レビュー
約4年ぶりのモデルチェンジで画質や操作性が大幅進化

富士フイルムの高性能ミラーレス「FUJIFILM X-Pro2」詳細レポート!

オートフォーカスは測距点が増え、Xシリーズ最速に進化。シャッタースピードは最速1/8000秒に対応

他メーカーの高速機と比べると、Xシリーズはオートフォーカス速度で少し見劣りするところがあったが、X-Pro2では大幅に進化している。測距点が従来モデルの49点から77点(最大273点)に拡大し、全画面の約40%が像面位相差エリアとなった。さらに、新しい画像処理エンジンX-Processor Proの採用と、コントラストAFの読み出し速度が「X-Trans CMOS II」搭載モデルと比べて2倍に向上したことで、Xシリーズ最速オートフォーカスを実現しているという。動体撮影時の合焦率も向上しているとのことだ。

測距点数は77点にアップ(微細化時は273点)。ワイドトラッキングやゾーンAFにも対応する

測距点数は77点にアップ(微細化時は273点)。ワイドトラッキングやゾーンAFにも対応する

連写性能は最速約8.0コマ/秒。位相差AFの高精度化と動体予測アルゴリズムの改良によって高精度・高速な追従連写が可能となっている。

また、新ユニットのフォーカルプレーンシャッターを採用し、最速1/8000秒のシャッタースピードと、最速フラッシュ同調速度1/250秒を実現。シャッター耐久は15万回で、高い信頼性も確保している。Xシリーズはレリーズ時のシャッター音が小さいことで定評があるが、1/8000秒の高速シャッターに対応するようになってもこの部分は継承。各種の制御シーケンスや使用部材の最適化によって、高い静粛性と低振動を実現している。

最速1/8000秒のシャッタースピードを実現した新しいシャッターユニット

最速1/8000秒のシャッタースピードを実現した新しいシャッターユニット

防塵・防滴・耐低温性能を実現。操作性ではボタンレイアウトが変更に。感度ダイヤルも追加

カメラ本体は、4つのパーツで高剛性なマグネシウム合金を採用。61か所にシーリング処理を施し、水滴やホコリに強い防塵・防滴構造になっているほか、-10度の耐低温性能も実現している。ボディ塗装にはX-Pro1と同じ半ツヤ黒塗装を採用。下地を徹底的に磨いた後に塗布することで高級感を演出する。

ボディサイズは140.5(幅)×82.8(高さ)×45.9(奥行)mmで、重量は約495g(付属バッテリー、メモリーカード含む)。X-Pro1と比べるとサイズ感は同じくらいだが、重量は約45g重くなっている。

底面の三脚穴は光軸上にレイアウトされるようになった

底面の三脚穴は光軸上にレイアウトされるようになった

X-Pro2の各パーツを分解したもの

X-Pro2の各パーツを分解したもの

操作性では、背面ボタンが右手側に集中するレイアウトになったほか、ボディ上面に感度ダイヤルが追加された。シャッタースピードダイヤルと一体化した仕様で、往年のフィルムカメラのような操作性を再現している。この一体化ダイヤルは38点もの部品を重ねた設計になっており、高い信頼性を持つという。背面には、フォーカスポイントをダイレクトに操作できる「フォーカスレバー」も新たに搭載されている。

このほか、露出補正ダイヤルに、新たに「コマンドダイヤルポジション」を追加。ダイヤルをこのポジションに設定することで、ボディ前面のコマンドダイヤルで露出補正の操作が可能となる。この際、補正幅は±5.0EVまで拡大する。

背面は右手側にボタンが集中

背面は右手側にボタンが集中

フォーカスレバーが新設され、フォーカスポイントをダイレクトに移動できるようになった

フォーカスレバーが新設され、フォーカスポイントをダイレクトに移動できるようになった

上面のダイヤル。感度ダイヤルはシャッタースピードダイヤルと一体化

上面のダイヤル。感度ダイヤルはシャッタースピードダイヤルと一体化

感度・シャッタースピードダイヤルを分解したもの。多くのパーツで作られている

感度・シャッタースピードダイヤルを分解したもの。多くのパーツで作られている

液晶モニターは、約162万ドット表示の3.0型の固定式。カードスロットは、Xシリーズとして初めてSDメモリーカードを2枚利用できるデュアルカードスロットを採用し、片方はUHS-IIに、もう片方はUHS-Iに対応する。1枚の基板の両面にスロットを搭載することでスリム化を実現しているとのことだ。

デュアルSDカードスロットを採用

デュアルSDカードスロットを採用

このほか、測光モードに「中央部重点測光」を追加。メニューのユーザーインターフェイスも、タブのデザインが変更になり、8行表示に対応するなどの改良が加えられている。機能面では、スマートフォンやタブレットからリモート撮影ができる「ワイヤレス通信」機能も搭載する。

対応バッテリーはX-Pro1やX-T1などと同じ「NP-W126」で、バッテリー寿命は約250枚(スタンダード・EVF)、約350枚(スタンダード・OVF)。

8行表示に対応するなどメニュー画面のデザインが変更になった

8行表示に対応するなどメニュー画面のデザインが変更になった

動画撮影は1920×1080/60pのフルHD記録に対応。説明会では動画の解像力が上がったことをアピールしていた

動画撮影は1920×1080/60pのフルHD記録に対応。説明会では動画の解像力が上がったことをアピールしていた

まとめ コンセプトを継承しつつ順当に進化

X-Pro2は、レンジファインダースタイルで光学ファインダー撮影が可能な従来モデルX-Pro1のコンセプトを継承しつつ、画質と使い勝手で大幅な進化を遂げた。Xシリーズのフラッグシップモデルとして順当に進化し、シリーズ最高性能を誇るミラーレスに仕上がっている。

なお、富士フイルムは製品説明会において、センサーや画像処理エンジンなどのスペックでカメラの価値や画質ははかれないことを強調した。Xシリーズは、カメラではなく写真を愛する人向けの製品であるとし、X-Pro2はその新型モデルとして「持つと写真が撮りたくなり、写真家の撮影行動をじゃませずに、シャッターを押した瞬間にすべてが完結するカメラ」であることにこだわって開発したとのことだ。また、同社はあらためて「プリント写真」での画質にこだわっていることも説明。データをモニターで等倍表示した際のよしあしではなく、プリント鑑賞でそのよさがわかる画質を狙っているという。X-Pro2では、ACROSモードやグレイン・エフェクトなどプリントを意識した機能強化が図られており、プリント画質へのこだわりが伝わってくる。

X-Pro2のリリースにあわせて、Xシリーズユーザー待望の高性能な外部フラッシュ「クリップオンフラッシュ EF-X500」の開発も発表された。ハイスピードシンクロが可能で、ワイヤレス多灯シンクロにも対応。ガイドナンバーは50(ISO100・m)。防塵・防滴構造も実現している。発売は5月頃の予定

真柄利行(編集部)

真柄利行(編集部)

体力勝負ならそこそこ強い編集部デスク。カメラやAV家電を中心に製品のレビュー記事を担当しています。撮られるのは苦手ですが撮るのは好きです。

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