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エントリーモデルを中心に全9機種の使い勝手や音質をチェックしました!

《2018年最新版》5万円以下で買える最新ハイレゾプレーヤー(DAP)特集

《2018年》5万円以下で買える最新ハイレゾプレーヤー(DAP)特集

これからハイレゾ音源を聴き始めようという人に、真っ先に推薦したいのが5万円以下クラスのハイレゾプレーヤー(ハイレゾDAP)だ。というのも、この価格帯の最新モデルは、音質も使い勝手もここ数年で格段に進化していて、初心者からハイエンドユーザーまで幅広くオススメすることができる“オイシイ”製品がいくつも存在しているからだ。

最新のスマートフォンは、純正プレーヤーでハイレゾ対応しているものも増えてきており、対応していないiPhoneであってもアプリとポタアンを追加すれば楽しむことができる。そんな時世のなか、あえてハイレゾプレーヤーを推薦するには理由がある。ポイントは2つ。“バッテリーの持ちのよさ”“音質”の差だ。

バッテリーの問題は至って簡単。スマートフォンで音楽を聴いていると(それほど大きくはないものの)消費電力が高まるため、いざ電話したいときにバッテリー切れになっていた、などという事態に陥ることがあるからだ。イマドキはモバイルバッテリーを持ち歩いている人も多いだろうが、それでも毎日のように外出先で充電しなければならない事態は避けたいところ。音楽プレーヤーをスマートフォンと分けることでこういった心配は激減するし、逆に、ハイレゾ対応DAPもモバイルバッテリーから充電できるため、いざ聴こうと思ったらDAPが電池切れという事態も回避しやすい。

そして、いちばん肝心なのは音質の差だ。実は、携帯電話本来の機能である通話にまつわる部分がノイズ源となり、音質低下の原因になってしまう傾向がある。実際、Xpeliaよりも3万円に満たないウォークマンAシリーズのほうが圧倒的に音が良かったりする。こと音質については、スマートフォンよりもハイレゾ対応DAPのほうが断然ハイコストパフォーマンスとなっている。特に5万円以下クラスの製品は、音質、価格帯、使い勝手の良さで良質な製品が多い。

ということで、これまで何度か紹介させていただいてる5万円以下クラスのハイレゾ対応DAPだが、今回はここ数か月のうちに新発売された製品のなかから、オススメのモデルを紹介させていただこう。

<目次>
1. FiiO「X3 Mark III」
2. ソニー「ウォークマンNW-A40」シリーズ
3. INFOMEDIA「Lotoo PAW Pico JP Edition」
4. COWON「PLENUE J PJ-64G」
5. パイオニア「private XDP-20」
6. FiiO「X5 3rd gen」
7. カイン「N5ii」
8. INFOMEDIA「Lotoo PAW 5000 MKII JP Edition」
9. groovers Japan「ACTIVO CT10」

1.FiiO「X3 Mark III」

FiiO「X3 Mark III」 FiiO「X3 Mark III」 FiiO「X3 Mark III」 FiiO「X3 Mark III」 FiiO「X3 Mark III」 FiiO「X3 Mark III」 FiiO「X3 Mark III」

FiiOのミドルクラスのポータブルDAP「X3」の第3世代モデルで、FiiO製DAPの特徴である5ボタン&スクロール・ホイールによる操作系は変わらず引き継いでいる。音質の要となるDACにTI製「PCM5242」を左右独立で搭載しほか、各回路をディスクリート構成にすることでノイズを大幅に低減。音質を大きく向上させている。また、ヘッドホン出力は一般的な3.5mmに加えて、人気の高い2.5mmバランス出力端子も搭載。バランス出力の良音質も楽しめるようになった。また、同軸デジタル出力やUSB DAC機能も用意されるなど、幅広い接続方法に対応しているのも魅力だ。

対応ファイルはリニアPCMが192kHz/24bit、DSDが2.8MHzまで。先代に対してはBluetoothレシーバーや2種類の省電力モードに対応するなど、利便性も向上させている。カラーバリエーションは、ブラックとレッドの2色を用意。

