レビュー
ニューノーマル時代の夫婦のコミュニケーションに

新しい生活様式の会話にイイ! ウェアラブルトランシーバー「BONX」


これからの「With/Afterコロナ時代」は「New Normal」で……。厚生労働省が示した「新しい生活様式」によると、「人とはなるべく離れて」「買い物はひとりまたは少人数で」「会話するときは可能な限り真正面に向かいあうことは避けて」「公共交通機関では話すのを控えめに」……などなど、とにかく他人との接触や会話を極力減らし、感染リスクを減らすということが提唱されています。

とはいえ必要最低限は人との会話はしないといけないし、そんなニューノーマル時代に使いやすいコミュニケーションツールはないものか……と探していたところ、よさそうなギアを発見! その名も「BONX」(ボンクス)。これ、いわば次世代型のトランシーバー「ウェアラブルトランシーバー」と呼べるものなのです。さっそく試してみました。

BONXとは?

BONXシリーズは、「専用マイク付きイヤホン」と「専用スマホアプリ」を組み合わせて使うBluetoothヘッドセット型の音声コミュニケーションツールです。スマホのアプリにトークルームを作り、そこに登録した複数人で同時に、BONXデバイスを介した会話ができるようになります。概要は、以下の公式動画をご参照ください。

専用アプリと専用Bluetoothヘッドセットを組み合わせて使います

専用アプリと専用Bluetoothヘッドセットを組み合わせて使います

本機を手がける株式会社BONXのCEO・宮坂貴大氏はスノーボードが好きで、「雪山をすべりながら仲間たちと会話がしたい」という思いからBONXシリーズを開発しました。滑走の感想を言い合う、どっちのルートを行くか相談する、はぐれたときに自分や仲間の位置を確認するなど、雪山でいちいち立ち止まってグローブを脱いでスマホを取り出し、電話をかけたりメッセンジャーを立ち上げたりという動作は面倒。もっと普段のように会話することができないか、という発想からできたのがBONXシリーズなのです。

このBONX、クラウドファンディングで国内では2500万円超、海外でも10万ドル(約1070万円)以上の支援を受け、2016年12月に初号機である「BONX GRIP」が日本国内で販売スタート。そして初号機発売から約3年を経た今夏の発売を目指して、2号機の「BONX mini」が現在クラウドファンディング中です(→詳細はこちら!)。

以下、初号機「BONX GRIP」とともに新製品の「BONX mini」もひと足早く体験できたので、両機種の使い勝手をレビューしましょう。

まずは初号機「BONX GRIP」を使ってみた

それでは、BONX GRIP(以下、GRIP)から。上述の通り、本機は雪山などスポーツシーンでの利用を想定して開発されており、シリコン製のイヤーループとイヤーキャップでしっかりと耳に引っかけて使うタイプのヘッドセットです。IPX5の生活防水規格に準拠しているので、雨や雪が降る中や飛沫のかかるウォータースポーツ中の利用が可能です。

ヘッドセット本体の重量は約15gと軽量で、イヤーキャップのツノの部分でも耳にしっかりと固定されているので、首を振ってもグラつくことなく密着を保ってくれます。それでいてイヤーループの当たりがやわらかいので、長時間の使用でも耳に負担がかかりません。

イヤーループはS/M/Lの3サイズ、イヤークリップはS/Mの2サイズを同梱。キャリングケースも付属します。キット内容はすべて右耳用ですが、左耳用イヤーループとイヤーキャップのセットをオプションで用意しています。イヤークリップのXSサイズも別売りで用意

本体の小さな円がボリュームボタン、大きな円がメインボタンです。ウインタースポーツでグローブをしたままでも操作できるよう、大きくわかりやすい形状をしています

イヤーループとイヤーキャップを取り付けたところ

イヤーループとイヤーキャップを取り付けたところ

本体裏ぶたをめくると充電用のUSBジャックとメインスイッチ

本体裏ぶたをめくると充電用のUSBジャックとメインスイッチ

耳にしっかり装着できるのですが、イヤーループの付け心地がよいので長時間の使用でも快適

耳にしっかり装着できるのですが、イヤーループの付け心地がよいので長時間の使用でも快適

▼最大10人で会話できる! 2種類のトークモードが便利

実際に使用するときは、まずスマホに専用アプリをインストールし、GRIPとスマホをBluetoothでペアリングすれば準備OK。会話を始めるには、まずアプリのホームボタンを押してトークルームを作成します。ルームキーをSMSやメッセンジャーで仲間に告知し、受け取った仲間がキーを打ち込めばトークがスタートできます。トークルームに参加できるメンバーは最大10人で、みんなで同時に音声会話が可能です。なお、ルームキーは24時間が過ぎると別のナンバーに切り替わります。

