ひとり暮らしで犬を飼っていると、日中のワンコはひとりぼっち。残業で帰りが遅くなりそうな時などは、「あいつ、寂しがってないかな・・・」と不安になるものです。そんな時にちょっとでも不安を解消してくれるアイテムが、留守中のワンコの様子を確認できる“ペットカメラ”。今回注目した「Furbo」(ファーボ)は、簡単な設定でスマートフォンからリアルタイムでワンコの様子が見れるうえ、スマホの遠隔操作でFurboからおやつをあげることもできるんです。これ、ちょっとすごい。ということで、使ってみました。
「おやつ、でるの?」 モニター犬:ルールー(フレンチブルドック・メス・7歳)
「Furbo」(Tomofun製)は、ペット専用のネットワークカメラ。留守中のペットの様子が心配なときに、スマートフォンなどから自宅を確認できるものです。正直、こういったカメラは設定や設置が難しそうなのと、インテリアのじゃまになりそうで興味がなかったのですが、実際に使ってみるとその印象は払拭されました。
まず、デザインがとてもおしゃれで洗練されています。オフホワイトの陶器のようなボディに木のフタがついていて、パッと見はアンティーク雑貨のよう。これなら部屋にあってもインテリアのじゃまになりません。
本体サイズは13(幅)×23(高さ)×15(奥行)cm、重量が800g。価格は27,000円(税込)
余計なボタンや飾りは一切なし
付属のmicro USBケーブル付きACアダプターをコンセントにつなぐと電源が入ります
設定完了までの過程を説明します。まず、本体に付属のmicro USBケーブルを挿し、ACアダプター経由でコンセントとつなぎます。乾電池やバッテリーは非搭載。使用中は基本的にはケーブルを繋げておく必要があります。また、インターネット回線については、常時接続が推奨されています。使用場所を選ぶ点が少々残念ですね。
続いて、スマートフォンなどの端末に、専用アプリ「Furbo」(iOS8〜/ Android 4.1〜対応。無料)をインストールし、本体を無線LAN(Wi-Fi)に接続します。ちなみに、無線LAN環境がないと使用できません。その後はアプリの指示に従って操作するだけで簡単に使用できます。
メールアドレスとパスワードを登録し、アカウントを作成。家族で一緒に使用したい場合は、同じアカウントでログインすれば、複数の端末で使用できるとのこと
設定開始
使用するWi-Fiを選択
スマホとFurboをBluetoothで接続
接続している間にFurboをワンコに慣らすトレーニング手順が流れます
接続はリアルに3〜5分かかります……
この画面が出れば設定完了
飛び出たおやつをワンコが食べたらほめてあげて、とのこと
Furboの特徴は、留守中のワンコの様子をうかがえるだけでなく、遠隔操作で本体からおやつを与えることができる点です。しかも、おやつが本体から飛び出て音も鳴るので、ワンコにトレーニングさえすれば、遠くにいながらワンコにおやつをあげて遊んであげることもできるそう。しかし、そんなにうまくいくものでしょうか? 実際に遊んでみました。
まずは設置です。前述のように、Furboは電源をコンセントから取るので、基本的にコンセントのある部屋のみで使用できます。置き場所は、ワンコがいつもいるペット用のクッションやゲージの近くがよさそう。本体の底面には強力な両面テープを装着しており、Furboと床面をしっかりと固定できます。テーブルに貼り付けたところ、手で強めに押してもビクともしません。大きくてパワフルなワンコでも、本体を倒して中のおやつを食べられる心配は少なそうですが、逆にはがす際にひと苦労するので、テーブルや床の塗装には注意が必要かもしれません。
おやつは木のフタを開けたところに入れます
直径1〜1.5cmほどの大きさのドライタイプのおやつがおすすめ
底面には強力なテープが3か所貼られており、ぶつかって倒す心配は少なそうです
設置とおやつの準備が完了したので、さっそくスマホからおやつをあげてみます。アプリを立ち上げて“Furbo本体”の絵をタップすればカメラに切り替わります。