そのサウンドは、どちらかというとジェントルなイメージ。個性的な表現よりも、ジャンルを選ばない汎用性の高いサウンドバランスを目指したイメージで、基本的にはポップで軽やかなサウンドキャラクターながら、決して派手にならず、曖昧さのないしっかりした表現をしてくれる。さらに、2.5mmバランス出力端子では解像感やフォーカス感がぐっと向上。もともとの丁寧な抑揚表現とあいまって、聴き心地のよい素直なサウンドを楽しませてくれた。コストパフォーマンス的には、充分以上のクオリティといえる。なかなか、コンセプトの明確な分かりやすい製品だ。

■主な仕様
リニアPCM:最大192kHz/24bit(FLAC)、最大192kHz/32bit(WAV)
DSD:最大2.8MHz
内蔵メモリー:-
外部メモリー:microSDカードスロット×1(最大512GB)
連続再生時間:約10時間
本体サイズ:59(幅)×114(高さ)×12.8(奥行)mm
重量:約126g

2. ソニー「ウォークマンNW-A40」シリーズ

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「ウォークマンNW-A40」シリーズは、“気軽に何処でもハイレゾ音源を楽しめる”ハイレゾ対応のエントリーウォークマンの第4世代モデル。外観上は、先代にあたる「A30」シリーズとまったく変わらないが、基板が新規設計され、同時に高音質はんだや44.1kHz系と48kHz系のデュアルクロック、「POSCAP」コンデンサーを採用するなど、徹底的な音質強化が推し進められている。MQAに新たに対応するなど、対応フォーマットが拡張している点もうれしいところだ。

カラーバリエーションは先代と同じく5色を用意するが、「h.ear」シリーズのヘッドホンやイヤホンとカラーコーディネイトされるなど、バリエーションに多少の変化が行われた。また、イヤホンとのセットモデルを用意し、外音取り込み機能を持つノイズキャンセリング機能も実現させている。メモリー容量は16GB、32GB、64GBの3タイプを用意。

Bluetooth接続は、LDACに加えてaptX HDに対応。さらに、中〜上級DAPに採用されることの多いDACモードも搭載し、パソコンなどと接続して良質なサウンドを楽しむこともできるようになった。

コストパフォーマンスに関してはカテゴリー最強といえるウォークマンAシリーズだが、今世代では音質面でかなりのグレードアップを果たしているのが嬉しい。実際、そのサウンドを先代と比較試聴してみると、フロアノイズレベルが抑えられているのか、音のメリハリがハッキリと感じられる、とてもピュアなサウンドとなった。おかげで、ポップス系はボーカルがグッと前にせり出してきたかのような、存在感のある歌声を披露してくれるようになったし、ピアノの演奏も、ずいぶんとリアリティが感じられるようになった。もちろん、SME系のJポップがいちばん得意というのは変わらないが、よりオールマイティになってくれている。メニューの操作性のよさも含め、素晴らしい製品だ。

■主な仕様
リニアPCM:最大384kHz/32bit(FLAC)、最大192kHz/32bit(WAV)
DSD:最大11.2MHz(PCM変換)
内蔵メモリー:16GB/32GB/64GB
外部メモリー:microSDカードスロット×1(最大128GB)
連続再生時間:約39時間(FLAC 96kHz/24bit、ノイズキャンセルOFF時)
本体サイズ:54.8(幅)×97.3(高さ)×10.7(奥行)mm
重量:約98g

3. INFOMEDIA「Lotoo PAW Pico JP Edition」

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「Lotoo PAW Pico JP Edition」は大きさ40.8(幅)×46(高さ)×12.6(奥行)mm、重さ約26gという超コンパクト&軽量ボディを持ち、本体には再生/曲送/ボリュームダイヤルのみでディスプレイは用意せず、コントロールはスマートフォンのアプリで行うという、とてもユニークなポータブルDAPだ。それでいて、音質重視のオリジナルOSを自社開発し、同時に対応スペックはPCMが192kHz/32bitまで、DSDが5.6MHzまでを確保。サイズと価格の双方から、望外といえるクオリティが追求されている。ちなみに、内蔵メモリー容量は32GBで、microSDカードスロットは用意されていない。また、ここまでコンパクトなサイズでありながら、約10時間の連続再生を確保してくれているのは嬉しい限りだ。

