新製品レポート
アナログとネットワークオーディオの融合

ヤマハからWi-Fiレコードプレーヤー「TT-N503」誕生! ネットワークハイレゾ再生も

ヤマハが、27年ぶりにレコードプレーヤーの新製品を発表した。モデル名は“MusicCast VINYL 500”「TT-N503」。ただのレコードプレーヤーではなく、アナログターンテーブルながらWi-Fi接続に対応するのが大きなポイントだ。

ネットワーク経由でデジタル音源の再生機能も備えるなど、言うなればレコードプレーヤーとネットワークオーディオプレーヤーが合体したような製品である。さっそくその特徴を紹介していこう。

メーカー希望小売価格は90,000円(税別)で、2018年10月下旬に発売を予定

アナログとネットワークオーディオの融合

デジタルオーディオ全盛の今だが、ここ数年は逆にアナログブームも再燃していると言われる。そんなトレンドにあわせて、近年オーディオメーカー各社からは、レコードプレーヤーにUSB接続機能やBluetooth通信機能を搭載する製品が増えてきていた。USB経由でレコード音源をデジタル化できたり、Bluetoothスピーカーと接続して音を鳴らしたりできるものなどさまざまだ。“アナログとデジタルの融合”というコンセプトで言うと、今回ヤマハから登場したTT-N503もそれらに続く製品となる。

TT-N503は、レコードプレーヤー自体がEthernet/Wi-Fi規格に準拠しており、レコードだけではなくホームネットワークに接続して、PC/NAS内にあるデジタル楽曲ファイルを再生することもできるのだ。いわば、アナログとネットワークオーディオが融合する1台ということになる。さらに、レコード音源をWi-Fi経由で別部屋のオーディオ機器にストリーミング配信することだってできる。

ちなみにヤマハは、かつての重量級ターンテーブル「GT-2000」などの流れを汲む新世代のフラッグシップレコードプレーヤーを開発中であることを以前から告知している。TT-N503は、それに先駆けてリリースされた新機軸モデルという位置づけだ。

TT-N503の本体サイズは450(幅)×136(高さ)×368(奥行き)mm(カバー含む)で、重量は5.7kg。ちなみにキャビネットの高さは40mmで、高密度MDF素材を採用する。背面端子部を見ると、フォノ出力、ライン出力のほかにLANポートも装備しているのがわかる。なお、本体にスピーカーを搭載するタイプではない。また、USBポートは非搭載だ

まずは、TT-N503のレコードプレーヤーとしての仕様をチェックしておこう。駆動方式はベルトドライブ式で、直径30cmのアルミダイキャスト製プラッターをDCモーターで駆動する。対応回転数は33/45回転の2種類。トーンアームはストレート型で、カートリッジはMM型に対応している。

出力端子は、フォノ出力とライン出力を1系統ずつ装備。フォノイコライザー内蔵タイプなので、フォノ入力非搭載のオーディオ機器にも直接接続することが可能だ。ちなみにフォノイコライザーアンプにはJRC(新日本無線)製のオペアンプを採用する。

外観はシンプルなデザインで、ヤマハのHi-Fiコンポーネントに通じるブラックのグロス仕上げとしている

外観はシンプルなデザインで、ヤマハのHi-Fiコンポーネントに通じるブラックのグロス仕上げとしている。脚部には、防振性にすぐれたエラストマーを使用したインシュレーターを採用

直径30cmのアルミダイキャスト製プラッターをDCモーターで駆動

プラッターは直径30cmのアルミダイキャスト製。高トルクのDCモーターで回転させ、高純度かつ正確な信号の読み取りを図る

軽量で剛性にすぐれたアルミ素材製のスタティックバランス型ストレートトーンアームを装備

オーディオテクニカ製カートリッジを付属

オーディオテクニカ製MMカートリッジを標準で付属する。カートリッジは交換可能(一部、使用できないものもある)で、適用カートリッジ質量は15.5〜19g(ヘッドシェル含む)。

電源スイッチや回転数の切替ボタンはシックでシンプルなデザイン

電源スイッチや回転数の切替ボタンはシックでシンプルなデザイン

11.2MHz DSD対応のネットワークオーディオ機能搭載! Spotifyも聴ける

続いて、ネットワーク機能を見ていこう。上述の通り、本機はEthernet/Wi-Fi規格に準拠し、Wi-Fiは2.4GHz/5GHz帯の双方をサポート。ネットワーク経由で最大192kHz/24bitまでのWAV/FLAC/AIFF、11.2MHzまでのDSD再生が行える。

ほかにもAirPlay再生や、「Spotify」「Deezer HiFi」などの音楽ストリーミングサービスに対応しているうえ、インターネットラジオ「radiko.jp」の聴取も可能。こうして機能面を書き出してみると、ネットワークオーディオプレーヤーにターンテーブルが付いたとも言えそうな構成だ。さらにBluetooth接続も可能で、スマートフォン内にある音源を手軽にワイヤレス再生することもできる。Bluetooth規格はver.4.2で、対応コーデックはSBC/AAC、プロファイルはA2DP/AVRCPをサポートする。

ソース切替ボタンで、Wi-Fi入力とBluetooth入力を切り替えることができる。なお、本体にディスプレイ等は搭載していないので、操作は後述のアプリ「MusicCast CONTROLLER」を使用する形となる

“MusicCast”対応で、レコード音源をワイヤレス再生することも可能

また、製品名に“MusicCast VYNAL”と付けられている通り、ヤマハ独自のワイヤレスネットワーク再生機能 “MusicCast” (ミュージックキャスト)に対応することもポイントだ。

たとえば、リビングにあるTT-N503で再生しているレコード音源を、書斎にあるMusicCast対応コンポに伝送して、同時にストリーミング再生するといった使い方が可能となる。ヤマハがMusicCast対応製品用に提供しているアプリ「MusicCast CONTROLLER」を使用して、スムーズにネットワーク再生操作が行える。

ヤマハのマルチルームオーディオ再生機能、MusicCast。ネットワーク経由で、MusicCastに対応するオーディオ機器同士をワイヤレス接続し、再生する音楽コンテンツを各機器間で共有できる。MusicCast機能はAmazon Alexaに対応することも発表されていて、Amazon Echoなどのスマートスピーカーを組み合わせれば、TT-N503も音声操作できるようになる

専用アプリ「MusicCast CONTROLLER」を使って、TT-N503のネットワーク再生操作が可能だ。視認性の高いUIで快適なコントロールが行える

ネットワーク機能を省略したシンプル機「TT-S303」も

ちなみにヤマハからは、上述のTT-N503からネットワーク機能を省略し、シンプルにターンテーブル機能に特化した下位モデル「TT-S303」もラインアップされている。こちらも同じく2018年10月下旬の発売を予定。Wi-Fi機能とBluetooth機能を非搭載とする以外の基本スペックはTT-N503と共通しており、シンプルにレコード再生を楽しみたいユーザーに向けた1台だ。

下位モデルのTT-S303。メーカー希望小売価格は58,000円(税別)。ネットワーク機能は非搭載で、インターフェースもフォノ出力を搭載するだけのシンプルな構成だ

杉浦 みな子(編集部)

杉浦 みな子(編集部)

オーディオ&ビジュアル専門サイトの記者/編集を経て価格.comマガジンへ。私生活はJ-POP好きで朝ドラウォッチャー、愛読書は月刊ムーで時計はセイコー5……と、なかなか趣味が一貫しないミーハーです。

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