2024年のお酒市場において、最大級の個性派が発売!
2023年5月にアサヒビールのECサイトで試験販売され、2週間で1,700セット(合計10,200本)が完売した幻の商品「未来のレモンサワー」が、ついに2024年6月11日に一般発売されます。
体験型ストア「b8ta」の東京・渋谷店にて。2024年6月16日まで、有料で先行体験会を開催中(有楽町店での試飲は土日のみ)
とはいえ、販売先は首都圏と関信越エリアの1都9県(東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、山梨県、茨城県、栃木県、群馬県、新潟県、長野県)で、数量限定という条件付き。
こちらは「渋谷PARCO」の期間限定イベントにて。「b8ta」同様、2024年6月16日まで先行有料体験ができます
なかなか希少性が高い本商品ですが、事前の発売記念イベントで入手した現物をテイスティング。「未来のレモンサワー オリジナルレモンサワー」と「未来のレモンサワー プレーンレモンサワー」の2種を、飲み比べてレポートします。
左が「未来のレモンサワー オリジナルレモンサワー」で、右が「未来のレモンサワー プレーンレモンサワー」。1本345mL入りで、希望小売価格は298円(税込)
「未来のレモンサワー」の特徴は、大きく2点。ひとつは、2021年デビューの「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」で大きな話題となった、フルオープン缶仕様であること。同社では以後、「アサヒ食彩」や「アサヒドライゼロ 泡ジョッキ缶」でも採用してきました。詳しくはこちら(https://kakakumag.com/food/?id=16711)の記事を一読ください。
同社でも、缶チューハイでのフルオープン缶採用は初めてです
なお、フルオープン缶自体は大昔に他メーカーでもありましたが、本商品のように、そのまま缶のフチに直接口を付けて飲んでも、口や指が切れない「ダブルセーフティ構造」を採用した飲料缶は前例がなかったとのこと。
フチの部分が鋭利にトガッていないので、安全に飲めます
そしてもうひとつの独自ポイントは、フタを開栓するとレモンスライスが浮き上がってくるというエンターテインメント性。これは世界初(※)の缶チューハイであり、だからこそ「未来のレモンサワー」と名付けられたのでしょう。
※フルオープンかつレモンスライスが入った世界初の缶チューハイ(2022年12月Mintel社データベースおよび独自調査によるアサヒビール調べ)
上記「b8ta」のブースには、パネルや動画で商品特徴を伝えるコーナーも
ここからは、「未来のレモンサワー オリジナルレモンサワー」と「未来のレモンサワー プレーンレモンサワー」をより詳しくチェックし、テイスティングを行います。デザイン面でユニークな点は、計8パターンのレモンスライスグラフィックが缶にあしらわれていること。これらは2種ある缶体の正面と背面で表現され、均一ではない個性的な品質であることを訴求しています。
4本すべてが異なるパッケージデザイン。写真は正面で、背面には「本物レモンスライスが入ったオリジナル(プレーン)レモンサワー」の文字とともに、正面とは別のレモンスライスが描かれています
それぞれのスペックは、ともにアルコール度数5%で、「未来のレモンサワー プレーンレモンサワー」ほうが少々低カロリー。これは「プレーンレモンサワー」のほうが糖類が少ないからであり、糖質も低めです。
それぞれの缶の背面(各写真左)と側面(各写真右)。スペックの詳細な数値はご覧のとおり。なお「品名」の項目において、左がリキュールで右がスピリッツなのは、全体に占めるサワーエキスの量(果汁とは別)が異なるため、商品分類上このような扱いになるとのこと
素材で特にこだわったのが、良質なスライスレモンの調達。缶内に直接入れ、長期保存も見越すには、収穫後に薬剤不使用であることはもちろん、加工に適した品種であることや、大量生産に対応できる十分な量を確保できることも条件でした。結果、国内外から探す中で見つかったのが、世界的な名産地とされる中国・四川省の広大な畑。なかでも、ユーレカ種という、味わいにすぐれたものが使われています。
レモンにまつわるストーリーは、動画で紹介されていました。こちらが今後YouTubeなどで配信されるかどうかは、現状未定とのこと
ということで、「未来のレモンサワー オリジナルレモンサワー」からテイスティング。開封する前に気を付けておきたいのが、よく冷やすこと。これは「アサヒスーパードライ 生ジョッキ缶」などでも同様で、冷えていないと吹きこぼれやすいためです。
適温は4〜8℃。冷たすぎると泡の勢いがおだやかですが、その際は両手で缶の上部を覆うと少々ブーストされます
味は、酸味がやや主張する甘酸っぱさが印象的。ビタミンCをイメージするような、ジューシーで濃厚なおいしさです。加えて、しっかりした濃さはあっても甘ったるいアフターフレーバーは残らず、キレがあってクリア。エンターテインメント性がない普通のレモンサワーだったとしても、ハイレベルな完成度と言えます。
スライスレモンはまるごと食べられます。凝縮した甘酸っぱさがあり、こちらも美味
続いて「未来のレモンサワー プレーンレモンサワー」をテイスティング。こちらは甘さがない分、よりクリアで爽快。甘くはないものの、糖でコーティングしたレモンスライスを採用しているためか、甘みとも言える豊かな旨味があり、さらにレモンの苦みをより感じられるため、複層的で奥深い味わいに仕上がっています。
ものによっては、レモンの種が付いていることも。なお、レモンスライスはオリジナルもプレーンも、同じものが使われています
甘酸っぱい「未来のレモンサワー オリジナルレモンサワー」と酸味は同等ですが、甘くない分こちらのほうが冷涼感や清々しさがあって、大人向けのテイスト。料理もこの「未来のレモンサワー プレーンレモンサワー」のほうが、濃厚系から繊細系まで幅広く合うと感じました。
あえて中身をグラスに注ぐとこのような感じ。左のほうが、少しだけ濁っている気がしました
発売記念イベントで開発担当者と話をした中で興味深かったのが、今後の商品展開について。今回のレモンサワーは苦労こそあったものの、なんとか商品化できたとのことですが、これがほかの柑橘となると、また別の課題があるそうです。
大ヒット間違いなしですが、まずはエリアと数量限定。次第に全国展開、通年販売と広がるはずです
たとえば、グレープフルーツはサイズが大きくてスライスしても缶に入らなかったり、ライムは大量に調達するのがレモンよりも難しかったり。またオレンジは近年の名産地の不作により、コスト的な難しさもあるとのこと。とはいえ、「未来のレモンサワー」がヒットし定着すれば、次なるフレーバー展開もなくはないはず。未来の○○サワーにも注目です!