対応)
カラーバリエーション:ブラック/ホワイト/グリーン/ピンク

25. JBL「LIVE 300TWS」
どんな音楽ジャンルでもノリよく楽しめる絶妙なチューニングに注目!

JBLブランドから新しい完全ワイヤレスイヤホンが「LIVE 300TWS」登場した。こちら、イヤホン本体は「JBL REFLECT FLOW」に近い円筒形のデザインを採用しているが、耳側のシリコンカバーと一体化されたイヤーフィンの形状が異なっていたり、ブルーやパープルのカラーバリエーションを用意するなど、まったく別のコンセプトによって作り上げられた製品となっている。「JBL REFLECT FLOW」は本格スポーツ派、「LIVE 300TWS」はスポーツユースにも活用できるが普段使いのカジュアルな製品、といったところだろうか。

実際、いろいろなところで“使い勝手のよさ”に配慮がなされている。まず、専用ケースを開けると自動的にペアリングモードへ移行。イヤホン本体をケースに入れたままでも、スマートフォンから接続操作を行うことですぐに接続してくれる。また、イヤホン本体には装着センサーが付属しているため、着脱に反応して自動的に音楽再生をオンオフしてくれる。加えて、アンビエントアウェア機能とトークスルー機能も搭載。必要な時に周囲の環境音を取り込んだり、イヤホン本体を耳から取り外すことなく会話することもできる。GoogleアシスタントやAmazon Alexaにも対応しているので、音声でさまざまな操作も可能だ。このほかにも、IPX5相当の防滴性能を確保。連続再生時間はイヤホン本体のみで最大約6時間、専用ケースからの充電を含めて最大約14時間使い続けることができる。コーデックはSBC/AACに対応している。

スマートフォン用の専用アプリとして「My JBL Headphones」が用意されている。こちらを利用することで、イコライジングやタッチ操作のカスタム、アンビエントアウェア/トークスルー/ボイスアシスタントのオンオフなどの設定が行えるようになっている。また、イヤホン本体を見つける機能も備わっていて、(Bluetoothの範囲内となるが)アプリメニューの本体画像をタップするとイヤホン本体が音を出して場所を特定できるようになっている。簡易なものではあるが、こちらも便利そうだ。

さて、実機を手にしてみる。装着感はなかなかに良好だ。デザインはやや大柄にも見えるが、片側約6gという軽量さと本体耳側のシリコンカバー&イヤーフィンにより、良好なフィット感をもたらしてくれる。また、外すと再生をストップしてくれるのもなかなかに便利だった。

ただし専用ケースに関して1点だけ不満をもった。ケース開閉時、フタに押されて中のイヤホン本体が一瞬浮かび上がってしまうのだ。フタの切り欠き部分に爪を入れて開ければ大丈夫なのだが、ごく一般的な開け方、フタの前面中央を押しながら開けると、それに押されてイヤホンが一瞬浮いてしまう。内部をよく見ると、イヤーフィンの形状によって納まる位置がほんの少し前方に寄っているため、開閉時にフタと干渉してしまうようだ。機能的にはなんら問題ないのでそのまま使い続けることはできるが、上質感あるカラーコーディネイトやUSB Type-Cコネクターまわりにバッテリーインジケーターを配置する絶妙なデザインなど、センスのよさが感じられるケースだけに惜しい。

気を取り直して、肝心のサウンドはというと、メリハリのよいダイナミックな表現が特徴の魅力的な表現。できのわるいドンシャリとはまったくの別物で、女性ボーカルは声に厚みがありつつ伸びやかな、清々しい歌声を聴かせてくれる。フォーカスが良好でボトムエンドへの沈み込みも十分確保された低域と、ボーカルがグッと前にせりでて明瞭な歌声を聴かせ手くれる中域、変に目立つ帯域もなく中域に寄り添うような、それでいて伸び伸びとした表現の高域と、見事なバランスを持つサウンドだ。