しかしながら、単なるハイレゾ対応DAPという範疇に収まらないユニークな“機能性”を持ち合わせていることが、「PAW Pico JP Edition」だったりする。「PAW Pico JP Edition」には、一般的な「Hi-Fiモード」に加えて、ランニング時などの利用を想定した「スポーツモード」という再生モードが用意されている。実は、「PAW Pico JP Edition」にはGPSやモーションセンサーが内蔵されており、こちらとスマートフォン用アプリとを連動して活用することで、地図上に移動したルートを表示するとともに、平均速度や歩数、予測カロリー消費などのライフログを表示/記録することができるようになっているのだ。要するに、スマートウォッチなどに内蔵されているヘルス機能に近いものが用意されており、それを活用することができるのだ。これは当然、ハイレゾ対応DAPとしては初めての試みだし、「PAW Pico JP Edition」最大の特徴ともいえる。

さて、実際の音質もなかなかのレベル。上位モデルに近いナチュラル志向の音色傾向で、「PAW 5000 MKII JP Edition」に対してはやや解像感が劣るものの、聴き心地のよさに関しては大きく変わらない。アコースティック楽器、特にバイオリンなどは美しい響きの演奏を聴かせてくれるし、女性ボーカルも心地よい美声を聴かせてくれる。この価格帯としては、十分なクオリティを持ち合わせているといえるだろう。

さらに、「PAW Pico JP Edition」には「スポーツモード」も用意されており、スマートフォンから操作ができるなど、さまざまな機能性を持ち合わせている。音質だけでなく、ライフスタイルとのマッチにも配慮された、とても興味深い製品だ。

■主な仕様
リニアPCM:最大192kHz/32bit
DSD:最大5.6MHz(PCM変換)
内蔵メモリー:32GB
外部メモリー:-
連続再生時間:約10時間
本体サイズ:40.8(幅)×46(高さ)×12.6(奥行)mm
重量:約26g

4. COWON「PLENUE J PJ-64G」

COWON「PLENUE J PJ-64G」 COWON「PLENUE J PJ-64G」 COWON「PLENUE J PJ-64G」 COWON「PLENUE J PJ-64G」 COWON「PLENUE J PJ-64G」 COWON「PLENUE J PJ-64G」 COWON「PLENUE J PJ-64G」

薄型ボディを実現した、COWONのスタンダードクラスのハイレゾ対応DAP。ここまでの小型サイズ&エントリークラスの価格設定ながら、音質については妥協せず。PLENUEブランドが得意としている高スペックなサウンドパートはしっかり確保されており、SNR123dB、THD + N0.003%、Stereo Crosstalk-105dBという基礎体力の高さを誇る。

いっぽうで、アップコンバート機能や独自のイコライザー機能も搭載され、なかてもイコライザー機能「JetEffect 5 & BBE+」では、音の歪みと位相の乱れを補正して、原音にもっとも近いサウンドを再生しているという。加えて、BBE+やEQフィルターなどにより、ユーザー好みのサウンドを作り上げることができる。

対応スペックはリニアPCMの192kHz/24bitまで。DSDは非対応となっている。バッテリーの持続時間はMP3再生時で約53時間、FLAC形式の24bit/96kHzのハイレゾ音源でも約27時間の連続再生が可能となっているのはありがたい限りだ。

そのサウンドはとても自然な印象。とはいえ、十分なSN感が確保されており、ノイズっぽさも巧みに押さえられているため、音の通りはよい。価格帯やコンセプトが異なるものの、同社のエントリーモデル「PLENUE N」に対しては格段のクオリティアップを感じさせる製品にまとめ上げられている。上位モデル「PLENUE M2」には届かないものの、その先代「PLENUE M」には表現力の高さで充分勝負できそうな、良質なサウンドクオリティを持ち合わせている。手に馴染みやすい薄型ボディや長時間再生できるバッテリー持続時間を含めると、なかなかに魅力的なモデルといえる。

■主な仕様
リニアPCM:最大192kHz/24bit
DSD:-
内蔵メモリー:64GB
外部メモリー:microSDカードスロット×1(最大128GB)
連続再生時間:約27時間(FLAC 96kHz/24bit)
本体サイズ:53.2(幅)×102(高さ)×9.2(奥行)mm
重量:約78g

5. パイオニア「private XDP-20」

パイオニア「private XDP-20」 パイオニア「private XDP-20」 パイオニア「private XDP-20」 パイオニア「private XDP-20」 パイオニア「private XDP-20」 パイオニア「private XDP-20」 パイオニア「private XDP-20」

