過去30年間、さまざまな種類のタイヤワックスを試してきた自動車ライター、マリオ高野です。
タイヤワックスは、ざっくり大別するとお手軽なスプレータイプと、手作業での塗り込みタイプがあり、数年前に4種類のタイヤワックスを比較した結果、耐久性や艶などの質を求めるなら塗り込みタイプがよいとの結論にいたりました。
ただ、その後も時間がないときはお手軽なスプレータイプを使うなど、状況に応じていくつかの種類のタイヤワックスを使い分けておりますが、最近になってタイヤワックスはこの一択になりつつあります。
現在、最も気に入って愛用しているのは、ソフト99の「ディグロス 鬼黒 タイヤワックス」です。
奇抜でインパクトの強いパッケージ。信頼と実績のあるソフト99の製品ということで、迷わず試しました
製品のうたい文句どおり、タイヤを“鬼”長く“黒々”させる水性タイヤワックスで、2〜3回の重ね塗りをすると鉄壁の耐久性を誇るようになり、落ち着きのある黒艶が長く(メーカーによれば2か月以上)保たれるそうです。
さらに、「ピタスポ」と呼ばれる独自の形状をした塗り込み用のスポンジがまた秀逸!
スプレータイプでも塗り込みタイプでも、しっかり塗布するのが難しかったホイールの境目部分や接地面付近などへも大変塗りやすく、もはやこれ以外のスポンジは使う気がしなくなりました。
溶剤と塗り込み用の「ピタスポ」が2つ、そして作業用ビニール手袋が付属します
付属の手袋は予想よりしっかりしたものでした。もちろんこれ以外の手袋でも問題ありません
「ピタスポ」に溶剤をつけて塗布します。タイヤはあらかじめ洗って乾燥させておきましょう
地面と接する面もギリギリまで塗りやすいです。できれば、タイヤを少し転がして塗り直せば、より完璧に。塗り込み後は10分以上 (冬場は20分以上) 乾燥させましょう
艶については好みが分かれるところですが、個人的にギラギラにテカる系は好まないので、テカリを抑えたシックで品のある黒艶が得られる点もお気に入りポイント。ボディワックスの高級品にも使われるカルナバロウの配合は、愛車磨きマニアならグッとくるポイントでしょう。
また、手につくと落ちにくいので、作業時は手袋が欠かせず、塗り込みには一定の時間と労力を要しますが、ほぼ無臭なので作業時の負荷が少ないと感じております。
筆者の愛車スバル「BRZ」に装着するタイヤサイズは225/40ZR18。塗布する前の状態です
現在のスポーツ系車種の定番サイズである扁平40〜45にジャストフィット。猛烈に作業がしやすいです
塗り込みが困難な、ホイールとの境目部分への塗りやすさは感動モノ。ホイール側に溶剤が付きにくいのもうれしい!
作業後の様子。写真ではわかりにくいものの、その差は歴然。品のある自然な艶を求める人は満足度が高いでしょう。強めのテカテカ系を好む人にはあまり向きません
雨の中丸1日走っても、塗布面の劣化や落ちは見られませんでした
手間ではありますが、重ね塗りを2〜3回すると品のある黒艶が実現し、それを長く持続させることができるので、重ね塗りを必須レベルで推奨します。
これまで多くのタイヤワックスを使ってきた人に、強くおすすめです!
※付属のピタスポが消耗したら別売りの「ディグロス ピタスポ」を求めるとよいでしょう