音質的には、SBC/AACコーデックまでの対応のためaptX対応製品に比べると絶対的な解像感的には劣るものの、それでも勢い一辺倒にはせず、ていねいな表現も持ち合わせているチューニングは絶妙といえる。とはいえ、総論としてはどんな音楽ジャンルでもノリよく楽しく感じさせる懐の深さ、チューニングの絶妙さがいちばんの魅力といっていい。そういった“聴かせ方”の巧みさは、さすがJBLといったところか。音色傾向さえ好みに合えば、替えの効かない愛機となってくれるだろう。

イヤホン重量(片耳):6g
再生時間:最大6時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで1.3回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC
カラーバリエーション:ブラック/ブルー/パープル/ホワイト

26. Bose「SoundSport Free wireless headphones」
スポーツユースも想定したBose初の完全ワイヤレスイヤホン

Bose初となる完全ワイヤレスイヤホン。ジョギングなどのスポーツユースにも配慮されており、本体は防滴仕様となっている。また、本体右側にはオンオフ/音量調整ボタンが配置されており、必要な操作はこちらから直接行えるようになっている。ワンボタンだけではなく、音量の+−まで用意されているのはありがたいきがりだ。また、連続再生時間も5時間と、ほかに類のないロングライフを確保している。2回分の満充電が行える専用ケーズとあわせて、大きなアドバンテージとなっているのは確かだ。

いっぽう、装着感に関しては、本体サイズがかなり大柄なものの、イヤーピースにウイングのついた「StayHear+ Sportチップ」を採用することで、安定した装着感を確保しているとアピールする。実際、試聴時に首を振るなどいろいろと試してみたが、よほど激しい動きをしないかぎり、外れてしまうことはなかった。

音質に関しては、Boseらしいサウンドというべきか、量感のある低域と張り出しのよい中域によって、実体感のあるリアルなサウンドを聴かせてくれた。特に男性ボーカルは、芯のしっかりした歌声に柔らかい低音がわずかに付帯して、なかなかセクシーな歌声に感じられる。チェロなどの弦楽器も、音に深みがあって印象的な演奏に感じられる。Bluetooth、しかも完全ワイヤレスになっても、Boseらしさあふれるサウンドが健在なのはありがたい限りだ。

ただし、注意点がふたつ。こちらの製品、かなり大柄な本体となっているため、女性の中には装着に違和感を覚える人がいるかも。また、「StayHear+ Sportチップ」は完全なカナル型ではないため、多少の音漏れが発生するので、混雑した電車内などでは音量に気をつけたいところだ。

イヤホン重量(片耳):約9g
再生時間:最大5時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回分の充電が可能)
対応コーデック:SBC
カラーバリエーション:トリプルブラック、ミッドナイトブルー×イエローシトロン

27. Noble Audio「FALCON」
カスタムIEMメーカーが本気で手がけた完全ワイヤレスイヤホン

Noble Audioは、オーディオロジスト(聴覚学者・聴覚専門医)でありポータブルオーディオファンからは“Wizard(魔術師)”の愛称で呼ばれているジョン・モールトン氏によって設立された米国のイヤホン専業メーカー。これまでカスタムIEMやハイエンドイヤホンなどを手がけてきた同社から、初の完全ワイヤレスイヤホンが登場。それがこの「FALCON」だ。実はこちらの製品、先にクラウドファンディングによる販売が行われ、目標金額を大幅に上回る1400万円超の支援を達成するなど大きな話題となっていた製品で、このたび一般販売がスタートした。

最大の特長といえば、やはりサウンドに対するこだわりだろう。「FALCON」では、「Dual-Layered Carbon Driver(D.L.C. Driver)」と呼ばれるドライバーユニットを開発して搭載。振動板の樹脂層の上にカーボンファイバー素材できたパーツを重ねた特殊な二層構造を採用することで、完全ワイヤレスイヤホンに搭載例の多いグラフェンドライバーに対して歪みを約1/2に抑制。伸びやかな広域表現が可能になっているという。

