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「DTS:X」に対応するなど最新トレンドを押さえたモデルに進化!

パイオニアAVアンプのフラッグシップ「SC-LX89」が10月中旬に登場!

オンキヨー&パイオニアは2015年9月10日、パイオニアブランドのAVアンプのフラッグシップモデル「SC-LX89」を発表した。9ch(810W出力)対応のAVアンプで、パイオニアホームエレクトロニクス時代のハイエンド向けAVアンプ「SC-LX88」の後継モデルとなる。希望小売価格は395,000円(税別)で、発売は10月中旬頃。

SC-LX89

SC-LX89

SC-LX89の背面(リア)

SC-LX89の背面(リア)

SC-LX89は、これまでのパイオニアAVアンプと同様、「ステレオフォニック思想」を掲げており、「ダイレクトエナジーHDアンプ」や「MCACC Pro」といったおなじみの技術をベースにし、しっかり音作りがなされている。パイオニアホームエレクトロニクスからオンキヨー&パイオニアへと事業再編が進み、メーカーは変わったが、そのDNAはこれまでと同じだ。

そうしたしっかりとした音作りに加えて、多次元サラウンドとして「Dolby Atmos」のほか、新たに「DTS:X」(後日提供されるファームウェアで実装)に対応。さらに、イネーブルドスピーカーを用いたDolby Atmosの音質を強化するなどの進化も遂げている。高品質な部品を採用することで音質面についても磨きをかけつつ、映像面でも「HDR」や「BT.2020」をサポートするなど、最新トレンドを押さえたモデルとなっている。

パイオニアの音響哲学「ステレオフォニック思想」

パイオニアの音響哲学「ステレオフォニック思想」

さらなる改良を加えた「ダイレクト エナジーHDアンプ」

パイオニアは、各チャンネルのクオリティがイコールであってこそ理想的なマルチチャンネル再生が可能であるという「マルチチャンネルステレオフォニック思想」というのに基づいて設計している。そのため、マルチチャンネル出力時の全チャンネル同時駆動能力を実現するため、パワーアンプには高効率なClassDアンプ(デジタルアンプ)を使用している。このアンプは、ダイレクト エナジーHDアンプと呼ばれるもので、2007年より採用され毎年改良が加えられている。

SC-LX89で採用された最新版のダイレクト エナジーHDアンプの主なトピックは3つ。1つは、Class Dアンプが備える微小信号の追従性や、高速な応答性といった利点を余すことなく引き出すために、新型のカスタム電解コンデンサーを採用したこと。従来に比べて余裕を持ってパワーを送り出すことができるため、「力強さとしなやかな表現力を一段高めた」という。2つ目は、アナログ小信号部をさらに最適化するため、ルビコンの新開発チップフィルムコンデンサー「MU 25p」を新たに加えたこと。これにより大電力部による残留ノイズの影響を軽減した。3つ目は、デジタル回路部の高精度処理を高める「シールドDC/DCコイル」と「低ESRカスタムコンデンサー」の採用だ。前者のシールドDC/DCコイルは、微小信号の高精度処理に貢献し、中域・高域だけでなく、低域での繊細な表現を可能にした。また、低ESRカスタムコンデンサーは、デジタル回路部の信号処理精度を高めており、S/Nの向上に一役かっているという。

このように、SC-LX89のダイレクト エナジーHDアンプでは、パーツの選定や信号経路を最適化することで、Class Dアンプのクリアな音質をより深めるとともに、ノイズの発生を極力抑えることで、音質アップを実現している。

Class Dアンプの特性を引き出すために、新型のカスタム電解コンデンサーを採用

Class Dアンプの特性を引き出すために、新型のカスタム電解コンデンサーを採用

ルビコンの新開発チップフィルムコンデンサー「MU 25p」を新たに搭載。これにより大電力部による残留ノイズの影響を軽減している

微小信号の高精度処理に貢献し、中域・高域だけでなく、低域での繊細な表現を可能にするというシールドDC/DCコイル。また、低ESRカスタムコンデンサーはS/Nの向上に一役かっている