Furboと愛犬のワンコの準備完了。おやつ、いつでも来い
スマホアプリのスクリーンショット。赤丸で囲んだ、黄色いおやつの絵をタップすると……
本物のおやつが飛び出します
実際におやつをあげた様子を動画で撮影してみました。なお、椅子の上に本体を設置すると、ワンコが走る様子がよく見えなかったので、床に置きなおしてのチャレンジ。黄色いおやつマークをタップすると、勢いよくおやつが飛び出しました。おやつが出る際に“ピヨヨヨー”と音が鳴るので、ワンコはすぐに気がつきます。
ひとつだけ心配だったのは、おやつが飛び出る際、2〜3粒同時に飛び出すこと。ワンコがおやつを全部見つけられないと、部屋の中に散らばって衛生上の問題が発生するかもしれません。
おやつが飛び出る様子がざっくりわかったところで、肝心のカメラの性能をチェックします。本体に搭載されているのはHD720p対応のカメラ。120°の広角なアングル撮影と、最大4倍までのズームが可能で、さらに赤外線LED暗視モニターも搭載しているため、状況にかかわらず、高画質で撮影できそうです。実際に遠隔操作でワンコの様子をチェックして、アプリの機能を使って撮影してみました。
アプリのスクリーンショット。おやつマークの左側の動画ボタンをタップすると撮影開始。動画と静止画の切り替えも可能。右側のボタンはマイクで、タップするとその場でスマホからワンコに話しかけられます
録画中のスクリーンショット。動画は最長60秒間撮影できます。もちろん、Furbo本体にマイクが搭載されているので、音声も一緒に記録できます
アプリの「カメラ」ボタンをタップして撮影すると、おやつマークなどは表示されません。撮影した動画や画像はその場でSNSに投稿することもできます
暗視モニターで撮影。12月の夕方18時は外は真っ暗ですが、問題なく撮影できました
このほかアプリの機能面では、留守中にワンコが吠えた際にスマホに通知が来る“ワンワン!”お知らせ機能を搭載しています。飼い主がいない間にどれだけおとなしくしているのかわかりますし、普段吠えない子が吠えた時に、その場ですぐに様子を見れるのはとても安心です。また、おやつをあげる際の「おやつコール」はプリセットされている音声データのほか、飼い主が呼びかける声を録音して、その声に変更することもできます。
アプリから一括でいろいろ設定できます
“ワンワン!”お知らせをONにしておけば、吠えたらすぐに飼い主スマホに通知が。まさか、泥棒でも入った!?
すぐに様子をチェックすると、寝ぼけて吠えてただけでした……
仕事の休憩中にささっと確認できます。何度かチェックしましたが、特につながりづらいことはありませんでした
ペット専用のネットワークカメラを初めて使ってみましたが、想像以上に設定が簡単。スマホから直感的に操作できて、使いやすかったです。本体を設置してスマホと連携し、あとは様子を見たいときにアプリを開けばOK。暗視機能は自動で切り替わるので、暗くなっても本体側を操作する必要もなし。カメラも広角なので、ワンコのお気に入りの場所近くに設置しておけば、いざアプリを開いて、ワンコが見えない・・・ということもないでしょう。
残念な点は、コードレスでないこと。設置場所はどうしても限られてしまいます。メーカーは、コンセントに終日つないでおくことを推奨していますが、電源用のUSBコネクター付きケーブルを市販のモバイルバッテリーなどと接続してみたところ、コードレスでも使えました。せっかくなので、容量10000mAhのモバイルバッテリーに接続して1日過ごしてみました。
問題なく電源が入り、普通に使えました
結果、朝の9時から夜の19時頃まで使用できました。アプリからワンコの様子をチェックしたのは3、4回です。こうすれば使用場所の範囲は広がりそうです。ただ、一定の場所に常設しておくことを想定すると、やはり延長ケーブルなどを使ってコンセントにつなぎっぱなしにしておくほうが、電池切れの心配なく安心して使えそうです。
旅行(主に中華圏)、ペット、お酒が大好きな編集部員。飲みの席で盛り上げるのが得意ですがたまに記憶をなくします。