お正月に欠かせないのがおせち料理ですが、毎日食べ続けて、そろそろ飽きてしまった方も多いのでは? そんな時、無性に恋しくなってくるのが、刺激的でパンチの効いたカレーライスですね。そこで今回は、数あるレトルトカレーのなかでも、有名店のカレーを再現した“本当に美味しい”レトルトカレーを厳選してご紹介。おせちもいいけどカレーもね!
レトルトカレーの中から、名店の味を再現した3製品をピックアップ
1つめは、銀座ナイルレストラン監修の「銀座インドレストランナイルさんのチキンカレー」(なとりデリカ)。ナイルレストランと言えば、1949年創業の老舗で「日本最古のインド料理専門店」と言われているお店で、筆者も銀座へ行くときは欠かさず通っています。
ナイルレストランと言えば、「ムルギランチ」と呼ばれる絶品のチキンカレーが有名。「よーく、まじぇまじぇ(混ぜ混ぜ)して食べてくださいねー」という台詞とともに、トロトロの骨付きチキンを店員さんが目の前でほぐしてくれます。スパイスが入り混じる辛口のチキンカレーで、まさに、ここでしか食べられない味。とても美味しいです。
さて、今回ご紹介するのは、そんなナイルレストランのチキンカレーの味を再現したというレトルトカレー。パッケージを開けると「ナイルさんの秘伝のスパイス」が付属されています。これで辛さを調整できるようですが、辛いものが好きな筆者は、1袋丸ごとカレールウにかけてみようと思います。
パッケージのなかには、秘伝のスパイスも!
チキンカレーが完成! 仕上げに秘伝のスパイスを1袋すべて、カレールウにかけました
レトルトカレーにしては、具材が多い印象。うれしい!
さまざまな具材が煮込まれたようなカレールウがうまい
もっともうれしかったのは、具材が多く入っていること。数えてみると、チキン×4、ジャガイモ×3、にんじん×3も入っており、満足感がたいへん高くて、オトク感があります。特に、チキンはトロトロで本物のお肉にかなり近い。カレールウは、よい意味でドロドロとしており、さまざまな食材を煮込んだ食感をうまく再現しています。辛さについては、後を引かない辛口で気持ちいい。さらに、秘伝のスパイスがピリリッと効いているのが伝わって、発汗がすごかったです。お店のカレーを食べて、汗をかいて満足感を得られるような感覚が、みごとに再現されています。
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1つめが刺激的なインドカレーだったので、次はスタンダードな欧風カレーといきましょう。2つめにご紹介するのは、東京・半蔵門のプティフ・ア・ラ・カンパーニュが監修した「噂の名店 欧風ビーフカレー」(エスビー)。筆者も何度か足を運んだことがあります。店内はレトロで喫茶店のような造りで、落ち着いた雰囲気のなかで絶品の欧風カレーを楽しめます。
プティフでカレーを注文するとまず出てくるのが、ふかしたジャガイモ。カレーと一緒にジャガイモが出てくる文化は、カレーの激戦区・神保町の名店「ボンディ」が元祖と言われており、食べログの口コミなどを参考にすると、どうやらプティフは、このボンディの流れを汲むお店のようです。
さっそくレトルトカレーのパッケージを開けると、特別なスパイスなどは入っておらず、パウチ袋のみがありました。また、パッケージを見ると「お店の中辛」とあるので、とても食べやすい雰囲気です。
パッケージの中身は、パウチ袋のみとシンプル
外観はスタンダードな欧風カレーという印象
サラサラのカレールウのなかにビーフがゴロッと入っています
カレールウはサラサラとして、お店のカレーのようにとても上品。香りをよく嗅ぐと、カレールウを鍋で焦がしたような、ほのかな苦味も再現されているようです。辛さは中辛ということもあり、やや甘めな印象。食べた後から、ジワァ〜と染みるように辛さが続きます。具材のビーフは本格的な味わいで、個数を数えてみると、大サイズ×2、中サイズ×1、小サイズ×1が入っていました。全体的に、上品で甘めな味なので、ビーフシチューのような雰囲気もあります。これなら辛いものが苦手な方でも食べやすいかもしれません。
最後に、大阪に本店を構える自由軒が監修した「大阪・難波 自由軒 お家で食べれる名物カレー」(自由軒)をご紹介します。自由軒は、1910年創業というたいへん歴史のある洋食店。創業以来受け継がれた名物カレーは、ご飯とカレーを混ぜ合わせ、その上に生卵を乗せる独特のスタイルで調理されます。残念ながら、筆者は本店には行ったことがないのですが、このレトルトカレーは今や大阪名物の1つにもなっていて、大阪のお土産として何度もいたいだことがあります。
カレールウのほかに、ウスターソースが入っています
自由軒のレトルトカレーですが、調理方法がほかの製品と異なります。まず、フライパンにカレールウを入れてグツグツを煮込み、煮立ってきたら少量のご飯(240〜250g)を投入。さらに、とろ火でこげつかないように、木製ヘラなどを使ってカレールウとご飯を混ぜた後、お皿に盛り付けます。最後は、添付のウスターソースをかけて、別に用意した生卵を中央に乗せると、お店の名物カレーそっくりにできあがります。
カレールウをフライパンに入れて煮込みます
カレールウが煮立ったら、ご飯を投入して、よくなじませます
添付のウスターソースと、別に用意した生卵を乗せたら、完成までもう一息!
さらに混ぜると、名物カレーの完成!
カレールウ、ウスターソース、生卵が混じりあい、独特の味わいを楽しめます
最初にカレールウだけを味わってみると、ピリリと辛めでした。ただし、生卵を投入すると、辛さがかなり和らぐので、食べやすいのですが、辛いもの好きの方は少しもの足りないかも。パッケージの手順では「生卵を落としてソースをかけて混ぜる」とあったのですが、「ソースを入れて混ぜた後に、好みで生卵を入れる」という順番でもよかったかもしれません。また、ウスターソースの風味がとても効いているので、味わいがさらに複雑に感じます。カレー風味の駄菓子のような味で、どことなく懐かしい雰囲気もいい。具材のお肉は、小さいながらも確かに食感を感じられます。
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筆者がもっとも気に入ったのは……
今回、有名店のカレーを再現した3つのレトルトカレーをご紹介しましたが、筆者個人としては、「銀座インドレストランナイルさんのチキンカレー」がもっともスパイシーで、おせち料理ですっかりおとなしくなった味覚に刺激を与えてくれると思いました。具材の豊富さや秘伝のスパイスが付属する点など、ほかの製品よりも頭1つ抜き出ているのでは。もちろん、プティフや自由軒を再現したカレーも、通常のレトルトカレーにはない個性的な美味しさがあります。無性にカレーが食べたくなった方は、ぜひ試してみてください。
デジタル製品全般からホビーやカップ麺・スナック菓子まで、オールジャンルをカバーする編集部員。大のプロレス好き。読み方は、まつだ・しんり。