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ミニカーと言えば、日米を誇るこの2ブランドが人気!

「トミカ」と「ホットウィール」日米を代表する2大ミニカーブランド比較!

日本ではミニカーの代名詞とも呼べるほどに認知度が高い、タカラトミーの「トミカ」

日本ではミニカーの代名詞とも呼べるほどに認知度が高い、タカラトミーの「トミカ」

ミニカーと言えば、多くの人が「トミカ」を思い浮かべることでしょう。トミカは、2020年に発売から50周年を迎えた、日本の玩具メーカー「タカラトミー」のミニカーブランドです。これまでの総販売台数は6億7000万台超と、歴史も販売台数も日本一です。

これまでに販売した台数は60億台と世界No.1の販売台数を誇る、アメリカの玩具メーカーであるマテル社の「ホットウィール」

いっぽう、アメリカにはトミカが生まれるのとほぼ同じ時期に発売された、「マテル」という玩具メーカーの「ホットウィール」と呼ばれるミニカーがあります。ホットウィールも、トミカと同じ手のひらサイズのミニカーになります。

トミカの誕生は1970年。いっぽう、ホットウィールが生まれたのもその少し前の1968年のこと。ほぼ同時期に、日米それぞれを代表するミニカーブランドが誕生したことになります。これまでに発売された総台数は、トミカが約6億7000万台、ホットウィールが約60億台。トミカは2秒に1台、ホットウィールは1秒に16台が売れている計算になります。どちらも、ものすごい数を販売していますよね。

トミカもホットウィールも、子どものおもちゃとしてだけではなく、近年は特に40代〜50代以上の世代で非常に人気があり、コレクターアイテムとしても発展を続けています。どちらのミニカーも品質は非常に高く、大人から子どもまで、幅広い世代において安全で楽しく、遊んだり集めたりできるミニカーなのです。

「トミカ」と「ホットウィール」の共通点は?

画像は、加藤博人さんのミニカーコレクションのほんの一部です

画像は、加藤博人さんのミニカーコレクションのほんの一部です

トミカとホットウィール、2つのミニカーブランドにおいて、互いに似ているところや異なるところをご紹介したいと思います。トミカとホットウィールを、それぞれ1,000台以上コレクションしているという、ミニカー研究家の加藤博人さんに聞いてみました。

―トミカとホットウィール、似ているところはどんなところでしょうか?

トミカの「スズキ ジムニー」

トミカの「スズキ ジムニー」

ホットウィールの「ブガッティ シロン」

ホットウィールの「ブガッティ シロン」

「まずはそのサイズですね。トミカもホットウィールも、3インチサイズと言われる1/64スケールのミニカーが中心です。もちろん、ベースとなる自動車のサイズによっては1/60だったり1/72だったりとスケールは異なってきますが、ミニカーになったときのサイズはトミカもホットウィールも統一されています。つまり、全長6m近いアメリカ車でも、全長4m以下の軽自動車でも同じ3インチ前後(約7センチ)になるように調整されているのです。

誕生時期も、トミカは1970年4月、ホットウィールは1968年5月と約2年しか違わないのでとても近いですね。ちなみに、ホットウィールは本国での誕生から間もない1969年から日本で販売が開始されています。そして、トミカもホットウィールも現在『50周年』を記念した魅力的なミニカーが多数発売されています。

ほかには『価格』が挙げられます。トミカもホットウィールも、さまざまなシリーズをラインアップしていますが、トミカで言うところの『赤箱』、ホットウィールで言うところの『ベーシックカー』と呼ばれる定番のミニカーの価格は、トミカが税込み495円、ホットウィールが同330円となっています。どちらも、子どもがお小遣いで買える手ごろな価格に設定されているのです。

なお、これらのベーシックなモデルの発売は、トミカが毎月第3土曜日、ホットウィールは毎月第1土曜日と、いずれも月に1回の発売というのも共通点となっています。

もちろん、トミカもホットウィールも、子どもが遊ぶおもちゃであることを前提とした設計なので、各国の安全基準以上に、安全に楽しく親子2代にわたって長く遊べるよう耐久性にも十分な配慮がなされています。」

―トミカとホットウィールで違うところは?

「年間に販売される台数が違います。トミカもホットウィールも月に1回の発売で、トミカは月に2台ですが、ホットウィールは多いときには月に30台以上になることがあります。

また、トミカは初回限定カラーを除き、廃盤になるまで数年間、なかには何十年も同じモデルの販売が続くこともありますが、ホットウィールは基本的に同じ仕様のミニカーが何年間も製造されて販売されることはまずありません(例外もありますが)。」

車種やボディサイズの大小にかかわらず、実車に忠実な作り込みが行われる「トミカ」

車種やボディサイズの大小にかかわらず、実車に忠実な作り込みが行われる「トミカ」

画像は、トミカの「国土交通省 照明車」。災害現場などで作業をする際に、周囲を明るく照らしてくれる大型照明が搭載されています。TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)のロゴや国土交通省のシンボルマークまで正確に再現されており、積載されている照明アームは実際に稼働させることもできます

