今年もお盆がやってくる! 高速道路各社は、お盆の時期の渋滞予測を出しているが、それを見ると、今年のお盆休みは、8月13日(木)が帰省ラッシュ、8月15日(土)がUターンのピークになる見通しだ。少しでもラクに車の交通渋滞を乗り切る方法についてあれこれ考えてみた。
今からでも間に合う渋滞をなるべく回避するテク、渋滞を少しでもラクに切り抜ける方法はあるのだろうか
NEXCO各社や日本道路交通情報センターなどのサイトでは、高速道路はもちろん、主要な一般道やレジャー施設の周辺などで予想される渋滞の場所や程度、場合によっては発生する時間帯までが細かく公開されている。できるかぎり渋滞を避けるためには、それらの情報から逆算して、なるべく渋滞にかぶらない時間に出発スケジュールを組み立てたいところだ。
例外はもちろんあるが、大まかに見るなら、下り線の渋滞は早朝に始まって昼すぎにはピークが終わるので、早朝出発なら3時や4時の出発が望ましいと言われる。また、渋滞が終わるタイミングを見越して、昼すぎや夕方に出発することも有効そうだ。極端な早起きをしなくてすむ分、こっちのほうがラクという人も多いだろう。
いっぽう、上り線の渋滞は、午後から夕方にかけて発生する傾向があるので、渋滞が始まる前を狙った早朝の出発が効果的だ。早朝出発で、午前4時にゲート通過に間に合えば、3割のNEXCOの深夜割引を受けられるのも魅力と言える。
おもな渋滞予測サイト
一般道(日本道路交通情報センター)
高速道路(全国)
首都高速道路
名古屋高速道路
日本道路交通情報センターで公開される高速道路の渋滞予測は、時間帯ごとの移り変わりもわかるので、計画を立てる上でかなり参考になる
渋滞情報といえばカーナビなどで一般的なVICSの情報が定番。だが、これとは別の情報源を使ったプローブ交通情報も増えてきている。プローブ交通情報とは、通信機能を使って、各ユーザーのスマホやカーナビなどからアップされた移動情報を解析したもので、「Google Map」や、iOSのマップアプリでもチェックできる。プローブ交通情報は、VICSに対応していないような裏通りも、情報のアップロードがあれば網羅されているので、裏道や抜け道の渋滞を知りたい場合に活用できる。
スマホの地図アプリに備わる交通情報は、VICSとは情報源が異なっている。VICSでは漏れるような道路の混雑具合も知ることができる
長距離運転を強いられる帰省シーズンは、故障した車が路上で立ち往生することもよく見かける。そうした故障した車が原因で起こる渋滞も目立つ。
車の故障は誰もが察知できるものとは限らないが、誰でも防げるものといえばガス欠だろう。ガソリンは十分に給油しておこう。もうひとつ簡単にできる故障対策が、タイヤの空気圧確認だ。空気圧が正常でないタイヤはパンクが起こりやすいし、燃費や乗り心地にもマイナスだ。空気圧の確認と補充はガソリンスタンドで行えるし、自分で調整するなら多くの場合は無料なので、給油のついでに確認しておいて損はない。
運転席のドア付近に適正な空気圧は記載されている。調整は、道具さえそろっていれば割と簡単だ
実際に渋滞に遭遇した場合は、交通情報から混雑の度合いを知ることができる。そのペースの目安は、「1kmに5分進むかどうか」だ。1km進むのに5分以内で済む渋滞は、ゆっくりでもそれなりのペースで先に進むのでイライラの度合いが比較的小さい。逆に、この目安よりかなり遅い場合は、腹をくくって渋滞に挑もう。あらかじめ渋滞のペースがイメージできていれば、イライラも少しは抑えられるだろう。
交通情報を見て1km進むのに5分かかるかどうかを知れば、渋滞の度合いを事前に把握できる
また、渋滞に巻き込まれた場合、左レーンを選んだほうが早いという経験則がドライバーの間でささやかれている。これは、混雑時に、流れの速い追い越し車線に集中しやすい心理を逆手にとってものだ。だが、最近はこの経験則が広まってきているためか、前ほどは効果を感じにくいという声も増えてきた。
ただ、左レーンを選ぶことは、インターチェンジやサービスエリアへのアクセスが容易というメリットも残されているので、左のレーンを選ぶことが無意味になったわけではない。
「“渋滞したら左レーンのほうが速い”の経験則は、広まったので前ほど効果はない」、という意見もあるが、インターチェンジやサービスエリアへのアクセスがしやすいのでメリットはまだある
渋滞で困るのはやはりトイレ。“出物腫れ物所嫌わず”とは言うものの、せめて頻度を減らすなら、利尿作用のあるカフェインを含む緑茶やウーロン茶、缶コーヒー、コーラ、エナジードリンクよりも、ミネラルウォーター、ほうじ茶、麦茶などカフェインレスの飲料のほうがよい。また、カリウムも利尿作用があるので、スポーツドリンクやジュースも控えたい。これらを飲むなら渋滞を抜けた後の楽しみにとっておこう。