2015年7月にフルモデルチェンジしたトヨタのコンパクトミニバン「シエンタ」の販売が好調だ。公表されている8月の販売実績では国内5位で、軽自動車を除く登録車に限れば、トヨタ「アクア」に次ぐ2位につけた。スポーティーなイメージの外観に3列シートを備えた広めの室内空間を確保し、低燃費なハイブリッド(HV)車のラインアップを用意するなど、最近のトレンドを凝縮しており、注目度も高まっている。
トヨタ「シエンタ」は、トヨタ最小サイズのコンパクトミニバン。2003年から約12年を経てのフルモデルチェンジとなった。「Active & Fun」をテーマに、トレッキングシューズをイメージしたスポーティーなデザインを採用。3列目まで確保した広めの室内空間は、低床フラットフロア設計により、乗り降りのしやすさにも配慮した。1.5Lのガソリン車とHV車をラインアップし、燃費性能はガソリン車が20.6km/L、HV車はミニバントップレベルの27.2km/L。安全面では、衝突回避支援パッケージ「トヨタ セーフティ センスC」を全車にオプションで用意。ボディサイズは、1695(全幅)×4235(全長)×1675(全高)mm。新規開発色のエアーイエローを含む全8色を設定したのも特徴だ。価格帯は、ガソリン車が168万円〜212万円。HV車が222〜232万円。
「シエンタ 2015年モデル」と「シエンタ ハイブリッド 2015年モデル」の人気(注目)ランキング推移
「シエンタ」のアクセス推移
「価格.comトレンドサーチ」で見ると、「自動車」カテゴリーにおける人気(注目)ランキングでは、ガソリン車の「シエンタ 2015年モデル」が7月22〜24日に4位へ上昇。その後やや順位を下げるが、9月8日には9位で推移している。なお、「シエンタ」の製品詳細ページへのアクセス数は、フルモデルチェンジが発表された翌日の7月10日に11,462PV/日を記録。ガソリン車のほうがHV車よりも注目度は高いようだ。
「シエンタ 2015年モデル」のユーザーレビュー評価
「シエンタ ハイブリッド 2015年モデル」のユーザーレビュー評価
ガソリン車の「シエンタ 2015年モデル」とHV車の「シエンタ ハイブリッド 2015年モデル」に対するユーザーレビュー評価は、9月8日現在でそれぞれ10件、4件が投稿されており、満足度はそれぞれ3.78と4.25。カテゴリー平均は4.21で、HV車は平均を上回っているが、ガソリン車は下回っている。レビュワーのコメントを見ると、「ヨーロッパ車的なデザインに惹かれました」「フランス車みたい」「賛否があるようですが、私は好きです」と、どちらかと言えば好意的な意見が多い。室内空間については、「4人家族(夫婦・子2人)ですが、ノア・ヴォクシー・エスクァイア程の大きさは必要としていなかったのでちょうどいいサイズ感」「身長176pですが、3列目はそこそこしっかりと座れます」とのこと。
また、走行性能に関しては、「コンパクトなミニバンですが高速やカーブでもそんなにフラつきませんし、安定しています」「ロールは小さく、ミニバンにしてはコーナーは安定している」と、ボディ剛性や走行安定性は高いようだ。ただ、ガソリン車とHV車で大きく評価が分かれたのが、パワーや燃費に関する感想だ。ガソリン車については、「坂道で非力に感じる」「高速合流などではかなり踏み込みが必要です」との声があるのに対して、HV車については、「街中ではモーターアシストもあり重さを感じさせません」「高速道路でもストレスなく加速しました」との感想があるなど、HV車の力強さに対して、ガソリン車ではややパワー不足との意見もある。燃費に関しては、ガソリン車が「家族4人で、神戸から大阪市内を走り、16.6q/Lとの表示でした」。HV車が「エコ走行していると、メーター表示で23q/L」と、そこそこ高い値を示している
本車種のようなコンパクトミニバンは、競合車種が多い。同クラスで最大のライバルと見られているホンダ「フリード」をはじめ、軽自動車のトールワゴンタイプの車種まで、比較検討される車種が多い傾向にある。そうなると、価格設定も重要になってくるが、本車種については、「最近では珍しく価格も納得できるクルマです!」「最近の軽自動車の値段を考えればお得です」という見方があり、競争力は強そうだ。特に「ガソリン車のコスパが高いです」との声もあり、評価としてはHV車が高めだが、多くのユーザーが低価格なガソリン車を選ぶ傾向にあるようだ。
学生時代から価格.comのユーザーで、いつの間にか好きなことが仕事になっていました。ユーザーの立場や目線に立ったコンテンツ作りを心がけています。