リアルな車種だけでなく、実在しないユニークなクルマも手がける「ホットウィール」

リアルな車種だけでなく、実在しないユニークなクルマも手がける「ホットウィール」

ホットウィールのオリジナルカー「ロジャー・ダジャー2.0」。「ダッジ チャージャー(1973年型)」を元にアレンジが施されて1974年に発売された「ロジャー・ダジャー」を、現代ならではのEVとして復活させたモデルです

デザインコンセプトの違いも大きいですね。トミカは、あくまで実車が主役です。サイズやコストの制限がある中で、実車を忠実に表現するように作り込まれています。1台につき、およそ1年もの長い時間をかけて、メーカーと密にやり取りしながら新たな商品を世に送り出しています。対するホットウィールは、実車をベースにしながらも遊び心あふれるデザインとなっているのが特徴です。

また、トミカではデザイナーが表に出てくることはまずありませんが、ホットウィールはデザイナーがクローズアップされる機会が多いですね。ホットウィールに詳しい方ならおなじみのラリー・ウッド氏(元フォードのデザイナーで、前述の『ロジャー・ダジャー』など数多くのデザインを手がける)、日本人デザイナーではジュン・イマイ氏(現在は退職)、リュウ・アサダ氏などが非常に有名です。

画像は、ホットウィールカスタムで世界的に有名な「KEN‘S ART」が手がけたホットウィールです。日本をふくめ、世界各地でコンテストも開かれています

そして、ミニカーのカスタムや改造に関しても、両社のスタンスは違います。基本的に、トミカは安全性の観点からもカスタムは歓迎していませんが、ホットウィールはカスタムを楽しむファンの方がアメリカにも日本にも大勢いて、ひとつのカルチャーになっています。カリスマカスタマイザーの方が主催するカスタムコンテストなどもにぎやかに開催されています。」

―デザインコンセプトの違いは興味深いですね。何かエピソードはありますか?

2018年8月、26年ぶりにトミカとして復活した「フェラーリモデル」。画像は、大人向けのトミカ「トミカプレミアム」にラインアップされているフェラーリ「F40」

「実車に忠実なトミカは、ミニカーを設計する際に自動車メーカーの担当者と入念に、長い時間をかけてミーティングなどを行って開発が進められます。ミニカーの外形デザインやギミック(ドアが開いたり、オープントップが外れたり)を何にするか?といったことはもちろん、時にはボディカラーに関しても細かな指示があります。特に、デザインやカラーにこだわりの強いフェラーリのミニカーでは、フェラーリ社のOKが出されるまで、たくさんのボディカラーの提案をしたそうです。

2020年2月に発売されたばかりのホットウィール「'89ポルシェ944ターボ」

2020年2月に発売されたばかりのホットウィール「'89ポルシェ944ターボ」

いっぽう、ホットウィールには遊び心というか、デザイナーの個性や想いが強く伝わるモデルがたくさんあります。たとえば、最新のホットウィール『’89 PORSCHE 944 TURBO』も大変ユニークなコンセプトでデザインされています。こちらのポルシェ944の後部には、ミニカーとはまったく関係のない『聴診器』が置かれています。

このミニカーをデザインしたのはリュウ・アサダ氏なのですが、彼のかかりつけ医である医師がポルシェ944を購入したことをきっかけに、アサダ氏は944をホットウィール化することを思いつきました。その記念(?)に、944の後ろに聴診器を配置したというわけです。このように、自由過ぎる発想もホットウィールの大きな魅力のひとつになっています。」

トミカとホットウィールの違いは、アメリカと日本の自動車文化の違いに通じるものがあるようですね。最後に、博人さんがお持ちのミニカーコレクションのなかから、もっとも気に入っているトミカとホットウィールからそれぞれ1台ずつ選んでいただきました。

博人さんがお気に入りのホットウィール「92年型 フォード マスタング」(左)と、トミカ「トヨタ ハイラックス 道路公団パトロールカー」(右)

トミカ「トヨタ ハイラックス 道路公団パトロールカー」
「左右ドアが開閉することに加え、ルーフ上にある警告灯も上下するところが気に入っています。ちなみに、このトミカは私が3歳になってすぐの頃、初めて海外旅行に行く前に成田空港の売店で買ってもらったものです。目的地に着くまでの4時間のフライト中、ずっとこの1台で遊んでいました!」

ホットウィール「92年型 フォード マスタング」
「白地に青のストライプと、『HOT WHEELS』のロゴが大きめに入っているのが好きです。実車のほうは、あまり評判はよくなかったフォックスマスタングなのですが、ホットウィールとしてかっこよくデザインされているのがすばらしいですね。」

加藤久美子

加藤久美子

日刊自動車新聞社に入社し、自動車年鑑、輸入車ガイドブックなどの編集に携わる。その後フリーランスへ。一般誌、女性誌、ウェブ媒体、育児雑誌などへの寄稿のほか、テレビやラジオの情報番組などにも出演多数。認定チャイルドシート指導員として、車と子供の安全に関する啓発活動も行う。

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