また、組み合わせるアコースティックダンパーの選定とDSPによる徹底したチューニングを実施。有線モデルの周波数特性を基準としつつ、超低域をシャープに減衰させることでマスキング現象を回避するなど、最適なサウンドを作り上げるべく繰り返し微調整を行ったという。

音質に関してはもうひとつ、イヤホン本体のデザインにも注目したい。いわゆるイヤーモニターライクなデザインなのだが、一般的なモデルに比べてノズルの部分が長く、耳穴の奥まで入り込んでくる。これは、イヤーモニターではよく使われる、遮音性を高めるための手段だが、完全ワイヤレスイヤホンでここまでのノズル長を持つものはほとんどない。その分、遮音性が高まってよりピュアなサウンドが楽しめるが、人によっては少々気になるかもしれない。筆者も、左耳側がSサイズイヤーチップを使っても理想位置まで入るギリギリの太さだった。普段からSサイズイヤーチップを使っている人など、耳穴の小さい人は購入前に装着テストをしてみることをおすすめする。

いっぽうで、通信の接続安定性にもかなり注力した様子がうかがえる。接続安定性に定評のあるクアルコム社製SoC「QCC3020」を搭載したことに加え、「High Precision Connect Technology」というアンテナ設計技術を導入。信号強度がもっとも減衰しにくい場所にアンテナを配置するなどの最適化により、通信の安定した接続を実現したとアピールする。実際に少しテストをしてみたが、障害物がある場合でも5m程は安定して接続できているなど、十分な接続安定性を保持していた。よほど環境の悪い場所でもないかぎり、音切れは発生しなさそうだ。

ちなみに、この「FALCON」に搭載されている「QCC3020」は、iOS/Androidの両OSからのOTAファームウェアアップデート機能をサポートした最新世代となっている。2019年内配信予定の専用アプリを活用することで、アップデートも行えるため、将来的にも安心といえる。

このほかにも、IPX7の防水性能や専用アプリによるボタンのカスタマイズ、イコライザー調整機能の提供など、使い勝手についても満足できるレベルが確保されている。なお、コーデックはSBCやAAC、aptXに対応している。

さて、ウォークマン「ZX300」とaptX接続してそのサウンドをチェックしたところ、音のクリアさ、ダイレクト感の高さについて大いに驚いた。ピアノやチェロなど、アコースティック楽器の音色はとても自然で、かつメリハリもしっかりしている。完全ワイヤレスであることを忘れてしまうほど、有線イヤホンと変わらない印象の音色であり、とても良質なサウンドを聴かせてくれる。女性ボーカルはほんの少し擦過音が目立つが、音色の変調もなく普段通りの魅力的な歌声を楽しませてくれる。

Jポップとの相性のよさも特筆だ。MYTH & ROIDを聴くと、ぶ厚いギターの音と伸び伸びとしたボーカルが巧みに融合して、独特の魅力を持つサウンドが見事に再生されている。いっぽうで、坂本真綾「逆光」は、坂本真綾ならではのやさしい声色の歌声とグルーヴ感あふれるキレのよい演奏との意外な組み合わせが持つ面白さを存分に楽しませてくれる。とにかく、音楽が“楽しい”サウンドであることは断言できる。

よくよく確認してみると、aptX接続の影響だろう、ハイレゾ音源を再現しきるまでの情報量は持ち合わせていないのだが、いっぽうで音色がとても自然で、各楽器のバランスが良好だったりと、普段のNoble Audioと何ら変わらないサウンドキャラクターを持ち合わせている。完成度の高さに思わず感心させられる、すばらしい製品だ。

イヤホン重量(片耳):約7g
再生時間:最大10時間(70%音量時)
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで4回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック

