レビュー
PerformanceシリーズをBluetooth化する「SIRIUS」もあわせてレビュー

使い勝手も音質も◎なULTRASONE初のワイヤレスヘッドホン「Go Bluetooth」

ULTRASONE初となるBluetoothヘッドホン「Go Bluetooth」が今夏発売される。市場想定価格は21,000円前後だ。ULTRASONEというと、ここ最近は「Edition」シリーズなどのハイエンドヘッドホンのイメージが強かったが、今回登場する「Go Bluetooth」は、それらと比べるとだいぶリーズナブルなモデルとなっている。

「Go Bluetooth」は、ULTRASONEで初めてBluetoothに対応したオンイヤータイプのポータブルヘッドホンだ

「Go Bluetooth」は、ULTRASONEで初めてBluetoothに対応したオンイヤータイプのポータブルヘッドホンだ

「Go Bluetooth」という製品名を聞いてピンときた方もいるかもしれないが、こちらは既存のオンイヤーヘッドホン「GO」をBluetooth化したモデルだ。有線タイプの「GO」同様に、広がり感のある自然なサウンドを実現するULTRASONE独自の「S-Logic技術」の採用や、40mmマイラー振動板ドライバーの搭載、プロテインレザー製イヤーパッド、ダイヤモンドカットが施されたアルミ素材のハウジングプレートなど、基本的な部分は変わらない。

写真左が「Go Bluetooth」、右が「GO」。デザイン面で多少違いがあるものの、基本的な作りはほぼ同じだ

写真左が「Go Bluetooth」、右が「GO」。デザイン面で多少違いがあるものの、基本的な作りはほぼ同じだ

逆に、Bluetoothモデルとなったのにもかかわらず、「GO」とほとんど変わっていないことが驚きでもある。ポータブルユースに適したコンパクトなボディサイズはほぼそのまま、コンパクトに折りたためるスイーベル機構、重さも165gと20gほど増えただけと、もともとの軽快感はしっかりと維持されている。ヨーク部(ヘッドバンドとハウジングをつなぐステー)がシルバーからブラックに変更され、(「GO」ではなく)「Go Bluetooth」であることはひと目でわかるが、ユーザビリティの高い基本スタイルはそのままだ。

スイーベル&折りたたみ機構にも対応しており、持ち運ぶ際のポータビリティもしっかりと確保されている

スイーベル&折りたたみ機構にも対応しており、持ち運ぶ際のポータビリティもしっかりと確保されている

逆に、「Go Bluetooth」になって改善されている点もある。まず、ヘッドバンドが延長され、より幅広いユーザーにフィットできるようになった。イヤーパッドの形状も見直され、装着感が向上。いっぽうで、バッテリー切れの際にも活用できるよう、着脱式ケーブル&接続端子を用意している点はありがたい。Bluetoothによるワイヤレスはもちろん、バッテリー切れの際や音質にこだわりたい場合は有線ヘッドホンとしても活用できる点は重宝する。

なお、BluetoothはaptXコーデックに対応しており、良質なサウンドを楽しむことができる。操作系は左ハウジング部に3ボタンが用意されており、再生・停止・曲送りなどをコントロール可能だ。

有線接続用のケーブル接続端子やコントロール用ボタンは、左ハウジング部に設けられている

有線接続用のケーブル接続端子やコントロール用ボタンは、左ハウジング部に設けられている

ユニークなのが充電方法。こちら、付属の専用ケーブルを使い、有線ケーブル接続用の3.5mm端子を活用して行う独自の方式となっている。充電しながら同時に有線で音楽を楽しむことはできないものの、端子がひとつに整理されたスマートさは好印象。気になるバッテリー持続時間は、連続再生で約17時間、待機が約350時間と、十分なスペックを持ち合わせている。

Bluetooth接続でも良音質! 有線接続なら解像度感がさらに向上

さて、肝心のサウンドはいかがなものだろう。オンキヨー製の高音質スマートフォン「GRANBEAT」にBluetooth接続して、そのサウンドをチェックした。

ちなみに、ペアリングに関しては特に迷うことなくスムーズに行えた。「GRANBEAT」の表示から、aptX接続したことも確認できた。

Bluetooth接続であることを忘れてしまうほどに良質なサウンド。エッジのある立ち上がりとニュートラル嗜好の音色傾向が絶妙にバランスしており、特にアコースティック楽器ではリアルな演奏が楽しめる。バイオリンは高域が鋭く伸びた、タッチの強い演奏。対してチェロは、低域の量感を欲張りすぎずフォーカスの高さを優先していることもあってか、ボーイングの強弱までしっかりと伝わってくる明快なサウンドを聴かせてくれる。

