毎年さまざまなメーカーからリリースされるライディングジャケットの中から、春から秋くらいまで使える6点をピックアップ! いずれも、メーカーイチ押しの新作です。そんなジャケット6着を実際に試着してバイクに乗り、リアルな着心地をチェックしてみました。
筆者の身長は165cm、体重は65kg。バイク通勤をしているので、毎日ジャケットを変えて検証しました!
堅苦しくなく気軽にライディングギアを身にまとい、バイクを楽しんでほしいという思いを込めて、ホンダが新たに立ち上げたブランド「Rentoto」。今回試着した「AW ライディングカバーオール」はユニセックスデザインなので、シルエットは比較的細め。筆者はMサイズを着ていますが、中にパーカーなどを着込みたいならワンサイズ上を選ぶといいでしょう。なお、サイズ感がピッタリでも、立体裁断で作られているため、バイクを運転する際にも動きづらさはありませんでした。また、生地は三層構造になっており、防水透湿フィルムが入っているので突然の雨でも心配いらず。春先や初夏の朝晩はTシャツに羽織るとちょうどよい感じだと思います。
【素材】表地:ポリエステル65%、コットン35%/中間フィルム:TPU(透湿防水)/裏面:ポリエステル100%(ボンディング)/裏地:ポリエステル100%(メッシュ) 【カラー】ダークベージュ(写真のもの)、ダークグレー
裾から入り込む風を防止するパウダーガードも装備
左胸にあるポケットのファスナーは止水仕様で、雨が入りにくくなっています
ライディングギアらしく肩と肘部分にプロテクターが入っていますが、薄型のメッシュ成型なので肩部分が張り出すこともなく、街着に近い印象。なお、別売の胸部プロテクターを装着することもできます
風を通しつつ紫外線を防いでくれるメッシュジャケットは、ライダーにとって夏場の定番アイテム。最近は、ジャケットの一部だけがメッシュ素材になっているモデルもありますが、「K-2322 フルメッシュパーカジャケット」は全体がメッシュ素材となっています。太陽にかざすとメッシュが透けて見えるほどで、気温23℃前後の日に試着して走行すると少し寒かったものの、真夏の昼間に関東近郊を走るならフルメッシュがベスト! Tシャツと本製品というスタイルでは真夏にしか使えないかもしれませんが、インナーを工夫すれば春や秋に着ることもできるでしょう。なお、今回試着したのはLサイズですが、細身なのでだぶつく感じはありません。フードが付いたカジュアルなデザインで、肩部分のプロテクターの張り出しも抑えめ。シルエットもスッキリとしていて好印象です。
【素材】表地:ポリエステル100%(メッシュ)/別布:ナイロン100%/フード裏地:綿100%/裏地:ポリエステル100%(メッシュ) 【カラー】ブラック、ホワイト、サックス、ライトブラウン(写真のもの)
ジャケットの生地を光にかざしてみると、こんな感じ。通気性が高いことは間違いありません
肩、肘、背中にはソフトタイプのプロテクターを装備。胸部分には別売の「K-4395レーシングブレストパッド」や「K-4409コロイドブレストパッド」を装着することもできます
フードは、背中にあるタブで留めれば走行中のバタつきを抑えられます。また、ファスナーがガソリンタンクに当たって傷つかないように、ガードが施されているのも◎
RS タイチお得意のマウンテンパーカースタイルの「WR パーカー」は、前側にある3か所のファスナーを開ければ風を取り込むことができるほか、脇下のベンチレーションからも通気が可能。さらに吸汗速乾メッシュ内装となっており、高温多湿な夏場の快適さをサポートしてくれます。そして安全のために欠かせないプロテクターは、背中と肩、肘に装備され、肩と肘のプロテクターは位置調整ができるタイプを採用。なお、「WR パーカー」は今回取り上げたジャケットの中では比較的ゆったりとしたシルエットとなっています。とはいえ、Lサイズでも過剰なだぶつきはなく、動きやすさは上々。タイトなジャケットが苦手な人には、うってつけではないでしょうか。
【素材】表地:ナイロン/裏地:ポリエステル(T-DRY) 【カラー】エッシャーネイビー(写真のもの)、カモノグラム、デルタホワイト、ブラッシュグレー、デルタブルー
背中、肩、肘に装着されているプロテクターはメッシュタイプ。胸部に別売のプロテクターを付けることもできます
ジャケット正面のポケットを開けても使用できるように、内ポケットも用意されています
