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価格.comマガジンAV家電担当が本音で語る

ワイヤレスイヤホン、スピーカー、プロジェクター…2020年上半期のオーディオ&ビジュアルを座談会で総ざらい!

【テーマ3 DAP】DACの違いで音の変化を楽しむモデルが登場。GRANBEATは5年早かった!?

折原:次はDAPです。野村:さんがDAPの記事を書かれていますね。

野村:DAPについては、いわゆる、音が変わるかという遊びの部分を模索する製品が出てきましたよね。A&futura「SE200」で2種類のDACを切り替えられる構造だったり、HiBy「R3Pro」は前機種のESS製DACからシーラス・ロジックに載せていたのだけど、「R3Pro Saber」という機種でまたESS社も戻した機種が出るんですよね。

折原:iBasso Audio「DX220Max」も音はすごいですよね。約20万円で高いし重いですけど……。

野村:「DX220Max」は絶対にDAP初心者におすすめできない機種ですね。充電ケーブル2本つながないといけないとか、いろいろと大変。でも、音に関しては徹底的にいい音で、尖った面白さがあるんですよね。あとは、中華DAPのせいで圧倒的に5万円以下が音がよくなりましたね。メーカーでいうと、一番売れてるのはFiiO、それを追いかけて中国4メーカー、Hidizs、HiBy、iBasso、SHANLINGが追いかけてる感じです。

折原:でも、DAP市場全体として、景況感はどうなんでしょう。

遠山: DAC全体としては売上げは下がっているのではないですかね。スマートフォンにシェアを持っていかれて、DAPにストリーミング対応を導入しているくらいですから。ウォークマンのAシリーズも今年春のアップデートで192/32bit出力という形でハイレゾに対応していますよね。

野村:いま、ハイレゾストリーミングの時代になって、いちばん求められているのはズバリ、GRANBEATですよ。SIMが入るDAPがあればいいんですよね。GRANBEATの発売は5年早かったのかも!

折原:まさかのGRANBEAT復活要望ですか! いやー、僕も元GRANBEATユーザーなんですけどね。

野村:ぜひ、SIM入りタブレットのような、SIM入りDAPが欲しいです。

折原:この上半期はステイホームで在宅時間が増えたせいで、外で使う完全ワイヤレスイヤホンブーム一辺倒から、実は有線イヤホンを活用できる機会の多かった半年だったんですよね。

【テーマ4 スピーカー】ステイホームでPC周りの音に注目。オーディオじゃないところにアプローチするバルミューダ

折原:イヤホン以外でオーディオのネタというと……スピーカーですかね。

遠山:在宅時間が増えてPCの音の環境にこだわりたくなりましたね。いろいろと欲しいもの増えました。それに最近、PC用サウンドバーというのが増えていますよね。

折原:価格.comではまだカテゴリーも存在しない商品ですけど、検索するとヒットしますよね。最近はこの分野はTaoTronicsがあるなー……と僕もずっとチェックしています。

遠山:サンワサプライとかPC周辺機器メーカーも作っていて。これ買うならパワードスピーカー2本買う方が幸せになれるんじゃないかなと思いつつ、気になっている分野ではあります。サーモスも作っていたのですが……3月でオーディオ事業から撤退してしまいました。

折原:PCスピーカーと呼んでいいかわかりませんが、ソニーの「SA-Z1」もここで語るべきですね。PC用のパワードスピーカー。78万円もするけど、ニアフィールドで包み込まれるようなすごい音がしますね。

野村:デスクトップスピーカーとしての位置関係で聴くととてもすばらしい製品ですね。ただし、サービスエリアが上下にやや狭く感じられ、高さが低いデスクだとベストなサウンドでなくなってしまう気がするので、角度調整ができるスタンドがあると完璧だと思いました。このあたりは、市販品を使って何とでもできることではありますが。

遠山:僕も視聴時にわざと椅子をどかして立ったり座ったりして聴いてみたのですが、なかなか設置が難しいなーと。

野村:PC用パワードスピーカーならJBL「104-BT-Y3」がすごくよくて、僕の事務所はオーディオを使わず、音楽はJBL「104-BT-Y3」で聴くことが多くなりました。JBLって昔から安くていいものを作るのがうまいんですよ。今のライフスタイルに合わせたスピーカー作りをするとこんな風になると、スピーカーも次のフェーズに進み始めているんですよね。

遠山:Bluetoothスピーカーは上半期、折原さんに特集で沢山聴いてもらいましたね。

折原:やりましたねー、ほんとに大変でした。Bluetoothスピーカーはソニー、JBLを中心にメーカーとしては定番化していて……いい音はするのですが、相場的に音のレベルが読めるカテゴリーになっていますね。

