レビュー

漁師気分で夢心地! 「カンカン焼き」自作セットが幸福への最短ルートだった

酒場ライターのパリッコです。
いきなりですが、「カンカン焼き」をご存じでしょうか?

元は漁師料理で、漁師さんたちが浜で暖を取るためにしていた焚き火の上に一斗缶を乗せ、そこに牡蠣などの魚介類を詰めて、直火で蒸し焼きにしたのが発祥と言われています。

こういうやつです

こういうやつです

近年は、一斗缶よりも背の低い半缶を使って、「カンカン焼き」を再現したものを提供する魚介専門の料理店なども多くありますよね。

ところがあれ、実は家庭でも予想以上に気軽に楽しめるんです。というのも、多くの通販サイトで、火にかけるだけでそのまま食べられる「カンカン焼きセット」が販売されているから。しかも近年は牡蠣だけでなく、さまざまな貝類がセットになったものなど、趣向をこらした商品がいろいろ揃っています。

選んだのは「貝のガリバタカンカン焼きセット」

買ってみました

買ってみました

そう、今回は、天高く風の心地よい秋の午後に、この「カンカン焼き」を楽しんでしまおうというのが目的です。

実は僕、以前に牡蠣の「カンカン焼き」は食べたことがあるんです。なので今回は、ちょっと趣向の違うものを選んでみました。それが、「貝のガリバタカンカン焼きセット」。

4種類の貝が味わえて、しかもガーリックバター風味という、かなりわくわく感のある一品です。

軍手と牡蠣ナイフ付き

軍手と牡蠣ナイフ付き

内容はこちら

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メーカー公式情報によれば、セット内容の食材は牡蠣4個、ムール貝30個前後、ほたて片貝10個、ホンビノス貝2個とのことですが、サイズなどによって誤差が出るのでしょう。うれしいことに、牡蠣が5個入っていました!

やったぜ! ちなみに牡蠣は三重県鳥羽海域桃取産、ホンノビス貝は国産

やったぜ! ちなみに牡蠣は三重県鳥羽海域桃取産、ホンノビス貝は国産

ほたて片貝(北海道産)

ほたて片貝(北海道産)

ムール貝(チリ産)

ムール貝(チリ産)

ムール貝はガーリックバターソースとともにパックされていて、これをいちばん上に乗せて蒸し焼きにすることで、全体に味が行き渡る仕組みのよう。

これらすべてがセットになって、冷凍便で送られてきます。値段は僕が買った時点で、送料込みの4,280円(税込)。だいぶお得な気がするぞ。

ちなみに、缶ごと冷凍庫で保存するのは冷凍庫にかなりの余裕がないと厳しいと思いますが、中身が小分けになっているので、中身だけを取り出せば十分入ります。

作り方は、貝を並べて火にかけるだけ

調理方法

調理方法

調理方法は簡単で、すべての貝を缶に入れたら、水または酒100mLを注ぎ、約15分、中弱火にかけるだけ。

それでは始めていきましょう! 通常こういう料理は、複数人でわいわい食べるのが楽しいものですが、今日は諸般の事情により、僕1人でやっていきます。でもむしろ、これらすべてを独り占めできるなんて、一生に一度のぜいたくと言えるかもしれない……。

貝を並べる順番は決まっていて、いちばん下に牡蠣とホンビノス貝、その上に、片貝のため火の通りやすいほたてを並べます。

迫力がすごい

迫力がすごい

で、その上にがらがらとムール貝を開ければ貝の準備は完了。今回はカセットコンロで調理していきます。缶に注ぐ100mLの水分は、酒飲みとしては当然、日本酒をチョイス。

準備完了

準備完了

フタをして着火

フタをして着火

後は待つだけ!

待つだけでウマすぎる「カンカン焼き」が完成

10数分後、フタの隙間から湯気が漏れはじめ、同時にものすご〜くいい香りが部屋に充満しだします。

そろそろいいかな

そろそろいいかな

いざ開封してみると……。

おおー!!!

おおー!!!

いやはや、あまりに景気のいい景色に一瞬言葉を失いますね。あっつあつの缶から立ち上る、4種の貝が織り成すたまらない芳香。湯気だけで飲める。

色鮮やかなムール貝

色鮮やかなムール貝

肉厚のほたて

肉厚のほたて

好きなんだよな、ホンビノス

好きなんだよな、ホンビノス

当然のことですが、こんなにも上等なつまみがあるわけで、お酒も潤沢に用意しておきました。ではお先に失礼しまして、「カンカン焼き」飲み、始めさせてもらいま〜す!

