ニュース

【IFA2019】ウォークマンAとZXがAndroid回帰。40周年記念の限定デザインモデルにも注目!

高音質のウォークマンZXシリーズもAndroid化

最後に、Aシリーズと同時に発表されたウォークマンZXシリーズ「NW-ZX507」の詳細をチェックしていこう。

高音質シリーズにあたるZXシリーズの差別化のポイントは、フルデジタルアンプ「S-Master HX」の再生音源がDSDネイティブ再生(11.2MHz)や384kHz/32bitのPCM音源とグレードアップしたこと。「DSEE HX」やLDACによるハイレゾ再生も共通だ。欧州モデルである「NW-ZX507」の内蔵メモリーは16GBで、microSDメモリーカードスロットも搭載。連続再生時間は20時間だ。ソフトウェアはAndroid 9.0でGoogle Play搭載、3.6インチの1280x720ドット。外部接続端子もUSB Type-C端子を搭載と基本性能はAシリーズと共通だ。

ハイエンドのウォークマンのZXシリーズ「NW-ZX507」もAndroid化

ハイエンドのウォークマンのZXシリーズ「NW-ZX507」もAndroid化

ZXシリーズにしかない機能は、ポータブルファンの間で高音質として定着を始めた4.4mmのバランス出力端子の搭載。これにより、左右分離伝送と高い接続安定性を確保したという。筐体はアルミ切削シャーシに高音質はんだ版「S-Master HX IC」の搭載、そのほかにも2016年に発売された「NW-WM1」で採用された高音質パーツを投入。小型低位相ノイズ水晶発振器も引き続き搭載している。

おなじみの4.4mmバランス端子を搭載

おなじみの4.4mmバランス端子を搭載

microSDメモリーカードスロットは1TBまで動作確認済み

microSDメモリーカードスロットは1TBまで動作確認済み

新たな高音質化の取り組みとしては、筐体のなかに銅切削ブロックを配置してデジタルGNDを強化。ほかにも、アナログ電源系統には高分子コンデンサー(FT CAP2)を4基搭載、アンバランス端子出力のPOS-CAPの容量を2倍以上にアップ、高音質はんだも金を加えたNew高音質糸はんだを採用するなど、かなりのこだわりようだ。

ウォークマンZXシリーズとAシリーズの比較

ウォークマンZXシリーズとAシリーズの比較

再度Androidベースに移行した新ZXシリーズ「NW-ZX507」だが、高音質化の手法も含めて、すべて過去の高音質ウォークマンを継承した内容。欧州での発売は11月で、価格は830ユーロを予定している。ハイレゾの音源のみならず、音楽ストリーミングサービスやYouTube、映像配信、ゲームアプリでも通用する超高音質プレーヤーという新しい立ち位置は、携帯音楽プレイヤーとして面白い存在となりそうだ。

折原一也
Writer
折原一也
オーディオ&ビジュアルライター/AV評論家。「オリチャンネル」主催。IT系出版の編集者出身で、2004年に独立後はモノ雑誌やオーディオ・ビジュアル専門誌で活動。2009年より音元出版主催のVGP審査員。画質・音質にこだわるAV評論家ではあるが、ライフスタイルになじむ製品、コスパにすぐれた製品を評価する庶民派。2022年に立ち上げたYouTubeチャンネル「オリチャンネル」では、取材メディアの人間として一次情報の発信、検証と測定データに基づくレビューなど独自の発信も行っている。最近のマイブームはAI全般。
記事一覧へ
遠山俊介(編集部)
Editor
遠山俊介(編集部)
2008年カカクコムに入社、AV家電とガジェット系の記事を主に担当。ポータブルオーディオ沼にはまり、家にあるイヤホン・ヘッドホンコレクションは100オーバーに。最近はゲーム好きが高じて、ゲーミングヘッドセットにも手を出している。家電製品総合アドバイザー資格所有。
記事一覧へ
関連記事
SPECIAL
ページトップへ戻る
×