DACは、ESSテクノロジー社製の32bit DAC「SABRE32 Ultra DAC(ES9016S)」×2基構成で、全チャンネルに採用する点は前モデルと同様。このほか、ルビコン社と共同開発したPML MUコンデンサーを採用して、透明感と開放的なサウンドを実現しているほか、新日本無線(JRC)と共同開発したオペアンプによって、情報豊かでエネルギッシュなサウンドに仕上げている、ということもSC-LX88と同じだ。

このほか、「AIR Studios」との共同で音質チューニングを行っており、「AIR Studios認証」も取得している。

DACは、ESSテクノロジー社製の32bit DAC「SABRE32 Ultra DAC(ES9016S)」×2基構成。ルビコン社と共同開発したPML MUコンデンサーも搭載している

ノイズが出にくいカスタム電源、鋼板を用いた制振性の高い筺体デザイン

電源部も強化されている。SC-LX89のアナログ電源部には、カスタムの電源トランスを採用。映像/音声信号に悪影響を及ぼす漏洩磁束を低減している。また、SC-LX88と同じように、デジタル回路、アナログ回路、パワー部の電源を独立させた「アドバンスドインディペンデント・パワーサプライ設計」とあわせて、クリアな信号伝送を実現した。

筺体は剛性が高く、ノイズに強い設計を採用。プリアンプ部、パワーアンプ部、電源部を鋼板で分離し、各ブロック間の干渉を抑制する「3次元フレーム構造」を採用する。さらに、パワー部は鋼板で覆い箱状にすることで、相互干渉による不要なノイズ発生を防いでいる。なお、メインシャーシとパワーアンプ部シャーシは、絶縁体を介して締結する「インシュレーテッド・デュアルシャーシ」(絶縁二重構造)により、電気的にプリアンプやメインシャーシと分けられている、というこだわりぶりも、前モデルと同じだ。

このほか、筺体を支えるフットこと、インシュレーターには、試聴を繰り返して作り込んだという「定在波制御インシュレーター」を採用。内部構造の平行面をなくし、空洞共振を原理的に発生させないことで、音の定位や音数・音階をより明確にし、チャンネル間のつながりや音へのレスポンスを向上させているという。

DACは、ESSテクノロジー社製の32bit DAC「SABRE32 Ultra DAC(ES9016S)」×2基構成。ルビコン社と共同開発したPML MUコンデンサーも搭載している

内部構造の平行面をなくし、空洞共振を原理的に発生させないことで、音の定位や音数・音階をより明確にしたという、定在波制御インシュレーター

出力系を強化、ドルビーイネーブルドスピーカーをサポート

SC-LX89の内蔵アンプは9chだが、プリアウトは11.2ch分を用意。別途、2ch分のパワーアンプを追加することで、Dolby AtmosやDTS:Xの7.1.4chのデコードも可能だ。スピーカーシステムとプリアウトのアサインを活用することで、たとえば、7.2.4ch(フロント プリアウト接続)、7.2.4ch(サラウンドバックプリアウト接続)、7.2.2ch(フロントバイアンプ+トップミドル プリアウト接続)、9.2.2ch(フロントワイド&ハイト&トップミドル接続)といったシステムも構築できる。

11.2chプリアウトを装備し、Dlby Atmos、DTS:Xの7.1.4のデコードが可能となっている

11.2chプリアウトを装備し、Dlby Atmos、DTS:Xの7.1.4のデコードが可能となっている

スピーカーシステム&プリアウトのアサインの自由度を上げた

スピーカーシステム&プリアウトのアサインの自由度を上げた

また、独自の音場補正機能「MCACC Pro」が進化し、ドルビーイネーブルドスピーカーとの連携や再生に最適化。より正確な音場表現が可能になったのも大きな特徴だ。

Dolby Atmosといった3次元空間の音を構築する時に必要なトップ(天井)スピーカーは、一般家庭ではなかなか導入が難しい。そんなときに変わりに使うのが、トップスピーカーを再現するイネーブルドスピーカーで、フロアスタンディングスピーカーの上に載せて使う斜め向きのスピーカーだ。天井に向けて音を反射させることで、多次元サラウンドを実現するという仕組みになっている。

