シンプルなペアリングと気の利いた使い勝手に驚いた

iPhone 7との相性抜群! アップルの新型Bluetoothイヤホン「AirPods」レビュー

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アップルは発売を延期していたBluetoothイヤホン「AirPods」の受注を12月13日に開始した。年末商戦にギリギリ間に合った格好だが、オンラインストアではすでに出荷日が「6週」となっており、今注文しても届くのは来年になる見込みだ。アップル初のBluetoothイヤホンを試してみた。

AirPodsは左右独立型のBluetoothイヤホン。価格.com最安価格は18,140円(2016年12月19日時点)

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iPhone 7のヘッドホン端子廃止で注目度大

AirPodsは、「iPhone 7」といっしょに今年9月に発表された、左右独立型のBluetoothイヤホンだ。発表時は10月下旬発売予定だったが、1か月半遅れでの発売となった。技術的な問題が指摘され、年内の発売はないと思われていたが、突然の発売に多くの人が驚いたはずだ。

9月の発表時からAirPodsの注目度は高かった。ネット上で「耳からうどんが出ている」と言われる奇抜な見た目だけでなく、iPhone 7でヘッドホン端子が廃止されたことが大きい。既存の「EarPods」はLightning接続タイプに変わったものの、「イヤホンはワイヤレスで接続するのが今後は普通になる」というアップルの強い意志が感じられた。

筆者は「iPhone 7 Plus」を購入し、AirPodsが発売されるまでEARINの左右独立型のBluetoothイヤホン「EARIN」を使っていた。ワイヤレスイヤホンは、ケーブルのわずらわしさから解放され、一度使ったら有線タイプには戻りにくいほど便利だ。ただし、面倒な接続作業や、左右独立型にありがちな音切れや音ズレ、バッテリー残量の確認のしにくさなど、いくつか不便を感じていた。このあたりが解消されるかどうかが、AirPodsの評価の分かれ目となる。

iPhone 7はヘッドホン端子が廃止され、有線タイプのイヤホンを接続するためにはアダプターが必須となった。iPhone 7に付属するEarPodsはLightning端子に接続するタイプに変更されている

EarPodsと同じようで違うAirPods

見た目は、EarPodsと大きな違いはない。特に耳に入れる部分は大きさも形も同じで、着け心地はEarPodsと同じだ。イヤーピースから伸びる柄の部分にワイヤレス用のアンテナとバッテリーが入っているが、重量は左右それぞれ4gと非常に軽い。

発表当初は「落ちやすいのではないか?」と言われていたが、実際に着けてみると、そんなことはない。ズレることはあるものの、走ったり、飛んだり、よっぽど激しく動かない限り外れることはなかった。「紛失しそう」という声に対しては、基本的に使わないときはケースに入れて持ち歩くので、それほど心配はしないでいいだろう。ただし、今の季節だと、マフラーや上着などがAirPodsに触れると外れてしまうので注意したい。また、落としやすいのは、AirPodsをケースから取り出すときやしまうときなので、移動中の取り外しや装着は、極力控えたほうがよさそうだ。

装着感はEarPodsと同じ。耳から柄の部分が飛び出ていることから、「耳からうどんが出ている」とネットでは言われているが、それほど奇妙な感じはしないと思うが、いかがだろうか?

肝心の音質は、EarPodsと大きな差はないものの、聴き比べると無線タイプでありながらAirPodsのほうが、中高域が聴き取りやすく、クリアな印象だった。人によっては物足りない感じがするかもしれないが、いい意味で万人向けするバランスの取れた音質と言える。音漏れは、音量をマックスにしなければ、気にならないだろう。

革新的なペアリングのしやすさと気の利いた使い勝手はさすが

Bluetoothイヤホン・ヘッドホンを使う場合、必ずペアリングという作業が最初に必要となる。ペアリングボタンを押して、設定画面から接続するイヤホン・ヘッドホンを選ぶだけだが、これが案外面倒だ。接続状態を確認するのも、いちいち設定画面にいかなければならない。それに対してAirPodsは、ケースを開けると、iPhone上に接続するかどうかの画面が表示され、接続を選ぶとペアリングが完了する。ただこれだけだが、非常に革新的なペアリング方法だ。これなら、Bluetoothの接続が苦手な初心者でも使いこなせるだろう。

iPhoneの近くで、ケースのふたを開けるとペアリング作業がスタートする。設定画面を開かずに、短時間でペアリングが完了する

地味に便利なのが、バッテリー残量を確認できること。EARINはLEDだけで、正直わかりにくく、バッテリー切れで使えないときがあった

iPhone以外のスマートフォンとペアリングすることも可能。ケースの後ろにあるボタンを長押しして通常のペアリング作業をする

AirPodsを耳に装着すると、効果音が鳴り、音が聞こえる。片方を外すと再生が停止し、再び装着すると再生がスタートする。片方だけ使うことも可能で、2人で音楽を聞くことも可能だ。EARINでは耳から外しても再生が止まらず、iPhoneや「Apple Watch」で再生を停止するか、充電ケースに入れなければならなかった。ケースへしまうのを忘れて、そのまま音楽が鳴りっぱなしというときもあった。何気ない動作だが、実際に使ってみると非常に気の利いた機能と言える。

AirPodsにはマイクも搭載されている。AirPodsをダブルタップすると「Siri」が起動し、音声操作で音量の調整や曲送りなどが可能だ。着信があった場合も、AirPodsを外さずに電話ができる。マイクはノイズキャンセル効果が効いており、認識率も高い。ダブルタップに対する動作に、再生/一時停止を割り当てることも可能だ。

ダブルタップの操作は、Siriのほか再生/一時停止が選べる

ダブルタップの操作は、Siriのほか再生/一時停止が選べる

AirPodsには、この小さな本体に光学センサーとモーション加速度センサー、それにアンテナとバッテリー、さらにマイクが入っている。各種センサーを活用して、耳から取り外した際の停止や、革新的なペアリングを実現しているのだ。

バッテリー駆動は、高効率な「W1」チップを搭載することで、約5時間の長さを実現している。同じ左右独立型のEARIN、ERATO「Apollo7」、オンキヨー「W800BT」は約3時間なので、ライバル製品と比べても長いほうだ。コンパクトなケースにもバッテリーが内蔵されており、こちらを使えば24時間以上再生できる。15分の充電で3時間再生できるので、急いでいるときも助かる。ケースで充電するのはライバル機種と同じだが、バッテリー残量が確認できて、iPhoneと同じLightningケーブルを使って充電できるのが便利だ。

ケースには磁石が入っており、カチャっと気持ちよくハマる。細かな部分まで配慮して作り込まれている

ケースには磁石が入っており、カチャっと気持ちよくハマる。細かな部分まで配慮して作り込まれている

また、同じApple IDを使っているiPadやMacでも、ペアリングされるので、アップル製のデバイスならシームレスに使える。ソフトとハードを手がけるアップルならではの仕掛けだ。

まとめ

AirPodsを実際に試してみて、思った以上に快適な操作感に驚いた。ペアリングが簡単で、バッテリー残量もすぐに確認できるのは非常に助かる。左右独立型にありがちな、音のズレや、音が切れることもいまのところない。iPhoneで使える左右独立型のBluetoothイヤホンとしては、使い勝手は最高と言って間違いないだろう。音質や装着感は好みが分かれるところだと思うが、決して悪い音ではないし、耳から簡単に外れたりすることはないので、ぜひ一度アップルストアなどで試してみるといいだろう。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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2017.12.12 更新
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