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プリをモノラル化できる!? 激レアな超高級プリメインアンプ「MODEL 10」

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イルミネーション機能も搭載する「MODEL 10」

イルミネーション機能も搭載する「MODEL 10」

マランツがプリメインアンプ「MODEL 10」、SACD/CDプレーヤー「SACD 10」を発表した。どちらもマランツの「リファレンス」とされるブランド最上級モデルで、「MODEL 10」のメーカー希望小売価格は2,420,000円(税込)、「SACD 10」は1,980,000円(税込)。どちらも2024年10月中旬発売だ。

どちらも超高級品であることには変わらないのだが、ここではより珍しい高級プリメインアンプ「MODEL 10」を中心に紹介しよう。「MODEL 10」を2台使ったバイアンプモードの一種「コンプリート・バイアンプ」という拡張性もあるユニークな製品だ。

「SACD 10」(左)と「MODEL 10」(右)。本体色はシャンパンゴールドとブラックの2色。どちらも天板はステンレス製のメッシュ「Waved Mesh Top」仕様で、中が透けて見える

「SACD 10」(左)と「MODEL 10」(右)。本体色はシャンパンゴールドとブラックの2色。どちらも天板はステンレス製のメッシュ「Waved Mesh Top」仕様で、中が透けて見える

「MODEL 10」の主なスペック
●定格出力:250W(8Ω、20Hz〜20kHz、T.H.D 0.05)、500W(4Ω、20Hz〜20kHz、T.H.D 0.05)
●接続端子:アナログ音声入力5系統(XLR×2、RCA×3)、フォノ入力1系統(MM/MC)、ヘッドホン出力1系統ほか
●消費電力:270W
●寸法:440(幅)×473(奥行)×192(高さ)mm
●重量:33.7kg

「MODEL 10」の背面。プリアウト、パワーアンプダイレクトイン端子も装備。どちらもXLRバランス/RCAアンバランス両方を持つため、接続性は高い

「MODEL 10」の背面。プリアウト、パワーアンプダイレクトイン端子も装備。どちらもXLRバランス/RCAアンバランス両方を持つため、接続性は高い

「SACD 10」の主なスペック
●再生可能ディスク:CD、SACD(2ch)
●接続端子:アナログ音声出力2系統(XLR、RCA)、デジタル音声出力2系統(同軸、光)、デジタル音声入力5系統(同軸、光×2、USB Type-A、USB Type-B)、ヘッドホン出力1系統ほか
●対応サンプリング周波数/量子化ビット数(USB Type-B):〜384kHz/32bit(PCM)、〜11.2MHz(DSD)
●消費電力:55W
●寸法:440(幅)×442(奥行)×192(高さ)mm
●重量:33.0kg

USB DAC機能を持つ「SACD 10」。USB Type-A端子にUSBフラッシュメモリーを接続して、直接ファイルを再生することもできる

USB DAC機能を持つ「SACD 10」。USB Type-A端子にUSBフラッシュメモリーを接続して、直接ファイルを再生することもできる

プリメインアンプのメリットとは?

「MODEL 10」

「MODEL 10」

マランツのプリメインアンプと言えば、発売されたばかりの「MODEL M1」「STEREO 70s」など、HDMI端子を搭載した比較的手ごろな製品が人気を博している。そのマランツから200万円を超えるプリメインアンプが発売されると聞いて驚いた。

グローバル市場を見ると、100万円を超えるプリメインアンプは結構珍しい。理由はシンプルで、高級価格帯のアンプは「プリ(音量調整と入力切り替えを行うプリアンプ/コントロールアンプ)」と「メイン(パワーアンプ)」をセパレートするのが通例だから。それぞれの役割はそれぞれで受け持ちましょう、とすることで最適化を図り、高音質を目指すのだ。

ただしここには暗黙の了解がある。システムの規模は大きくなっても構わないということだ。そのため、住宅事情の厳しい日本ではプリメインアンプが人気なのだろう。高級プリメインアンプは結構珍しいと言いつつ、エソテリック(「F-02」など)やアキュフェーズ(「E-5000」など)、ソウルノート(「A-3」)など、パッと思い浮かぶ日本メーカーは多い。

なぜあえてプリメインアンプを選ぶのか。マランツによれば、設計の自由度が高まることが何よりの理由だという。たとえば一般的なパワーアンプはどんなプリアンプにつながれるかわからないわけで、ゲインの設定などがどうしても公約数的にならざるを得ない。プリメインアンプならばプリ/パワーアンプ間の接続が固定されているわけで、ここを自由にできるというわけだ。