一番左がBONXアプリのメイン画面。最下部のホームボタンを押すと、現在のトークルームのキーナンバーが表示されます。真ん中はルームキーを表示したところ。24時間有効です。この番号をメールやメッセンジャー、SMS等でほかの人に送ってアクセスします。右は、ルームキーを受け取った側は入力画面でキーを入力する画面。ここからクローズドなトークルームに参加できます

トーク方法は、「ハンズフリーモード」と「プッシュトゥトークモード」の2種類が用意されています。ハンズフリーモードを選ぶとトークルームに繋ぎっぱなしになり、普通にしゃべるだけでトークグループに参加する全員に声を届けることができます。ただ、これだとひとりごとや隣にいる人との会話までグループのみんなに聞かれてしまいます(笑)。

そんなときは、GRIPのメインボタンの小さい円を1秒長押しにする(またはアプリの「Mic on」ボタンを押して「Mic off」にする)とマイクがミュートになり、こちら側の声がみんなに聞こえなくなります。

ハンズフリーモードはデフォルトでマイクがつなぎっぱなしになるので、独り言もダダ漏れに(笑)。GRIP本体の小さな円を1秒間長押しするとマイクミュートになり、聞かれたくない独り言を流さずにすみます

プッシュトゥトークモードは、GRIPのメインボタン(またはアプリの「Hold& Talk」ボタン)を押している間だけ声を届けることができるモード。指を離すとマイクミュートになります。BONXの便利な使用シーンについては後述しますが、必要なときだけ話しかけたい場合はプッシュモードが便利でした。

プッシュトゥトークモードでは、アプリの「Hold& Talk」ボタンを押している間だけ会話ができます。プッシュモード時はGRIP本体のメインボタンを押している間も会話ができるので、スマホはポケットに入れたままでOK。手を離せば会話を終了できます

▼発話中だけアプリと通信! ムダのないデータ通信がポイント

BONXデバイスはスマホアプリを使用して会話する仕組みなので、当然スマホを電源オンにしてアプリも立ち上げておく必要があります。スマホをスリープモードにしてポケットに入れっぱなしにして使ってみても、ちゃんと通話はできます。ただし、スマホとBONXデバイスとのBluetooth通信距離は最大10mなので、基本的にスマホは肌身はなさず持ち歩いたほうがよいです。

なお、2時間のフル充電で最大約7時間の連続通話、待機時間は最大約400時間という低消費電力設計もさることながら、通話のデータ通信量が少ないのも特徴。そのポイントは、声が発せられたときにだけ専用アプリと通信を行う「発話検知」システムを採用していることです。

たとえば、1対1で60分間会話した場合、話す12分/聞く12分/沈黙36分をそれぞれ要したとすると、BONXデバイスでかかるパケット通信量は1時間あたり10MB程度とのこと(目安)。喫茶店や居酒屋で対面している状態とは異なり、アウトドアで活動している場合はひっきりなしに会話しているわけではなく、会話はぶつ切りとなり沈黙している時間のほうが長いため、発話したときだけ通信する仕組みなら、それほど通信量は多くないのです。

ゆえにアプリを立ち上げっぱなしにしておいても、通信量を気にすることなく仲間と自由にコミュニケーションが取れるんです。これはありがたい! 相手の声もクリアに聞こえ、周囲の音も多少は拾いますが、ちゃんと会話できます。

新モデルのBONX miniは小型軽量設計!

次に、現在クラウドファンディング中の新モデル、BONX mini(以下、mini)です。こちらはタウンユース、ビジネスユース、激しい運動をともなわないアウトドア活動などを想定して開発されていて、本体約5gの小型でスリムなデザインが特徴。イヤーループがない設計なのでGRIPに比べるとホールド感はやや劣りますが、小型軽量なのが魅力で長時間装着しても疲れにくいです。

BONX  miniはバッテリー内蔵ケースを付属

BONX miniはバッテリー内蔵ケースを付属

イヤーキャップは取り外し可能。向きを変えれば右耳・左耳どちらにも装着できます

イヤーキャップは取り外し可能。向きを変えれば右耳・左耳どちらにも装着できます

本体の形状による装着感の違いだけで、アプリと組み合わせる使用方法はGRIPもminiも共通。実際に装着してみると、コンパクトなので目立たず、外出時にも使いやすかったです。miniの連続通話時間は、イヤホン本体で最大約3.5時間、充電ケース内蔵のバッテリーを使用することで最大約18時間まで使えます。

なお、細かい部分でGRIPとは機能が若干異なっている部分も。BONX miniでプッシュトゥトークモードを利用する場合、本体のメインスイッチをワンプッシュするとマイクオンとなり、指を離しても話し続けられます。マイクミュートしたい場合はメインボタンをもう1度プッシュすればOK