パイオニア製のエントリークラスDAP「XDP-30R」のバリエーションモデルで、さらに価格を抑えたスタンダードクラスに位置する製品。背面に樹脂製のカバーを採用するなど、女性にも興味を持ってもらえそうなカジュアルなデザインが特徴となっている。カラーバリエーションも、ネイビーブルー、ピンク、ホワイトとポップなカラーが並ぶ。

ちなみに、基本スペックに関しては「XDP-30R」と変わらない。ESS製のDAC「ES9018C2M」とともに「9601K」アンプをそれぞれ2基ずつ搭載した、ツイン構成を採用。2.5mmバランス出力も用意され、バランス出力ならではの良質なサウンドを楽しむことができる。ちなみに、バランス出力は「Balanced」「ACG」の切り替えが可能。また、対応ファイルスペックは、リニアPCMが192kHz/32bitまで、DSDが5.6MHzまでネイティブ再生できことに加え、MQAにも対応するという多彩さを誇っている。加えて、内蔵メモリーは16GBながらも、400GB対応のmicroSDカードスロットを2基搭載。そちらを活用すれば合計816GBの大容量を確保することもできる。正直な話、この価格帯でここまで充実した内容を持ち合わせている製品はそうそうない。

オリジナルOS採用の操作系は、とてもシンプルなメニュー内容によってとても分かりやすい。いっぽうで、「e-onkyo music」のダウンローダーも用意され、Wi-Fi接続から直接DAPへ音源をダウンロードできるほか、同じくWi-Fi接続を活用して「tunein」や「radiko.jp」、「DEEZER」などのストリーミングサービスを利用することもできる。このあたりも、なかなかに便利だ。

そのサウンドは、3.5mmと2.5mmバランスであえてキャラクターを変えている様子がうかがえる点が興味深い。一般的な3.5mmの方はメリハリのよい元気な音で、音楽が躍動的に感じられる。ライブ音源や名盤ロックなどを聴くと、とても楽しい。いっぽう、2.5mmバランスの方はキャラクターがガラッと変わって、メリハリのよさは保ちつつも、表現に緻密さや細やかさが加わり、ピュア志向の強いサウンドとなる。3.5mmと2.5mm、楽曲や気分によって、音色傾向を使い分けられるのはなんとも楽しい。

いずれにしろ、この価格でここまで充実した内容を持ち合わせてくれているのは、素晴らしいかぎりだ。

■主な仕様
リニアPCM:最大192kHz/32bit
DSD:最大5.6MHz
内蔵メモリー:16GB
外部メモリー:microSDカードスロット×2(最大400GB)
連続再生時間:約15時間(FLAC 96kHz/24bit、アンバランス、Wi-Fi/BluetoothOFF時)
本体サイズ:68.4(幅)×98.2(高さ)×16(奥行)mm
重量:約125g

6. FiiO「X5 3rd gen」

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FiiO製DAPの音質を世に知らしめた名機「X5」の第3世代モデル。操作系が5ボタン&ホイールからタッチパネルへ変更、OSも新たにAndroidを採用するなど、実質上は上位機種「X7」シリーズの弟モデルとなった印象が強い。

また、音質パートに関しても大きな変更が行われている。まず、音質の要のひとつであるDACは、旭化成エレクトロニクス製「AK4490」をLR独立で搭載。ヘッドホン出力は一般的な3.5mmに加えて、人気の高い2.5mmバランス出力端子も用意され、バランス出力ならではの良音質を楽しめるようになった。なお、対応ファイルスペックはリニアPCMが最大384kHz/32bitまで、DSDが5.6MHzまでとなっている。

このほか、同軸デジタル出力やUSB DAC機能なども用意されている点は近い時期にリニューアルされた「X3 Mark III」と同じ。内蔵メモリーは32GBだが、最大512GB対応のmicroSDカードスロットを2基搭載しているため、トータルで1TBを超える容量を確保することができる。当分先まで、容量に困ることはないだろう。

ちなみに、Android OSには「X7」シリーズと同じく2つの動作モード、「Pure Music mode」と「Android mode」が用意されている。基本的には高音質な「Pure Musicモード」を使うことになると思うが、Google Play Storeアプリを利用可能な「Androidモード」が用意されているのは嬉しいかぎりだ。さらに、Wi-Fi接続機能やapt-X対応のBluetooth接続機能も搭載している点もなかなかに便利だ。カラーバリエーションは、ブラック、チタン、レッドの3色を用意する。同梱アクセサリーとして、専用レザーケースが付属されている。

