レビュー

クチコミで大絶賛! 人気集中のオンキヨーのカナル型イヤホン「E700M」を聴いてみた!

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価格.comの「ヘッドホン・イヤホン」カテゴリーの人気ランキングで注目を浴びている製品がある。オンキヨーのカナル型イヤホン「E700M」だ。2016年3月11日時点で、人気ランキングのうち売れ筋と満足度の2つのランキングで首位に立っている。3月初旬にはすべてのランキング(売れ筋/注目度/満足度)で同時に1位を獲得。3つのランキングで1位を独占するケースはめったに見られない。現在は品薄状態が続いており、在庫のないショップがほとんど。今もっとも勢いのあるイヤホンと言っても過言ではないモデルだ。

オンキヨー「E700M(B)」

オンキヨー「E700M(B)」

オンキヨーブランドのカナル型イヤホン“影の実力者”

E700Mは2015年秋頃に発売された比較的新しい製品だ。発表当時、他製品と同時リリースということもあり、それほど目立った存在ではなかった印象があるが、2016年に入って状況が一変。同時期に告知されたTVアニメ「ご注文はうさぎですか??」とのコラボレーションモデル発表の後押しもあり、クチコミなどで急速に人気が広まった。

その中で特筆すべきが、音質と安さを評価する声が多いこと。実際に価格.comに寄せられたクチコミを見ると、「同じ価格帯ではズバ抜けている」や「1万円の中ではいい音」という声がかなり多い。原稿執筆時点でのユーザーレビューの投稿数は20件で、満足度は5点満点中4.94という高い評価を受けている。今回はその高い満足度の秘密を紹介したい。

TVアニメとのコラボモデル。オンキヨーダイレクト限定販売となっているモデルで、3月7日から2次予約受付がはじまっている

カナル型としては珍しいセミオープン方式を採用

E700Mは、オンキヨーブランドのカナル型イヤホン最上位製品。6Hzから40000Hzの広帯域再生が可能なハイレゾ対応モデルで、カナル型イヤホンでは珍しいセミオープン(半開放)型を採用。オープン(開放)型とクローズド(密閉)型の中間的な性質を持つセミオープン型は、開放型の特徴である音の広がりと、密閉型が得意な豊かな低音再生のいいところを組み合わせたバランス重視タイプだ。開放部は2か所設けられており、フロントハウジング側と、リアハウジング側の上部にそれぞれ設置されている。

搭載するドライバーには強磁力希土類マグネットを採用。口径は13.5mm径でイヤホンの中では比較的大口径のものだ。くわしい音質インプレッションは後述するが、音の開放感にすぐれ、豊かな低域とバランス感を両立した半開放型らしい傾向を備えたモデルとなっている。

このほかの主な仕様は、インピーダンスが32Ω、感度は108dB、最大入力が30mW。重量は18g。ケーブルは1.2mツイストケーブルを採用した。ボディカラーはブラックとホワイト。シリコンイヤーチップ3サイズ(S/M/L)、Complyフォームチップ1サイズ、専用ポーチが付属する。

ハウジングは、インナーイヤーをベースとしたものに、耳穴に挿入するノズルをくっつけたもの。リアハウジング上部にも背圧を逃すため(?)の開放部が用意されている

フロントハウジングには4個の穴が設けられている

フロントハウジングには4個の穴が設けられている

ノズル口も特徴的。楕円形で金属メッシュパネルが装着されている

ノズル口も特徴的。楕円形で金属メッシュパネルが装着されている

イヤーチップは全4種類。COMPLYのフォームタイプが1種類、シリコンタイプが3種類(S/M/Lサイズ)となっている

付属のポーチ

付属のポーチ

樹脂素材がないアルミハウジングでデザインも良質。フィット感も良好

次にハウジングをチェックしていこう。表面に光沢感のあるアルミハウジングを採用し、共振を抑えているうえ、ビジュアル面での特徴にもなっている。筐体には樹脂素材がいっさいなく、背面にはスピン加工を施すなど、細かいところにもこだわりが感じられる。

また、良好な着け心地を実現しているのも高ポイント。耳穴に挿入するカナル型だが、その手前にインナーイヤー(イントラコンカ型)のようなフタがついた構造を採用している。インナーイヤーのようなフィット感もあわせ持っているのだ。耳の穴だけでなくその周辺でも固定するようにできているため、心地いいフィット感だ。ケーブルはツイストタイプで片方はシースルーの被覆が使用された少しオシャレなケーブルとなっている。

筺体はすべてアルミ素材となっている

筺体はすべてアルミ素材となっている

ツイストケーブルを採用し、片方はシースルーとなっている。コネクターはストレート型

ツイストケーブルを採用し、片方はシースルーとなっている。コネクターはストレート型

音質インプレッション

試聴はオンキヨーのハイレゾ対応ポータブルプレーヤー「DP-X1」を使用して行った。イコライザーやアップサンプリングは切っている。

E700Mの魅力を端的にいうと、サウンドチューニングが絶妙であること。ダイナミック型ながらクリアであるうえ、女性ボーカルのキーの高い声が抜けつつ、エレキベースの図太い量感のある低音までそつなくこなす。それでいてひとつひとつの音が埋もれることなく、メリハリよく仕上げられているのだ。非常に聴きやすいサウンドプロポーションをしているため、聴感上のバランスのよさが絶妙だ。

特にアナログの音がよく聴こえる印象で、弦楽器や管楽器は、響きがとても心地よく感じる。また、ボーカルは性別問わずうまく再現してくれるが、特に、女性であればハスキーな低い声、男性であれば少し高めの声との相性がいいように思う。

欠点をあえていうなら、高域が強く出るエレクトロな音源では、ハイよりな傾向が目立つ。加えて、量感がある低音再生であるゆえ、音源によっては「ドンシャリ」感が強くなること。アナログの音とは相性はいいが、エレクトロ系をメインで聴く人は店頭でしっかり聴き込んでおいたほうがいいだろう。

まとめ

E700Mは、筐体の作りこみ、ケーブルを含めたデザイン、サウンドチューニングなど、これまでチェックしたとおり、とてもバランスよく仕上げられている。特に音質についてはバランスのよさが際立っている。付属イヤホンや低価格イヤホンから買い替えを検討している方なら、音質向上を大きく実感できるはずだ。

また、人によっては不要と思われる音楽再生から音声通話に切り替えられるコントロールマイクも、スマートフォンと組み合わせることで重宝するはずだ。

2016年3月11日時点の価格.com最安価格は13,000円台。この価格帯の中では、クチコミでの評判どおり、音質とコストパフォーマンスにすぐれた製品であることは間違いなく、満足感の高いモデルだと思う。人気を集めているのもうなずける。

銭袋秀明(編集部)
Writer
銭袋秀明(編集部)
編集部の平均体重を底上げしている下っ端部員。アキバをフィールドワークにする30代。2015年4月、某編集部から異動して価格.comマガジン編集部へ。今年こそ、結果にコミット!
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