ニューノーマル時代の夫婦の会話はコレで! ショッピング中にBONXが超便利

先述の通りBONXシリーズは、元々スノースポーツ時のコミュニケーションツールとしてまずGRIPが開発されましたが、日常でも使い勝手のよいminiの登場により、使用シーンがますます広がっていく感があります。特に筆者がBONXシリーズを便利に感じたのは、夫婦でショッピングモールに出かけたときでした。

新しい生活様式のニューノーマル下では、「買い物は少人数で」「レジに並ぶのはひとりで」と、家族の買い物のあり方が変化していきます。ショッピングモールに行くこと自体がファミリー層にとってレジャーのひとつと言えますが、今後しばらくは一家揃って行動しにくくなります。

そんな中、家族でモールに行き、みんなバラバラの行動をする場合にBONXがあると、とても便利なんです。「何か必要なものがあるか」「今日の晩ごはんは何が食べたいか」という、いつもの家族の会話が、離れていても違和感なくできるからです。

特にBONX miniは小型なので装着しても目立たないし、ファッションのじゃまにもならないでしょう。最近ではBluetoothイヤホンを使ってハンズフリーでスマホ通話をしている人も多く見られるので、外でひとりでしゃべっていても奇異な目で見られることもないはず(笑)

そもそも、ショッピングモールで別行動する夫婦って多いですよね。しかし連絡を取りたいときに電話やメッセンジャーがなかなかつながらなくて、イライラすることってありません? 私はしょっちゅうあります(笑)。よくあるのが、うちの妻も含めて女性に多いと思いますが、ショッピング中にスマホをかばんの中に入れているパターン。そうすると、こちらがLINEしても電話しても気づいてもらいにくいんです(涙)。

しかしお互いにBONXデバイスで常に会話できる状態にしておけば、そういったイライラがなくなります。さらに、LINEで文字を打ち込むとか、電話をかけるという作業もしなくてよいので、耳元のスイッチを入れるだけですぐに会話できるのが便利! 外出中に、連絡を取りたいと思った瞬間にすぐ会話が始められるというのは、実際に体験してみると本当に楽チンでした。

なおショッピングモールでは、ザワザワしている周囲の音も拾ってはいたものの、相手の声はわりとクリアに聞こえて、会話が聞き取れないということもなくスムーズにコミュニケーションできました。

スポーツも日常生活も、新しい生活様式のコミュニケーションツールに

もちろん、BONX GRIPのほうは本来の開発意図であるアウトドアシーンで大活躍でしょう。筆者は以前、カヤックを所有して海・川・湖で楽しんでいたのですが、水上というものは想像以上に声が通りません。水音と風の音が意外に大きく、少し離れただけでも仲間との会話は難しくなりました。水上なのでスマホを引っ張り出すのははばかられるので(落としたら大変なことになるから)、会話が必要なときにはできるだけ大声を張り上げたり、必死にパドルを漕いで近づいたりしていました。あの当時、BONX GRIPがあればどんなに便利だったか。カヤックだけでなく近年流行しているスタンドアップパドル(SUP)でも使えそうですね。

ウォータースポーツだけではありません。たとえばゴルフ。仲間4人でコースを回る場合、腕前の差でお互いの距離はかなり離れてしまいます。立木や地形で互いの姿が見えないときにショットを打つタイミングを連絡したり、見えないところのバンカーや池、崖の情報を教えたり、ロストボールの一緒に探したりと、広いコースで大声を張り上げて会話するケースは多々あります。そんなときにBONX GRIPがあれば、離れていても円滑なコミュニケーションが図れることでしょう。サイクリングも風や車の音がじゃまして仲間と会話がしづらいときがあるので、BONXが使えますね。

とにかくスポーツでも日常でも、新しい生活様式=ニューノーマル時代にはBONXデバイスが活躍しそうです。

なお現在、BONXは専用アプリを無料解放しており、BONXデバイスを持っていなくてもスマホのみで友人・知人とグループトークが体験できるようになっています。まずはこちらを試してみるのもアリ。自宅でリモートワーク中、同じ部署の上司・同僚たちとトークルームを作れば、「話しかけたいときにだけ話す」という、いつものオフィスのような環境が作ることができ、円滑なコミュニケーションにより仕事がはかどりそう。ひとりで黙々と仕事しているときのさびしさも解消されるかな?(笑)

近藤克己

近藤克己

1966年生まれ、福島県出身。大学では考古学を専攻。主に生活家電を中心に執筆活動する家電&デジタルライター。レビューや検証記事では、オジさん目線を大切にしている。得意分野は家電流通・家電量販店。趣味は、ゴルフ、ギター、山登り、アニメ、漫画、歴史、猫。

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