トヨタの最上級ミニバン「ヴェルファイア」が納車のラッシュを迎えている。フルモデルチェンジ発表後の2月以降に同車を契約した人の間で、ここのところ納車報告が増えており、初の乗車レポートなども多く寄せられている。こうした動向を受け、同車種に対する注目度が上昇。価格.comの「自動車」カテゴリーにおける人気(注目)ランキングでは、2月下旬から約4か月ぶりに1位へ返り咲いた。
トヨタ「ヴェルファイア」は、「アルファード」と並ぶトヨタの最上級ミニバン。最新モデルでは、水平方向に流れるフォルムを強調したデザインを採用。車内装備では、助手席のスライド量を1160mmまで延長したロングスライドシートを新たに装備。リアにダブルウィッシュボーンサスペンションを用い、操縦安定性も向上させている。パワートレインは、最高出力が280psの3.5Lガソリンエンジンと、同182psの2.5Lガソリンエンジン、同152psのハイブリッド(HV)システムの3種類を用意。JC08モード燃費は、HV車が前モデルの17.0km/Lから19.4km/Lになるなど改善された。また、ボディの周囲を俯瞰できるモニターや、駐車時に自動で切り返しを行う機能など、世界初の運転支援機能も多数採用している。価格帯は319万円〜703万円だ。
「自動車」カテゴリーにおける人気(注目)5車種のランキング推移
「ヴェルファイア 2015年モデル」のアクセス推移
「価格.comトレンドサーチ」で見ると、「自動車」カテゴリーにおける人気(注目)ランキングで、本車種「ヴェルファイア 2015年モデル」は、1月26日のフルモデルチェンジから約1か月後の2月23日週に1位を獲得したが、その後はスバル「レヴォーグ 2014年モデル」やマツダ「CX-3 2015年モデル」などに抜かれ、2〜3位で推移していた。この間、アクセス数は増減を繰り返したものの、全体的にほぼ横ばいとなっていたが、6月に入って納車報告が増えると、注目度が上昇。6月30日には人気ランキングで久々に1位へ返り咲いた。
「ヴェルファイア 2015年モデル」のクチコミ投稿数推移
「ヴェルファイア 2015年モデル」のクチコミキーワードランキング
本車種の製品詳細ページには、7月1日現在で16300件以上のクチコミが寄せられている。上に掲げた図のうち下のものは、投稿されたクチコミのうち、どのような話題が注目されているかを検証する「クチコミキーワードランキング」だが、これによると、過去半年間では「納車」というキーワードが頻出している。最近のクチコミを見ると、「ZGで2月上旬発注の6月末納車です。契約時は9月までには間に合うと思いますとの話でしたが、意外に製造が早まった模様です」「4月12日契約、ZGが6月28日に納車されました」「2月22日にZGを契約。7月4日納車予定です」「5月5日契約で7月10日に工場出荷予定」「ZGが契約から約2カ月で工場出荷予定とは生産も落ち着いてきてるみたいですね」といった投稿があり、6月末から7月前半にかけて納車のラッシュを迎えていると推察される。
「ヴェルファイア 2015年モデル」のユーザーレビュー評価
納車報告の増加で、ユーザーの満足度がどう変化してくるのかも気になるところだ。本車種に対するユーザーレビューは、7月1日時点で44件が投稿されており、満足度はカテゴリー平均の4.22よりやや高い4.27。レビュワーのコメントを見ると、「とにかくかっこいいですね。フロントビューはシッカリと個性を出しております」「当初はかなり違和感のあるフロントマスクだったけど、慣れてくるといい感じです。切削ホイールもカッコいい」「歴代最高クオリティーのインパネと1列目から3列目までの良質な室内空間。エグゼグティブシートにも驚かれることが多いです」と、内外装については好意的なコメントが増えている。また、走行性能や乗り心地についても、「2.5L車で山越えをしましたが、ストレスなく走ってくれます」「優雅に運転できる感じです」「乗り心地は歴代最高の出来栄え」「お金を出しただけのことはあり、乗り心地がよいですね」など、乗り心地のよさを評価するコメントも多い。
発売当初から、納車の遅れが指摘されていた本車。納車を待ちわびていた人からは、ネガティブなコメントが寄せられることも多かったが、納車待ちが解消されてきたことで、こうした反応も弱まってきたようだ。「価格はちょっとお高めですが、ヴォクシーでなくヴェルファイアでよかったと思っています!」と、価格に見合った満足感が得られたとの声もあがっている。日本を代表する上級ミニバンである本車種の評価は、オーナーが増えてきたこれからが本番と言えそうだ。