野村:Bluetoothスピーカーが結構まともな音になってきましたね。FenderのBluetootohスピーカーあたりから変わってきて、ソニーのXBシリーズでの頑張りが実ってきて。そしておいしいところをバルミューダ「The Speaker M01A-BK」で持っていった、と。

折原:バルミューダ「The Speaker M01A-BK」、白物メーカーらしくオーディオ界隈じゃないところにアプローチしていますね。僕は雑誌のレビューで聴かせてもらったのですが、3.5万円のBluetoothスピーカーとしてまあまあ納得できる音がします。少し高いですが、音楽に合わせて光るのでインテリアとしての価値はありますね。でも、トレンドとして面白いのはWi-Fi内蔵のSonosシリーズ……ですかね。

野村:僕はコスパ重視なので、Wi-Fi内蔵スピーカーだとBOSE「Bose Home Speaker 500」なんかを選びたくなりますね。あとはコンパクトで音のいいデノン「Denon Home 150」もあるし、選択肢は増えてきています。

折原:ここらへんって入り乱れていて、Wi-Fiで音楽を聴くなら日本では先にAmazon Echoシリーズが入ってきていて、音声アシスタントも使えて結構安くて買えて、音もまあまあいい。僕の家はすでに「Echo Studio」「Echo」が入っていてAmazon Music HDを聴いているから、Wi-Fi内蔵だけのスピーカーを選ぶというのは……余程音がいいなどの付加価値が必要ですね。

【テーマ5 映像機器】プロジェクターのトレンドに大きな変化。ハイエンドにトドメを刺したのは「popin Alladin」?

折原:最後に映像機器です。テレビは48V型サイズの有機ELテレビの登場、ソニーの8Kテレビ参入などのトピックがありましたが、テレビを扱うと途方もないことになってしまうので、今回は最近盛り上がっているプロジェクターです。価格.comで上半期のプロジェクターは何が人気でしたか。

遠山:価格.comの1位は、折原さんにレビューして頂いたビューソニックの4K単焦点プロジェクター「X10-4K」が、ずっと人気売れ筋ランキング1位にいますね。あとはビューソニックのモバイルプロジェクター「M1 mini ひかりTVショッピング限定モデル」は値段が安いから売れているみたいですね。あとはBenQ「GV1」とか、XGIMI「XGIMI Halo」あたりが上位にいます。

折原:あれpopinは……「popin Alladin 2」との機種入れ替わりで消えたんですかね。今後は直販メインにするという話は聞きましたが……。Ankerも意外とランキングが弱いんですよね。

遠山:popinは売れているんでしょうけど、うちとしてはランキングからは消えていますね。Ankerは製品数が多いので、人気が分散しているのでしょうね。

野村:Ankerの製品、「Nebula Capsule II」がよくできていますけど、59,800円だと一般のお客さんの感覚では高いですよね。イヤホンでもAnker製品で売れるのは型落ちになったりしたお買い得感なモデルですよね。でも、プロジェクターの中心がモバイルに移行しているというのはヒシヒシと感じます。

折原:モバイルプロジェクターって、AnkerのようなWi-Fi内蔵の機種と、PC接続用のビジネス用のもの、スマホ用のものとまだまだ混在していますね。

遠山:PC接続用の機種はASUSとかAcerとかも一時期出ていたものが収束していて、ペットボトル型のWi-Fi内蔵タイプが増えていますよね。「M1 mini ひかりTVショッピング限定モデル」は定期的にセールしていて、それで売れているのかと。

野村:以前はプロジェクターというと、4Kの高画質でソニーとJVCだったものが、新製品が出ていなくて、盛り上がりに欠ける感じです。

折原:盛り上がらないどころか、ホームシアター愛好家向けに続いてきた高画質のホームシアタープロジェクターという製品は絶滅ですらあるという……。そのトドメを刺したのが「popin Alladin」かもしれないですね。

野村:それくらい画期的じゃないと買わないんですよね。

折原:上半期に発表された機種ではLGエレクトロニクス「HU70LS」という機種が、4K画質とWi-Fi内蔵、映像配信対応まで揃っている機種なので、今後うまく両者が融合していく可能性はありますね。

折原一也

折原一也

PC系版元の編集職を経て2004年に独立。モノ雑誌やオーディオ・ビジュアルの専門誌をメインフィールドとし、4K・HDRのビジュアルとハイレゾ・ヘッドフォンのオーディオ全般を手がける。2009年より音元出版主催のVGP(ビジュアルグランプリ)審査員。

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