ここまで検証した結果、ボディは小さくても基本性能に不服なし。小型・軽量ならではの魅力をさらに探るべく、いろいろなシーンで撮影してみた。
基本性能を確かめるために自転車に装着していた際に、ハンドル以外の所に付ければおもしろい映像が撮れるのでは? とひらめいた。まずは、前輪を支えるフロントフォークにセットしてみる。
「ハンドルバー/シートポストマウント」というアクセサリー(別売)を使って、装着。写真ではレンズが進行方向を向いているが、撮影は後方向きにして行った
撮影した動画を確認したところ、画角が縦位置になってしまった(写真は動画の一部をキャプチャしたもの)。HERO4 Sessionにはカメラを逆さに装着しても自動で撮影方法が修正される機能が搭載されるので安心していたのだが、どうやらそれは上下に限るようだ。筆者は天面のボタンが横になる向きで装着したため、縦長の動画になってしまった。正方形なので、装着の向きには注意しよう
横位置になるように装着し直して撮影したのが、下の動画。前輪部分からうしろを見るアングルとなるので、ペダルを漕いでいる脚の動きもバッチリ。想像以上に動きのある映像になった。仲間たちと何台かで走る際には、後方の自転車の動きも撮影できそう。
フロントフォークからの映像が楽しかったので、フレームのトップチューブと呼ばれる部分にも装着してみた。
従来モデルではペダリング中に膝に当ってしまうが、HERO4 Sessionは小さいので問題なし!
前方の景色だけでなく、タイヤやハンドルの動きも入っている(上の動画参照)。映像としては、あまり素敵! という感じにはならかなったが、これまでの固定概念にとらわれずいろいろなアングルでの撮影にトライしてみたくなった。
このように使用するシーンだけでなく装着する場所が変わるだけで、映像はまったく別の印象となるのがおもしろい。いろいろな撮り方をするためにはセットするためのアクセサリーが必要となるが、GoProにはさまざまな仕様のものが用意されている。その一部を紹介しておこう。
手首に装着する「ザ ストラップ」(別売)。この状態で自転車に乗れば、走行中の自分の姿を撮ることができた。腕を激しく使用する際に利用するのは問題がありそうなので、たとえばスノーボードで使ってみるというのもよさそう
ヘルメットに付けたい時には「ヘルメットフロントマウント」(別売)を利用しよう。写真のように顔のほうにレンズを向ければ、リアクション芸人さながらの映像を撮ることもできる。もちろん、レンズの向きを違う角度に変えることも可能
手首やヘルメットといった近い距離ではなく、少し離れた位置から撮りたい時に役立つのが「ザ ジャム」(別売)。ギターのネックやドラムセットなどに装着することを想定して用意されたもので、広範囲を映すことができる。自転車のハンドルのエンド部分に装着してみたが、カメラが軽量なためハンドルを取られることもない
「ザ ジャム」を利用すれば距離が稼げるので、自転車に乗っている自身の撮影も広範囲を画角に納めることができる(下の動画参照)。
ここまで別途購入するアクセサリーを紹介してきたが、HERO4 Sessionにはこうしたアクセサリーに接続するための3つのバックルが付属している。それぞれの特徴を解説しておこう。
1つめは、スタンダードフレーム。平面に貼り付けるタイプのアクセサリーなどに装着する際に使用する。
手で動かせるネジを緩めると、一方向のみに角度調整ができる。写真のように立てて使うことも可能
より深く角度の調整をしたい時などに便利なのが、コンパクトフレーム。角度の調整が90°まで可能なので、レンズを完全に上向きにすることができる。
後方だけでなく、前方にも角度が変えられる
そして、役立ち度「大」と思われるのがボールジョイントバックル。根本の部分にボールジョイントが仕込まれており、上向き下向き左右、斜めなど自由に角度を調整できる。
コンパクトフレームのように大きく角度を調整することはできないが、360°自在に動かせるので便利
タフでコンパクトなボディだからこそ撮れるシーンやアングルがアクションカムの一番の魅力だが、HERO4 Sessionは小型・軽量化をさらに進めることで撮影の自由度がさらに広がった。たとえば、ラジコンカーに乗せて走行風景を撮ってみても面白いし、ライブをする人なら楽器に付けて自分の動きにあわせたステージからの様子を届けるのも一見の価値がありそう。アウトドアやスポーツシーンだけでなく、日常でもアイデア次第で楽しめる度「大」だ。
また、これまでのGoProとはデザインも違うので、見た目に惹かれた人もいるだろう。でも、HERO4 Sessionはデザインは違えど中身は「GoPro」。“見た目買い”してもOKだ!