28. JBL「REFLECT FLOW」
約10時間の連続再生が可能なスポーツ向け完全ワイヤレスイヤホン

ハーマンインターナショナルから発売されたJBL「REFLECT FLOW」は、スポーツユースをメインとした完全ワイヤレスイヤホン。スポーツ向けの完全ワイヤレスイヤホンは、これまでアンダーアーマーとのコラボモデルが存在したが、JBLブランドとしては初の製品となっているようだ。

外観は、まさにスポーツ向け然としたもの。比較的大きめの円を基調としたイヤホン本体にイヤーフィン(3サイズ)が付属され、激しいスポーツを行っている最中でもフィット感が保たれるよう、充分な配慮がなされている。実際に装着してみても、フィット感はかなり良好だった。耳との接触面までカバーされたシリコン製のイヤーフィンによって、ピッタリとフィットしてくれる。アンダーアーマーモデルでノウハウを蓄積できたのだろう、とても良好な装着感だった。

このほか、IPX7の防水性能を確保し、ボタンを押すと再生音楽の音量が下がるトークスルー機能や、周囲の環境音を聴きやすくするアンビエントアウェア機能など、スポーツユースはもとより、屋外での使用にも充分配慮された製品となっている。

また、バッテリーのロングライブにも注目したい。約10時間の連続再生が行えるうえ、ケースから約2回の充電が行えるので、トータルで約30時間使い続けることができる。急速充電にも対応し、約10分の充電で1時間ほどの再生が行える点もありがたい。

もうひとつ、カラーバリエーションが豊富に用意されているのも特徴だ。ブラックに加え、ブルー、グリーン、ティールとなかなかカラフルなラインアップとなっているのは、スポーツタイプならではといえる。ケースも本体に合わせたカラーとなっていて、こちらもカラフルだ。そのため(ブラック以外は)カバンの中でもすぐに探し出せることだろう。

JBLらしいユーザーフレンドリーさは、そのほかにもいくつかあった。電源オン時はギターの音が鳴るという、これはBluetoothスピーカーと同じサウンド。ちなみに、トークスルーやアンビエントアウェア機能の切り替えもギターの音だった。これらは、ちょっとしたJBLらしさのアピールといったところか。ペアリングは、イヤホンを取り出すことで自動的にペアリングモードになってくれるので、スマートフォンとの接続はとても楽だった。“ケースから取り出すだけ”とうたっていてもそれでスムーズに接続できる製品は意外と少ないので、この安定っぷりは嬉しいかぎりだ。

いっぽう、操作系にちょっとしたくせを感じた。音楽再生操作は右側1回押しで再生/停止、左側2回押しで曲送りとなるが、曲戻しや音量調整はできない模様。その代わりに、左側は1回押しでトークスルーとアンビエントアウェア機能をオンにできるようになっている。音量調整が本体でできないのは、少々残念だ。

さて、肝心のサウンドはというと、JBLらしいという言葉がピッタリの、ヌケのよい晴れやかな音色傾向が特徴。女性ボーカルがのびのびとした奔放な歌声を聴かせてくれ、アコースティックギターも普段より抑揚がダイナミックな演奏を聴かせてくれる。いっぽう、低域はたっぷりとした量感を持ち、迫力あるサウンドが楽しめる。

スポーツ向け完全ワイヤレスイヤホンというと、音質は二の次の製品が多かったが、いつの間にかそんな時代は終わっていたようだ。ノリのよい、垢抜けた「REFLECT FLOW」のサウンドによって、フィットネスも大いにはかどりそうだ。

イヤホン重量(片耳):約8g
再生時間:最大10時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで約2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC、AAC
カラーバリエーション:ブラック、ブルー、グリーン、ティール

29. オーディオテクニカ「SOLID BASS ATH-CKS5TW」
SOLID BASSシリーズ初の完全ワイヤレス!最大約15時間のロングバッテリーにも注目