ひとつの箱に収める必要があるものの、サイズの問題さえクリアできればプリメインアンプは非常に合理的であるそうだ。オーディオの高音質化のための工夫でよく紹介される項目に「経路の最短化」があるのだから、プリメインアンプに一定以上のメリットがありそうということは理解いただけるだろう。

完全オリジナルのクラスD増幅パワーアンプ

200万円を超えるプリメインアンプの製品企画に当然妥協はない。プリアンプ、パワーアンプ回路規模はマランツの単体プリアンプ/パワーアンプ並みだという

200万円を超えるプリメインアンプの製品企画に当然妥協はない。プリアンプ、パワーアンプ回路規模はマランツの単体プリアンプ/パワーアンプ並みだという

世の中には常軌を逸したと言わざるを得ない大きさのアンプも存在するが、一般的なサイズで妥協のないプリメインアンプを作るためにマランツが採用したのはやはり高効率なクラスD増幅のパワーアンプだ。

クラスD増幅パワーアンプの供給元は、「PM-10」などのプリメインアンプで採用していたHypex(ハイペックス)でも、「MODEL M1」でのAxign(アクサイン)でも、「AMP 10」でのICEpower(アイスパワー)でもない。「MODEL 10」ではデンマークのPURIFI(ピューリファイ)という会社とコラボレーションし、いちから回路を作り上げたという。既存品のカスタマイズではなく、「PURIFI社の回路を元に各部品を選定、基板を自社設計、製造は白河自社工場」というから、力の入れようが伝わってくる。

パワーアンプ部を共同開発したPURIFI社は若い会社だが、創業者/CTOのBruno Putzeys氏はフィリップスに在籍し、その後HypexでNcore(アンプモジュール)を開発したという経歴の持ち主。マランツはかつてフィリップスグループだったため、そのときから関係性のある人物とのコラボレーションだったという

パワーアンプ部を共同開発したPURIFI社は若い会社だが、創業者/CTOのBruno Putzeys氏はフィリップスに在籍し、その後HypexでNcore(アンプモジュール)を開発したという経歴の持ち主。マランツはかつてフィリップスグループだったため、そのときから関係性のある人物とのコラボレーションだったという

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内部は「PM-10」のコンセプトを進化させたデュアル・モノラル仕様。L/Rチャンネルが完全に分離している。回路は完全バランス設計で、はじめからBTL構成を前提としたもの。さらに、このパワーアンプ用電源(SMPS電源)回路も専用設計だ

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定格出力は500W×2の大出力。ここで重要なのは、20Hz〜20kHzという全可聴帯域での保証数値だということ。スイッチングアンプでは「@1kHz」での表記が多いそうで、「500W」という数値以上の価値があると自信をのぞかせる

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専用リニア電源を配したプリアンプ

パワーアンプだけでなく、プリアンプ部にも妥協はない

パワーアンプだけでなく、プリアンプ部にも妥協はない

プリアンプ部には専用のリニア電源を配するなど、やはり豪華な仕様だ。回路規模としては以前の最上級プリアンプ「SC-7S2」(2006年発売)と同等だとしている。なお、MM/MCに対応するフォノの回路基板も単独で搭載。専用のシールドケースに収め、ノイズ対策を徹底している。MCについてはインピーダンスに応じた3ポジションを選択可能だ。

電源は当然パワーアンプ部用とは別立てのリニア電源。銅メッキされたシールドケースにはトロイダルコアトランスが封入されている

電源は当然パワーアンプ部用とは別立てのリニア電源。銅メッキされたシールドケースにはトロイダルコアトランスが封入されている

4層基板を使ってグランドを強化。また、プリメインアンプという限られた空間を有効に使うため、2階建ての構造とした。これは省スペースだけでなく、信号経路の最短化にも役立っているという

4層基板を使ってグランドを強化。また、プリメインアンプという限られた空間を有効に使うため、2階建ての構造とした。これは省スペースだけでなく、信号経路の最短化にも役立っているという

マランツ独自のアンプモジュールHDAMを採用。これまでもマイナーチェンジを繰り返しているが、「MODEL 10」にも最新型が採用されているそうだ。また、バッファー回路などに用いられる「HDAM-SA3」も抵抗を吟味するなど最新型を使い、高音質化を図った

マランツ独自のアンプモジュールHDAMを採用。これまでもマイナーチェンジを繰り返しているが、「MODEL 10」にも最新型が採用されているそうだ。また、バッファー回路などに用いられる「HDAM-SA3」も抵抗を吟味するなど最新型を使い、高音質化を図った

アルミ削り出し材を使った堅牢なシャーシ

写真では伝わりづらい部分だが、フロントとサイドパネルはアルミ削り出し品。特にフロントパネルは50mm以上の厚みの無垢材を削り出したもので、1日に8個を生産するのが限界だという。銅とアルミを張り合わせて作成された専用設計の脚もその大きさに驚くほど。ここまで堅牢なシャーシは高級品ならでは。

