何が起こるかわからない人生。あまりあってほしくはないですが、職場でハラスメントを受けたり、プライベートでトラブルになったりすることがあるかも…そんなとき、証拠として“録音”が役に立つかもしれません。でも、あからさまにICレコーダーやスマホなどで録音できないという状況も考えられますよね。そこで今回は、こっそり録音できてしまうという「ボールペン型ボイスレコーダー」をご紹介。昔はスパイ道具的なおもちゃだったと思うのですが、今のご時世では、自分の身を守るアイテムとなってしまいました。
ムダに豪華なパッケージとなっております
本体のほかに、USBケーブル、イヤホン、そして替え芯が10本も付いているという、ちょっと不思議な商品。簡易マニュアルも付いておりますが、どう見ても翻訳ソフトを使った変な日本語になっているので、そこは目をつぶっていきましょう…
「ボールペン型ボイスレコーダー」で検索すると、3,000円台から1万円台までピンキリなのですが、今回は3,000円台の安価なものを購入。説明するまでもないのですが、見た目はボールペンなのに、中にメモリーが仕込まれていて、ボタンひとつで音声を録音できるようになっています。
ぱっと見は普通のボールペンです
また当然といえば当然なのですが、ボールペンとしての機能もちゃんとあり、普通に筆記具として使うことができます。
芯はペン先を回すと出てくるタイプ
そしてナゾの替え芯10本付きというお得なのか何なのか…
ボイスレコーダーとしての使い方ですが、まずは本体を充電しないといけません。付属のUSBケーブルでPCや電源などにつないで2時間ほど充電します。USBケーブルをつなぐには、本体をくるくる回してペン先の部分を外し、本体中部にあるケーブル穴に挿し込みます。
本体を分離すると、中程に差し込み口が
ここに付属のUSBケーブルを挿し込みます。充電とデータ移動に使いますよ
こうしちゃうともうボールペンの名残はありませんね。簡易USBメモリーみたいです。実際8GBのフラッシュメモリーとしても使えて、PCのデータや音声データなどを持ち歩くことができます。
充電が完了したらレコーダーとして使えます。録音のオン・オフは簡単。普通のボールペンの芯を出すようにペン尻をノックするだけです。数秒押すと、クリップ部分にこっそりあるLEDが赤く光り、録音できるようになります。
普通のボールペンのようにこのボタンを押して電源オン・オフができます
クリップ部分に注目。ひっそりとLEDが光って録音OK状態になりました
録音機能ですが、正直いって、市販のICレコーダーにはかなり劣ると思ってください。あくまでも簡易版として、そして会話録音を目的として使うと割り切ったほうがいいですね。たとえば大講堂とかで教授の授業を録音する。というような用途には向かないと思います。なぜなら録音範囲が狭く、小会議室などでの会話くらいしか拾えなかったからです。またボールペンという特性上、手に持っている状況が多いと思うので、そのガサガサした音がかなり大きめに録音されていたり、服のこすれる音や紙をめくる音などのほうが会話よりも大きく録音されてしまったりすることがあります。
マイクは操作ボタンの裏側に仕込まれているようなので、会話をじっくり録音したいときはさりげなく、ペン尻を相手に向けるようにしたほうがいいかもしれません。スペックは以下。
最長録音時間:約72時間(4GB)
録音形式:WAV
再生形式:MP3、WAV、WMA
最大ファイル件数:録音、音楽合計で199件
周波数特性:20Hz-20000Hz
ちなみに、別の用途としてMP3のデータを付属のイヤホンで聞くことができますよ。これサンプルとして有名な曲が入っていたのですが、著作権法に反しているようだったので、即効削除しました。(汗)
PCにつなぐと、フラッシュメモリのように中身を見ることができます
録音された音声データはWAVファイルで録音されています
いろいろな問題もありますので、録音した実際のデータを公開することはできないのですが、使い方に慣れてしまえば、この価格としては思ったよりも使えるレコーダーでした。先述しましたが、自分の動作のガサゴソ音がかなり大きく入ってしまうのは要注意です。さりげなく筆箱から出して、テーブルの上に置いて録音するのがいいかもしれません。また録音中のクリップ裏の赤いLEDなのですが、あまり目立たなくなっていますが、ペン尻のボタンを軽く1回押すと、消えるので、さらに目立たなくできますよ。その場合は実際録音されているかの判断が難しくなりますが…。
さてこんなアイテムを使って録音しないといけない状況というのは、あまり芳しくない状況が多いと思うのですよ。社内でハラスメントを受けている証拠をこっそり録音したりとか、言った言わないをはっきりさせるために録音したりとか。うーん嫌な時代になったものです。でも自分の身を守るためなら、ある程度準備はしておかないといけません。それにはあからさまなレコーダーを持っていくよりも、こうして目立たないアイテムで録音しておくという選択肢もあると思います。値段も安価なので試しに使ってみるのもアリではないでしょうか。いざというときに備えて、筆箱に忍ばせておいてみては?