フードは着脱可能。高速道路を走行する前には、外したほうがよいでしょう。また、ジャケットにプリントされている蛍光イエローのロゴやマークはリフレクターになっており、夜間の視認性を高めてくれます
ライダージャケットとしてはめずらしく素材にリネン(麻)を採用しており、風合いがさわやか。見た目だけでなく、通気性もよく、肌触りもさらりとしているので、快適性はバツグンです。さらに、袖口にあるファスナーを開けて風を取り込むことも可能。生地は薄手で軽量ですが、走行中にバタつくこともありませんでした。注意点をあげるとすれば、サイズ選び。デザインが細身なので、中に着込む人は大きめをセレクトしたほうがいいでしょう。なお、今回筆者が試着したのはMサイズ。比較的ぴったりとしたシルエットですが、バイクの運転に適した立体裁断が施されているので、動きにくさはありません。
【素材】コットン、リネン(麻) 【カラー】ブラック、インディゴ、ダンガリー(写真のもの)
肩、肘、脊椎部分にメッシュ性のプロテクターを装備。別売の耐衝撃性にすぐれたPORONプロテクターにアップグレードもできます
肘のプロテクターはベルトを調整して固定できるので、ズレも抑えられます
ジャケットを太陽にかざすと、光が透けるほど! 通気性のよさは間違いありません
バイク事故による死亡原因は、1位が頭部損傷、2位が胸部といわれています。しかし、プロテクター入りとうたうジャケットでも胸部プロテクターはオプション扱いとなっていることがほとんど。そんな中、胸部プロテクターを標準装備した本製品は、それだけでも価値ありといえるでしょう。このようにしっかりとプロテクト機能を備えながら、通気性もバツグン。前側のファスナー付きポケットや背中にベンチレーションが設けられおり、蒸れにくい構造となっています。今回試着したのはLサイズですが、ユニセックスデザインらしくタイトめな仕上がり。伸縮性の高いストレッチクロス素材が採用されているので、動きづらさはまったくありません。
【素材】表地:ポリエステル100%/裏地:ポリエステル、ナイロン 【カラー】ストーンベ-ジュ、ストーングレー、ブルーグレー、ブラックカモ(写真のもの)、アイアングレー、ストーングレー×ストーンベージュ
前側のポケットをベンチレーションにしても、モノが収納できるように内ポケットも装備。ボタン付きですが、細かい物を入れると飛び出してしまうかもしれません
フード付きですが、収納できるようになっています。ある程度スピードを出して走る際には、収納しておいてほうがいいでしょう
裾部分はドローコードで絞れるようになっているので、雨や風の侵入を防げます
「バーサライトジャケット Men's」はレインウェアなのですが、ライディング時に着ても問題ありません。というのも、アウトドアメーカーが開発したものだけに素材やカットパターンは最先端で、防水性や透湿性がバツグンだからです。実際に夏日に近い気温の日にテストしましたが、ジャケット内が蒸れることもなく快適でした。しかも、134gという軽さも魅力。着用時に軽いだけでなく、コンパクトにまとめて携帯しておくにもうってつけです。しかし、これほど軽いと走行中にバタつき、生地が破れてしまうのでは?という懸念もありましたが、もともと登山をはじめとするアウトドアシーンでの使用を想定して開発されているだけに、強度についても心配なし。試しに、高速道路を走行しても破れることはありませんでした。生地が薄いのでバタつきはあるものの、急な雨に備えて持っておくのもアリな1着だと思います。なお、今回試着したのはMサイズですが、若干余裕がある感じなので中にトレーナーを着込むこともできるでしょう。
【素材】ゴア® ウインドストッパー® プロダクト ウィズウォーターレジスタンス2レイヤー(表地:10デニール・バリスティック® エアライトナイロン・リップストップ) 【カラー】ボルドー、ダークマラード(写真のもの)、ガンメタル、ネイビー
雨が入ってきやすい前側のファスナーは止水仕様。実際に強めの雨が降った際に試しましたが、ジャケット内に雨が入ってくることはありませんでした
縫製部の余分な生地を極限まで減らすことで、軽量化を実現。縫いしろにはシームテープ処理が施されており、防水対策もバッチリです
収納サイズは6(幅)×6(高さ)×12(奥行)cm。グローブと同じくらいのサイズ感なので、持ち歩いてもじゃまになりません