フットの素材もベースはアルミ。音質検討の結果、銅を張り合わせる形になったとのこと

フットの素材もベースはアルミ。音質検討の結果、銅を張り合わせる形になったとのこと

プリアンプをモノラルで使う「コンプリート・バイアンプ」

「コンプリート・バイアンプ」の接続イメージ。このとき、スピーカーはバイワイヤリング対応が必須

「コンプリート・バイアンプ」の接続イメージ。このとき、スピーカーはバイワイヤリング対応が必須

冒頭のとおり、「MODEL 10」はマランツが「コンプリート・バイアンプ」という名前で呼ぶ接続方法が可能だ。これは「PM-10」などでも採用されている「F.C.B.S(Floating Control Bus System)」という機能を使ったもの。最大4台(8ch分)の「MODEL 10」をボリューム連動させ、一体のシステムとして扱える。このとき、パワーアンプのモードは「ステレオ」と「バイアンプ」を選択可能。

「ステレオ」モードは「MODEL 10」の中のL/Rチャンネルで別信号を扱う場合に有効。サラウンドシステムやマルチアンプシステムの際に使えるだろう。

いっぽうの「バイアンプ」モードは、上図のように、入力した1チャンネル分の信号を「MODEL 10」の中のL/Rチャンネルどちらにも送り出す(左右のスピーカー端子から同じ音声信号が出力される)。このとき、Lチャンネル担当の「MODEL 10」はプリアンプを含めて完全にLチャンネル担当になる。Rチャンネルも同様で、LとRチャンネルが完全に独立する。これを「コンプリート・バイアンプ」と呼んでいるのだ。このクオリティがすばらしかったので、後述しよう。

コンパクトディスク再生機の集大成「SACD 10」

「MODEL 10」と対になるSACD/CDプレーヤーが「SACD 10」。「MODEL 10」とシャーシなどの部品を共用しつつ、やはり妥協なしにクオリティを突き詰めた製品だ。こちらは簡単に紹介しておこう。「MODEL 10」と同じように回路設計の最適化を図るだけでなく、ディスクドライブの改良という根本から手を入れた力作。自社でCDドライブを開発するディーアンドエムホールディングスならではの製品と言える。

ディスクドライブについてはいちから設計したということではないようだが、ちょうどメカの設計に手を入れられるタイミングが重なったこともあり、部品の再選定などを実施。音質改善を図った

ディスクドライブについてはいちから設計したということではないようだが、ちょうどメカの設計に手を入れられるタイミングが重なったこともあり、部品の再選定などを実施。音質改善を図った

D/Aコンバーターは汎用のICではなく、マランツオリジナルのディスクリート回路「Marantz Musical Mastering(MMM)」。オーバーサンプリングなどを行う「MMM-Stream」とそこで得られたDSD信号をアナログ変換する「MMM-Conversion」からなる。後段の「MMM-Conversion」中のアナログフィルターを改善したことが「SACD 10」におけるポイントだという

D/Aコンバーターは汎用のICではなく、マランツオリジナルのディスクリート回路「Marantz Musical Mastering(MMM)」。オーバーサンプリングなどを行う「MMM-Stream」とそこで得られたDSD信号をアナログ変換する「MMM-Conversion」からなる。後段の「MMM-Conversion」中のアナログフィルターを改善したことが「SACD 10」におけるポイントだという

「MMM-Conversion」のアナログフィルターにはD(ディレイ)フリップフロップというバッファーICを使っているが、従来は8チャンネルのICが1個だった。これを1チャンネルごとに独立させ、出力抵抗値を下げると出力電流は約3倍になり、ノイズ低減に成功したという。また、MMMの回路基板は4層から8層になったほか、デジタル信号処理の基板も同じように4層から8層へ。低ノイズ、低インピーダンス化を図っている

「MMM-Conversion」のアナログフィルターにはD(ディレイ)フリップフロップというバッファーICを使っているが、従来は8チャンネルのICが1個だった。これを1チャンネルごとに独立させ、出力抵抗値を下げると出力電流は約3倍になり、ノイズ低減に成功したという。また、MMMの回路基板は4層から8層になったほか、デジタル信号処理の基板も同じように4層から8層へ。低ノイズ、低インピーダンス化を図っている

200万円超のプリメインアンプの実力は?