ほたて&ビール

ほたて&ビール

まずはほたてから。そしてスタートはやっぱりビールですかね。

これが10個もある幸せ

これが10個もある幸せ

ほたては、水揚げ量全国1位の北海道産。ぷりっぷりのしゃっきしゃきで、貝本来の旨味に加えてガーリックバター風味ですからね。そりゃあもう、悶絶もののおいしさです。すかさずビールぐいっ! 幸せすぎる……。

ほたて&ビールの組み合わせをしばし楽しんだら、続いてはムール貝タイム。となると、やっぱり白ワインですかね。

いくらでもあるムール貝

いくらでもあるムール貝

白ワインとともに

白ワインとともに

これまたひと口食べて驚いたんですが、蒸したからか、身がぷっくりとしていて、そして味わいが濃いんです。しかもガーリックバターソースとともに冷凍されていたので、しっかりその味も染み込んでいて、食べた瞬間に南仏の風が体を吹き抜けるよう!(地名はイメージ)

たまっていく殻が気持ちいい

たまっていく殻が気持ちいい

ホンビノスと牡蠣も絶品!

続いては「大あさり」や「白はまぐり」とも呼ばれる、国産のホンビノス貝。こうなってくるとやっぱり日本酒ですかね。

って、さっきからコロコロとお酒を変えて忙しいように見えますが、実際は1つひとつをゆっくりと堪能しています。コンロは弱火をキープしているので、貝が冷めてしまうこともなし。

ホンビノス&日本酒

ホンビノス&日本酒

これまた最高ですよ。強い歯ごたえと濃い旨味。いや本気で、1つひとつに感動があるな。

そして最後はいよいよ牡蠣! 実は楽しみだったんですよね。付属の軍手と牡蠣ナイフを使って殻をむくのが。

こうかな?

こうかな?

えいっ!

えいっ!

おっと、素人の僕にも簡単にむけましたよ。缶の中の、さらに殻の中でじっくりと蒸し焼きにされた大粒の牡蠣。ウマいに決まってるじゃないですか。ほんのりとガーリックバター風味をまといつつ、それに負けない牡蠣自体の味の濃さに衝撃。なんだか今日、衝撃を受けてばっかりいるな……。

そして最後に、実はさっきから個人的に楽しみつつ、まだ皆さんにお伝えしていなかった事実があるんです。それは、缶の下にたまった汁が、すさまじいお宝だということ。

これ

これ

“4種の貝から流れ出た旨味とガーリックバターを酒で煮詰めた汁”ですからね。もうね、度を超えてる。それをほら、お好きな貝にかけながら食べられるわけで、これは今回購入したガリバタ焼きならではのお楽しみと言えるかもしれません。

夢だったのか?と思うほどの満足感

そんなこんなで大大大満足。そしてしっかり酔っぱらいつつ、まだまだ貝は潤沢に残っている。こんな幸せがあっていいんでしょうか?

夢なのか?

夢なのか?

と、今回は1人で楽しみましたが、ホームパーティーやバーベキューの際に用意すれば、盛り上がること間違いなし。1缶あたりの人数は、4人くらいがベストだと思います。1人1,000円ちょっとでぜいたく気分。ホンビノスが2つというのがネックですが、そこはじゃんけんで取り合ったりしてもむしろ盛り上がりそうですし、ほたてやムール貝はたっぷり食べられます。

ちょっと非日常感がありつつ、いつでも手軽に楽しめる「カンカン焼き」。ほかにもいろいろ種類があるので、チェックして行楽シーズンに楽しんでみてはいかがでしょうか!?

※カセットコンロで調理する際は、金属缶がボンベ部分を覆わないように十分ご注意ください。爆発や火災につながる危険性があります

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2024/08/16 11:00
パリッコ
Writer
パリッコ
1978年、東京生まれ。酒場ライター、漫画家、イラストレーター。酒好きが高じ、2000年代より酒と酒場に関する記事の執筆を始める。著書に『酒場っ子』『つつまし酒』『天国酒場』など。ライター、スズキナオとのユニット「酒の穴」名義をはじめ、共著も多数。
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しえる(編集部)
Editor
しえる(編集部)
生活雑貨・食品に加え、ウォーターサーバーなど、サービス系商品の記事をメインに担当している2児の母。自称「ポテチマスター」。ポテトチップスを中心に1日3袋のスナック菓子をたいらげるお菓子狂です。
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