42歳で草野球をはじめるなど、中年になってから体を動かす楽しさに目覚めたライター、マリオ高野です。
中年になってからの運動には、さまざまな問題が立ちはだかりますが、そのひとつが圧倒的な柔軟性不足。
とにかく全身のあらゆる関節の動きが硬く渋いことから、体を動かし辛かったり、ケガをしやすい状態にあったりすることを日々実感しています。
バッティングを支える下半身に柔軟性が伴えば……あるいはホームランが打てるかもしれないと夢見ています
とくに怖いのは、足腰のどこかを痛めることで、草野球の練習中も、常に故障に怯えながらやっています。たとえば走っているときに肉離れでも起こしたら、モチベーション的には即引退との流れになりかねません。日常生活にも支障をきたすことでしょう。
さらに、個人的には「ふくらはぎがツリやすい」との問題をかかえているので、これも何とか対策をこうじたいところです。
運動経験者や運動有識者によると、やはりケガをしにくい体をつくるには柔軟性の向上が不可欠とのこと。
そこで、柔軟性を高めるためのお手軽グッズを物色したところ、恐怖の肉離れや、ふくらはぎのツリを防ぐ効果が得られそうなストレッチ器具を見つけたので試してみました。
それがコチラの2つの器具です。アサヒ「ストレッチングボード マルチSPキグ」と、コジット「前屈クッション」。
アサヒ「ストレッチングボード マルチSPキグ」
コジット「前屈クッション」
いずれも、太ももの裏側にあるハムストリングの柔軟性向上に効果的とされ、身体の動きとしては、ほぼ同じ。
「ストレッチングボード」は角度調整ができ、足裏のツボ刺激効果もある多機能器具で、「前屈クッション」は簡易的ながらクッションのような形状で、お手軽さが特徴です。
カカトがしっかり固定され、足裏ツボを刺激するためのイボイボも付属。重さは1kg以上あるので、携帯性は期待できません
角度は5〜30°までかなり細かく設定可能。ふくらはぎが軽く引っ張られて張りを感じる程度が、現状の身体の柔軟性に適切とのこと。最初は小さめの角度から徐々に大きくします
体重70kg程度の人が乗った場合不安はありませんが、強度的に若干不安を感じさせる華奢な印象です
このような体操のメニューが付いてきます
乗った状態からかがむと、ふくらはぎよりハムストリング部分の張りが強く◎。器具の先端部分に手がギリギリ届くようになりました
製品のガイドにさまざまな体操の仕方が紹介されています。かがんだ状態から片手をあげるとハムストリングへの負荷は大きくなりますが、慣れると痛キモチいい♪
これでも、使用開始当初よりはかなりやわらかくなりました。本来はもっと足をキッチリ伸ばしてかがめるようになりたいです
器具に乗りながらさまざまな動きをして、ふくらはぎやハムストリングなど、効かせたい部位への張り具合をチェック
器具の上で立ち、背中を反るような姿勢をとると、ふくらはぎ部分の張りが強くなり、ストレッチ効果が高まります。テレビなどを見ながらでもできるのがいいですね
足を伸ばした状態で地面に手をつく動作は昔から苦手で、ストレッチに取り組む前は、地面から10センチも高い位置までしか届かないほどの硬さでした。
案の定、やりはじめた当初は絶望的なほど体が曲がりませんでしたが、そんな硬さから予想されるほどには、本製品を利用したストレッチが辛くないのに驚きました。
辛いことは辛いものの、痛キモチいいといえる範囲の辛さで、ただちに挫折することはありませんでした。角度をキツくすると、ただ立つだけで足の裏側が伸ばされ、これがまた適度に痛キモチいい。
乗ったまま、説明書にあるとおりの体操をすると足の裏側に効く感覚がしっかり得られました。
いっぽう「前屈クッション」は、やはりお手軽さが魅力。角度は浅く、調整もできませんが、持ち運びしやすいので、家のどこにいても使えます。意外とかさ張らないので、出張に持っていくのも可能でしょう。
ジムなどに置かれているものより、とても軽くてやわらかな質感です
こちらも、さまざまな動きをして足の後ろ側への張り具合を確かめながら、痛キモチいい位置を探します
先端部分の出っ張りを手でつかめるようになれば、柔軟性が高まった証拠。筆者はまだギリギリ触れる程度……
角度調整ができない分、器具本体がやわらかいので、自重である程度角度を調整することが可能。高さと傾斜を利用して、足の後ろ側にかかる張り具合を調整するといいでしょう
この2つを不定期に、1日2〜3回程度使用しました。
2週間ほど続けていても、以前より体がやわらかくなったという感覚は特になかったのですが、草野球の練習前にグランドでストレッチをしてみると、足を伸ばした状態から手が地面に届くようになっていてビックリ!
いつの間にか、足の裏側の柔軟性は高まっていたのですね!
グラウンドで何気なくかがんでみると、自分でも驚くほど身体が曲がるようになっていたことが発覚! 練習中、ふくらはぎがツりそうになる感覚は薄れ、不安が減少する効果が得られました
ジムで下半身のウェイトトレーニング(レッグプレス、レッグカール、デッドリフトなど)をしている最中も、なんとなく足の動きがスムーズになっているような感覚が得られるようになりました。
製品の写真にある女性のような柔軟性を得るにはほど遠いものの、適度な痛キモチよさは常に得られるし、辛さはほとんどないので、今後も継続していこうと思います。
いつかは私もこんなカラダに……(憧)
1973年大阪生まれの自動車ライター。免許取得後に偶然買ったスバル車によりクルマの楽しさに目覚め、新車セールスマンや輸入車ディーラーでの車両回送員、自動車工場での期間工、自動車雑誌の編集部員などを経てフリーライターに。2台の愛車はいずれもスバル・インプレッサのMT車。