一聴して感じるのが、「X5」の名に恥じない良質なサウンドを持ち合わせていることだ。骨子のしっかりした、フォーカス感の高い表現ながら、クセの少ない、オールマイティな音色表現。これぞFiiO製DAPの真骨頂といったイメージだ。とにかく、抑揚表現が丁寧。フロアノイズレベルがほどよく押さえられ、チェロのボーイングにまつわる付帯音など、些細なニュアンス表現までしっかりと伝わってくる。また、女性ボーカルはほどよい温度感の、溌剌とした肉感のある歌声を聴かせてくれる。

人によっては、もう少し広がり感がある表現の方が好みかもしれないが、その場合は上位機種「X7 Mark II」をチョイスすればよい。棲み分けの巧みな、絶妙なポジションの製品だ。

■主な仕様
リニアPCM:最大384kHz/24bit(FLAC)、最大384kHz/32bit(WAV)
DSD:最大5.6MHz
内蔵メモリー:32GB
外部メモリー:microSDカードスロット×2(最大512GB)
連続再生時間:約10時間(アンバランス時)
本体サイズ:66.2(幅)×114(高さ)×14.8(奥行)mm
重量:約186g

7. カイン「N5ii」

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中国のオーディオメーカーであり、日本でもポータブルDAPをメインに幅広いラインアップを展開しているカインの最新モデルが「N5ii」だ。こちら、名前の通り「N5」シリーズの最新バージョンとなるわけだが、中国メーカーらしくフットワーク軽く随所に改良が施されており、まったくの新モデルといっていい内容となっている。

まず、外観は上位モデル「i5」に近いイメージ。右上にダイヤル型のボリュームコントロールを配置し、前面にはタッチパネルを採用。オリジナルのプレーヤーメニューにより、直感的な操作が行えるようになっている。また、OSはカインによりカスタマイズされたAndroid 5.1システムを採用。こちらは、Google Playから音楽再生アプリのインストールも可能となっていて、サードパーティ製アプリを活用してストリーミングサービスなども楽しめるようになっている。

いっぽう、音質面ではDACにESS社製「ES9018K2M」を搭載し、ハイクオリティサウンドを実現するとともに11.2MHzまでのDSD音源にも対応する。加えて、2.5mmバランス出力端子も採用されている。こちらのヘッドホンアンプ部には、オペアンプにTI社製「OPA1622」を左右独立で採用し、バランス出力ならではの良質なサウンドを引き出している。

実際のサウンドはというと、先代に当たる「N5」に比べると、ずいぶんとSNが良好になったというか、格段にピュアなイメージの音質へと進化している。おかげで、音楽がよりダイレクトに感じられるようになったし、アコースティック楽器は細部の表現までしっかりと伝わってくるようになった。いっぽう、音色的には派手なメリハリよりも自然な表現を求めるカインらしさは変わらず、落ち着きのある音色が心地よい。「ES9018K2M」らしい高解像度感、微細なディテール表現を有しつつも、こういった柔らかさを感じる音色を両立しているのは、希少ではないだろうか。音色的な個性の光るモデルといえる。

■主な仕様
リニアPCM:最大192kHz/24bit(FLAC)、最大384kHz/64bit(WAV)
DSD:最大11.2MHz
内蔵メモリー:32GB
外部メモリー:microSDカードスロット×2(最大400GB)
連続再生時間:約12時間
本体サイズ:57(幅)×115(高さ)×15.3(奥行)mm
重量:約150g

8. INFOMEDIA「Lotoo PAW 5000 MKII JP Edition」

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某欧州メーカーのODM生産を手がけるなど、技術力の高さに定評ある中国ブランド、Lotoo。既存のOSではなく自社開発のOSを用いるなど、徹底した音質最優先の思想で設計されている同社の製品は、オーディオマニアの間でも高い評価を得ている。2015年6月、より多くの人にハイレゾ音源の高音質を楽しんでもらいたいと、手ごろな価格の本格派モデルとしてミドルクラスDAP「PAW 5000」を投入。移り変わりの早いDAP市場において2年半近くのロングセラーを記録した。そんな「PAW 5000」の直系モデルとして、2017年11月に満を持して投入されたのが、今回紹介する「PAW 5000 MKII JP Edition」だ。