SC-LX89では、これまでサブウーハーに振り分けていた指向性のある低音(180Hz付近の音)を、イネーブルドスピーカーの真下にあるスピーカーで出力するように変更。より自然で違和感のない音で楽しめるようになっている。また、従来のMCACC Proではイネーブルドスピーカーからの直線距離を測定するため、実際の天井反射距離との間に誤差が生じていたが、正確な距離補正を行うように改善している。イネーブルドスピーカーでも再現性の高い音場作りが可能だ。

スピーカーシステム&プリアウトのアサインの自由度を上げた

スピーカーシステム&プリアウトのアサインの自由度を上げた

スピーカーシステム&プリアウトのアサインの自由度を上げた

スピーカーシステム&プリアウトのアサインの自由度を上げた

機能性、操作性もさらに充実

機能性も向上している。ネットワーク機能では、Wi-Fiが、2.4GHz帯と5GHz帯の両方に対応。スマートフォンやタブレットから無線LANを通じて直接接続できる「Wireless Direct」機能を備わっている。

また、スマートフォンやタブレットから、AVアンプのネットワーク設定などが行える「Start-up Navi」に対応。ネットワーク接続の完了後は、接続機器の配線方法やMACCによる音場設定などをナビゲートしてくれる機能も備わっている。梱包を解いたその日からすぐにAVアンプを楽しめるのもうれしいところだ。ちなみに、本体のシステム設定ページのGUIを変更しており、よりわかりやすく操作しやすい画面へと変更されている。

なお、無線機能はオン/オフが可能で、背面に備わっている無線LANアンテナも取り外し可能。無線による音への影響を心配な人にも配慮した。

このほか、再生できるハイレゾ音源ファイルを拡大。ネットワーク再生やUSBメモリー再生では、192kHz/24bitまでのALACをサポート。加えて、WAVの192kHz/24bit(ワイヤレス再生は不可)、FLACの96kHz/24bitのマルチチャンネル再生もサポートしている。さらに、USBケーブルで接続することで、USB DACとしても使用可能だ。

2.4GHz帯と5GHz帯のデュアルバンドに対応した無線LAN機能を搭載。Bluetoothも内蔵。それぞれの無線機能はオン/オフの設定も可能だ。また、リアのアンテナは標準で装備されているが、取り外しも可能となっている

スマートフォンやタブレットから、AVアンプのネットワーク設定などが行える「Start-up Navi」に対応

スマートフォンやタブレットから、AVアンプのネットワーク設定などが行える「Start-up Navi」に対応

対応するハイレゾファイルを充実させたほか、無線LAN経由でのネットワーク再生機能にも対応した(WAVのマルチチャンネルなど、一部のファイルは非対応)

HDMI2.0/HDCP2.2サポート、4K/60P/4:4:4映像信号の伝送が可能

HDMI端子は、8入力(内1系統はフロント、1系統はリアMHL兼用)、3出力を装備。HDMI 2.0に対応し、HDCP 2.2もサポートする。また、4K/60P/4:4:4映像信号の伝送なども可能となっている。

このほか、ダイナミックレンジを拡張することで太陽光のまぶしさなどを表現可能にするという「HDR」、従来のBlu-rayなどに用いられるBT.709の2倍以上の広い色空間をカバーした「BT.2020」、4Kアップスケーリング/4Kパススルー出力など、同社のBlu-rayプレーヤーで培われた高画質機能「Super Resolution」など、映像品質へもたらす影響を抑えたものとなっている。

同社のBlu-rayプレーヤーで培われた高画質機能「Super Resolution」を搭載する

同社のBlu-rayプレーヤーで培われた高画質機能「Super Resolution」を搭載する

ダイナミックレンジを拡張するHDR、従来のBlu-rayなどに用いられるBT.709の2倍以上広い色空間をカバーしたBT.2020

同時に発表されたSC-LX79。希望小売価格は295,000円(税別)。10月中旬発売予定

同時に発表されたSC-LX79。希望小売価格は295,000円(税別)。10月中旬発売予定

同時に発表されたSC-LX59。希望小売価格は210,000円(税別)。10月中旬発売予定

同時に発表されたSC-LX59。希望小売価格は210,000円(税別)。10月中旬発売予定

銭袋秀明(編集部)

銭袋秀明(編集部)

編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!

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