女性ボーカルは、普段の変わらない声色で、やや抑揚表現が強調された歌い方に感じられる。いっぽうで男性ボーカルは、低域の付帯音が多少なり整理されて感じるのか、普段よりもほんの少し線の細い、そのぶんクリアで勢いを感じる歌声に思えた。

続いて、有線でもサウンドを確認してみる。なんと、音質に関してはこちらが圧倒的。Bluetoothワイヤレスとは一瞬気がつかないほど明朗快活なサウンドを持つ「Go Bluetooth」だが、まだまだ実力には奥深さがあったのだ。解像度感がぐんと上がり、高域が丁寧な抑揚表現になるなど、クオリティが格段に向上するとともに、とても聴きやすいサウンドへとシフト。女性ボーカルなどが、活き活きとした、それでいてどこか心地よい響きを持つ歌声へと変化した。

また、チェロの音色も変化。低域のボリューム感を増しつつ、力強い演奏となった。ポータブルユースを強く意識しつつ、さらにこの価格帯でこのクオリティを確保しているのは、大いに魅力的だ。

屋外ではワイヤレスで手軽に、自宅に戻ったときには有線で存分に音楽を楽しむのがよさそう。使い勝手のよさ、音質的なコストパフォーマンスのよさの両面から、なかなか遊流な製品だと断言しよう。

【番外編】同時発表されたPerformanceシリーズ専用Bluetoothアダプター「SIRIUS」も試してみた

最後に、「Go Bluetooth」と同時に発表された、もうひとつの“ULTRASONE”初のBluetooth製品「SIRIUS」についても軽く触れておこう。

Performanceシリーズ専用Bluetoothアダプター「Go Bluetooth」

Performanceシリーズ専用Bluetoothアダプター「Go Bluetooth」

こちら、ULTRASONEの密閉型ヘッドホン「Performance」シリーズ専用に用意されたBluetoothアダプターで、Performanceシリーズヘッドホンの左側ハウジングにある着脱式ケーブルコネクター部に接続することでBluetoothワイヤレス化できるというもの。端子自体は2.5mm4極なので(同じくULTRASONEの)PROシリーズなどでも使えるのかもしれないが、Performanceシリーズのハウジングにピッタリのアールを持つデザインが採用されているため、見かけや接続の確かさなどを考えると、Performance専用アダプターと言い切ったほうがよさそうだ。

ULTRASONE「Performance 880」に「SIRIUS」を接続したところ。Performanceシリーズ専用アダプターというだけあり、装着したときのハウジングとの一体感は抜群だ

ちなみに、本体は12gとかなり軽量コンパクトなサイズで、接続時の一体感も相まって、見かけは悪くない。まるで設計当初からオプション設定されているアダプターのようだ。コーデックはaptXに対応。バッテリー寿命は連続再生で約12時間、待機で約160時間という、十分といえるスペックを持ち合わせている。

「SIRIUS」の充電には、付属の専用ケーブルを使用する。充電用ケーブルは、「Go Bluetooth」とは真逆のメスソケットタイプだ

さて、音質に関してはというと、同時に聴いた「Go Bluetooth」以上のクオリティを確保しているのが驚きだった。ボーカルもメイン楽器もフォーカス感の高い、明瞭なサウンドを聴かせてくれるのだ。もともとPerformanceシリーズ自身が良質なサウンドを持ち合わせているのは確かだが、組み合わせるアンプなども十分検討しているのだろう、Bluetoothワイヤレスという音質的なマイナスポイント感じさせない、巧みなサウンドを楽しませてくれる。

もちろん、厳密に聴き比べればもともとの有線の方が音質的に有利な部分はうかがえるが、「Sirius」によるワイヤレスでもPerformanceシリーズの魅力は存分に味わえるし、聴き比べさえしなければ十分に納得できる音質を確保している。「Sirius」単体の価格はやや高価なものになりそうだが、Performanceシリーズをすでに所有している人にとっては、使い勝手と音質の両面において魅力的な発展製品といえるだろう。

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野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどをはじめ幅広いジャンルで活躍するAVライター。ハイレゾ音源についても造詣が深く、アニソンレーベルのスーパーバイザーを務めるほか、TBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」コーナーではアドバイザーとしてレギュラー出演している。

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