Bluetooth接続に対応し、ランニング時の使用なども含め、もともと“カジュアル”ユースを想定していた製品だけに、シンプルな操作性と軽量さが好評を博していたが、同時に96kHz/24bitまでの対応など、昨今の日本国内ではやや不満に感じられるポイントもいくつかあった。今回のバージョン2へのグレードアップでは、そういった不満点が解消されている。

具体的には、コンパクトで軽量なボディ、レコーダー開発で培った技術をベースに音質を最重視して開発された独自OSによる、シンプルで分かりやすいメニュー画面、ダイヤルとハードキーを使った操作系、3.5mmに加えて2.5mmバランス出力採用などの基本仕様はそのままに、DACチップを「AK4490EN」に変更。対応フォーマットはPCMが384kHz/32bitまで、DSDが11.2MHzまでへと大幅にグレードアップすることとなった。なお、オペアンプには「OPA1622」が採用されている。

他のハイレゾ対応DAPとは一線を画す、スーパーナチュラルと表現したくなるようなサウンドキャラクター。音の表現がとても正確で、歪み感も巧みに抑えられているので、アコースティック楽器などがとてもリアルな音色に感じられる。とはいえ、メリハリはしっかりしているし、低域のフォーカスもよく、単なる美音系ではなくあくまでも正確な表現を追求しているといったイメージ。そういった音色傾向は上位モデルにも通じる部分があるため、Lotooならではのポリシーといえる。いずれにしても、この価格帯では望外といえる上質なサウンドであることに間違いはない。

■主な仕様
リニアPCM:最大384kHz/32bit
DSD:最大11.2MHz
内蔵メモリー:-
外部メモリー:microSDカードスロット×1(最大2TB)
連続再生時間:-
本体サイズ:55(幅)×98(高さ)×17.5(奥行)mm
重量:約110g

9.【番外編】groovers Japan「ACTIVO CT10」

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4月6日時点でまだ正式な発売日や価格のアナウンスがされていないため、番外編的な扱いとなってしまうが、この価格帯にはもうひとつ注目の製品がある。それが、ハイレゾ音源配信サイト「groovers Japan」が発売を予定しているエントリークラスのハイレゾ対応DAP「ACTIVO CT10」だ。

こちら、いまや高級DAPのジャンルにおいて欠かすことのできない存在となっているAstell&Kernブランドが開発を手がけた一体型モジュール(クロックジェネレーターやヘッドホンアンプ、DACなどを一体化した)「TERATON」を採用。コンパクトで軽量なボディと、Astell&Kern仕込みの良質なサウンドの両立をアピールする製品だ。

加えて、Wi-FiやBluetooth機能も搭載しており、Bluetoothイヤホンで音楽を聴くことができるほか、「TIDAL」をはじめとする音楽ストリーミングサービスにも対応するなど、スマートフォンユーザーにとって違和感のない手軽さも特徴となっている。

また、USB AUDIO出力やUSB DAC機能や、直感的なタッチパネル操作など、まさにAstell&Kernが培ったノウハウが生かされた、スーパーエントリーモデルに仕上がっているのがアドバンテージだ。

市販製品がまだ届いておらず、最終プロトタイプのサウンドをチェックさせてもらった。クセのない、素直なサウンドキャラクターが特徴で、どんな音楽ジャンルでもそつなくこなしてくれる懐の深さを持つ。エントリークラスにありがちな勢いで聴かせるタイプでは無く、細やかなニュアンス表現も丁寧に再現してくれるため、楽曲の魅力が伝わってきやすい。曲によっては、SN感がやや物足りない印象にもなるが、価格を考えると充分以上の音質といえる。発売が楽しみなモデルだ。

■主な仕様
リニアPCM:最大192kHz/24bit
DSD:最大5.6MHz(PCM変換)
内蔵メモリー:16GB
外部メモリー:microSDカードスロット×1(最大256GB)
連続再生時間:最大約10時間
本体サイズ:65.2(幅)×93.2(高さ)×15.5(奥行)mm
重量:約112g

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野村ケンジ

野村ケンジ

ヘッドホンなどをはじめ幅広いジャンルで活躍するAVライター。ハイレゾ音源についても造詣が深く、アニソンレーベルのスーパーバイザーを務めるほか、TBSテレビ開運音楽堂「KAIUNハイレゾ」コーナーではアドバイザーとしてレギュラー出演している。

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