オーディオテクニカから、完全ワイヤレスイヤホンの新モデル「ATH-CKS5TW」が登場した。こちら、CKRシリーズ「ATH-CKR7TW」、スポーツモデル「ATH-SPORT7TW」に続く同社にとって3モデル目の完全ワイヤレスイヤホン製品で、既存2モデルとは異なり重低音モデル、SOLID BASSシリーズに属するモデルとなっている。

「ATH-CKS5TW」最大の特徴といえば、SOLID BASSシリーズならではの、重低音に特化したサウンドチューニングだろう。完全ワイヤレスイヤホンで、ここまで重低音をアピールした製品はほとんど存在していないし、10mm口径のダイナミック型ドライバーを搭載している製品は希少といえる。さらに、こちらの新設計ドライバーには硬度の異なる素材を組み合わせた2層構造の振動板を採用するなど、音質に対しても手抜かりがないところは、オーディオテクニカらしいこだわりといえるだろう。ちなみに、コーデックはSBC、AACに加えて、aptXにも対応している。

「ATH-CKS5TW」のイヤホン本体は大口径ドライバーを搭載しているため、最新完全ワイヤレスイヤホンのなかではやや大柄な本体サイズとなっているが、3Dループサポートを装備するほか、専用設計されたイヤピースを付属することで、安定した装着感を確保しているという。実際の製品を装着してみたところ、ピッタリとフィットし、首を振っても落ちることのない、アピール通りの安定した装着感を実現していた。

重低音サウンドにも並ぶ「ATH-CKS5TW」ならではの大きな魅力といえるのが、なんと、最新モデルのなかでも群を抜く、最大15時間というバッテリーライフだ。専用ケースからの充電も含めると最大45時間もの使用が可能となっている。これだけのロングライフっぷりは、嬉しいかぎりだ。

機能面では「オートパワーON/OFF」も便利だ。こちら、専用ケースからイヤホン本体を取り出すとパワーオン、収納するとパワーオフになるもので、他社製品でも多く採用されているが、「ATH-CKS5TW」は動作がとても安定している印象があった。特に初回時(接続したことのあるスマートフォンが範囲内にない場合も同じ動作となる)には、確実に自動的にペアリングモードに移行してくれるのでありがたい。また、本体上部に配置された小柄なマルチファンクションボタンは、音楽再生/一時停止(右側1回)、曲送り(右側2回)/曲戻し(右側3回)、音量調整(+は左側1回/−は左側2回)といった基本操作が行えるうえ、ブラインドでも押しやすく実際に試したところスムーズな操作が行えた。加えて、スマートフォン用アプリ「Connect」にも対応していて、このアプリから音楽再生のコントロールだけでなく、コーデックの切り替えや操作ボタンのカスタム、バッテリー残量の確認なども行うことができる。さらに、最後にBluetooth接続した場所を地図で確認することができる(イヤホンをなくした場合の参考になる)機能なども持ち合わせているので、大いに重宝しそうだ。

そのサウンドは、アピール通り量感豊かな重低音が特徴。ベースの音がとてもパワフルな、迫力のあるサウンドをとことん楽しむことができる。ベースやドラムの演奏はかなりパワフルで、圧倒的といいたくなるほどのグルーヴ感を楽しませてくれる。とはいえ、低域はディープ一辺倒ではなく、柔らかく広がる印象も持ち合わせているので、音の広がり、スケール感の壮大さも感じられるのは興味深い。いっぽうで中高域は、エッジのしっかりしたクリアとなっていて、女性ボーカルは、厚みのある、それでいて煌びやかな歌声を楽しませてくれる。

個性的でありながら、絶妙なバランスのサウンドにまとめ上げられた、絶妙な製品といえる。

イヤホン重量(片耳):約8g
再生時間:最大15時間
充電方法:専用ケース(内蔵バッテリーで2回のフル充電が可能)
対応コーデック:SBC/AAC/aptX
カラーバリエーション:ブラック/ブルー/カーキ

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