「MODEL 10」と「SACD 10」を組み合わせ、Bowers & Wilkinsの「801 D4」を鳴らす

「MODEL 10」と「SACD 10」を組み合わせ、Bowers & Wilkinsの「801 D4」を鳴らす

最後にディーアンドエムホールディングスの試聴室で「MODEL 10」と「SACD 10」を組み合わせたシステムを試聴できたのだが、これがすばらしかった。

スピーカーは試聴室のリファレンスと言えるBowers & Wilkinsの「801 D4」。自宅でこのスピーカーを使っている人はあまりプリメインアンプを組み合わせないだろうと思うのだが、Brian Brombergの演奏する「Come Together」が再生された瞬間、ギョッとするほどの生々しさに驚かされた。

ウッドベースの独奏なのだが、ピチカートの生々しさは現実以上。目の前で演奏されてもそうは聴こえないだろうという情報量で、楽器の音を顕微鏡で拡大したかのような感覚と言うべきか。ウッドベースの演奏なので低音も聴きどころだが、ウーハーのグリップはタイトで目が覚めるよう。

録音のよさ、再生されたSACDというメディアの優位性、部屋のS/Nのよさなど、ほかの要素が浮き彫りになる。Michael Hedgesのアコースティックギターなどでも、同じように響きの生々しさがすさまじい。そういったいかにもオーディオ再生に向いた楽曲だけでなく、続けて再生されたTOTOの「Rosanna」も抜けがよくクリア。歪みのあるギターもまったく混濁しない。

さらに上を見せてくれた「コンプリート・バイアンプ」

3.5mmピンプラグのケーブルで「MODEL 10」同士を接続。バイアンプモードの設定を行うと、「コンプリート・バイアンプ」構成となる

3.5mmピンプラグのケーブルで「MODEL 10」同士を接続。バイアンプモードの設定を行うと、「コンプリート・バイアンプ」構成となる

ここまででも200万円を超える価格もやむなし、という説得力の再生だったのだが、さらに「MODEL 10」を2台使った「コンプリート・バイアンプ」についてもデモンストレーションされた。

2Lレーベルの「Quiet Winter Night」が再生されると、「MODEL 10」1台のときよりも左右の広がり、奥行き、高さが増して、断然イマーシブ(没入)感が高まる。この音源はサラウンドミックスも有名だが、2チャンネル音源でここまでの音場の広さを出せることにさらに驚かされた。

最新EDMに収録されているような容赦ない低音への追従性も高く、ストップアンドゴーを難なくこなす。位相をコントロールして演出する音の広がり方もリニアに再現するので、やはり没入感が高いのだ。

どこまでも音源に忠実な再現性が「MODEL 10」および「SACD 10」の信条なのだろう。EDMなどでこう表現するのは違和感があるかもしれないが、どんな音源を再生してもおかしな演出やわざとらしさのない自然さを強く感じさせた。

スピーカー端子は写真のように内部でバスバーを介して固定されている。スピーカー端子は2組あり、下段がAで上段がB。当日スピーカーがつながれていたのは下段にあるAのほう。より経路が短いからとのこと。こうした小さなケアがハードウェアの中でも積み重なっているのだろう

スピーカー端子は写真のように内部でバスバーを介して固定されている。スピーカー端子は2組あり、下段がAで上段がB。当日スピーカーがつながれていたのは下段にあるAのほう。より経路が短いからとのこと。こうした小さなケアがハードウェアの中でも積み重なっているのだろう

まとめ:往年の製品を思わせる型番も納得の存在感

左がモノラルパワーアンプ「Model 9」。その伝統の外観や名称を受け継いだのが「MODEL 10」

左がモノラルパワーアンプ「Model 9」。その伝統の外観や名称を受け継いだのが「MODEL 10」

それにしても、「MODEL 10」とは実に据わりのよい型番だなと思う。「Model 7」や「Model 9」といった往年の製品の響きを思わせつつ、現在進行形で展開される「MODEL〜」という命名のルールに則った数字が組み合わせられているのだ。

そして、「Model 9」を思わせる型番がふさわしいと判断されたのが「MODEL 10」なのだろう。今から考えれば、この「MODEL 10」までのロードマップを見据えて、「MODEL〜」という命名が始まったのかもしれない。マランツの最上位モデルとしてしばらくこの「MODEL 10」が存在感を放つことになりそうだ。

高価ではあるものの、あくまでひとつの箱に収まるという設置性、仮にプリ/パワーアンプを別々で揃えた場合のコストを考えれば、オーディオファンにとっては現実的な選択肢になるはずだ。

柿沼良輔(編集部)
Writer / Editor
柿沼良輔(編集部)
AV専門誌「HiVi」の編集長を経て、カカクコムに入社。近年のAVで重要なのは高度な映像と音によるイマーシブ感(没入感)だと考えて、「4.1.6」スピーカーの自宅サラウンドシステムで日々音楽と映画に没頭している。フロントスピーカーだけはマルチアンプ派。
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