在宅ワークなど、集中しづらい環境下で効率的に作業を進めるのに有効なのが、「時間を区切る」というやり方です。
たとえば、「25分作業して5分休む、これを4回繰り返したら30分休む」という時間管理術。これは「ポモドーロ・テクニック」と呼ばれるもので、作業時間を短く区切ることで、集中力を高める効果があるとのこと。実際に仕事でやってみたら、確かに気が引き締まり、25分をめどに作業が一段落するように意識するので、結果的にかなり効率よく作業できました。
さて、こういった時間管理術を実践するときにあると助かるのが、学習用タイマーです。スマートフォンで使える「ポモドーロ・テクニック」を採用したタイマーアプリなども出てはいますが、急ぎの連絡や時間の確認などがしづらくなり、ちょっと不便。やはり物理的なタイマーを導入したほうが、より作業がはかどると思います。
昨今は勉強時間を計る「学習用タイマー」が人気ということで、さまざまな機種が発売されていますが、そのなかでも、時間を区切って仕事をするのに便利なのがSONiCの「時っ感タイマー 3・2・1!」です。
本来は子ども用の学習タイマーなので、製品名は大人からするとちょっと「?」と感じるかもしれませんが、侮ることなかれ。その機能はかなりよく考えられています。
残り時間を視覚化してくれる「時っ感タイマー 3・2・1!」(SONiC)
使い方はとてもシンプルです。本体側面のダイヤルをグリッと回すと、画面中央にデジタル数字が表示されるとともに、赤い「残り時間ゲージ」が出現。回した分だけゲージが円形に伸び、時間を赤い面積で直感的に把握できます。
タイマーは最大60分まで設定可能。ダイヤルの1クリック=1分なので、慣れれば画面を見ずに時間を設定できます
タイマーを設定して本体上部のスイッチを押せば、カウントダウンがスタート! ゼロになるとアラーム音とLEDの光で知らせてくれる、という仕組みです。
一般的に学習タイマーは、時間ボタン・分ボタンをそれぞれ必要回数だけ押して時間を設定するものが多いのですが、先にも述べたように、このタイマーはダイヤルをグリグリ回すだけでOK。この簡単さはちょっとほかにはないレベルと言えるでしょう。めちゃ便利。
そして、カウントダウン中に重要な役割を果たしてくれるのが、赤い「残り時間ゲージ」です。1分経過するごとに1マスずつ消えていくので、残りの面積で「残り時間はあと半分」「全体の1/3が経過した」とひと目でわかるんです。
時間の経過をひと目で把握できるので、集中をじゃましません
もちろんデジタル数字から残り時間の割合を計算することも可能でしょうが、簡単な計算であっても作業と異なることを考えてしまった時点で、せっかくの集中力が削がれかねません。こういった点からも、仕事に集中できるタイマーとして使いやすいのは間違いないでしょう。
側面のボタンでアラームのON/OFFが切り替え可能。図書館やコワーキングスペースなど静かな場所で使うならマストな機能です
「時っ感タイマー 3・2・1!」には、カウントをスタートさせたときにユニークな演出があります。それが、製品名にも入っている「3・2・1」カウント機能です。
スタートボタンを押すと、本番のカウントダウンが始まる前に、液晶画面に「3・2・1」の3カウントが表示されるというもので、実際に使ってみるとなかなかにテンションが上がります。
まずスタートボタンを押して、そしてペンを手に取って……などとやっていると、どうしても書き始めるまでに時間のロスが発生してしまいます。模擬試験問題を解くときなど、きっちり計りたいときには地味に不便です。
「3・2・1」カウントがあることで、ボタンを押してからでもしっかり準備ができ、フェアな時間測定ができるのも本製品のメリットでしょう。
スタートボタンを押して3カウントの間にスタートの準備ができるので、持ち時間をフルに活用できます
ちなみに、時間を設定せずにそのままスタートボタンを押すと、「カウントアップ」がスタートします。また、カウントダウン時にタイマーがゼロに到達した場合も、折り返しで自動的にカウントアップが始まり、最終的に時間をどれだけオーバーしてしまったかを確認できます。
電源は単4形乾電池2本(別売り)を使用。ただし充電池はNGです
カウントダウン/カウントアップの切り替えや、アラーム音のオン/オフといった基本的な機能がきちんと揃っているうえ、操作も簡単。さらに残り時間を視覚化するゲージや「3・2・1」カウント機能なども含めて考えると、昨今の学習タイマーの中ではトップクラスに運用しやすい製品だと思います。
ただし、カップラーメンを作るのに使うと必ず3秒多くカウントしてしまうので、“麺が伸びるの絶対に許さん派”の人は、仕事や勉強用に限定して使ってください。